ダイヤモンドの功罪のネタバレあらすじと感想！天才の苦悩を描いた野球漫画の魅力は？

「ダイヤモンドの功罪」は小学5年生の少年を主人公にした、「輝く野球青春劇！」というキャッチコピーの野球漫画です。作者は平井大橋、週刊ヤングジャンプにて連載中で、コミックは第4巻まで発売されています。スポーツに関してギフテッドと呼ばれる「天賦の才」を持つ少年が、周囲との関係に苦悩しながら成長を遂げていく漫画です。宝島社による「このマンガがすごい！2024」のオトコ編で第1位を獲得しました。

ダイヤモンドの功罪の作者、平井大橋（ひらいおおはし）は、人物の心情を描くことに定評がある漫画家です。2020年に週刊ヤングジャンプ40周年記念に開催された漫画賞で「ゴーストバッター」「ゴーストライト」の2作品が野球漫画賞佳作を獲得しました。その後、「可視光線」が新人漫画賞シンマン賞佳作、初投稿賞を獲得しています。

2022年に漫画サイト「となりのヤングジャンプ」に掲載された「サインミス」がデビュー作となります。ここまで、平井大橋の作品はすべて野球をテーマにした漫画となっており、これらの作品にはダイヤモンドの功罪と同じ主要キャラが登場します。

ダイヤモンドの功罪の主人公は綾瀬川次郎です。小学5年生ですでに身長が166㎝という綾瀬川次郎は体格だけでなく、どのようなスポーツにも「ギフテッド」と呼ばれる天賦の才を持つ少年です。ダイヤモンドの功罪はこのような才能に恵まれた主人公が、その才能のために悩み苦しむ姿を描いた物語です。ここでは、ダイヤモンドの功罪の漫画1巻から4巻までのあらすじをネタバレで紹介します。

どのスポーツでも天才的な能力を発揮する綾瀬川次郎は、そのためにチームメイトから敬遠されてしまい、いつも寂しさを感じて生きています。そのような中、次郎は硬式野球チームの足立バンビーズと出会いました。弱小チームであるバンビーズは次郎を気持ちよく受け入れてくれ、次郎は初めてスポーツを心から楽しみます。バンビーズの監督は、野球を始めて間もないはずの次郎の才能に圧倒されます。

ある時、監督は一存で次郎をU12の代表選考会に申し込んでしまい、また、チームメイトのヤスがチームを辞めたのは、次郎という存在が理由の一つだったことがわかりました。チーム内に不満が高まり、その中で次郎はU12選考会に挑みます。選考会でも他を圧倒する才能を見せつけた次郎は、新たな居場所を求めてU12代表の合宿に参加します。

U12のメンバーとなった次郎はエースナンバーである背番号1を貰います。しかし、日本代表チームであるはずのここでも、次郎とチームメイトとの間に不協和音が生じます。監督やコーチはシニアで最強のチーム、枚方ベアーズとの練習試合で、次郎に投げさせることにします。野球は一人では勝てないことを、次郎に教えるつもりで先発させた監督たちでしたが、次郎は次々と相手打者から三振をとっていきます。

次郎は気持ちよく投げているのですが、ふと、我に返ったとき、誰もが思いもしない発言をしてしまいます。それは、少し相手に打たせてあげよう、というものでした。この発言にチームメイトは不快感を募らせます。

枚方ベアーズとの試合の後、チームは次郎を受け入れる者と拒絶する者に分かれます。その中で、U12の世界大会が始まります。ここでも次郎は才能を大いに発揮し、日本チームは勝ち続けていきます。チームメイトとの関係については、次郎は自分の気持ちを話す努力をするようになり、そのような次郎を理解しようとする者が現れます。次第にチームの雰囲気は良い方向に向かいます。そして、日本チームは決勝戦に挑むことになりました。

U12世界大会の決勝戦ではアメリカと対戦することになり、次郎は先発します。次郎の見事なピッチングに、アメリカは得点することができません。しかし、日本チームも無得点のまま回は進み、両国は延長戦に突入しました。延長戦はタイブレーク制ということで、1、2塁にランナーを置いたところから始まります。日本は四球で満塁のチャンスとなり、打席に立った次郎が死球を受け、押し出しで得点が入り、試合終了となりました。

優勝の決め手が死球で押し出しという結果となり、チーム内では次郎を援護できなかったことに苦しみ、優勝して嬉しい反面、空虚な気持ちがこみ上げます。さらに今後、次郎のような怪物との競争になっていくことに絶望感を抱くようになります。世界大会の後、次郎は足立バンビーズを退団し、U12の並木監督の野球塾に入ろうとしますが、思うようにはいかない状況になります。

ダイヤモンドの功罪は、スポーツの天才少年である小学生を主人公にした野球漫画です。人物の心情を巧みに描くことに定評がある作者ということで、その高い才能のために周囲にうまく溶け込むことができない少年の心情が切なく描かれています。また、主人公の綾瀬川次郎の苦悩だけでなく、彼の才能を目の当たりにする普通の人々の複雑な心情も見どころとなっています。

ただ純粋にスポーツを楽しみたいだけの綾瀬川次郎に対して周りの反応は、彼の圧倒的な能力、才能に恐れを抱き、大人も巻き込んで不協和音が生じていきます。登場人物それぞれの心情がつぶさに描かれており、読者は共感を覚えると言われています。このように、ダイヤモンドの功罪は、新たな野球漫画の誕生といった様相を呈しており、それが面白い魅力だということです。

ダイヤモンドの功罪の主人公、綾瀬川次郎は小学5年生です。166㎝の高身長とスポーツに高い才能を持つ天才少年です。動画や本などを見ただけで様々なスポーツを高いレベルでこなすために、周囲から敬遠されます。初めてスポーツを楽しめたのが野球でした。しかし、その高すぎる才能のためにチーム内の調和が乱れ、そのことに苦悩します。U12の日本代表選手に選出され、エースナンバー1を貰います。

ダイヤモンドの功罪のキャラ、イガ（五十嵐温之）は小学5年生、足立バンビーズの捕手です。綾瀬川次郎の投球を捕ることは難しいですが、次郎がチームに入ったことを喜んでいる一人です。次郎がチームメイトと楽しく野球をしたいと思っていることを最も理解しています。

ダイヤモンドの功罪のキャラ、ヤス（安田祐樹）は小学5年生、足立バンビーズのメンバーです。父は元社会人野球の選手で、そのために小さい頃から父に大きな期待を寄せられてきました。

ダイヤモンドの功罪のキャラ、巴円（ともえまどか）は小学5年生、大阪の寝屋川ファイターズに所属する投手、左翼手です。投手として抜群の実力者であり、チーム内のムードメーカーとして人望があります。U12では2番手投手です。

ここからは、ダイヤモンドの功罪の感想や評価を紹介していきます。ダイヤモンドの功罪は「このマンガがすごい！2024」を受賞したことがすごいということです。天才として生まれた主人公、綾瀬川次郎の才能に振り回される人々の気持ちに惹きつけられるという感想です。さらに、このような作品を描く作者、平井大橋先生の発想もすごいという感想です。

ダイヤモンドの功罪は、自分が望んだわけでもないのに、神からもらった才能のために起きる理不尽な業を背負う主人公の物語です。正に「ダイヤモンドの功罪」ということで、タイトルが秀逸だという感想です。

ダイヤモンドの功罪を読んで、普通の野球一筋のスポーツ漫画ではなく、主人公とその周りにいる少年たちの人間関係がとても上手く描かれているという感想です。

ダイヤモンドの功罪のあらすじをネタバレで紹介してきました。主人公の少年、綾瀬川次郎はスポーツのギフテッドと呼ばれる天才で、野球を始めたばかりなのに、他を圧倒する才能を見せつけます。そのために周囲との関係が上手くいかなくなり、苦悩します。ダイヤモンドの功罪は天才少年の苦悩と、彼を取り巻く普通の人々の思いが繊細に描かれていく物語です。

また、登場人物・キャラの紹介と面白い魅力、物語の感想を紹介しました。ダイヤモンドの功罪は、天才少年とその才能に振り回される人々の心情や人間関係が繊細に描かれており、タイトルも秀逸だという感想がありました。ここまで、ダイヤモンドの功罪のネタバレあらすじと、面白い魅力、登場人物・キャラ、感想の紹介でした。