【ビースターズ】ゴーシャはレゴシの祖父!過去やヤフヤとの関係をネタバレ解説

擬人化された動物たちが織りなすリアルで抒情的な群像劇、『BEASTARS』(ビースターズ)の主人公レゴシには、ゴーシャという祖父がいました。ゴーシャについて、旧友ヤフヤとの関係を中心にご紹介します。ゴーシャは過去、現・壮獣ビースターであるヤフヤとどのような関係で、何があったのか?ふたりが目指した「BEASTARS(ビースターズ)」とは?ゴーシャの娘で、レゴシを生んだ母・レアノについても解説していきます。

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目次

  1. ビースターズのゴーシャはレゴシの祖父
  2. ビースターズのゴーシャの過去やヤフヤとの関係をネタバレ
  3. ビースターズのレゴシの母親と父親を考察
  4. ビースターズのゴーシャに関する感想や評価
  5. ビースターズのゴーシャまとめ

ビースターズのゴーシャはレゴシの祖父

『BEASTARS』(ビースターズ)の13巻から活躍するゴーシャは、主人公レゴシの祖父です。レゴシはハイイロオオカミですが、祖父ゴーシャからコモドオオトカゲの遺伝子も4分の1継いだクォーターでした。『BEASTARS』(ビースターズ)のゴーシャについて、旧友ヤフヤとの過去や、娘のレアノに起きたことを中心にまとめていきます。

ビースターズ(BEASTARS)の作品情報

ビースターズ(BEASTARS)の概要

『BEASTARS』(ビースターズ)は、板垣巴留(ぱる)が2016年9月から2020年10月まで『週刊少年チャンピオン』で連載した漫画です。全22巻196話で、擬人化された肉食と草食の動物たちによる群像劇が描かれました。アニメ『BEASTARS ビースターズ』は、2019年10~12月に第1期、2021年1~3月に第2期が、各全12話で放送されました。

漫画『BEASTARS』(ビースターズ)は、2018年に第42回講談社漫画賞・少年部門、第11回マンガ大賞、第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞、第22回手塚治虫文化賞新生賞などを受賞しています。原型である、2016年14号から17号まで同誌で掲載されたオムニバスの短期集中連載作『ビーストコンプレックス』が人気を集め、本格連載化した作品が『BEASTARS』(ビースターズ)です。

ビースターズ(BEASTARS)のあらすじ

『BEASTARS』(ビースターズ)の肉食と草食の動物たちは、確執や差別を抱えながらも社会生活を営みます。チェリートン学園に通う主人公レゴシは、草食の生徒が肉食の誰かに殺された事件をきっかけに、犯人を探したりウサギのハルに恋をしたりと葛藤や成長を続けます。そんな中、最も「ビースター」に近いと皆の期待を集めるアカシカのルイ先輩に憧れます。「ビースター」とは、動物たちを統率する英雄的な存在への称号です。

ゴーシャのプロフィール

『BEASTARS』(ビースターズ)のゴーシャは、レゴシの母方の祖父で、育ての親です。53才で、過去にはその大柄な体と圧倒的な力で兵士をしていました。ハイイロオオカミの女性・トキと恋に落ち、差の大きな異種族間で奇跡的に娘・レアノを授かりました。自分に似て強者になるであろう孫のレゴシに、平和主義を説いたりと愛情深く育てましたが、レアノの死をきっかけに直接会わなくなっていました。

ゴーシャは過去には口数が少なく、周囲から警戒されていました。レゴシの祖父としては、基本的に温厚ですが、とても家族思いなためレゴシの負傷などに激しい怒りを見せます。ゴーシャは感情が昂ると、口から出る毒の分泌量が多くなり、コンクリート製の塀をも溶かすほど強力になります。

ゴーシャの種族はコモドオオトカゲ

ゴーシャの種族は、コモドオオトカゲです。これは現実世界では「象を食べるために大型化した」、「人を襲って食べたこともある」などと言われるほど巨大で頑丈な、毒を持つトカゲです。ゴーシャも鱗(うろこ)に覆われ、大きな尻尾があり、口から毒を出せます。その有毒性と、特にゴーシャは体の大きさ・強さからも全種族に恐れられますが、同時に厳しい警戒や差別の対象にもされました。

ゴーシャが怒ると、尻尾から鱗が立って広がっていくという描写があります。現実でも何種類かのトカゲは、興奮状態になったりイライラしたりした時に、威嚇などのために鱗を広げて相手に対することがあります。

差別対象のコモドオオトカゲと、肉食獣の中でも人気者なハイイロオオカミの異種族恋愛は、世間の注目を浴びました。トキからキスをねだっても頬にしかせず、すぐに消毒液で清めるほど、ゴーシャは自分の毒がトキを害することを恐れていました。しかし世間の目や消毒液の残量も気にならないくらいゴーシャが幸せに浸った頃、トキは不意打ちで口にキスをして愛を証明し、ゴーシャの毒で亡くなりました。

板垣巴留「BEASTARS」特設サイト|株式会社秋田書店

ビースターズのゴーシャの過去やヤフヤとの関係をネタバレ

ネタバレ①ビースターズ候補だった?

ゴーシャは17才の頃には、種族間の争いがあると出向いて鎮圧していました。その力と周囲からの畏怖も使って治安を守る、警察の協力者でした。その相棒が、ウマ(馬)のヤフヤでした。ヤフヤは草食獣ながら力が強く、視野が350度と非常に広いため、残りの10度(背後)を信頼できるゴーシャに預けていました。彼らの活躍で、どちらが「ビースター」になるのかと注目され、ふたりはライバルだと思われていました。

しかしゴーシャとヤフヤは、ふたりで「ビースターズ」になることを志していました。肉食のゴーシャと草食のヤフヤが、対等に力を合わせ心を通わせることで、種族間の確執が消えない社会に秩序をもたらす真の「ビースター」になれると考えました。それをゴーシャとヤフヤは、独りではなれない「ビースターズ」と、複数形の「s」をつけて呼んでいました。

ネタバレ②ヤフヤとの決別

ゴーシャはトキと恋をし、娘レアノを授かったことで家庭を持つと決めます。その時ヤフヤに「お前とビースターズになるつもりだった」と告げつつ、「もっと大切なものを見つけた」と、ふたりの夢から降りることを伝えます。社会全体ではなく、目の前の手が届く家族を全力で守ると決めたようです。オオカミの美しい伴侶と子どもは、種族で差別されるゴーシャが奇跡的に得られた家族でした。

ゴーシャに去られたヤフヤは、独りでビースターとなって自らの正義の執行に邁進(まいしん)し、伝説的な存在となりますが、ヒーローは孤独であるべき、異種族愛は災いを生むと思い込みます。ビースターの頂点「壮獣ビースター」となった今も、ヤフヤは共にビースターズを目指した過去を持つゴーシャと、その孫のレゴシに対し、複雑な執着を見せます。

ネタバレ③孫のレゴシとは戸籍上のつながりはない?

ゴーシャは毒を持つコモドオオトカゲであるため、法律でハイイロオオカミとの結婚が認められていませんでした。ゴーシャとトキは、愛し合って共に暮らし、娘・レアノも生まれましたが、戸籍上では夫婦になれなかったようです。よって、レアノの息子であるレゴシとも、ゴーシャは血縁はありますが、戸籍上ではつながりがない状態です。

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ビースターズのレゴシの母親と父親を考察

ネタバレ①レゴシの母親はレアノ

レゴシの母親・レアノは、ゴーシャとトキの間に生まれました。異種族カップルの中でも特に珍しい、コモドオオトカゲとハイイロオオカミの子どもなので、誕生自体が奇跡だと医療関係者にも注目されました。様々な危惧をよそに健康に育ったレアノは、トカゲとのハーフだとは思えないほど美しいハイイロオオカミの見た目で、とてもモテる人気者でした。

ネタバレ②ある日レアノの背中に鱗が現れる

レアノは19才の時、自分の背中に鱗を見つけます。年を経たことで、父・ゴーシャのコモドオオトカゲの遺伝子が発現したようです。鱗が背中の一部分に留まる可能性もある、全身に広がるとは限らないと医者には言われましたが、美しいハイイロオオカミと称賛されてきたレアノの心は、自身の見た目の変化に大きく動きました。

ネタバレ③レゴシを出産する

レアノは、自分がオオカミの姿のうちに子どもを産みたいと望みました。急いで同じくオオカミの男性を見つけ、妊娠します。そうして生まれたレゴシは、見るからにハイイロオオカミの姿で、レアノは喜びます。レゴシがオオカミらしく成長していくことを強く願い、自分のように途中でトカゲの鱗が生えてこないかを恐れ、頭を撫でるような仕草で、何度もレゴシの顔を触って確かめます。

ネタバレ④レアノは自殺する

時間の経過と共にレアノの鱗は増え、彼女は部屋に閉じこもるようになりました。その扉の小さな穴から、レゴシに触れたり花を受け取ったり、愛情深い言葉も交わしますが、レゴシが外へと誘ってもレアノは頑なに出てきません。しかしレゴシが12才になる頃、レゴシには鱗は生えないようだと安心したレアノは、そっと部屋を出てレゴシを後ろから抱きしめ、少しだけ眠りました。そして翌日、レアノは自ら命を絶ってしまいました。

レゴシはその時、母が自分の部屋に来たことに気づいていました。しかし振り向いたら、見た目を気にする母を傷つけてしまうと思い、黙って眠ったふりをしました。あの時に声をかけていたら、母の自殺を止められたかもしれないと、レゴシは後悔します。

ネタバレ⑤レゴシの父親は誰だった?

レゴシの父親は、ミヤギという名の見た目のよいハイイロオオカミです。自分の鱗に気づいたレアノが急いで見つけた相手のようで、ファッションモデル(読者モデル)だった、後に俳優になったと言われています。作中の「全種族イケメン名鑑」という資料には、目鼻立ちがはっきりとしたオオカミの顔と、「25」(おそらくレアノと出会った頃の年齢)「175cm」「60kg」「俳優志望」などの文言が記載されています。

レアノは、自分の子どもの父親は、母・トキと同じハイイロオオカミが良い、加えてなるべく容姿端麗な男性が良い、と考えたようです。将来、子どもが見た目のことで悩まないように、できるだけトカゲの鱗が生えてくる確率を下げようと選んだのでしょう。コモドオオトカゲの父・ゴーシャが酷い種族差別をされるので、自分の子どもはそんな目に遭わせたくなかったのかもしれません。

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ビースターズのゴーシャに関する感想や評価

ゴーシャとヤフヤは、「老獣コンビ」とも呼ばれます。作中の「現在」ふたりとも50代ですが、元々のポテンシャルの高さからか、際立った活躍を見せます。レゴシの身体能力の高さも目立っていましたが、彼の祖父として登場したゴーシャも、オオカミでなくトカゲという種族の意外性はあれど、納得の強さでした。強さだけでなく、老成した独自の価値観も有するゴーシャとヤフヤのコンビが人気です。

ヤフヤは、複数の青獣ビースター達から更に選抜される1匹きりの壮獣ビースターで、多くの敬意を集めています。伝説的ヒーローに祭り上げられたヤフヤには、青春時代に連携して思いきり戦い、共にビースターズになる夢を分かち合ったゴーシャは特別な存在でしょう。一方家庭を持って伴侶に、父に、祖父になったゴーシャは、過去は無口だったのに、穏和で愛情表現が豊かになっていました。

ヤフヤのゴーシャへの執着も注目されました。ヤフヤには、ゴーシャとトキの「違法」な異種族愛が、自分の相棒を「正しい」道から反れさせ、レアノを自殺させ、レゴシを食肉(肉食獣が草食獣を食べる禁忌)の犯罪者にした元凶のように思えたのか、ゴーシャとその家族たちを「呪われた一族」などとも呼びました。

食べられる側の草食獣がどうしても劣等感を抱えやすい社会で、やっと出会えた信頼できる肉食獣のゴーシャが、結局は草食(ウマ)の自分より肉食(オオカミ)のトキを選んだ、という絶望も指摘されました。最初レゴシを攻撃するヤフヤは、ビースターズになるという自分との誓いを捨てて去ったゴーシャ自身、そしてゴーシャに選ばれた側の肉食獣への恨みをまとめてぶつけるかのように、レゴシを憎んでいました。

漫画の1話目で、レゴシが梯子(はしご)を逆さまになって降りてくるシーンに注目した人もいました。これは、祖父がトカゲであるという設定を決めた上で伏線として描いたと、板垣巴留トークイベント『動物に託した思い』(2019年3月9日)で作者が明かしました。トカゲがするような動作を、見るからにオオカミなレゴシがする、という違和感を覚えた人もいました。

他にも作者は、レゴシがオオカミにしては体格がよいのは、大型のコモドオオトカゲの特徴を受け継いだから、と語りました。もしかすると、青年期には口数が少ないところ、恋をすると情熱的なところ、心を許した相手にはとびきりに優しいところも、似ているのかもしれません。

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ビースターズのゴーシャまとめ

『BEASTARS』(ビースターズ)の主人公レゴシの祖父は、コモドオオトカゲのゴーシャでした。ゴーシャは過去、現・壮獣ビースターのヤフヤとふたりで「ビースターズ」になることを目指していましたが、ハイイロオオカミとの珍しい異種族恋愛の末、娘レアノ(レゴシの母)を奇跡的に授かり、家庭人(獣?)になるためヤフヤとの夢から降りました。レアノは、次第に体が鱗に覆われることを苦に自殺してしまいました。

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