【ダンダダン】オカルン（高倉健）のあだ名の由来は？元ネタの俳優・高倉健も紹介

「ダンダダン」は、龍幸伸によるオカルティック怪奇バトル漫画で、集英社の「少年ジャンプ+」2021年4月6日号に登場し現在も連載中の作品です。

少年ジャンプ＋に掲載されたダンダダンのエピソードはすべて閲覧数100万回を超えており、スパイファミリーや怪獣8号と並び「J＋」を代表する作品となりました。また、2021年8月4日に第1巻が発行されたダンダダンのコミックスは2022年5月現在5巻まで刊行され、累計で120万部を超える発行部数を数えるまでになっています。

往年の名俳優・高倉健に似た彼氏にフラれた高校生の綾瀬桃。道すがらイジメに遭っている男子高校生を助けます。彼の名は何と高倉健。意気投合するかに見えた2人ですが、オカルトに対する考え方の違いから取っ組み合いのけんかに発展します。桃が宇宙人は信じていないが幽霊は信じているのに対し、健は真逆だったのです。そこで2人は、自分の信じる方の存在を証明出来たら相手をパシリにできるという勝負に臨むこととなります。

本作ダンダダンのダブル主人公の1人オカルン。ここからは、オカルンがどんな人物なのか、あだ名の由来も併せて解説していきます。

オカルンの本名は高倉健といいますが、綾瀬桃によりオカルンというあだ名を命名されました。変身前のオカルンは、坊ちゃん刈りの髪型と丸メガネが特徴のオタクの少年です。大人しく卑屈な性格をしており、人に話しかけたり自然体で接することが苦手でした。

内向的な性格のため幼いころから友人がおらず、宇宙人なら友人になってくれるのでは？という淡い期待から宇宙人の存在を信じ交信を続けていました。もう1人の主人公・モモとは正反対で、幽霊の存在は信じていません。

綾瀬桃との関係は、オカルンがイジメられているところに偶然通りがかった桃が彼を助けたことで始まります。その際、桃が自分と同じく宇宙人に興味を持っていると勘違いし、UFOを話題にしたことで取っ組み合いの喧嘩に発展。しかし、その後桃とは一緒につるむことが多くなります。また、純粋でウブなオカルンは恋愛にも疎く、桃に対して抱いている気持ちが果たして恋愛感情なのかどうか計りかねていました。

ダンダダンのダブル主人公の1人で、高倉健という本名を持つオカルン。次に、オカルンの変身後の姿について解説します。桃との「パシリ」を賭けた勝負の途中でターボババアの攻撃を受け、性器を奪われた上に体を乗っ取られたオカルン。しかし、桃の協力を得てターボババアとの駆けっこ勝負に勝ち、ターボババアの素早い動きを伴う姿に変身する能力を手に入れます。

ターボババアの呪いにより変身を遂げるダンダダンのオカルンですが、ターボババアを除霊した後はオカルン自身の意思で変身できるようになりました。また、変身姿には複数の形態があるのですが、変身姿によって性格も大きく変わります。続いて、具体的に変身形態を見ていきましょう。

逆立った白髪と歯をむき出しにしたデザインのマスクが特徴です。この変身姿では、ターボババアの素早い動きで戦うことができますが、極端に悲観的な性格になってしまうのが玉に瑕（きず）。「鬱だぁ」とぼやくのが口癖となりました。

第一形態で顔の下半分を覆っていたマスクがなくなり、代わりに両目の上下を縦に走る黒い筋が現れます。ダンダダンのオカルンの精神が高揚することにより変身を遂げます。超ネガティブな第一形態とは対照的に、ポジティブ思考で活動します。

ダンダダンの主人公・綾瀬桃は昭和の日本を代表する俳優・高倉健の大ファンです。彼のような硬派で無口な男に憧れを抱いていました。桃の彼氏遍歴はいずれも高倉健に似た男ばかりです。

そんなダンダダンの桃が、通り道でイジメられている男子高校生を助けます。彼の名前を聞いた桃はショックを抑えきれませんでした。その情けない高校生の名前は、あの憧れの名優・高倉健と同姓同名だったのです。

すかさず桃は、その男子高校生に本名の「高倉健」と名乗ることを禁じます。この時、桃が本名の代わりに与えたあだ名が「オカルン」だったのです。次に、ここまで綾瀬桃を虜にする俳優の高倉健について解説していきましょう。

高倉健は、2014年11月10日に83歳でこの世を去った日本の映画界を代表する俳優の1人です。代表作には、山田洋二監督の名作「幸せの黄色いハンカチ」や「網走番外地シリーズ」、「鉄道員（ぽっぽや）」などがあります。長年の映画文化への功労に対し、1998年には紫綬褒章、また2006年に文化功労者、2013年に文化勲章が贈られました。

ダンダダンのオカルンこと本名・高倉健の元ネタとなった俳優・高倉健は、映画での役柄を髣髴（ほうふつ）とさせる無口で不器用、そして礼儀正しく愛に満ちた人であったと言われています。続いて、名俳優・高倉健の知る人ぞ知る不器用エピソードを紹介します。

俳優・高倉健に関する最初のエピソードは、映画撮影での出来事になります。生前高倉健はインタビューで次のように話していました。俳優にとって大切なことは、テクニックではなく造詣・人生経験・生き方であると。演じることへのストイックな考え方から、基本的に本番は１テイクしか撮らせなかったと言われています。高倉健の撮影現場には、常にただならぬ緊張感が漂っていたそうです。

往年の名俳優・高倉健のエピソード2つ目は、ビートたけし（北野武）と共演した時の出来事です。ロケは真冬の寒い時期に行われていました。その日、高倉自身の撮影はお休みだったにも関わらず、友人・北野武を激励するため現場へと立ち寄ったと言います。スタッフが気を利かせて「たき火にあたってください」と勧めると、「オフなのに勝手にやって来たので、自分がたき火にあたると皆さんに迷惑ですから」といって固辞します。

ところが、大俳優・高倉健がたき火にあたらないのを目のあたりにして、他の共演者は誰もたき火に近づこうともしませんでした。「健さんがたき火にあたらないと誰も当たることができないんです。後生ですからたき火にあたってください」と先ほどのスタッフに懇願されると、ようやく「それではあたらせていただきます」と言ってたき火に近づいたそうです。

最後は、ナインティナインの岡村隆史とのエピソードになります。お笑い芸人の岡村は、香港映画「無問題」で主演を務め、日本アカデミー賞の話題賞を受賞しました。

授賞式でのスピーチで、会場に高倉健がいるにもかかわらず「将来は高倉健さんのような俳優になりたい」と語った岡村。会場は一瞬シーンとなりましたが、その時高倉健が立ち上がり岡村に拍手を送りました。

岡村にとって高倉健は長い間憧れの存在だったようです。岡村の他にも高倉健を憧れの人と公言して憚らない芸能人は数多くいます。高倉健がいかに魅力のある人間だったのかを示すエピソードではないでしょうか？

ここまで漫画ダンダダンのオカルン特集をお届けしてきましたが、最後に感想や評価をTwitterのコメントより紹介します。
 

最初に紹介する感想・評価は、皆がダンダダンのオカルンの良さに気づいていないというツイートからです。その良さとは、自分の意見をしっかり伝えられるところや人に気を使えるところだといいます。何より変身しなくてもカッコいいそうです。

続いて紹介する感想・評価は、ダンダダンを読むたびに新たな発見があるというツイートからです。27話では、各キャラの座り方で彼らの性格がわかったといいます。正座のオカルンからは、そのような性格が読み取れるのでしょうか？

Twitterではかわいいという評価の多いダンダダンのオカルンですが、最後に紹介するのもそうしたツイートからです。桃という初めての友だちが出来て有頂天になっていたオカルン。嬉しさのあまり桃が美形であることに気づかなかったようで、そんなところが可愛かったそうです。

ここまで「ダンダダンのオカルンのあだ名の由来は？」と題してダンダダンのオカルンこと本名・高倉健の特集記事をお届けしてきました。いかがでしたでしょうか？

ダンダダンの主人公の1人、オカルンの本名の元ネタとなった名俳優・高倉健。世渡りの下手な不器用さはダンダダンのオカルンと似ていますが、軟弱なオカルンとは正反対の男らしさを漂わせる演技で一世を風靡しました。令和の人気漫画ダンダダンを通じて、昭和のビッグネーム・高倉健の魅力が語り継がれていくのかも知れません。