【黒執事】デリック・アーデンの正体や行方不明の理由とは？最期はどうなる？

デリック・アーデンとは、「寄宿学校編」に登場するキャラクターです。ヴィクトリア女王のいとこであるクレメンス公爵の息子にあたります。人柄もよく文武両道、過去の実績も素晴らしい優等生でした。英国中の貴族の子息が通う名門ウェストン校に通っていましたが、なぜか彼を含む数名の生徒が家に帰らず、行方不明になっているという事件が発生します。調査の結果、想像を絶する最期を迎えていたことが発覚します。

「黒執事」は、19世紀末期のイギリスを舞台としたダークファンタジー漫画です。作者は、2004年に「9th」でデビューした漫画家・枢やなです。「黒執事」は、スクウェア・エニックスが刊行する漫画雑誌「月刊Gファンタジー」で2006年10月号から連載がスタートし、コミックスは31巻まで発売されています。テレビアニメ化された他、舞台化、実写映画化もされています。

イギリスの名門貴族ファントムハイヴ伯爵家は、代々女王陛下から命を受け、裏の汚れ仕事を請け負う「悪の貴族」として活動してきました。当主を務めるのは、まだ12歳の少年シエル・ファントムハイヴでした。そんな若き当主に付き従うのは、武術や教養、あらゆる分野に長けた執事のセバスチャンです。その正体は、過去にシエルがとある目的のために契約を結んだ悪魔でした。

デリック・アーデンは、ヴィクトリア女王のいとこであるクレメンス公爵の息子です。ウェストン校の5年生で身分の高いものが集まる「深紅の狐寮」に所属しており、監督生・エドガー・レドモンドの寮弟を務めていました。しかし、なぜかデリック・アーデンを含む数名の生徒は、家に戻らず行方不明になります。さらに、校長の取り決めで、一芸に秀でた生徒が集まる「紫黒の狼寮」へ移動となっていました。

地元クリケットチームのキャプテンで人望もあり人柄もよく、文武両道、詩の才能もあり刺繍の腕もプロ並みという優秀な生徒と思われていました。監督生・エドガー・レドモンドも、彼のことを信頼していました。

しかし、実態は他人の功績を取り上げて自分のものにしたり、ストレス発散のためにいじめを行なったりなど徹底した悪役キャラでした。最期は、学校の規律を重んじる監督生のハーマン・グリーンヒルに殴られ、死亡しています。2021年春に公演された「ミュージカル「黒執事」～寄宿学校の秘密～」でデリック・アーデン役を演じた俳優は、山口晃生でした。

デリック・アーデンの表向きの顔は、絵に描いたような優等生でした。スポーツ万能で地元クリケットチームでは、リーダーを務めていました。記憶力があり成績もよく、レポートは常に高得点をとっていました。その他にも、刺繍、絵画、作詞の才能もありました。明るくて人当たりもよく、「いじめは許せない」と口にするなど正義感あふれる性格でした。監督生のエドガー・レドモンドも、彼のことを信頼し一目置いていました。

名門ウェストン校には、4つの寮があり、生徒の特性ごとに配属が決まります。名家出身で高貴な生徒が集まる「深紅の狐寮」、運動能力に長けた生徒が集まる「翡翠の獅子寮」、学問に精通する生徒が集まる「紺碧の梟寮」、一つの芸事に優れた生徒が集まる「紫黒の狼寮」があります。監督生は、それぞれの寮の最高学年から、成績や人格が優れたものが校長により選ばれます。

監督生（プリーフェクト）の4人はP4と呼ばれ、全校生徒の憧れの的でした。ウェストン校には、下級生が1人の上級生の身の回りの世話をするという伝統がありました。寮弟（ファグ）と呼ばれるこの役目は、上級生自ら指名するものでした。デリック・アーデンは、「深紅の狐寮」監督生であるエドガー・レドモンドの寮弟を務めていました。デリック・アーデンは、文武両道で品行方正、刺繍や作詞の才能も優れていました。

しかし、過去の実績は他の生徒の功績を奪って積み上げてきた偽りの姿でした。さらに、ストレス解消の手段として、仲間とともにひどいいじめをしたり、飲酒や夜間外出なども日常的に行なっていました。名門貴族・クレメンス公爵の息子であるため、実家は莫大な寄付金を学校に納めていました。金の力で副校長のアガレスを味方につけ、悪行を擁護してもらっていました。

デリック・アーデンは、「深紅の狐寮」の生徒であり、監督生のエドガー・レドモンドの寮弟を務めていました。監督生の寮弟というだけあって優秀であり、人当たりもよく文武両道、作詞や刺繍の才能もありました。ある日、学内に設置していた目安箱の中に、いじめの告発がありました。自ら調査を買ってでており、監督生たちも彼を信頼して任せていました。調査の結果、デリック・アーデンは何も問題なかったと報告します。

その後、目安箱には監督生宛の詩が投函されていました。その詩には、「監督生4人は木曜の夜に音楽室に来てほしい」という暗号が込められていました。詩の教養があるものにしか読み解けない内容であり、デリック・アーデンは暗号に気づけませんでした。音楽室では、デリック・アーデンが取り巻きと共に、数名の生徒にひどいいじめを行なっていました。現場を見た監督生たちは、そこで彼の本性を知ることになります。

デリック・アーデンは、他の生徒から功績を奪い自分のものにしていた偽りの優等生でした。いじめの現場に居合わせた監督生4人は彼の本性や今までの悪行を知り、校長に報告してしかるべき措置を取ってもらうことにします。

しかし、デリック・アーデンはすでに副校長のアガレスと癒着しており、悪行を擁護してもらいます。激昂した「翡翠の獅子寮」の監督生・ハーマン・グリーンヒルは、衝動のままにデリック・アーデンを殴り殺します。その後、監督生たちはアガレス副校長も殺害し、事件を隠蔽することにしました。

行方不明になっていたデリック・アーデンは、すでに死亡していました。エドガー・レドモンドは、暁学会の関係者・叔父のドルイット子爵に助けを求めます。死亡したデリック・アーデンとアガレス副校長は、葬儀屋によってビザール・ドールと呼ばれる動く死体となりました。デリック・アーデンは、真夜中のお茶会にも参加しますが、意識があったのはほんの一瞬だけでした。

事件の全貌が明らかになり、シエルは行方不明だったデリック・アーデンがすでに死亡していたこと、殺害に関与したのは監督生4人だったことなどを女王陛下に報告します。元はと言えば、公爵家の人間の不祥事から起きた事件でした。隠蔽のため、デリック・アーデンを含む行方不明者生徒たちは、表向きは事故で亡くなったことにされます。事件は揉み消されたため、監督生4人は逮捕を免れ、放校処分という扱いとなりました。

「寄宿学校編」は、2021年春に舞台化されています。2021年春に公演された「ミュージカル「黒執事」～寄宿学校の秘密～」でデリック・アーデン役を演じた俳優は、山口晃生でした。デリック・アーデン役の俳優・山口晃生の演技を絶賛する感想も多くみられました。

デリック・アーデンは、クレメンス公爵の息子であり、ヴィクトリア女王とも血縁関係にあります。名門貴族ゆえに、家は代々監督生を務めてきました。最期は、監督生のハーマン・グリーンヒルに殴られ死亡しています。ウィストン校での悪行は許されるものではありませんが、本人も相当なプレッシャーを抱えていたと推測されます。人間味があり、嫌いじゃないという意見も散見されました。

デリック・アーデンは、ヴィクトリア女王のいとこであるクレメンス公爵の息子です。表向きの顔は、明るく人当たりがよく、文武両道で芸術面も秀でていました。顔立ちは、好青年風の見た目をしています。デリック・アーデンの容姿が好きという感想もありました。

「黒執事」の「寄宿学校編」に登場するデリック・アーデンの活躍、過去シーンや最期・死亡シーンなどを紹介していきました。絵に描いたような優等生でしたが、過去の実績は全て他の生徒から奪ったものでした。最期は、規律を重んじる監督生・ハーマン・グリーンヒルによって殺害されます。