【葬送のフリーレン】ドワーフとはどんな種族？寿命やこれまでに登場したキャラは？

『葬送のフリーレン』は、魔王や魔法使いなどが登場するファンタジー作品です。ファンタジー作品ではおなじみの、ドワーフという種族も登場します。ファンタジー作品に詳しくない人にとっては、「ドワーフ」という言葉は聞き慣れないものでしょう。本記事ではドワーフという種族の基本的な情報とともに、葬送のフリーレンでのドワーフのキャラについて詳しく解説します。

葬送のフリーレンは、2020年から週刊少年サンデーで連載が始まった漫画です。2023年12月に単行本12巻が発売され、累計発行部数は1700万部を超しました。葬送のフリーレンはこれまでに、第14回マンガ大賞、第25回手塚治虫文化賞新生章、第69回小学館漫画賞を受賞しています。2023年9月からTVアニメが始まり、初回から4話までがまとめて金曜ロードショーで放送されました。

魔王を倒した勇者一行は、王都に凱旋した後にパーティーを解散します。1人で旅に出たエルフのフリーレンは、それから50年後に王都へ戻ります。フリーレンはかつての仲間たちと最後の小さな冒険に出かけ、皆でエーラ流星を見ました。それから間もなく勇者ヒンメルが息を引き取り、フリーレンは自分がヒンメルのことを何も知ろうとしなかったことに気づきます。フリーレンはもっと人を知るため、新たな旅に出るのでした。

ドワーフはファンタジー作品の定番キャラであり、葬送のフリーレン以外の作品にも多く登場しています。ドワーフとはもともと「小さきもの」という意味で、現在では人間よりも背丈が小さい伝説上の種族を指す言葉として使われるようになりました。ドワーフが初めて登場したのは、『北欧神話』だといわれています。

ドワーフはその後、童話や民間伝承などにも登場するようになります。日本では小説やゲームなどのファンタジー作品に登場することが多く、徐々に知名度が上がっていきました。ドワーフは作品によって描かれ方はさまざまですが、一般的な人間よりも背が低いことは共通しています。

北欧神話でのドワーフが地中を好んでいたことから、地下で暮らすという設定もよく見られます。ただ、葬送のフリーレンでのドワーフは、地上で暮らしています。ドワーフは高度な工芸技術や鍛冶技術を持つといわれており、ファンタジー作品のドワーフは職人として生活していることが多いです。

ファンタジー作品におけるドワーフは、 長寿なことで知られています。 葬送のフリーレンでも、ドワーフの寿命は長く設定されています。作中では、ドワーフの寿命は「300年くらい」という記述がありました。ただ、物語の途中で登場したフォル爺というドワーフは、すでに400歳以上の年齢になっています。

ドワーフの個体によって寿命の年齢はかなり異なるようですが、それでも長寿であることに変わりはありません。ただ、エルフのように不老ではないため、年齢を重ねればそれなりに老いていきます。アイゼンは魔王討伐の旅のときは若々しい見た目をしていましたが、80年後にはシワも増えて腕も細くなりました。外見の衰えから、徐々に寿命の年齢に近づいてきていることがわかります。

葬送のフリーレンに登場したドワーフのキャラは、それぞれ頑強な肉体を持っています。特に勇者パーティーの1人だったアイゼンは、当時最強の戦士といわれていました。アイゼンは高いところから落ちても骨を折ることもなく、槍で攻撃されても体には傷ひとつつきません。

岩よりも硬い体の持ち主で、その頑丈な体で戦いを有利に運びます。もちろんすべてのドワーフがアイゼンのように強いとはいえませんが、人間よりも頑丈な体を持っていることは確かでしょう。

葬送のフリーレンのドワーフは、前述したように人間よりも身長が低いという特徴があります。どのドワーフも小柄なフリーレンより小さいため、身長はせいぜい1mくらいでしょう。また、立派な髭をたくわえているという共通点があります。精神的特徴で共通しているのは、どのドワーフも意志が強いというところです。

アイゼンは恐怖に震えながらも魔王討伐を成し遂げ、フォル爺は400年近くも亡き妻との約束を守り続けています。ファスやゲーエンといったドワーフたちも、数百年単位でひとつのことを成し遂げるため努力してきました。葬送のフリーレンのドワーフたちは体が強いだけでなく、精神的にも非常に強いという特徴があります。

葬送のフリーレンでは12巻までの時点で、作中にドワーフのキャラは4人しか登場していません。フリーレンたちはこれまでにさまざまな街を訪れていますが、その中にドワーフらしき姿も見られません。

アイゼンは以前他のドワーフたちと村で暮らしていたようですが、その村は魔族に襲われすでになくなっています。おそらく以前は大勢いたドワーフも、現在では徐々にその数を減らしていると推察されます。エルフほどではないにせよ、希少な種族になりつつあるといえるでしょう。

葬送のフリーレンのアイゼンは、ヒンメルたちとともに魔王を討伐したドワーフの戦士です。顔全体を覆う長い髭と、その髭と同じくらい長い真っ直ぐな髪の毛が特徴です。年齢はわかっていませんが、すでに老人の域に入っているため、200歳程度は生きていると推察されます。アイゼンは律儀で真面目な性格をしており、勇者パーティーの中ではツッコミ担当になることが多いです。

真面目すぎるゆえに、何でも楽しもうとするヒンメルと意見がぶつかることもありました。しかし、ヒンメルに下らない旅の楽しさを教えてもらい、徐々にアイゼンの考え方も変わっていきます。最終的にはアイゼンも魔王討伐の旅を楽しむようになり、仲間たちと過ごした10年はアイゼンにとってかけがえのないものとなりました。アイゼンは現役時代は「人類最強」とまでいわれていた戦士でしたが、心にはいつも恐怖を抱えていました。

しかし、その恐怖を隠すことなく、恐怖を自覚することで戦士としての高みにたどり着きます。アイゼンは恐怖に震えながらも敵の前に立ちふさがり、仲間たちを守ってきました。アイゼンは頑丈な体を活かし、自ら盾になるような戦い方をすることもあります。アイゼンの頑丈さには、勇者パーティーの仲間も驚きを隠せませんでした。

ただ、仲間たちは徐々にアイゼンの頑丈さに慣れていき、アイゼンが竜にさらわれたくらいでは心配しなくなりました。アイゼンは寡黙なだけでなく不器用な性格でもあり、気持ちを素直に伝えることができません。しかし、仲間思いの優しいドワーフで、ヒンメルの死に涙したフリーレンのことを哀れに思います。

そして、2人をどうにか会わせてやりたいと考え、フリーレンに魂が眠る地（オレオール）に行くよう言いました。フリーレンが現在魂が眠る地（オレオール）を目指しているのは、アイゼンの気持ちを汲んだからでもあります。アイゼンはフリーレンが旅立つ前、自分の弟子であるシュタルクを仲間にするよう勧めました。

アイゼンは魔族に襲われた村から逃げ出してきたシュタルクを保護し、一人前の戦士へと育て上げました。シュタルクはアイゼンと喧嘩別れをしてしまいますが、今でもアイゼンを師として慕っています。シュタルクが語る師匠との思い出話からは、アイゼンが厳しいながらも弟子思いであったことが伝わってきます。

フォル爺は、葬送のフリーレンの第33話に登場したドワーフです。フォル爺は北側諸国のクラー地方に住んでいるドワーフで、村を400年近く魔物から守り通した歴戦の勇士です。フリーレンにとっては長寿仲間の1人で、作中ではフリーレンがフォル爺と楽しく語らう姿が描かれました。フォル爺は見た目はヨボヨボのおじいさんですが、油断したシュタルクを一撃で倒しています。

その後もシュタルクに修行をつけるなど、まだまだ戦士としての強さを失っていないことが伺えます。フォル爺は自分より寿命が短い人間の女性と結婚し、その女性を遥か昔に亡くしています。フォル爺はすでに顔も声も思い出せない妻のために、妻が愛した村を守っているのです。フォル爺はフリーレンと昔の話をしたことで、久しぶりに妻の夢を見ました。フォル爺はこれからも寿命が尽きるその日まで、妻が愛した村を守り続けるでしょう。

ドワーフのファスは、葬送のフリーレンの第69話に登場しました。フリーレンたちは、北部高原のビーア地方でファスと出会います。フリーレンにとっては、ファスとは80年ぶりの再会でした。ファスはハイターと肩を並べるほどの酒好きで、200年もかけて「皇帝酒（ボースハフト）」という酒を探し求めてきました。ファスが皇帝酒（ボースハフト）の探索に力を入れ始めたのは、ある石碑を見つけてからです。

その石碑には、皇帝酒（ボースハフト）が最上の名酒であると書かれていました。ファスはその石碑の言葉を信じて皇帝酒（ボースハフト）を探し続け、ようやく皇帝酒（ボースハフト）が眠っている遺跡へとたどり着きました。しかし、その遺跡には魔法がかかっており、ファスには扉を開けることはできませんでした。そこで、ファスはフリーレンに頼み、遺跡の扉を開けてもらうことにします。

フリーレンはファスからの依頼に乗り気ではありませんでしたが、フェルンとシュタルクに強く迫られ、仕方なく依頼を引き受けます。実は、フリーレンはこの石碑を書いたエルフを知っており、皇帝酒（ボースハフト）が名酒だという内容が嘘であることを知っていたのです。フリーレンは3ヶ月かけて魔法を解除し、ファスは長年の夢であった皇帝酒（ボースハフト）を口にします。

フリーレンはファスの気持ちを考えて浮かない顔つきになりますが、そこでハイターから言われたことを思い出します。フリーレンは以前ハイターに、探し求めていた酒が不味かったらどうするかと尋ねました。そのときハイターは、「笑い飛ばします」と言ったのです。

フリーレンはその言葉通り、シュタルクたちと不味い皇帝酒（ボースハフト）を飲んで笑い合いました。その様子を見ていたファスも笑いながら町の人々に皇帝酒（ボースハフト）を配り、皆で楽しく酒盛りをします。ファスは最上の名酒を飲むことはできませんでしたが、フリーレンたちのおかげで非常に楽しい夜を過ごすことができました。

葬送のフリーレンのゲーエンは、第79話に登場したドワーフです。北部高原を旅していたフリーレンたちは、トーア大渓谷という深い渓谷に行く手を阻まれます。迂回を試みようとしたフリーレンでしたが、そこで以前出会ったゲーエンのことを思い出します。フリーレンはヒンメルたちと旅をしていたときに、トーア渓谷で橋を作っているゲーエンと出会いました。

ゲーエンはトーア渓谷の近くの村出身のドワーフでしたが、その村は魔族に滅ぼされてしまいます。そのときトーア渓谷に橋があれば、対岸にいた軍により村は助かった可能性があります。そのときの悔しさが忘れられないゲーエンは、それからずっと1人で橋を作り続けてきたのです。以前出会ったときのゲーエンは、資金難で橋の建造をあきらめかけていました。

そのゲーエンに資金を調達したのが、ヒンメルです。それから数十年かけ、ゲーエンはようやく橋を完成させました。しかし、運悪く近くに魔物が住み着いてしまい、その橋は安全に渡ることができなくなります。そこでゲーエンは、久しぶりに会ったフリーレンに魔物の討伐を依頼しました。

フリーレンは「パンケーキを上手にひっくり返す魔法」の報酬と引き換えに、この依頼を引き受けます。魔物が倒されたことで橋は通行可能となり、フリーレンたちも無事に対岸へと進むことができました。長年の夢を叶えたゲーエンは、新たにできた村でゆっくりと老後を過ごすことにします。

葬送のフリーレンのアイゼン役の声優は、上田燿司さんです。上田燿司さんは1971年8月7日生まれの声優で、以前は「上田陽司」の名義で活動していました。関西大学を卒業後、東京アナウンスアカデミーや江崎プロダクション養成所などで声優の勉強を重ねます。その後、マウスプロモーションやミディアルタを経て、現在ではアミュレートの所属となっています。

上田燿司さんはこれまでに、『ジョジョの奇妙な冒険』のロバート・E・O・スピードワゴンや『おそ松さん』のデカパン、『攻殻機動隊 ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE」のパズなどを担当してきました。近年では、『BLEACH 千年血戦篇』の二枚屋王悦、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のケナンジ・アベリー、『ONE PIECE』のテンセイなどを演じています。

葬送のフリーレンのフォル爺役の声優は、星野充昭さんです。星野充昭さんは1959年2月19日生まれのA型で、静岡県の出身です。東海大学を卒業後、東京アニメーション付属声優養成所に入所します。その後、学生時代の仲間と、劇団「グループばく」を結成しました。現在の所属事務所はアーツビジョンですが、以前にはサンエース企画やマウスプロモーションにも所属していました。

星野充昭さんのこれまでの主な出演作品と担当キャラは、『勇者警察ジェイデッカー』のダンプソン、『十二戦支 爆烈エトレンジャー』のガオウ、『ペコラ』のガオさんなどです。その他、『ナノ・インベーダーズ』のアニマキング（グレイ）、『真・中華一番！』のローウェン、『古見さんは、コミュ症です。』の古見将賀なども演じています。

葬送のフリーレンのファンからは、「ドワーフが好き」という感想が上がっています。メインキャラのアイゼンだけでなく、一度だけ登場したフォル爺にも人気が集まっています。ドワーフのキャラ設定や、ビジュアルが好きというコメントも見られました。

葬送のフリーレン以外の作品にも、ドワーフのキャラは大勢存在します。葬送のフリーレンのドワーフを見て、他の作品のドワーフを思い浮かべる人も多いようです。また、ドワーフのキャラではありませんが、アイゼンが『小さなバイキング ビッケ』のビッケに似ているという声が上がっています。

ファンタジー作品ではおなじみのドワーフやエルフですが、もちろんその存在を知らない人もいます。葬送のフリーレンの読者の中には、ドワーフやエルフといった存在に戸惑った人もいるようです。しかし、葬送のフリーレンはドワーフなどを知らなくても楽しめる作品で、細かい設定が気にならないほどの面白さであると評価されています。

葬送のフリーレンのドワーフの寿命の年齢や強さ、登場したドワーフのキャラなどをまとめました。葬送のフリーレンには、アイゼンを始めとした4人のドワーフキャラが登場します。どのドワーフも正確な年齢はわかりませんが、人間よりも寿命が長いことだけは確かです。葬送のフリーレンではエピソードごとにさまざまなキャラが登場するため、今後新たなドワーフが登場する可能性もあるでしょう。