【土竜の唄】月原旬はクールな玲二の相棒！過去・活躍シーンや実写版キャストは？

この記事では漫画「土竜の唄」に登場するクールでミステリアスな雰囲気から特に女性に人気のキャラクター、月原旬を特集します。これから月原旬の過去や活躍シーンなどを解説していきますが、その前にまずは「土竜の唄」の作品情報からお届けします。最初に作品の概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

土竜の唄（もぐらのうた）は、日本の漫画家・高橋のぼるによるヤクザ潜入捜査官を題材にした漫画作品です。小学館の週刊ヤングサンデーにて2005年38号より連載が開始され、同誌休刊に伴いビッグコミックスピリッツに移籍した上で連載を継続し現在に至ります。

その後、スピンオフ作品「土竜の唄外伝 狂蝶の舞〜パピヨンダンス〜」が制作され、月刊!スピリッツにて2013年10月号より連載されています。土竜の唄の単行本はヤングサンデーコミックスより刊行され、2022年11月時点でのシリーズ累計発行部数は965万部超を記録しています。

また、漫画作品を原作とした実写映画「土竜の唄 潜入捜査官REIJI」が制作され、2014年2月15日全国の東宝系映画館にて公開されました。実写映画の興行収入は、公開から2週連続で1位を獲得し、2014年上半期の邦画興行収入ランキングでは7位となる21億9000万円の収入を上げています。

主人公の菊川玲二は、警視庁谷袋署の交番に勤務する巡査です。警察官になれたのが不思議なくらいのおバカですが、ケンカが強く不屈の精神力と天性の強運では誰にも負けません。ある日玲二は警察官を辞め暴力団・数寄矢会に加入します。公には問題を起こし懲戒免職となったのですが、実際は数寄矢会会長・轟周宝を逮捕するため極秘潜入捜査官（モグラ）となったのです。こうして問題児・玲二による前代未聞の活躍が始まりました。

ここからは、この記事のメインテーマである漫画「土竜の唄」の月原旬の話題に入っていきます。最初は、月原旬のプロフィールからになります。

土竜の唄の月原旬は、主人公・菊川玲二が潜入している数奇矢会系の阿湖義組で若頭補佐を務めていた27歳の男です。組長の阿湖正義と共に若頭の日浦匡也らを欺き、MDMAを極秘に仕入れて利益を上げていました。この時、密輸ルートを探っていた菊川玲二が接触してきたことから彼と相棒契約を結びます。

その後月原旬は、大量のMDMA取引時に捜査の手が入ったことから菊川玲二の正体を知り、裏切った玲二に対して復讐心を募らせます。その後は、ロシアンマフィアに転身したり非公式の潜入捜査官になるなど波乱万丈の人生を送ることになりますが、詳しい経緯についてはこの後、順を追って解説していきます。

個性の強いキャラの月原旬には、モデルとなっている人物がいると言われています。一説には有名な空手家の名前も挙がっているようですが、実際のところはどうなのでしょうか？

漫画「土竜の唄」をもとに制作された実写映画では、個性派俳優・山田孝之が月原旬役を演じています。そうした実写映画のイメージなどから、月原旬のモデル説がまことしやかに囁かれるようになったのかも知れません。しかし、月原旬のモデルは公式には発表されていません。月原旬は作者のオリジナルキャラと考えられています。

ここからは、ミステリアスな雰囲気を漂わせる月原旬の過去や活躍シーンを辿っていきます。最初は幼少期からですが、どのような子供時代を送っていたのでしょうか？

月原旬の幼少時代は、”恵まれていない”という言葉では生ぬるいくらいに悲惨な環境で辛い生活を送っていました。家にお金はなく満足に食事もできない上に、義理の父親からは容赦のない鉄拳が飛んできます。

ある日、たまりかねた母親が男を作って家から出て行き、残された旬は義父からこれでもかと言うくらいに暴行を受けます。この時9歳だった旬は、近くにあったドライバーで思い切り義父を突き刺すと家を飛び出しました。

家を飛び出したのはいいのですが、旬に行く当てはありません。途方に暮れる旬でしたが、過去に会ったことのあるヤクザの親分から声を掛けられ彼の組で暮らすことになりました。

やがて14歳の少年となった旬は、ある日世話になっている組長から某人物を襲撃するよう指示を受けます。与えられた銃を片手にターゲットの2人を撃つのですが、結局旬はヤクザの抗争に駒として利用されただけと判明します。任務を終えると組にとっては用済みの存在となり、旬は腹を刺されて海に突き落とされます。

旬は、自力で浜へと辿り着き一命をとりとめるのですが、この時に受けた左頬の三日月形のキズは、今でも彼のトレードマークとして残っています。その後月原旬は、自分をはめた組長への復讐を誓い、ヤクザの世界での厳しい競争に立ち向かっていくことになります。

月原旬は、本作の主人公・菊川玲二と彼が阿湖義組組長・阿湖正義の自宅を訪ねた時に偶然出会います。潜入捜査員の玲二と組長のボディーガード・月原旬との初顔合わせです。玲二は、旬を罠に賭けようとしてシャブの取引を持ち掛けますが、沈着冷静な旬は話しに乗って来ません。

旬が玲二にビジネスの話をしたのは、組事務所から離れた2人だけの空間、クラブの特等席に着いた時のことです。旬は玲二が信用に足る人物であるか否かを試します。実弾を1発込めたリボルバー（回転式拳銃）を互いに相手の額に向け、同時にトリガーを引き合うという究極の審査です。玲二はこの危険極まりない試練をパスし、旬との相棒契約締結に漕ぎつけました。

月原旬は、玲二の通報によりロシアンマフィアとのシャブ取引現場を公安警察に包囲されてしまいます。逮捕を免れるため海に飛び込んだ旬は、ロシアンマフィアに助けられ一時潜伏生活を余儀なくされます。その後、玲二が数寄矢会四代目会長・轟周宝から盃（さかずき）を受けていた時に、玲二が再び姿を現します。

過去にシャブ取引で玲二に裏切られた旬は、玲二への復讐心を募らせていました。旬は、玲二に再び過去のように相棒として組まないかと持ち掛け、イタリアマフィアとの取引の情報を流します。ところが、取引成立後に旬は豹変します。玲二に襲い掛かり殺害しようとしたのです。

緊迫したタイマンでの勝負でしたが、玲二がついに旬を負かします。ところが、旬が手りゅう弾を硫酸入りのバスタブに投げてしまい硫酸を浴びる瞬間、玲二は体を張って旬を助けます。自分を殺そうとした人間を助ける玲二に感じ入るところがあったのか、旬は「見たこともないバカ」といって「死ぬまで相棒」の契りを結びます。こうして、月原旬は非公式の潜入捜査官となったのです。

月原旬は、非公式潜入捜査官となった後、暫くの間、表舞台から姿を消します。物語では玲二の周宝逮捕に向けた捜査が大詰めを迎えようとしていましたが、突然玲二たち2000人余りの人々を乗せた豪華客船が沈没の危機を迎えます。

絶体絶命の状況の中、ボートに乗った男が颯爽と現れます。困った時に頼りになる男、月原旬の再登場の瞬間でした。月原旬は船上で玲二と固く握手を交わします。そして、玲二や日浦と協力し、乗客全員の命を救い出したのです。日浦が心肺停止に陥った時には、機転を利かせて義手の電源で即席のAEDを作り日浦を蘇生させました。月原旬の再登場は、困ったときに頼りになる彼の存在感を改めて見せつけることになりました。

漫画作品「土竜の唄」は、2014年実写映画「土竜の唄 潜入捜査官REIJI」として生まれ変わり日本全国で公開されました。ここで、実写映画の月原旬のキャスト・山田孝之（やまだ・たかゆき）を紹介します。

土竜の唄の実写映画で月原旬を演じた山田孝之は、1983年10月20日・沖縄県那覇市生まれで鹿児島県川内市（現在の薩摩川内市）出身の俳優です。現在はスターダストプロモーションに所属し、歌手や映画監督としても活動しています。

山田孝之の経歴を紹介しますと、俳優デビューは1999年10月より放送されたテレビドラマ「サイコメトラーEIJI2」のタカユキ役で、当時まだ16歳でした。2003年にはフジテレビの「WATER BOYS」でテレビドラマ初主演を飾ります。また、2005年には映画「電車男」で映画初主演を果たしています。

一方、歌手としては、2002年発売のシングル「真夏の天使 〜All I want for this Summer is you〜」でCDデビューしています。その後、同曲は孝之も出演したドラマ「大好き!五つ子4」の主題歌になりました。また、2016年には、シンガーソングライター・TEEのミュージック・ビデオ「恋のはじまり」で初監督を務めています。

次に、実写映画「土竜の唄」で月原旬を演じた俳優・山田孝之の主な映画出演作品を一覧で紹介します。

• 闇金ウシジマくん（丑嶋馨）
• クローズZERO（芹沢多摩雄）
• 50回目のファーストキス（弓削大輔）
• 手紙（武島直貴）
• 電車男（電車男）
• 信長協奏曲（羽柴秀吉）
• 凶悪（藤井修一）
• 新宿スワン（南秀吉）
• 鴨川ホルモー（安倍明）
• 何者（サワ先輩）

過去に日浦が心肺停止に陥った時には、月原旬の義手が大活躍しました。ところで、月原旬は、どのような理由で左手が義手になったのでしょうか？

話は、北海道でのロシアンマフィアとのシャブ取引に遡ります。公安警察の潜入捜査官だった玲二の通報で、取引現場を警察が取り囲みます。旬は玲二により左手に手錠を掛けられた上、ボートにつながれます。絶体絶命のピンチに旬がとった行動は、左手を切断し海に飛び込むという無謀なものでした。

ロシアンマフィアの船に救助された旬は、そのままロシアンマフィアの一員となります。ロシアンマフィアの手配で、旬の左手にはロシア人デザイナー特製の義手が装着されました。

きらめき輝く月原旬の義手は、取り換え可能であり、複数のアタッチメントが用意されています。次に月原旬の多彩な義手を一覧で紹介します。

最初に紹介する旬の義手は、隠しカメラとマイクが内蔵された義手です。カメラのレンズは、画像を通す薄い膜で覆われ隠されています。この義手は、轟周宝とイタリアンマフィアの取引現場の証拠写真撮影に使われました。

続いて紹介するのは、最も出番の多い超硬質クリスタル製の頑丈な義手になります。筋肉から発生する電気信号を捉え、本物の手のように自在に動かすことができます。過去に月原旬が即席のAEDを作り、日浦の心肺蘇生した際に活躍したのはこの義手です。

次に紹介するのは戦闘時に装着する義手で、3枚の刃物が強力な武器になります。この義手はイタリアでの玲二との対戦で使用されました。

最後に紹介するのは手りゅう弾を装填した義手で、こちらも玲二との対戦で使われました。玲二に敗れた旬が玲二を吹き飛ばそうとして手りゅう弾を投げますが、硫酸の入った浴槽に投げ入れてしまい、硫酸を浴びる危機に瀕します。

土竜の唄の作中で使用された義手は以上ですが、これ以外にも義手はいくつか作成されており、今後の展開で活躍するシーンが登場するかもしれません。

ここまで「土竜の唄」の月原旬特集をお届けしてきましたが、最後に月原旬に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、月原旬とよく似たキャラを挙げている父ツイートからです。そのキャラとは、ゲーム「龍が如く3」に登場する峯義孝です。ともにインテリ風でありながら武闘派で、子供の頃の境遇も似ているそうです。

続いて紹介するのは、体調を崩して土竜の唄を休載していた作者を気遣うツイートからです。作者の件恋』が回復し、月原旬の姿が見れたことが嬉しかったそうです。

最後に紹介するのは、劇場映画版の見どころを熱く語るツイートからです。銃を睨みつける月原旬のシーンが一番好きだといいます。百人百様、人それぞれのお気に入りシーンがあるのでしょう。

ここまで「漫画【土竜の唄】の月原旬はクールな玲二の相棒！」と題して、月原旬のベールに包まれた過去や活躍シーン、そして実写映画のキャスト情報などを中心にお届けしてきました。

まず、漫画「土竜の唄」の月原旬の過去ですが、極貧で食事も満足に取れない上に義父の暴力に耐える悲惨な幼少期を送っていました。その後、ヤクザの親分に拾われ彼の組事務所で暮らすことになり、その後は自然の流れでヤクザの世界に入って行きました。

月原旬は、困ったときに頼りになる男という評判に恥じない活躍をしています。玲二を含む2000名の人々を乗せた豪華客船が沈没の危機に晒された時、ボートに乗って颯爽と現れます。仲間と協力し乗客全員を救い出すとともに、日浦が心肺停止に陥ると即席のAEDを使い蘇生に成功するなど大活躍しました。