【ルパン三世】登場キャラクターの年齢を考察！原作とアニメでは違う？

ルパン三世の原作は1967年に初めて連載されて以降、断続的に連載が行われているモンキー・パンチさんのクライム漫画です。初代の原作漫画は1969年に連載を終了するもその後も度々不定期に連載されるような形で各種媒体で掲載され、アニメの影響も相まって2021年現在まで続く人気を獲得した作品です。

独特のひょろりとした線で描かれるキャラクターと読者の裏をかくストーリー展開が人気を博した作品ながら最初の連載はハードボイルドな雰囲気が強いのに対しアニメでは対象年齢を下げる為に雰囲気を和らげるなどされ、それが連載にも反映されるようになるなど柔軟に対応できる作品となっています。

フランスの大怪盗アルセーヌ・ルパンの孫であるルパン三世は同じく泥棒として名を馳せる大怪盗です。相棒である狙撃の名手の次元大介、和装剣士の石川五エ門、妖艶な美女の峰不二子らと共に世界中のお宝を盗みだすのが彼らです。宿敵である銭形警部らとのやりとり、泥棒としての華麗なテクニックや頭脳などを披露しながらも時に真面目に時にギャグテイストで描かれる作品になっています。

ルパン三世に登場するキャラクターの中でも一番年齢が分からないとされているのが主人公であるルパン三世自身です。原作初期の時点では「アルセーヌ・ルパンの孫」とされたルパンですが、長い作品になった事、物語の舞台が基本的に作品が作られた時点での現代とされる事からどんどん降ってきたという経緯もあり、近年の作品では子孫として扱われる事も多くなっています。

生年月日については原作でもルパン本人の口から「知らない」という発言をしています。年齢を想起させるエピソードとしては銭形警部の大学の後輩だったとするものがあり、その事から「20代後半」とする説がある一方で、「30代後半～40代前半」と比較的高めの年齢が設定されているとする説もあります。元々ルパンが普段しているサル顔すらも変装であるという設定もあり、本当の事は何も分かっていないようなキャラクターなのです。

ルパンの相棒である次元大介ですが、正確な年齢は不明ながらルパン比較して少し年上であるような描写が多いと言われています。元々原作では幼馴染だったという設定も登場していたり、ルパンとコンビを組む前にも殺し屋家業をしており、殺し屋時代の因縁の相手の多さなども相まって比較的高めを想定される事が多くなっています。生年月日についても不明になっています。

剣の達人である石川五エ門は安土桃山時代の実際の人物である石川五右衛門の子孫という設定のキャラクターです。石川五右衛門から数えて13代目とされています。初登場時はルパンの敵として登場しており、その後仲間になったキャラクターであり、主要な登場キャラクターの中で唯一、過去からの繋がりがないとされるキャラクターになっています。

他のキャラクターとの繋がりが薄い略歴故に生年月日や正確な年齢が最も不明なキャラクターであるとされており、ただルパンや次元などとの日常的なやりとりなどから一番年下なのではないかともされています。

ルパンと同じく変装を得意とし、味方でありながら平然と裏切る事も多い美女、峰不二子ですが、やはり彼女の年齢も不明点が多くなっています。原作では「大学で同じ学部だった」という設定があり、同い年は限らないものの比較的近い年齢であったような描写がありましたがアニメではこのエピソードが省略されており、設定されていないようにも描かれています。

一方でアニメでは始めての出会いのエピソードこそ変更されているものの「過去には恋人関係だった」とする設定が強調されるエピソードがいくつか存在しており、いずれにしても比較的近い年齢であるような描写が見られるようになっています。例の如く生年月日も不明になっています。

ルパンの宿敵である銭形警部はルパンの主要なキャラクターの中で唯一明確に年齢について言及があったキャラクターです。その年齢は29歳となっており、見た目や生活に反して若いという声が多いキャラクターになっています。ただこの29歳という設定も本人が示したわけではなく、ルパンが銭形警部に変装した際に使用したIDカードのデータが元ネタとなっています。

ただルパンの事なので綿密に生年月日なども調べた上で偽造IDカードを作った可能性やそもそも上記でも説明したように「大学の先輩」という設定もあるので元から知っていたという可能性もあり、敢えて嘘を書く必要もデタラメにして不審に思われる可能性を排除する為、この設定は本物なのではないかとファンの間で言われています。

仮に銭形警部が29歳であるとするならば、他のキャラクターも基本的には20代後半と見る場合が多くなります。ルパンと銭形警部が大学の先輩後輩という設定も採用すればルパンは26歳、（銭形警部が4年生の時にルパンが1年生だった為）、峰不二子も26～29歳（ルパンと不二子は同じ学部の先輩後輩だった）などと考察する事も出来ます。

次元もルパンと幼馴染とすればやはり20代後半に落ち着く事になるでしょう。唯一過去にルパンの主要なキャラクターと繋がりがない石川五エ門だけは相変わらず設定出来ませんが、やはり20代後半、もしくは少し若く20代前半になるのではないかと考察されています。

ルパンの出身地や具体的な国に関しては不明となっています。ただルパン本人が日本人とフランス人の血が入っているハーフ（或いはクォーター）であるとする発言をした事もあり、出身地も人かフランスのどちらかという可能性が高いです。アニメでは銭形警部が「このパリの田舎者め！」という発言をルパンにした事がありどちらかといえばフランス出身とする説が強くなっています。

次元大介の出身地は名前からも明らかなように日本です。国籍も捨てておらず日本国籍を保有したままになっています。ただし具体的にどこの県出身かは不明で、その経歴を考えても生まれは日本でも比較的早い段階で世界を回っていた可能性が高いとも考えられています。

石川五エ門は元々の登場の経緯もあって誰よりも日本らしいキャラクターですが、実は国籍については言及がないキャラクターになっています。ただ名前やその家系を考えれば日本国籍であるとする考察が一般的になっています。剣の達人として知られる石川五エ門ですが、その他の武道にも優れておりそれらが修行によって積み重なってきたものであるという事もあって次元大介とは対称的に一箇所に留まっている期間も長いだろうとされています。

登場する度に立場を変える謎の女である峰不二子ですが、なんとルパンの一味の中では唯一、明確に出身地が明らかになっているキャラクターになっています。その場所はやはり日本ですが、なんとさらに明確に「北海道浜中町」であるとされているのです。これは原作者であるモンキー・パンチ先生の出身地でもあります。

ただ銭形警部と違い出身地が影響するようなエピソードは原作・アニメでもなく、ミステリアスなイメージから「意外に身近だった」という事で親近感を覚えやすいキャラクターになっていると言えます。

銭形警部はいまでこICPO（インターポール）所属（正確には出向）扱いが一般的になっていますが、元々は警視庁の警部であり、もっと言えばそれ以前には埼玉県の警察署にいたというエピソードもあります。ルパン逮捕の為に世界中を飛び回っている銭形警部ですが、現住所も埼玉県朝霞市になっており、埼玉出身であるとする設定が一般的になっています。

ルパンシリーズは長く続くシリーズだけにアニメに限っても作品数も多く、様々な都合から声優が変わる例も少なくありません。主人公であるルパンも初代は山田康雄さんが演じていましたが1995年に公開された劇場版第5作である「ルパン三世くたばれ！ノストラダムス」より二代目として栗田貫一さんが演じています。

アニメシリーズに限れば第3シリーズまでが山田康雄さん、スピンオフ作品である「LUPIN the Third -峰不二子という女-」から栗田貫一さんが演じる事になりました。ちなみに栗田貫一さんがルパン役を務めるに当たっては初代声優である山田康雄さんの作った「ルパン像」をかなり大切にしているというエピソードも残されています。

次元大介の声優はルパンの主要なキャラクターの中では唯一初代から声優が変わっておらず、2011年にルパン以外の声優が一新されて変わった際にも変更されずに小林清志さんが演じ続けています。ただ既に小林清志さん自身の年齢が2021年時点で88歳と高齢になっている事もあって、次作には変わるのではないかと言われ続ける事になっています。

石川五エ門の声優は初代アニメでは大塚周夫さんが演じていました。しかしアニメ2期からは井上真樹夫さんが演じるようになり、以降2010年までのアニメ、TVスペシャル、劇場版シリーズ全て井上真樹夫さんが演じていました。2011年にルパンと次元以外の声優が一新されてからは浪川大輔さんが担当するようになっています。

峰不二子の声優は初代アニメでは二階堂有希子さんでしたが第2シリーズからは増山江威子さんが担当するようになります。以降2010年まで増山江威子さんが演じ続けてきました。2011年に一新が発表されると三代目となったのは沢城みゆきさんです。

銭形警部の声優は初代から2010年までは納谷悟朗さんが演じてきました。2011年の一新以降は二代目として現在まで山寺宏一さんが担当するようになっています。

ここからは既にルパン三世を視聴した人のルパン三世に関しての感想を紹介していきます。ルパンの設定は作品毎に変更される場合が多くなっていますがどうしても長く続いている作品だけに年齢が高めに見えるという声も多い一方で、実際の年齢設定が若いという事に驚いたとする声も多くなっています。明確ではないものの、イメージよりも若かったとする声も多くなっています。

特に年代を現代に合わせているルパンでは設定しても矛盾が生じてしまう例も多く、「ルパンはアルセーヌ・ルパンの孫」という設定や「石川五エ門は石川五右衛門から数えて13三代目」などの設定も2021年現在換算で考えると無理があるとする声も多くなっています。その影響も受けてか近年の作品では言及しない事が増えているものの、長年愛された設定だけに乖離だけが進んでいるとする声も多くなっています。

キャラクターの年齢設定と同じくどうしても声優が変わると違和感があるとする声も多くなっています。特に2011年にルパン役の栗田貫一さんと次元役の小林清志さん以外が一新された際にはそれ以前の作品を知る人には違和感が強いとする声も多くなっています。印象的な声が多かっただけに声優交代の違和感は仕方ないとする一方で2021年になった現在でも「慣れない」とする声も多くなっています。

ルパン三世では元々キャラクターが全員年齢を意識させる要素の少ない大人という事も相まって具体的な年齢設定がなく展開されてきた作品です。原作ではそれぞれのキャラクターの年齢を連想させるようなエピソードも存在していますが、アニメでは採用されていない設定も多くなっており、不明不詳が多くなるのが実情となっています。

元々長寿作品故に「作品時点の現代に合わせる」作風を採用しているだけに年齢や設定は矛盾を生みやすく、「気にしたら負け」とすらしているファンも多くなっています。ただ今後のルパンシリーズの中で年齢や出身地にまつわるエピソードが描かれる可能性は0ではないので気になる人は注目してみてはいかがでしょうか？