【るろうに剣心】大久保利通は明治政府の内務卿！瀬田宗次郎に暗殺され死亡？

歴史漫画である『るろうに剣心』には、歴史上に実在した大久保利通が登場します。大久保利通は明治政府の内務卿で、実質日本の頂点に立っていた人物です。大久保利通の登場により、るろうに剣心の物語は大きく動くことになります。本記事では、るろうに剣心の大久保利通の最後の死亡シーンや他キャラとの関係、実写映画の俳優などについて解説します。まずは、るろうに剣心の作品情報と、大久保利通の簡単なプロフィールを見ていきましょう。

『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』は、週刊少年ジャンプで1994年から連載が開始した漫画です。1999年に一度完結しますが、2017年から続編となる「北海道編」の連載がジャンプSQで始まりました。るろうに剣心はアニメだけでなく、実写映画も制作されています。実写映画では佐藤健さんが主役の剣心を務め、「まさに適役だ」と高評価を受けました。2023年7月からは、これまでのキャストを一心したリメイク版の新作アニメが始まっています。

全国を放浪していた緋村剣心は、「人斬り抜刀斎」の異名を持つもと維新志士でした。明治の世になってからは「不殺（ころさず）」の誓いを立て、弱い人たちを守るために剣を振るってきました。ある日、剣心は東京で、神谷道場の師範代である薫という女性と出会います。薫を助けた縁で、剣心は神谷道場に居候させてもらうことになりました。剣心はさまざまな戦いに巻き込まれながらも、自分の周りの仲間たちを剣一本で守っていくのでした。

るろうに剣心の大久保利通は、明治時代に実在した大久保利通をモデルとしたキャラです。るろうに剣心の大久保利通の誕生日は、実在した大久保利通と同じ1830年9月26日です。身長178cm、体重65kg、血液型はO型です。実際の大久保利通が立派な髭をたくわえているように、るろうに剣心の大久保利通も長く伸びた立派な髭が特徴です。大久保利通はもと薩摩藩の維新志士で、明治に入ってからは明治政府の内務卿という立場にいました。

るろうに剣心の大久保利通は、作中にそれほど多くは登場しません。なぜかといえば、登場してすぐに死亡してしまったからです。では、るろうに剣心の大久保利通の最後の死亡シーンとは、どのようなものだったのでしょうか？ここでは、るろうに剣心の大久保利通の活躍と、最後の死亡シーンを解説します。

るろうに剣心の大久保利通は、もともと薩摩藩の下級藩士の息子として産まれましいた。成長した大久保利通は維新志士として、親友の西郷隆盛とともに日本を強い国にしようと奔走します。その後、大久保利通は倒幕勢力をまとめあげるため、長州藩の桂小五郎と手を組みました。

そして、ついに倒幕を成功させ、明治政府を立ち上げたのでした。長州藩の維新志士には、当時人斬り抜刀斎として剣を振るっていた緋村剣心がいました。剣心は日本をより良い世にするために人斬りとして多くの暗殺を行なっていましたが、幕末後期には遊撃剣士として活用するようになります。そこで、剣心の代わりに暗殺業を請け負うようになったのが、志々雄真でした。

大久保利通ら維新志士は、志々雄に数々の暗殺を依頼してきました。しかし、志々雄の凄まじいまでの野心を危険視した大久保利通たちは、志々雄をだまし討ちして殺そうと企みます。しかし、志々雄真は全身を炎で焼かれたにも関わらず死亡せず、その後国家転覆を企むようになったのでした。

明治維新を成功させた大久保利通でしたが、力強い仲間であった桂小五郎や西郷隆盛が次々と命を落とします。生き残った大久保利通は明治政府の頂点に立ち、新たな日本を作ることに力を尽くしていました。そうして働き続ける大久保利通のもとに、志々雄真が生存しているという情報が入ってきました。志々雄が軍勢を率いて暗躍していることを知った大久保利通は、国家転覆の危機を覚えます。

志々雄をこのままにしておけないと考えた大久保利通は、緋村剣心に志々雄の討伐を頼むことにしました。大久保利通は現在の剣心の実力を測るため、剣心の宿敵である斎藤一を神谷道場へ向かわせます。剣心は斉藤と戦ううちに、昔の人斬り抜刀斎へと戻ってしまいました。死闘を繰り広げる2人を止めたのは、警視総監の川路でした。そして、その後ろから大久保利通が姿を現し、剣心に話を聞くように言います。

馬車に乗るよう促す大久保利通を、剣心は「ふざけるな」と一蹴しました。剣心は自分だけでなく、神谷薫たちまで巻き込まれたことに怒りを感じていたのです。そして、顔面を殴って人斬り抜刀斎からいつもの自分に戻ると、神谷道場の全員で話を聞くと言ったのでした。了承した大久保利通は、そのまま神谷道場で事情を説明しました。

大久保利通は志々雄真が京都で暗躍していることや、これまでに送った討伐隊がすべて返り討ちにあったことなどを話します。そして、剣心に京都へ行って志々雄を抹殺してほしいと頼むのでした。大久保利通の勝手な言い分に神谷道場の面々は怒りを露わにし、薫はきっぱりと「剣心は京都へ行かせない」と言い切りました。しかし、大久保利通は引き下がらず、「一週間考えてくれ」と言って道場を後にしたのでした。

緋村剣心の返事の期限である5月14日の朝、大久保利通は馬車で紀尾井坂を通過しているところでした。大久保利通が馬車の中で物思いにふけっていると、突如として馬車の扉が開きました。そこに現れたのは、志々雄真の配下の1人である瀬田宗次郎でした。宗次郎は走って大久保利通の馬車に追いつき、馬車に飛び乗ってきたのです。

宗次郎は驚く大久保利通の口を塞ぎ、志々雄から預かってきた言葉を伝えます。志々雄は大久保利通が剣心を差し向けようとしていたことを「無駄な悪あがき」と言い、そして最後に「この国は俺がいただく」という言葉を宗次郎を通じて大久保利通に伝えました。宗次郎は伝言を終えると大久保利通を暗殺し、誰にも気づかれないままその場を去りました。

その後、大久保利通の馬車は、石川県士族を中心とした士族7人に取り囲まれます。彼らはすでに大久保利通が殺されているのを見て驚きますが、すでに死んでいる大久保利通にさらに攻撃を加え、大久保利通暗殺の犯行を自分たちのものとしました。志々雄真は事前に、大久保利通に不平を抱く士族たちの暗殺計画を入手していました。

そして、この計画を利用して、自分たちの名前が表に出ないように大久保利通を暗殺したのでした。大久保利通の殺害現場で、剣心は宗次郎から「志々雄さんに歯向かわないほうが身のためですよ」と声をかけられました。これが志々雄の仕業だと悟った剣心は、京都へ行く決意を固めたのでした。

るろうに剣心の緋村剣心は、幕末で長州派の維新志士として活動していました。大久保利通とも面識がありますが、目的を達するための強引な手腕は快く思っていないようです。しかし、大久保利通が本気で日本のためを考えていたことは理解しており、やつれた大久保利通を心配する様子も見せていました。

大久保利通は志々雄真の暗殺を依頼するために10年ぶりに剣心と再会しますが、そのわずか一週間後に志々雄一派の手によって最後を迎えます。大久保利通の最後を知った剣心は、志々雄に会いに行くことを決めたのでした。

るろうに剣心の西郷隆盛は、史実でもるろうに剣心の作中でも、大久保利通とは幼馴染という間柄です。2人は相手の中に自分にはない魅力を見出し、協力して明治維新を成し遂げます。しかし、明治政府成立後は互いの意見が対立し、西郷は西南戦争を起こします。西郷率いる薩摩軍は新政府軍によって鎮圧され、西郷は自ら命を断つという最後を迎えました。

るろうに剣心の志々雄真は、第2の人斬りとして幕末に暗躍していた人物です。その後、遊撃剣士として表に出た緋村剣心とは違い、ずっと裏で暗殺稼業を請け負っていました。そのため、志々雄の顔を知る者も少なく、剣心とも面識はありませんでした。大久保利通ら維新志士は、口にはできないような要人まで志々雄に暗殺させていました。これらの暗殺が露見することを恐れた維新志士は、口封じのために志々雄を暗殺しようとします。

しかし、全身に火をつけられても志々雄は死亡せず、全身包帯まみれの姿で生き残りました。その後、明治政府に恨みを持つ者たちを集めて一大勢力になった志々雄を、大久保利通は驚異に感じます。そこで剣心を差し向けて今度こそ志々雄を暗殺しようとしましたが、その企みは志々雄に筒抜けでした。志々雄は自分に歯向かおうとした大久保利通を瀬田宗次郎に暗殺させ、大久保利通は志半ばで最後を迎えました。

るろうに剣心の瀬田宗次郎は、志々雄真の右腕的存在です。いつもニコニコと穏やかな笑顔を浮かべていますが、ためらいなく人を殺すような冷酷な性格をしています。宗次郎は「縮地」という超高速移動術の使い手で、この能力により馬車で走る大久保利通の暗殺に成功しました。宗次郎は大久保利通が死亡する直接的な原因となった人物ですが、大久保利通に恨みがあったわけではなく、ただ志々雄の命令に従っただけです。

るろうに剣心の実写映画では、どの俳優がどの役を演じるかが話題となりました。るろうに剣心の実写映画で大久保利通役を担当した俳優は、宮沢和史さんです。るろうに剣心の大久保利通役の宮沢和史さんはもともとミュージシャンとして活動しており、俳優業を専門としているわけではありませんでした。

しかし、ミュージシャンとして活動しながら俳優活動も行うようになり、るろうに剣心の実写映画以外にもいくつかのドラマや映画に出演しています。ここでは、るろうに剣心の大久保利通役の宮沢和史さんについて、プロフィールや主な出演作品をまとめていきます。

るろうに剣心の実写映画で大久保利通役を担当した宮沢和史さんは、1966年1月18日生まれです。山梨県甲府市出身で、1986年にTHE BOOMを結成しました。1989年にメジャーデビューを果たし、「島唄」や「風になりたい」などのヒット曲を作り出します。

2014年にTHE BOOMが解散したことにより、それ以降はソロのシンガーソングライターとして活動するようになります。2016年に無期限の休養を発表しましたが、2017年の震災チャリティイベントで活動を再開させました。

ここでは、宮沢和史さんがこれまでに俳優として出演した主な作品と、作中で担当した役を紹介します。テレビドラマでは、『JIN-仁-完結編』の近藤勇役、『南極大陸』の岩城昌隆役、『コールドケース〜真実の扉〜』の大江嗣久役などを担当しています。映画では実写版るろうに剣心の大久保利通役以外に、『（ハル）』の山上博幸役を担当しました。

実在する大久保利通は、西郷隆盛などに比べてあまり功績が知られていません。名前だけは知っていても、何をした人物か知らなかったという人も多いでしょう。しかし、るろうに剣心のおかげで大久保利通に詳しくなった人は多く、「大久保利通は素晴らしい人だった」という感想を抱く人もいました。

るろうに剣心の作中では、大久保利通が新時代を作るために苦労を重ねている様子が描かれています。剣心が大久保利通に「痩せましたね」と話しかけるシーンには、切なさを覚えた人もいたようです。

るろうに剣心の実写映画で大久保利通役を担当した俳優は、もとTHE BOOMの宮沢和史さんです。宮沢和史さんは俳優としてよりもミュージシャンとして有名であるため、実写映画のるろうに剣心のキャスティングには驚いた人が多かったようです。

るろうに剣心の大久保利通の活躍や最後の死亡シーン、実写映画での俳優などをまとめました。るろうに剣心の大久保利通は、実在した大久保利通と同じように日々国のために身を削って働いてきた人物です。暗殺によって死亡するという残念な最後を迎えましたが、大久保利通が懸念していた志々雄真の企ては、剣心によって食い止められました。大久保利通が命を懸けて守った日本の平穏は、この先も剣心や仲間たちが守り続けることになります。