【名探偵コナン】名陶芸家殺人事件の犯人は誰？動機やトリックをネタバレ解説

「名探偵コナン」にて、コナンが解決した事件の1つ・名陶芸家殺人事件は、毛利小五郎のファンという陶芸家の工房で起きた事件で、被害者・犯人の知られざる関係や衝撃の事実が明るみになりました。以下では、「名探偵コナン」の初期のエピソード・名陶芸家殺人事件の概要や犯人・犯行動機、名陶芸家殺人事件のトリックについて、ネタバレ解説しました。

青山剛昌原作による漫画「名探偵コナン」は、1994年から「週刊少年サンデー」で連載されている大ヒット推理作品であり、単行本は2022年4月時点で計101巻が刊行されています。

「名探偵コナン」は、1996年からテレビアニメシリーズが放送、翌年からは劇場版シリーズも開始され、漫画・アニメ問わず幅広い世代から絶大な人気を誇っています。

並外れた推理力と洞察力で難事件を解決する高校生探偵・工藤新一は、ある日、遊園地で謎の組織の取引現場を目撃してしまい、彼らから怪しい薬を飲まれます。気が付くと、身体が小学1年生まで幼児化し、その後、幼馴染の毛利蘭の世話を受けることになった新一は、名を江戸川コナンに改め、元の身体に戻る方法を模索するべく、謎の組織の陰謀に迫ります。

「名陶芸家殺人事件」は、名探偵コナンの原作漫画：16～17巻、テレビアニメ：98～99話にて登場し、人間国宝の陶芸家・菊右衛門宅で起きた殺人事件です。西多摩に工房を構える菊右衛門は、毛利小五郎の大ファンであり、彼と個人的な話がしたいとの理由から、毛利一行を自身の工房に招き、新作の壺「風水丸」を披露します。

しかし、壺を取りに行かせた益子が棚の上から引き出そうとした際に落としてしまい、壺が割れてしまいます。菊右衛門はショックを受けるも、益子を責めるようなこともせず、益子も壺を割った直後は落ち込んでいたものの、夜の宴会では酔いが回っていたせいか、昼間とは別人のような振舞いを見せます。宴会は夜遅くまで続き、小五郎たちは楽しいひと時を過ごすも、翌朝、菊右衛門宅で異変が生じます。

翌朝、菊右衛門の弟子・瀬戸隆一は、朝ご飯を作ってもらうため益子に電話をかけるも、電話に出る気配がありませんでした。その直後、蔵の方から焼き物が割れる音が聞こえ、首を吊った益子の姿が発見されます。昨日の出来事から、風水丸を割ったことへの罪悪感に耐え切れず自殺したと思われるも、益子の靴がないこと、足裏がきれいなことから、誰かによって運びこまれた可能性が浮上し、益子の死は他殺と見られます。

事件の被害者・益子こと土屋益子は、2年前に亡くなった菊右衛門の息子の嫁で、姑が亡くなって以降は、義父の身の回りの世話をしていました。そして、菊右衛門宅には、益子の義父で陶芸家の菊右衛門他、弟子の瀬戸隆一・有田義彦・大谷薫の3人がおり、益子を殺害した犯人は、菊右衛門を含めた4人の中にいると推測されます。

以下では、名陶芸家殺人事件の犯人や、犯行の動機、コナンによって解明された名陶芸家殺人事件のトリックについて、ネタバレ紹介します。

名陶芸家殺人事件の犯人は、益子に恨みを持つ人物であり、風水丸を壊された菊右衛門が怪しいと疑われるも、犯人は菊右衛門ではなく、彼の弟子・瀬戸隆一と判明しました。益子の殺害現場に残されていた血痕や棚の上の釘、底が二重仕様の壺は、益子が他殺されたことを裏付ける証拠となり、益子が殺されたのは宴会の途中、酔いつぶれて部屋に運んでもらった時に決行されたと推測されます。

蔵へ益子を運び込んだ瀬戸は、益子を首吊り自殺に見せかけるべく、梯子を使って益子を運ぶも、はしごで運んだ際についたと見られる口紅に気づかず、何事も無かったように宴会に戻り、座椅子に益子の口紅が色移りしました。その後も、コナンによって犯行のトリックが明かされたことで、瀬戸はついに益子を殺害した動機について語ります。

名陶芸家殺人事件の犯人・瀬戸隆一の犯行動機は、やはり益子への個人的な恨みと見られ、陶芸を見る目を一目置かれていた益子は、焼き上がった作品の良し悪しの判別を任され、駄作と判断したものはその場で割っていました。そのため、瀬戸の動機も、自分が作った作品を益子に壊されたことへの恨みと思われるも、実は、益子によって自分の作品を菊右衛門作として売られていたことへの怒りでした。

すでに70歳を過ぎた菊右衛門は、今では年に2,3作品しか新作を作ることができず、そこで益子は、瀬戸の作品を菊右衛門作であるように装いました。瀬戸が気が付いた時には、すでに数十個の作品が菊右衛門作として売られてしまい、益子に問い詰めても、益子は全く悪びれる様子もなく、瀬戸に偽物を作るように要求、もし、作品を作らないから工房から追い出すと言われてました。

益子によって売られた作品の中には、菊右衛門作より瀬戸作の方が高く売れたものもあり、それゆえに瀬戸も相談ができず、周囲にはスランプと言って作品作りを止めていました。

名陶芸家殺人事件のトリックは、まず、蔵の天井の梁にロープをくぐらせ、片方のロープで作った輪っかに益子の首をくぐらせ、棚の上に寝かせました。この時、益子はかなり酔っていたため、瀬戸の犯行にも気づくことはありませんでした。次は、棚の二重になっている壺の中に電話を忍ばせ、翌朝、電話を鳴らして益子を起こし、携帯を止めようとした時にバランスを崩させ、益子を自殺に見せかけようという計画でした。

しかし、益子は棚から落ちる際、一旦は棚につかまっていたと推測され、その証拠に棚の釘で出血した丸い血痕が、棚の近くで発見されます。益子の出血は瀬戸には想定外のことで、トリックがばれないように、棚付近の血痕に死体を運び、血で血を隠そうとするも、そのような小細工はすぐに見破られました。

ちなみに、益子が手を滑らせてしまった「風水丸」にも、瀬戸のトリックが仕込まれており、底にビー玉を置くことであたかも益子が割ったようにみせかけ、それらを苦に益子が自殺したと思わせるための工作と判明します。

以下では、コナンのアニメシリーズでお馴染みの声優が犯人役を演じた、名陶芸家殺人事件の犯人の声優・高木渉さんのプロフィール等を紹介します。

名陶芸家殺人事件の犯人の声優・高木渉さんは、1966年生まれ、千葉県出身の声優・俳優で、養成所を経て1987年にアニメ「ミスター味っ子」でデビューしました。アニメ「名探偵コナン」では、コナンの友人・小嶋元太役と、警視庁の刑事・高木渉役を演じています。

声優・高木渉さんの主な出演作品や演じたキャラは、アニメ「機動新世紀ガンダムX」ガロード・ラン役、「ゲゲゲの鬼太郎（第5作）」ねずみ男役、「はなかっぱ」黒羽根屋蝶兵衛役、NHK人形活劇「新・三銃士」ポルトス役等です。

以下では、「名探偵コナン」の名陶芸家殺人事件に関する感想や評価を、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

2022年にリバイバル放送された「名陶芸家殺人事件」は、大人世代には懐かしいエピソードの1つで、巧妙なトリックや犯人が事件を起こしたことを悔やまれる結末が、ファンの注目を集めています。「名陶芸家殺人事件」と言えば、犯人の悲しい結末が強調されるも、純粋なミステリーとして楽しめる作品としても注目され、コナンのおすすめエピソードの1つに「名陶芸家殺人事件」をあげる投稿も見られます。

「名探偵コナン」と言えば、ファンをうならせる巧妙なトリックも見どころであり、少年漫画とは思えない手ごたえのある作風が大人世代も虜にしています。これまでに様々なトリックがコナンの推理によって明かされた中で、今回紹介した「名陶芸家殺人事件」は、トリックの秀逸さから、コナンの面白いトリックの1つに挙げられ、おすすめのエピソードとなっています。

「名陶芸家殺人事件」の犯人の声優・高木渉さんは、小嶋元太・高木渉刑事役で知られるコナン声優であり、「名陶芸家殺人事件」のリバイバル放送にて、警官役の高木さんが、過去には犯人役も演じたことを初めて知ったとの感想も寄せられました。中には、高木刑事役でお馴染みの高木さんが犯人役を演じた、以外なエピソードに驚いたとのコメントも見られ、犯人役として出演する高木渉さんにも注目の回でしょう。

名探偵コナン・名陶芸家殺人事件の概要や犯人の正体、犯行の動機、トリックなどをネタバレ解説しました。小五郎のファンの陶芸家の工房で起きた名陶芸家殺人事件は、被害者を自殺にみせかけた犯人の巧妙なトリックはもちろん、事件を解決に導くコナンの推理も見どころであり、原作漫画・アニメ共に見ごたえのあるエピソードです。