【あの花】キャラのあだ名の由来・意味は？超平和バスターズのその後も考察

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。通称あの花は2011年にフジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放送されたA-1 Pictures制作によるオリジナルアニメです。ドラマ性の高い物語は高い人気を集め、「感動・泣けるアニメ」「夏に見たくなるアニメ」として2020年現在でも高い人気を誇る作品になっています。

作品、スタッフ、キャストいずれも高い評価を受けた作品でもあり、各種賞を受賞するなどした実績を残している作品でもあります。メディアミックス展開も積極的に行われ、漫画化や劇場版映画化、実写ドラマ化なども行われています。

小学生時代の仲良しグループ、超平和バスターズはメンバーの1人であっためんまの死をきっかけに疎遠になってしまいバラバラの生活を送っていました。めんまの死と母との死別などもあり高校受験に失敗してしまったじんたんは半ば引きこもりのような生活を送り季節はやがて夏になっていました。そんなじんたんの元に姿を見せたのが死んだはずのめんまでした。

あの花の主人公じんたんの本名は宿海仁太です。超平和バスターズのリーダー的存在であり、名前にそのまま「ん」をつける形のあだ名になっています。元々は運動神経も良く頭も良かったですが、様々な経験でふさぎ込んでしまった事で現在ではほぼ引きこもりのような生活を送っています。「名前＋ん」という安直なあだ名である事もあり、めんまが名付け親ではないかとファンの間では考察されています。

めんまの死に対しては自身がめんまにひどいことを言った上に飛び出してしまい、それを追いかけためんまが転落死してしまったという認識でおり、それがじんたんが塞ぎ込む大きな要因の1つになってしまいました。

あの花のヒロインであるめんまの本名は本間芽衣子です。あだ名の由来は「ほんまめいこ」という名前のもじりです。自身の死が超平和バスターズに亀裂が入るきっかけを作ってしまいましたが最後には皆に見送られる形で成仏しています。

めんま自身もじんたんを好いており、その由来になっているのが、ロシア人のクォーターであり、銀髪碧眼という目立つ見た目かたクラスに馴染めないでいる所をじんたんに超平和バスターズに誘ってもらったからというものになっています。

小学生時代からじんたんの事を一途に思い続けているのが安城鳴子です。あだ名の「あなる」は意味合いではなく名前に由来し、名字と名前の頭文字をそれぞれに取った形になっています。小学生時代はその意味を知らなかった為に素直に受け入れていましたが、高校生になり意味を知った為に、あだ名で呼ばれる事に一番抵抗感を示していました。ある意味で小学生時代だからこそ成立したあだ名であったと言えます。

めんまの死に関しては、めんまが死んだ日、じんたんの想いを聞こうと言い出したきっかけを作った事から責任を感じていました。

小学生時代からじんたんをリーダーと認めつつも対抗意識を燃やしていたのが松雪集です。あだ名はゆきあつでこれもフルネーム「まつゆきあつむ」から省略する形のあだ名になっています。小学生時代からめんまの事が好きでありそれもまたじんたんへの強い嫉妬心を駆り立てる事になっており、それは高校生になった現在でもわだかまりとして残っています。

めんまの死に関しては、じんたんが秘密基地を飛び出した後、めんまを呼び止めて告白するもじんたんを追いかけようと焦るめんまに流れでフラれており、呼び止めて焦らせてしまった事が事故死の原因になったと考えています。

高い観察力を見せるのが鶴見知利子です。あだ名はつるこでフルネームである「つるのちりこ」の名字の頭文字＋名前の最後の文字を取った形になっています。小学生時代からずっとゆきあつの事が好きであり、当時から鋭かった観察力によってゆきあつがめんまの事を好きな事を見抜いていました。高校生になった現在でもゆきあつの事を思い続けていますが、その思いは長らく秘めたものにしています。

めんまの死に関しては事前にめんまの想いを聞いていた事、あなるとゆきあつがじんたんの思いを聞こうとしている事をめんまにバラしており、その事が負い目になっています。ただ元々めんまに対しては「敵わない」という感情を抱いていた事もあり、むしろそんなめんまに振り向いてもらえないゆきあつの隣に自然といて「良き理解者」になっているあなるに対して強い嫉妬心を抱いていました。

超平和バスターズのムードメーカーにして子供の頃と大きくイメージが変わっているのが久川鉄道です。あだ名はぽっぽで唯一名前の捩りをそのまま使うのではなく、鉄道という名前から汽車を連想してぽっぽというあだ名になったのが由来であると考えられています。幼少期は皆の弟分的な存在で常に後ろをついて歩くような形でしたが、高校生の年齢になってからは立派な偉丈夫になっています。

めんまの死に関しては、唯一「転落して川に流されるめんま」を目撃してしまい怖くなって逃げ出してしまったという過去を持っており、その時の行動を由来にトラウマを抱えており高校に通わず海外にまで放浪するようになったのもその過去のトラウマから「逃避」する為だった事が明らかになっています。

ここまで紹介したように超平和バスターズのメンバーのあだ名は基本的には名前のもじりやフルネームを省略した形が由来になっており、意味を理解していない非常に安直なものが多いです。元々「小学生の考えるあだ名」と考えればそれも至極当然な流れになっていると言えます。一方でつるこやゆきあつなどは名前そのままにも聞こえる事からファンの間でも本名が出てこないと言われる程に定着したものになっています。

アニメ最終回ではじんたんは再び学校に通うようになった姿が描かれていましたが、その後の1年後の様子は劇場版にて描かれています。最終話のその後、1年後のじんたんはバイトこそゲーム屋に絞りつつも学校に通い続けており、出席日数はギリギリながらも進級も出来るくらいには学校に行っている事が明らかになっています。

じんたん自身「学校に行ったり、行かなかったり」とめんま宛の手紙に書いている事もあり、毎日通っているというわけではなさそうですが、めんまを成仏させたその後、少しずつですが着実に前を向いている事は明らかになっており、じんたんが立ち直るという意味でもめんまを成仏させた事に意味は合ったと言えます。

アニメでも答えの出ていなかったあなるの恋ですが、1年後も変わらず有耶無耶のままでアニメ本編中に感情に流される形で行った「1度目の告白」も相まって、その後「2度目の告白」は出来ないままでいます。1年後にも告白するかどうか、告白してまた超平和バスターズの関係がまたギクシャクになったらどうしようと考えるなどしています。

最終的に劇場版の時点では手紙に込めてめんまには想いを伝えたものの「いつか伝えられる夏も来る」とじんたん自身には想いを伝えない事を選びました。同時に「めんまが好きなじんたんも好き」という認識も改めてしているのでいつか結ばれる可能性もずっと秘めたままにする可能性も残されています。

同じく最終話にてどさくさ紛れの告白をしているのがつるこです。最終話のエピローグでは関係が深まったかのように描かれていたつることゆきあつですが劇場版で描かれたその後、1年後の時点では関係性は相変わらずで、つるこも「有耶無耶になってる」と話しています。ただゆきあつも確実につるこの事を意識した行動を取るなど、少なくともじんたんとあなるよりは近い距離感にいるのも間違いありません。

加えて上記のあなるの最終的な決断を聞いた際につるこは「私は抜け駆けしちゃうかも」などと発言をしており、近いうちに告白する可能性もあるのではないかと考察されています。

アニメ最終回から1年後を描く劇場版では全員が集まったのは久しぶりと言いながらも秘密基地にはそれぞれが度々訪れており、変わらぬ絆を持っており、ゆきあつからも「来年もまた集まろう」と提案があるなど超平和バスターズの絆は変わらず残っている事も明らかになっています。同時に超平和バスターズが絆を取り戻し「ずっとなかよし」でいる事がめんま自身の本当の願いだったのではないかという解釈も示される事になりました。

じんたんの父親の宿海篤は引きこもりになりつつあるじんたんにも咎める事なく気さくな態度で接している父親です。放浪主義に見られがちですが、じんたんの行動に関してはかなり正確に把握しており、妻である塔子の仏壇にじんたんの事を報告するシーンなども度々描かれています。あの花作中では職業不詳という形で描かれていましたが、裏設定では考古学に携わる大学職員であるとされています。

じんたんのお母さんで物語のキーとなる存在とも言えるのが宿海塔子です。あの花本編では故人ですが、じんたん達がまだ超平和バスターズとして仲良くしていた頃には「レーズン入りの蒸しパン」で出迎えるなど彼らを見守る存在でした。しかし元々身体が生まれつき弱く、超平和バスターズが仲良かった時点で入院生活を送るようになっており、じんたんが安心させようと涙を見せなくなった事などを気にしていました。

その事をめんまに見抜かれ「じんたんを泣かせる」という約束をした事があの花にてめんまが現れた由来になっています。余談ですが、あの花作中でもめんまが再現しようとする程においしかったと言われる「レーズン入りの蒸しパン」ですが、劇場版にて実はホットケーキミックスを使っていた事が明らかになっています。

本間学はめんまの父親で、花火のエピソードにて登場しました。めんまの死から目を逸し妻イレーヌの事も息子の聡志の事も見れずにいました。しかし花火のエピソードにてゆきあつに土下座された事、そして打ち上げられた花火を見て過去と、残された家族と向き合う事を決めています。

めんまのお母さんで花火のエピソードにてじんたん達の妨害をしたのがイレーヌです。日本人とロシア人のハーフで、本間家の中でも一番めんまの死を引きずっています。表向きは普通を装いながらも仲の良かったじんたん達だけが成長していく姿に憎しみを抱いてしまう程であり、花火作りもじんたん達がめんまをダシにしていると考え中止させようとしました。

打ち上げられた花火と家族と向き合う事を決めた夫、学の支えもあってめんまの死を受け入れる事ができ、じんたん達とも和解、1年後を描く劇場版ではその後じんたん達の事も受け入れ「線香を上げに来てと伝えて」と自ら言えるようになるほどに精神的にも落ち着きを取り戻しています。余談ですがドラマ版ではキャストの兼ね合いもあり、ロシア人とのハーフという設定はなくなり、名前も日本人になるように「洋子」に変更されています。

めんまの弟で、めんまからは「さー君」と呼ばれていました。めんまの死から、家族から目を背ける父、引きずり続ける母の間で育った事で表向きはスレた態度を取るようになりますが、その実寂しがっており、じんたん達の花火をきっかけにその思いを打ち明けた事が本間家が立ち直るきっかけの1つにもなりました。その後もじんたんとはたまに連絡を取っているようで劇場版でも登場しています。

高校デビューしたあなるの友達として登場するのがぽっちゃり体型で色黒な春菜と、ショートカットの髪型と細身が特徴の亜紀です。じんたんがめんまの事で動き出す前は学校内外であなると仲良くしていましたが、めんまの事であなるの付き合いが悪くなると「友達やめようかと思った」などと不穏な発言をみせるなどしていました。しかし最終話であなるが復学を果たすと気遣っているかのような場面も見られるなど交流を持ち続けています。

じんたん達が住む地域の花火大会で花火を作っている花火職人で、じんたん達の打ち上げ花火に協力してくれるのがヤマさんです。1度はイレーヌの横槍を受けて断ろうとしますが、最終的にはじんたん達に協力して花火の打ち上げを行いました。

じんたん役の声優を担当した入野自由さんは子役時代から俳優として活躍しその後声優の道を歩んだ声優さんです。知名度を上げた作品の影響か純粋な少年役、高校生の役を演じる事が多い声優さんとして知られています。

入野自由さんがこれまでに演じてきたキャラクターとしては「千と千尋の神隠し」のハク役、「キングダムハーツ」シリーズのソラ役、「風が強く吹いている」の柏崎茜役、「終わりのセラフ」の百夜優一郎役、「ハイキュー」の菅原孝支役、「それでも町は廻っている」の真田広章役、「メタルファイトベイブレード」の大鳥翼役、「クロスゲーム」の樹多村光役などを担当しています。

めんま役の声優を担当した茅野愛衣さんは2010年にデビューした声優さんです。あの花でめんま役を担当した事で一躍知名度を上げた声優さんで、あの花のWEBラジオ「あの日聞いたラジオの名前を僕たちはまだ知らない。」でもパーソナリティを担当するなどしました。

これまでに担当したキャラクターとしては「ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。」の澄楚琴子役、「鬼滅の刃」の胡蝶カナエ役、「グランクレスト戦記」のマリーネ・クライシェ役、「虹色デイズ」の松永希美役、「3月のライオン」の川本あかり役、「斉木楠雄のΨ難」の照橋心美役、「あまんちゅ」の大木双葉役、「緋弾のアリアAA」の佐々木志乃役、「四月は君の嘘」の相座凪役などがあります。

あなる役の声優を担当した戸松遥さんは2004年にデビューした声優さんで、2008年、東京に上京し、レギュラー作品が増えた事で一気に知名度が上がった声優さんです。これまでに演じたキャラクターとしては「ToLOVE」のララ役、「絶対可憐チルドレン」の三宮紫穂役、「ソードアート・オンライン」のアスナ役、「妖怪ウォッチ」のケータ役などがあります。

ゆきあつの声優を担当したの櫻井孝宏さんは1996年にデビュー後、テノールの声域を使って活躍する声優さんです。これまでに演じたキャラクターとしては「金色のガッシュベル！！」の高嶺清麿役、「コードギアス 反逆のルルーシュ」の枢木スザク役、「戦場のヴァルキュリア」のファルディオ・ランツァート役、「ダイヤのA」の御幸一也役、「終わりのセラフ」のフェリド・バートリー役などがあります。

つるこの声優を担当したのが早見沙織さんです。2007年にデビューした声優さんで透明感のある声を武器に幅広い年齢層の女性キャラを演じると高い歌唱力で主題歌やキャラソンを担当するなどしています。これまでに演じたキャラクターとしては「バクマン」の亜豆美保役、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の新垣あやせ役、「鬼滅の刃」の胡蝶しのぶ役などがあります。

ぽっぽ役の声優を担当した近藤孝行さんは鉄道会社に務めた後に声優としてデビューするという異色の経歴を持った声優さんです。「しろくまカフェ」での1人4役を務めたように様々な声色を持っているのが特徴の声優さんです。これまでに演じたキャラクターとしては「テニスの王子様」の大石秀一郎役、「灼眼のシャナ」の田中栄太役、「緋弾のアリア」の武藤剛気役などがあります。

ここからは既にあの花を視聴した人のあだ名に関しての感想を紹介していきます。あの花は小学生時代の経験がテーマになっている一方で、内容だけ見れば重いと捉えられても不思議ではない内容だけに、意味や由来も小学生らしいあだ名が登場する事が結果的に重さを和らげる結果になっているという声が多いです。

また上記でも紹介したようにあだ名の方のインパクトの強さからキャラクター名よりもあだ名で覚えているという声も多く、本名の登場が少ないキャラクターは本名の方が分からないとする声も見られる程です。それほどにあの花のあだ名の印象は強く、その意味や由来が小学生らしい事も合わせて良かったという声も多いです。

本名を聞くとあだ名の由来がそれぞれの名前にある事は明らかなあの花のあだ名ですが、どうしてもあだ名が先行してしまうだけに、意味合いを考えるとひどいあだ名も多いという声もあります。特にそういう声が多いのがあなるとつるこですがいずれにしても本編中に徐々に呼び方が昔のあだ名に戻っていく事も含めて物語性に組み込まれているのが良いという声も多くなっています。

あの花に登場するあだ名は一見するとインパクトが強く、その意味合いなども考えるとひどいと言われる事もあるあだ名ですが、小学生時代に意味も理解せずにつけている事、意味を理解してからはちゃんと抵抗感を示す所なども含めてあの花の物語性に組み込まれているとする声も多いです。むしろあだ名がなければあの花はただの重い話になってしまったのではないかとする声も見られる程になっています。

あだ名の由来は全員がそれぞれの名前に由来する一方で、省略するにしても同じ省略の仕方をしないあたりにこだわりを感じるという声も見られるようになっています。まだあの花を視聴した事がない人はそれぞれのあだ名にも注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか？