離縁は致しかねます！をネタバレ解説！借金のカタの結婚で掴んだ幸せの行方は？

借金のカタとして嫁がされたヒロインの結婚生活を描いた、離縁は致しかねます！の漫画。夫の優しさ触れて心をときめかせる千春と、妻のまっすぐな姿に惹かれる寛志の恋模様が見どころです。以下では、離縁は致しかねます！の漫画あらすじと感想を紹介します。

離縁は致しかねます！の漫画は、めちゃコミックで先行配信されているラブコメディです。作者は山口恵先生で、2024年4月時点で計88話が配信されています。

以下では、様々な困難を2人で乗り越えていくヒロイン夫妻が魅力である、離縁は致しかねます！の主なキャラを紹介します。

離縁は致しかねます！の主人公であり、裕福な地主の娘です。生まれつき背中にアザがあり、これらを理由に縁談を破談にされていました。しかし、とあるパーティーで瀬田寛志に見初められ、実家の借金のカタとして嫁ぐことになりました。性格はまっすぐで負けん気です。

千春の夫であり、幅広く商売を手がけています。千春との結婚は借金のカタであったものの、内心では彼女のまっすぐな性格に惹かれたためでした。千春のアザを気にしないなどおおらかな性格である一方、上昇志向が高く、さらなる成り上がりを目指しています。

以下では、千春と寛志の結婚までの経緯が気になる、離縁は致しかねます！から漫画1話～１０話あらすじネタバレ解説しました。

大正時代、地主の家に生まれた吉川千春でしたが、生まれつき背中にアザがあることを理由に縁談がまとまらず、適齢期を過ぎたことを理由に結婚を諦めていました。ある日、縁談探しをかねて、父親と共にパーティーに参加した千春。すでに28歳であり、売れ残りだと陰口を叩かれる中、瀬田寛志に声をかけられます。容姿端麗に加え、実業家としても成功した瀬田は、会場の注目を一心に集めていました。

同時に、人々は彼のことを良く思っておらず、良くない商売で成り上がったと噂し合います。千春の父親も噂を信じており、千春に忠告していました。

周囲を気にすることなく、話をする千春に心惹かれる瀬田。育ちの良いお嬢様ながら一本気を見せる彼女に心を引かれ、本音を明かします。しかし、あまりにも軽薄な内容で千春を怒らせるも、そんな彼女を気に入って嫁にすることを宣言しました。後日、父親が新しい仕事を始めることを聞かされた千春。過去に仕事関係でお金をだまし取られた経緯から、千春は怪しみます。

しかし、今回は負債分を肩代わりしてくれる人物が現れ、千春をその人に嫁がせることが条件でした。年齢を理由に結婚は諦めていたものの、家族のためにも結婚を決めた千春。その相手は、先日のパーティーで出会った瀬田寛志でした。

瀬田寛志との縁談がまとまり、嫁ぐ日を迎えた千春。父親の意向で祝言はあげず、記念撮影だけとなりました。ようやく結婚ができた千春でしたが、背中のあざを理由に離縁させられるのではと不安になります。瀬田家は寛志とお手伝いさんの梅しかおらず、仕事に忙しい寛志は家を空けることが多かったです。結婚初夜も仕事のため家に帰れず、2人が顔を合わせたのは数日後でした。

瀬田家を訪れたお客の人相から、夫が怪しい商売に手を出しているとの噂を思い出した千春。背中のあざを見せて離縁してもらおうと考えます。しかし、寛志はどこまでも妻を大切に扱い、千春の心もときめきます。

寛志の休日を利用して、懇意にしている政治家へ結婚のあいさつにまわる2人。仕事のための人脈作りと聞かされるも仕事の忙しさを改めて知り、疲れはててしまいます。そして、最後のあいさつ回りとして、遊郭のとあるお店に顔を出した2人。ここは、寛志が仕事の接待をかねて作ったお店だと教えられます。

はじめて入った遊郭のお店で楽しく遊んだ千春でしたが、お酒を飲みすぎて寝込んでしまいます。外出先での失態を恥ずかしがる千春。しかし、寛志は楽しんでくれたことを喜び、自身のことを話し始めました。このお店を買い取った理由は、仕事目的に加えて、寛志の両親が初めて出会った場所でした。さらに、寛志の母親はこのお店で働いており、自分は妾の子だと明かします。

出自を理由に不当な差別を受けながら、周囲の人々を見返そうと成り上がった寛志。今度は、その成功ぶりを妬まれ、嫉妬や陰口を叩かれていました。一方、千春を妻にした理由は、彼女のまっすぐなところに惚れたからと話します。

とあるパーティーの帰り、千春の元許嫁を名乗る男性に声をかけられた寛志。どうやら千春のことが気になるらしく、2人は場所を変えて話し合います。そして、深夜になってようやく帰宅し、帰りを待っていた千春に隠し事をしていないか問います。なぜ、自分には打ち明けないのかと詰める寛志に対して、千春は答えることができません。

千春の秘密は本人から聞き出そうと決めた寛志。しかし、千春はアザを理由に寛志の心が離れてしまうことを恐れ、言い出せません。ついに、離縁も持ち出される中、意を決してアザのことを打ち明けました。背中のアザをみせ、これが理由で縁談を破談になったことも話します。一方、寛志はアザのことを気にしておらず、ありのままの姿を受け入れました。

物語は千春の過去に変わり、身分違いながら幼馴染として育った巽との思い出が描かれます。留学前に吉川家に顔を出し、千春との別れを惜しむ巽。その頃、千春には縁談話が舞い込むも、背中のアザを理由に破談されました。家業とは別に医者になることを目指していた巽は、千春にアザをみせてほしいと懇願します。そして、立派な医者になって迎えに来ることを約束し、日本を旅立ちました。

寛志と千春が観劇に出かけている間、瀬田家を訪ねた巽。2人がいないことを聞くと出直すことにしました。その頃、寛志と千春は喫茶店から出て、遊郭のお店に行くことにします。外は混雑しており、寛志と離れ離れになってしまった千春。その時、誰かに手を掴まれます。寛志だと思って顔を上げると、その男は巽でした。

以下では、千春の元許嫁・巽の登場によって波乱の展開が待ち受ける、離縁は致しかねます！の漫画から11話～20話あらすじをネタバレ解説しました。

10年前に約束した通り、千春を迎えに来た巽。しかし、すぐさま寛志が駆けつけ、巽との間に火花を散らします。その後、喫茶店に入った3人でしたが、寛志がすぐさま席を立ち、旧友との再会を楽しむように言います。2人きりになり、お互いのその後について話し合う千春と巽。すでに父親が亡くなったこともあり、千春を嫁に迎えることが出来ると話します。しかし、千春は離縁するつもりはなく、2人の間にすれ違いが生じます。

過去に背中のアザをみせた際、かわいそうだとつぶやいた巽。一方の寛志は「そんなこと」と言い、気にする素振りも見せませんでした。それは、アザを理由に縁談を断られた千春が、望んでいた言葉でもありました。千春の気持ちを知り、申し訳なさを覚える巽。2人は別れ、千春は迎えの車で帰宅しました。寛志は客間にいると聞いて代わりにお茶を運ぶも、その先でとんでもない光景を目の当たりにします。

見知らぬ女性とからむ夫の姿に驚愕する千春。男ならば妻以外の女性と遊ぶものと教えられていたものの、ショックを隠せず、自宅を飛び出しました。

夜の街をさまよう中、寛志のお店で働く女性に保護された千春。事情を話し、彼女の離れで居候することになりました。しかし、お店の老婆に従業員だと勘違いされ、お座敷に出る羽目になります。その頃、千春の捜索のため、お店にやってきた寛志。状況を察した女性たちが千春を奥の部屋へ匿おうとするも、寛志に見つかります。

帰ろうと説得する寛志でしたが、千春は頑なに帰ろうとしません。外で女性と遊ぶことは良くても、自宅へ女性を引き込むことが許せませんでした。そんな中、巽のことを持ち出された千春。もちろん、寛志以外の男性に想いを寄せることはなく、2人は仲直りします。一方、ある会に出席した巽は、政治家の本間と瀬田が吉川家の土地に狙いを定めていることを耳にします。

2週間の予定で九州へ行くことになった寛志。夫が家を留守にする間、千春は実家で過ごすことにしました。予定より早く自宅へ帰ろうとする千春でしたが、なぜか父親や弟の進次郎に引き留められます。千春が家出をした際すぐさま吉川家に来た寛志でしたが、この一件を機に実家での寛志への不信感が高まっていました。また、寛志の悪い評判もあいまって、父親は嫁に出したことを後悔します。

ただの痴話喧嘩だと言い訳するも今度は巽のことを持ち出し、彼との再婚話まで出てきました。しかし、千春の寛志への気持ちを聞いて考え治します。

予定より1日早く戻り、実家にいる千春を迎えにきた寛志。2人で帰宅すると巽が待っていました。先日、会合で聞いた出来事を話し、寛志が詐欺師まがいのことをしていることを伝えます。さらに彼と接点のある本間は、千春の父親が借金を抱える原因を作った人物でした。以前、寛志の仕事には汚いことも含まれることを聞いていた千春。真相を確かめるべく、本人に問い詰めます。

寛志は、巽の話は事実であり、千春と出会う以前から吉川家の土地を狙っていたことを打ち明けます。裏切られた気持ちでいっぱいの千春は、再び家を出て行こうとします。

物語は千春と出会う前の寛志の回想に突入します。さらなる成り上がりを目指して人脈を広げようと躍起し、議員の本間に近づいた寛志。パーティーに向かう途中、本間が吉川家の土地に目をつけます。その後、パーティー会場で土地の持ち主を確認し、ふとその娘が目に留まります。適齢期を過ぎてしまい、会場でも陰口を叩かれる千春。しかし、全く動じない彼女の姿に興味を持ち、声をかけました。

始めて出会った日から、千春を不幸にさせたくないと思い始めた寛志。後日、本間に対して吉川家の土地から手を引くことを懇願します。条件として代わりの土地を用意すること、吉川家の負債分を自分が肩代わりすることも申し出ました。寛志の異変を察して、何かを思いついた本間。さらに山陰の製鉄所も要求し、寛志はやむを得ず承諾しました。

この時は、千春が全てを知って去ったとしても後悔はないと高をくくっていました。しかし、今となっては自分の浅はかさに苛立ちを覚えます。

瀬田家を出ていく際、もう迎えにはいかないと言われた千春でしたが、実家に戻って一か月が過ぎても離縁状が届けられることはありませんでした。その日は巽と一緒に観劇や喫茶店に入るも、寛志のことばかりが思い出されます。

喫茶店でアイスクリームを出され、寛志のことを思い出す千春。彼には騙されていたものの、共に過ごした時間は事実だったことに気づき、千春は涙を抑えきれなくなります。その頃、寛志は本間と共に製鉄所の件について話し合います。失うものは多くなるけれど、自国だけで成り立つ事業を始めることが大事だと考えていました。その時、アイスクリームが提供され、ふと千春のことを思い出します。

一方、実家に帰ると、瀬田家の使用人・梅が待っていました。千春が出て行ってからの寛志の様子を話し、離縁状が届いていないか不安だったと明かす梅。千春も自分も寛志が悪い人だけとは思っていない、2人で話し合いをしてほしいと言います。

以下では、千春と寛志に離縁の危機が迫った、離縁は致しかねます！の漫画から11話～20話あらすじをネタバレ解説しました。

梅の提案に乗り、寛志を試すことにした千春。梅の手引きを受けて、寛志との対面を果たします。実は、梅と寛志のやり取りから彼の真意を知ろうとした千春。内容によっては離縁も覚悟していたことを明かします。

ある日、社交界で寛志と顔を合わせた巽。千春の気持ちを知ったことで諦めがつき、寛志にも穏やかに接します。同時に、寛志に強い恨みを持つ人物がいること、狙いは寛志だけではないと忠告してきました。

不器用な千春に包丁の使い方を教える梅。ふと、若い頃の自分と重なって見え、静子と名乗っていた少女時代を思い出します。静子の実家は商売をやっており、商売人としての素質がない兄に代わって、有能な人物を静子の婿に迎えようとしていました。女学校の卒業を待たずに縁談話が舞い込んだ静子に対して、兄は反発します。しかし、父親の言うことは事実であり、2人とも何も言い返せませんでした。

その後、静子は卒業を待たずに結婚し、父親の見栄のために建てられた別宅に移り住みます。夫の次郎は優しく、初夜に震える静子に無理強いをさせませんでした。実家からは跡継ぎを求められるも、次郎との生活に幸せを感じる静子。しかし、結婚から4年が経った頃、次郎は他所の女に入り浸るようになります。さらに子供の存在も発覚します。

顔を隠して女の家に向かった静子でしたが、思い返して自宅に帰ろうとします。その時、子供の名前を呼ぶ次郎の声が聞こえました。こっそり家をのぞくと、小さい男の子を抱いた次郎の姿がありました。その後、父親が亡くなったことを機に離婚を切り出された静子。子供が出来ない婿は不要であること、本来ならば義兄が商売を継ぐべきだったと、それらしい理由を聞かされます。

もし、離縁すれば次郎はあの女の所へ行くと考え、拒絶する静子。ほどなくして次郎は急死し、心の中で夫に謝りながら葬儀の準備に取り掛かります。使用人たちが先行きの不安を口にする中、静子はある母子を葬儀に呼ぶことに決めます。兄から反対されるも、彼が愛した人に見送ってほしいとの思いがありました。次郎に最後の別れをする女性を見守る静子。心配そうな表情を浮かべる彼女へ、男の子が声をかけてきました。

その子は次郎の血を引く息子・寛志であり、父親の面影を宿していました。次郎と本当の家族になりかったことに気づかされた静子。夫の葬儀を済ませた後、家を出て働き始め、商売は兄に任せることにしました。しかし、商売は次第に傾き、かつて次郎と住んでいた別宅も別の人が住んでいると噂で耳にします。夫が好きだった梅を名乗り奉公人として働いていたある日、炭団の集金に来た青年と出会います。

次郎にそっくりな青年に驚く梅。若くして製鉄所を立ち上げた彼に感心する中、主人から彼の境遇を聞かされます。早くに亡くなった両親の代わりとして、寛志を支えることを決意した梅。必死に追いかけ、奉公人として働くことを申し出ました。今では千春を含めて本当の家族のようになり、幸せを噛みしめます。

良妻賢母が求められる風潮にて、千春は理想の女性像とは大きくかけ離れていました。料理や裁縫は苦手で、梅の猛特訓を受ける日々です。瀬田と外出したある日、見知らぬ男性に声をかけられます。瀬田の妻だと名乗ると意味深な笑みを見せられ、無礼な態度に怒りを露わにします。もちろん男性も黙っていられず、千春を突き飛ばしました。その時、和装姿の女性が助けに入り、男の腕を掴みながら啖呵を切ります。

女性は千春より年上であり、武道を少し習っていたと話します。また、千春の負けん気の強さを気に入り、男に怯まない女の力を求めていると訴えます。

千春を助けた女性は平岡史子といい、和歌の教室を営みながら人権運動家として活動していました。生徒たちと女性の権利について議論し合い、婦人雑誌にも寄稿していました。寛志からは怪しまれるも、彼は平岡よりも突き飛ばした男性の方が気になります。後日、平岡の集会を訪れた千春。男女平等を訴える平岡は、女という理由で虐げられる現実を問題視し、女は無能だという考えは愚かな行為だと訴えます。

寛志と平岡が知り合いだったことが判明し、2人の関係が気になった千春。しかし、寛志は口を割らず、彼の仕事仲間に問い詰めても、タイミングの悪さから聞き出せませんした。

寛志と口論になった千春は、平岡の集会所へ向かいます。別室に通され、2人の関係を聞かされた千春。さらに、寛志宛ての手紙を託され、モヤモヤを抱えます。

嫉妬心でいっぱいになり、寛志に素直になれない千春。手紙も渡せずじまいであり、悪い考えが頭をよぎります。そんな中、巽が瀬田家を訪れます。今回は千春ではなく、寛志に用事がありました。

梅に手紙を頼み、平岡の元へ向かった千春。集会所に向かうと平岡の様子がおかしく、男たちに連行されていました。千春が庇いに出る中、手紙を読んだ寛志と仕事仲間が駆けつけます。

以下では、新キャラの登場も見どころである、離縁は致しかねます！の漫画から31話～40話あらすじをネタバレ解説しました。

集会所での騒動後、平岡との関係を話始めた寛志。学校に通いながら日雇いの仕事をしていた寛志は、男性に絡まれる若い女性を助け出しました。その女性が平岡史子であり、当時は商売人・岩田屋の娘でした。

次第に惹かれ合う寛志と史子でしたが、2人の関係は父親によって引き裂かれました。理由は寛志の出自にあったものの、史子には知らされていません。しかし、父親を通じて妾の子であることを知り、2人は別れました。

後日、瀬田家を訪れた平岡。自分の弱さから逃げ出さないためにと、千春に会いに来たと話します。その頃、瀬田家では引っ越しのための荷車などが運ばれました。

引っ越しの理由を教えてもらえずモヤモヤする千春でしたが、後に寛志が仕事に失敗したことを知ります。しかし、成功する時もあれば失敗もあると、寛志は前向きな心を失っていません。

引っ越してから数ヵ月後、買い物に繰り出す千春の様子を男性2人が見張っていました。彼らは寛志に恨みを持つ人物とされ、思い知らせてやろうと千春を襲おうとします。その時、瀬田家を探す男性に声をかけられ、千春は事なきを得ました。

寛志の知り合いだと感じつつ、世捨て人な風体を怪しむ千春。男は渡辺功と名乗り、寛志とは旧知の仲と判明しました。さらに何かにつけて寛志からお金をせびっており、当面の生活費を工面してほしいと懇願します。

寛志と功は腐れ縁であり、お金が無くなる時だけ顔を出していました。功が騙されていると見抜き、世の中はお金より大事なものがあると説教する寛志。功は横浜の貿易商の長男であったものの、現在は美芳斉亭として挿絵を描いていました。雅号に聞き覚えのある千春は、実家から持ってきた絵画を持ち出し、功のファンだと公言します。

功こと美芳斉亭に肖像画を描いてもらうことになった千春。憧れの画家への思いを語る中、寛志が嫉妬を見せます。そんなある日、家賃滞納によって大家に追い出された功。3日間だけの約束で瀬田家に居候します。

一週間が経っても千春の絵は完成しない中、取引相手との酒の席に向かう寛志は功と千春のことが気になります。部下たちの私語もあいまって、大事な席をキャンセルして帰宅します。その頃、瀬田家では千春が入浴中であり、功とばったり出くわしました。また、千春のあざにも気が付き、それらをほめるような言葉をかけます。

功との学生時代を思い出しながら、急いで帰宅する寛志。こぎつけるまで苦労した接待を捨てた自分に呆れつつ、千春の部屋に向かいます。本を読みながら夫の帰りを持つ千春の姿に安堵し、あまりにも早い帰りに千春は驚きます。

以下では、困難に見舞われながら共に乗り切ろうとする千春・寛志の姿が目を引く、離縁は致しかねます！の漫画から41話～50話あらすじをネタバレ解説しました。

思わぬハプニングで千春の背中を見てしまった功でしたが、あざから創作意欲を刺激され、それらを絵にしようと思いつきます。もちろん寛志にも説明し、芸術作品として見せてほしいと懇願しました。しかし、嫉妬にかられる寛志は許すはずもなく、そんな自分の感情に戸惑いを見せます。

功に嫉妬しつつ、彼の創作活動に協力することにした寛志。その頃、千春は功から絵画を教わるも、彼の思わせぶりな態度に気が付きます。そんなある日、千春には自分の意思がなくてつまらない人間だと言われ、図星を突かれて言い返すことができませんでした。

尊敬する功からの鋭い指摘を受けてから、思い悩むようになった千春。しかし、家族のために覚悟を持ってきたのだから、意思のない人間ではないと寛志からフォローを受けます。その後、思い立ったように功の部屋に向かうも、すでにもぬけの殻でした。ある日、絵の展覧会に出かけた千春は、功を再会します。身なりをきれいに整えた功と世間話をする中、今回の入選画を鑑賞します。

入選画を人々が褒めたたえる中、千春だけはその絵の良さが分かりませんでした。千春の感想に冷ややかな目を向けられるも、功は大爆笑です。その理由は、自分も千春と同じ感想を持ったことであり、この出展会に絵を出したかったことを明かします。しかし、出展にはしかるべき団体や流派の所属者に限定され、功は絵を出すことができませんでした。

話題は功が絵を出展しない理由に変わり、ここで功の本心が語られます。千春をつまらない人間だと言ったことを謝罪し、寛志の1番となった彼女への嫉妬だったと明かします。そして、寛志のことを頼み、静かに去っていきました。

瀬田家を出て行った後、本間家の屋敷を訪ねた功。手紙には自身のパトロンになることを申し出る内容が書かれていたものの、寛志との繋がりから怪しみます。功の予想は的中し、案内役の秘書によると寛志が結婚を機に人が変わり、本間も困っていると明かします。また、寛志の方から関係を断ち切られてしまい、功に目をつけました。もちろん、本間について調べていた功は誘いを断るつもりでした。

しかし、自身の弱みである叔父のことを出され、逃げ場を失います。また、今度の展覧会の主催者には本間の知り合いが多く、功が選ばれるように働きかけると提案します。後日、功の絵が海外の展覧会で受賞し、新聞に大きく取り上げられました。

功の成功を知って喜ぶ千春をよそに、隣の部屋では今後の経営方針について話し合われていました。立て続けにおかしな動きに見舞われ、頭を悩ませる寛志たち。功から忠告の手紙を受け取り、本間の仕業だとみます。そんなある日、寛志の母親・なつの生家から遣いがやってきました。

寛志の母親は勲功華族の当主の娘であり、老齢となった当主の命令で孫の寛志へ家督を譲ることが検討されていました。実家では男子がおらず、血筋順から寛志が当主候補の有力候補となり、彼を迎え入れようと手紙を送っていました。もし、当主の座におさまれば多額の負債を穴埋めでき、従業員を解雇せずに済みます。しかし、父の死後、母子を門前払いした実家を継ぐことは嫌でした。

これまでも、母親の実家から手紙が送られたものの、無視していた寛志。当主の秘書が出向いてきたため、先延ばしは許されません。心に迷いを抱えながら両親のお墓参りをするも、千春の一言を受けて決心します。

数日後、母の実家を訪れた寛志と千春。立派なお屋敷に驚く中、家族内の込み入った話という理由から寛志だけが屋敷に通されました。部屋には叔母たちや祖父が待っており、感情に任せて母子を追い出したことを謝罪しました。そして、改めてこの家を継いでほしいと懇願し、寛志は快諾します。しかし、家を継ぐにあたり千春とは離縁して、家柄の良い娘と再婚させる話を持ち出されます。

母親の実家での出来事を千春にも話し、表面では楽観的に振舞う寛志。しかし、商売が上手くいっていない以上、金銭的な援助は必要不可欠であり、苦渋の決断を迫られます。翌日、甘夏の花の香に誘われて外に出た千春は、赤ん坊を背負った少女と出会います。母親が畑仕事をしている間、弟の面倒を見ていると話す少女。家計を支えるために学校にいけないことを明かしました。

家が裕福でないために、学校にいけない子供がいることを知った千春。しかし、地方ではそのような子供たちは珍しくないと寛志から教えられます。その後、母親が生前にもう一度見たいと願った海へ向かう2人。全身ずぶぬれになりながら、楽しいひと時をすごします。千春は、寛志のこれからも考え、離縁してほしいと願い出ます。または妾としてそばに置いてほしいと懇願し、身を引くことに決めました。

以下では、波乱の結婚生活となった千春と寛志の結末が気になる、離縁は致しかねます！に関する感想や評価を紹介します。

いわゆる訳あり結婚であり、作中では何度も離縁の危機に直面した千春。良縁の恵まれなかったこともあり、結婚生活を諦めていたものの、寛志の気遣いや優しさが千春に幸せな日々をもたらしました。お互いを理解し、愛を深め合う千春と寛志。SNSでも、離縁は致しかねます！の漫画が面白いとの感想が多く寄せられ、2人の結婚生活の行方に注目が集まっています。

読者を引き込むような魅力的なストーリー展開も人気に火をつけた離縁は致しかねます！の漫画。面白いだけでなく、感動できるエピソードも盛り込まれ、漫画を一気読みして泣いたとの感想も見られます。また、夫婦生活を崩壊しかねない危機的な場面もなく、安心して読み進められることも本作品の見どころであり、続きが気になるとの感想も寄せられています。

漫画では、千春の元許嫁や寛志の元恋人も登場し、波乱を予感させる展開もありました。しかし、夫婦の愛情は深く、かつての想い人へ心が揺らぐことはありませんでした。刺激的な展開を求める読者には物足りなさを感じる一方、夫婦ともに一途であり、安心感があるとの感想も見られます。また、夫婦生活を崩壊しかねない展開もなく、イライラせずに読み進められる点も良いとも評されています。

寛志の一目ぼれもあり、瀬田家に嫁ぐことが決まった千春。最初こそ夫への印象は悪かったものの、彼の紳士的な振る舞いに次第に惹かれていきます。また、寛志自身も妻のまっすぐな姿に惚れ込み、愛情を注ぎます。お互いを知るにつれて愛を深めていく2人。千春の夫への愛や、寛志の妻を大切に思う姿が伝わってきてよいとの感想も見られ、理想の夫婦像に心がときめいた読者も多いでしょう。

離縁は致しかねます！の漫画はストーリーの面白さだけでなく、絵柄が好きとの感想も見られます。柔らかいタッチが温かい雰囲気を演出し、千春・寛志の恋模様をさらに魅力的に演出しているでしょう。また、線が少ないことから読みやすく読者を魅了してしまう絵柄も、本作品の見どころになっています。読者の心を時めかせる展開と柔らかな作画が、新たなファンを獲得しています。

離縁は致しかねます！の漫画の序盤では、評判の悪い商売人として描かれた寛志。彼に嫁ぐことになった千春も、良い印象がありませんでしたが、どこまでも大切にしてくれる姿に心をときめかせます。また、寛志がかっこいいとの感想も見られ、他の女性と遊びながらも妻に一途なところが魅力となっています。漫画ではたびたび離縁の危機に直面するも、千春と共に困難を乗り越えて愛情を深めています。

離縁は致しかねます！の漫画あらすじネタバレや感想をまとめました。借金のカタで結婚したものの、相手の優しさに触れ、幸せを嚙みしめる千春。元許嫁や夫のかつての恋人の登場に心を乱されながらも、愛を育んでいきます。瀬田家最大の危機が訪れ、寛志のためにも離縁を決意した千春。しかし、寛志はそのつもりはありません。2人は、この試練をどのように乗り越えていくのでしょうか。