モアナと伝説の海の声優一覧！尾上松也など吹き替えキャストまとめ

2016年、「ウォルト・ディズニー」がアメリカで公開した56作品目のアニメ映画「モアナと伝説の海」は、2017年3月に日本でも公開されました。アニメ映像もさることながら、この作品が注目された大きな理由として「声優一覧が豪華」という点もあります。今回はこのモアナに携わったキャスト一覧について紹介していきたいと思います。

では声優を紹介する前に、この「モアナと伝説の海」について説明していきたいと思います。この作品の舞台ははっきりとは分かっていません。公式で発表されているのは「太平洋付近」という事だけです。しかしネット上などではニュージーランドの「マウイ島」ではないかと噂されています。

その大きな理由はモアナと共に冒険に出る半神（神と人間のハーフ）の名前が「マウイ」と呼ばれている事からこの節が囁かれるようになりました。また、マウイ島の神話では半神半人はとても神聖なもので、日の入りを操り、海底に沈んだハワイ諸島を引き上げたという伝説も残っているほどです。

そして何より面白いと感じるのがこのモアイ達にはモデルとなる民族がいるという事です。彼らは「マオリ族」と呼ばれ、その体には美しい入れ墨が彫られています。確かにマウイなどモアナの島に住んでいる人には入れ墨を入れている者も多かったです。

この入れ墨は私達が「ファッション」として考えているものとは異なり、彼らの「家紋」を意味しているとされています。そのため、誰でも彫る事ができるものではないと言われています。

モアナの舞台を説明した後は、この作品に登場するキャラクターについて説明していきたいと思います。可愛らしいキャラクターからかっこいいキャラクターまで数多く登場する「モアナと伝説の海」でも重要なキーパーソンになる人物をピックアップしてみました。

モアナはこの作品の主人公となる少女です。本名は「モアナ・ワイアリキ」。海に愛され、海に選ばれたと言われる16歳で、幼い頃不思議な体験をしています。この経験から海と心を通じ合わせる事ができるようになりました。

元々はモトゥヌイと呼ばれる島で生まれ、その島の村長候補として選ばれていましたが、その修行中に島に様々な異変が起こり、その問題を解決しようとしていた際に自分達の先祖の秘密を祖母・タラから教えられます。

実はモアナは祖母・タラからこの島の伝説を熱心に聞かされていました。「テ・フィティ」と呼ばれる女神が数々の島を作り、様々な命を作り出しているのだと。しかし欲にくらんだ者達が命を生み出すとされる「テ・フィティの心」を狙い、その心が奪われてしまったとされています。

この心をテ・フィティに返す使者はマウイと呼ばれる半神半人を探し出し、海を渡る者と伝えられていますが、実はその使者こそがモアナで、「テ・フィティの心」と呼ばれるものを幼少期の不思議な体験時に手に入れている事がこの時に発覚するのです。

そしてその秘密を教えてもらった夜、祖母・タラは危篤状態になります。その姿を見たモアナは祖母から引き継いだ「テ・フィティの心」を持ち、冒険に出る決心をして単身海へ出ていきます。この時祖母は魚のエイになって送り出してくれるシーンも描かれています。

この作品において主人公・モアナと同じくらい重要な人物とされているのがマウイになります。そうです、祖母・タラの伝説の話にも登場したマウイ本人もこの作中では登場します。

「テ・フィティの心」を釣り上げたマウイはその後、大地と炎の悪魔と呼ばれる「テ・カァ」に負けてしまい、自分自身の神のチカラ「神の釣り針」と「テ・フィティの心」の両方を失ってしまいます。伝説ではその後の行方は分かっていませんでした。ですが実際は「テ・カァ」の手によって1000年間も無人島で”人間”として幽閉されていたのです。

元々マウイは両親から捨てられた子供でした。そんな彼に神々が授けたのが「神の釣り針」だったのです。この釣り針のチカラにより、マウイは人間でありながら神となった半神なのです。しかしそのチカラも「テ・フィティの心」と共に失ってしまい、神のチカラを失ってしまったのです。

そんな幼少期や１人で生きてきた時間が長すぎた事もあり、最初はモアナに対してとても冷たい態度を取っていました。しかし因縁の相手でも在るタマトアとの戦いでモアナの事を認め、共に「テ・フィティの心」を返しに行くと事になります。

個性的なキャラクターがたくさんいる「モアナと海の伝説」ですが、注目するのは作中のキャラクター達だけではありません。そう、そのキャラクターへ声を吹き込んているキャスト達も豪華なんです。ここではそのキャスト一覧にスポットを当ててみましょう。

この作品の主人公であり、海に愛された少女・モアナを演じたのはなんと沖縄出身の歌手・屋比久知奈が抜擢されました。声優初挑戦な上に、日本でも無銘の歌手がディズニー作品の主役に抜擢されるのは異例な事と言われています。

屋比久知奈は「ビクターミュージックアーツ」に所属する歌手です。その歌唱力は東宝主催の第一回ミュージカルのど自慢大会で優勝してしまうほどの実力です。また、本人が沖縄出身という事もあり、海がテーマとなっているこの作品にはピッタリなイメージの持ち主です。

そしてなにより彼女が選ばれた大きな理由として上げられるのが「モアナと共に成長できる」という点です。歌手としても新人、声優は初という経験値０の状態での大役に屋比久さん本人は驚きと感動で泣いてしまったと言われます。しかしディズニーの担当者はこのように語っていました。

そう考えるとモアナと共に成長できるのは屋比久さんであると納得できるという意見が多くあります。

モアナと同じ様にこの作品で重要な役割を持っているのがマウイです。今回マウイの吹き替え声優を担当したのは、なんと歌舞伎俳優の尾上松也さんです。二代目尾上松也として子供の頃から歌舞伎界では注目を集めているサラブレッドで、現在はミュージカルやテレビドラマ、映画などにも数多く出演しています。しかし、アニメ映画の吹き替えや声優はこの「モアナと伝説の海」が初挑戦です。

ここで気になるのは尾上松也さんの歌唱力です。ディズニーアニメでは「歌」が欠かすことのできないものになっています。しかし、本職を歌舞伎役者として活動している尾上松也さんは、よく通る声を持っています。また、ミュージカル舞台も出演している経験者のため、歌唱力はとても高いです。

やはりミュージカル経験はとても大きいようです。2015年に出演したミュージカル「エリザベート」では演じていた役のセリフがほとんど歌だったこともあり、このマウイという役も見事に演じられていました。

さて、主役の２役が初吹き替え声優でありながらもしっかりと役どころを掴んでいる「モアナと伝説の海」。しかし、まだまだ注目するキャラは多くいます。まずはモアナの父親です。

モアナの父親の吹き替え声優はなんと！俳優の安崎求さんが努めているんです。多くの舞台で活躍している安崎さんは「アナと雪の女王」、「プリンセスと魔法のキス」、「ポカホンタス２」でも吹き替え声優を務めるなど、ディズニー作品では常連と言われる人になります。

さらにこの作品で驚きなのが祖母のタラの吹き替え声優です。実はタラの吹き替えをしているのは女優・夏木マリさんなのです。この名前でジブリ作品を思い出した人も多いと思います。実は吹き替え声優としての活動もベテランと言われる夏木さんですが、実はディズニー作品の吹き替え声優は初めてとのこと。しかし、その声の安定感は見ている人を安心させるものとされています。

日本語版のキャスト一覧はとても豪華と言えるメンバーばかりでした。しかし、英語版のキャストも負けてはいません。ここでは英語版で吹き替えを務めたキャストを紹介していきます。

モアナと伝説の海でも重要な役割を持つモアナの英語吹き替えを行なっていたのは、なんとまだ１７歳の少女です。ハワイ島生まれのアウリイは現在アメリカで女優・歌手と幅広く活動しています。しかしなんとデビューはこの「モアナと伝説の海」だったのです。

このモアナの吹き替えキャストオーディションが行われたのはアウリイが14歳の時で、彼女は当時学校の合唱団でソプラノを担当していました。その歌唱力も相まってアカデミー授賞式では16歳とは思えない程の迫力ある歌声を堂々と披露しています。

また、幼さの残るアウリイだからこそ、成長していくモアナを演じることができたのではないかと言われているのが、ファンや共演者から「モアナはアウリイにそっくり！」と言われるほどだそうです。右も左もわからない世界でデビューし、撮影が進むに連れて成長したアウリイだからこそのコメントと言えます。

さて、実は英語吹き替えキャストでありながら、日本人にも多くのファンを作ってしまったのがマウイの英語声優と言われています。その名もドウェイン・ジョンソン。実は元アメフト選手でプロレスラーだった人なんです。現在は俳優として活躍しており、「カリフォルニアダウン」や「ハムナプトラ」、「ワイルド・スピード」にも出演しているベテランと言われています。

ドウェイン・ジョンソン自身も男気にあふれる性格の持ち主との事で、マウイにとってもマッチしているとファンの間では人気が高いのです。しかし、ドウェイン・ジョンソンがこれほどマッチしているのは性格が似ているからというわけではありません。実はこのマウイにはモデルがいました。完全に一致するモデルではありませんが、実はドウェイン・ジョンソンの祖父・ピーター・メイビアにインスパイアされたキャラクターなんです。

これはTwitterでも話題になった話で、実際にキャラクターの元になっていたとさえ、ディズニーの粋なはからいにとても喜び、感謝を伝える程です。ドウェイン・ジョンソンにとっては最愛の祖父を元にして生まれたキャラクターだったからこそ、特別な役になっていたのかもしれません。

注目したいキャストがたくさん出演しているモアナですが、実は劇中で歌われている劇中歌も話題を読んでいるんです。ここではその劇中歌に触れていきます。

ディズニーに不可欠な劇中歌。「モアナと伝説の海」でも例外なく歌われています。中でも大きな話題を読んだのがマウイが歌う「俺のおかげさ」です。吹き替えを担当している尾上さんは歌舞伎俳優ということもあり、歌声にはとても期待できます。しかし、ここで驚かされたのがこの「俺のおかげさ」はラップが詰め込まれているんです。

アニメ吹き替えが初挑戦の尾上さんは実はラップも初挑戦。しかしその歌声はこれまで培ってきたチカラを発揮していると言えるほどに見事なものです。また、鑑賞者たちからは「声がいい」「歌がうまい」「中毒性が高い」など絶賛の声がたくさんあります。

たくさんのキャラクターが歌を歌うモアナですが、意外性で注目されているのがこのシャイニーなんです。このシャイニーは作中でモアナやマウイの敵になるカニ・タマトアが歌っています。実はこのタマトアを吹き替えているのがミュージシャンのROLLYさんなんです。

音楽だけでなくタレントや役者としても幅広く活躍するROLLYさん。この人の活動を知っている人からしたら「この人が声優！？」という驚きも隠せないと思います。しかしこのタマトアとROLLYさんには共通点が多く、幼い頃は自分に自身が持てなかったが、今はその劣等感を乗り越えて大きくなる点はとても共感できるようです。

その事もあり、このシャイニーにはタマトアとして歌っている部分とROLLYとして歌っている部分もあるのかもしれません。また、ギンギラギンのクール感から「デヴィット・ボウイ」を意識していたともコメントされている曲になります。

ここまで読んでいかがでしたでしょうか。ディズニーは毎年のように新作を発表していますが、このモアナと伝説の海では細かなアニメ映像やキャラクターの動きが見応えのある作品です。また英語吹き替えのキャスト一覧や日本語吹き替えのキャスト一覧も豪華で、声を聴くだけでもワクワクしてしまう作品だと感じることができます。

主人公のモアナを演じる英語吹き替えのアウリイ、日本語吹き替えの屋比久知奈もディズニーアニメ吹き替えを初挑戦としているために、モアナと共に成長しているという点でも見る目線が変わってきます。他のキャスト陣も重要な役から数秒のシーンしか無い役ですら一覧を確認すると有名な人達ばかりのこの作品は、こうやって演じているキャストを知ってから再度観るのも面白いかもしれません。是非ご覧ください。