2020年12月13日公開
2020年12月13日更新
【ウマ娘 プリティーダービー】アニメOP映像の元ネタは?実際のレースを紹介
アニメ『ウマ娘プリティーダービー』のOP映像の元ネタを紹介します。このコンテンツには元ネタが存在するため、そのOPには短い時間の中で各シーンに細かい元ネタを含んだ映像がまとめられています。今回はその元ネタについてアニメの画像や実際のレースの動画を交えつつ紹介します。実在する元ネタがわかっているとより一層『ウマ娘プリティーダービー』が楽しめるはずです。是非一読ください。
ウマ娘とは?
ウマ娘の概要
「ウマ娘 プリティーダービー」のアニメOP映像の元ネタを紹介する前に、まずはウマ娘の概要を紹介します。原作は実際のレースを紹介Cygamesによるアプリゲームです。実在する競走馬を擬人化し萌えキャラ化させた「ウマ娘」を育成し、「トゥインクル・シリーズ」と呼ばれる大会で優勝を目指すといった内容で、漫画、CD、アニメ等メディアミックス展開を見せています。
なお、ゲーム自体は当初2018年冬のリリースとなっていたのが延期となり、一旦は未定の状態になっていました。しかしこの程、2020年冬にリリース予定とのアナウンスが発表されました。
ウマ娘のあらすじ
北海道の田舎から東京のトレセン学園へとやって来たスペシャルウィーク。そこで見たサイレンススズカのレースに心を奪われ、彼女と同じチームへの入部を希望します。そして、「日本一のウマ娘」になるという育ての母との約束を果たすべく、スペシャルウィークの物語が始まるのです。
TOHO animationによるノンテロップのOP・EDの動画です。OPは最初の約1分30秒となります。実際のレースの動画も下記の章にまとめたので、ぜひご確認ください。
ウマ娘OPの元ネタ・実際のレース一覧
元ネタ①タイトルロゴ
タイトルの後ろに描かれているU字型の金具は、馬の蹄(ひづめ)に装着される蹄鉄(ていてつ)という保護具です。厳しい環境下で生きる野生の馬と異なり、主に家畜としての馬は蹄が丈夫ではないため、その摩耗を保護するべく誕生したそうです。
蹄鉄が蹄から外れてしまうことを落鉄と呼び、レース開始前であれば打ち直しが可能となっています。なお、レースにおいては、蹄鉄を履いていない馬の出走は基本的に認められていません。
元ネタ②メジロマックイーンと砂糖
図書室で「糖」と書かれた瓶を手にしようとするメジロマックイーン。4話以降のOPではテーブルにカップが追加されているのですが、1話〜3話のOPにはありませんでした。そのため、砂糖を馬が好むことを元ネタとしたのではないかと推測されていましたが、実際はカップに砂糖を入れようとしていただけだったようです。
元ネタ③ダイワスカーレットのレース
レースのスタート直後から、他のウマ娘を引き離し独走状態のダイワスカーレット。このシーンは2008年の第53回有馬記念が元ネタとなっています。
実際のレースにおいて、ダイワスカーレットは最初から最後まで先頭を守り抜き、牝馬(ひんば)としては1971年のトウメイ以来、実に37年ぶりの有馬記念制覇を達成しました。
元ネタ④ウオッカのレース
混み合う走路を物ともせず、他のウマ娘の間を走り抜けるウオッカ。このシーンは2009年の第59回安田記念におけるレースが元ネタとなっています。
実際のレースにおいて、ウオッカは終盤、他の競走馬に進路を塞がれながらも一瞬の隙きを見逃さず隙間を掻い潜って先頭に立ち、見事優勝に輝きます。
元ネタ⑤ゴールドシップのレース
コーナーの外側を走るウマ娘の集団を内側からぶっちぎって走り抜けるゴールドシップ。このシーンは2012年の第72回皐月賞におけるレースが元ネタとなっており、背景の桜も細かく再現されています。
実際のレースは、4コーナーにおいて、内側の芝のコンディション不良のためほとんどの競走馬が外側へ進路を取る流れとなりました。それまで最後方に着けていたゴールドシップは、大きく空いた内側から進路を取り勢いそのままに見事優勝に輝きました。この結果は、「ゴルシワープ」という言葉が誕生する程の衝撃を人々に与えました。
元ネタ⑥トウカイテイオーのレース
ビワハヤヒデと競りながらも、彼女を抜き去り涙を流すトウカイテイオー。このシーンは1993年の第38回有馬記念におけるレースが元ネタとなっています。
実際のレースは、2度の怪我により休養していたトウカイテイオーの実に364日ぶりの復帰戦でした。終盤で先頭集団へ躍り出ると、ビワハヤヒデとの接戦を制し、奇跡の復活と言われる優勝に見事輝きます。
元ネタ⑦メジロマックイーンのレース
雨の中を疾走するメジロマックイーン。このシーンは1990年の第51回菊花賞が元ネタとされています。傘を持った観客は、実際のレースも雨天であったため、その再現だと思われます。
同年デビューのメジロマックイーンが初めて出場した重賞のレースです。当初1番人気であり、先頭争いをしていたメジロライアンを最終コーナーで抜き去って優勝。馬場のコンディションが悪かったにもかかわらず、当時歴代3位の記録を叩き出しました。
元ネタ⑧サイレンススズカのレース
他のウマ娘を大きく引き離してゴールへ走り抜けるサイレンススズカ。このシーンは、1998年の第118回天皇賞(秋)が元ネタとされています。実際のレースは、故障によって完走できなかったため、IF(もしも)という視点で描かれたものだと思われます。
このレースは、サイレンススズカ生涯最期のレースとなりました。圧倒的な強さに誰もが勝利を信じて疑いませんでした。しかし悲劇が訪れます。4コーナーの手前で左前脚を粉砕骨折してしまうのです。結果的に安楽死の処置をとられ、日本の競馬界に現れたスターはわずか2年で姿を消すこととなりました。
元ネタ⑨サイレンススズカとスペシャルウィーク
前述のシーンから引き続いて、ゴールへと駆けるサイレンススズカ。しかし背景が真っ白になったと思ったら、いつの間にかやって来たスペシャルウィークと並走します。このシーンは1999年秋の天皇賞において、スペシャルウィークに騎乗して1着となった武豊騎手の発言が元ネタとされています。
このレースで、スペシャルウィークはレースレコードを叩き出す快走を見せました。これについて武豊騎手は、「まるでサイレンススズカが後押ししてくれたよう」と話しており、昨年の同大会で騎乗し、そして散ったサイレンススズカの思いを感じずにはいられないレースだったのでしょう。
元ネタ⑩空を翔ける
更に引き続き、いつの間にか2人は雲の上や空を駆けます。このシーンは、サイレンススズカの追悼歌として制作された「天馬のように」が元ネタではないかと言われています。
競走馬に追悼歌が制作されるというのは他に類を見ないことであり、サイレンススズカがいかに愛され、人々を魅了したかが伺えるエピソードです。
ウマ娘OPに関する「ぱかラジッ!」でのコメント
「ぱかラジッ!」とは?
「ウマ娘」のゲームや楽曲、アニメ等の情報をまとめ、幅広く発信する公式ラジオです。HiBiKi Radio Stationにて2016年11月11日から2019年4月26日までの間、全85回配信で、パーソナリティはスペシャルウィーク役の和氣あず未さん。サイレンススズカ役の高野麻里佳さん。トウカイテイオー役のMachicoさんが担当されていました。
アニメ放送に伴って、2018年4月6日から2019年1月18日までの間、特別構成のアニメ版が全42回が配信されました。なお、ニコニコ動画では「ウマ娘チャンネル」において過去のラジオ配信がまとめられているので、公式視聴が可能となっています。
伊藤隼之介プロデューサーのコメント
伊藤隼之介プロデューサーのコメントを紹介します。アニメOPは伊藤隼之介プロデューサーも納得するほどの仕上がりだったようです。OPの作成に携わった人たちの渾身の作品といえるでしょう。
OPはあの『うまぴょい』アニメPVのコンテを務めた吉原正行さんのお仕事です。競馬に対して素晴らしいリスペクトのあるコンテが上がってきたので私からは何も言うことが無かったです。ぜひ各シーンのモデルとなったレースを探してみてください。
ウマ娘のアニメシーンの元ネタ一覧
ウマ娘1話の元ネタ
最初にスペシャルウィークが訪れたレース場は、東京競馬場が元ネタとなっています。東京競馬場が再現されており、いかにウマ娘のアニメが丁寧に制作されているかが分かるシーンといえるでしょう。
ウマ娘2話の元ネタ
生徒会室での一幕。「Eclipse first, the rest nowhere.」という言葉が飾られています。これは「唯一抜きん出て並ぶ者なし」という意味で、18世紀後半に活躍し、サラブレットの基を作ったとされるイギリスの名馬・エクリプスから生まれたことわざです。
ウマ娘3話の元ネタ
ライブに備え、カラオケで練習をする一同。そこでトウカイテイオーが見せたステップ。これは、実際のトウカイテイオーが時折見せていた独特の足さばき、テイオーステップにちなんだものとなっています。
ウマ娘4話の元ネタ
日本ダービーに向けて、スペシャルウィークがタイキシャトルと模擬戦を行うシーン。これは併せ馬といって、2頭以上の馬を並走させ闘争心を掻き立てる調教の方法です。しかし、実際の2頭が併せ馬を行った記録がないため、これはアニメオリジナルの演出となります。
ウマ娘5話の元ネタ
今回のストーリーでは、解説役として「日本競馬界のレジェンド」武豊騎手が出演しています。武豊騎手は、スペシャルウィークの主戦騎手としてデビューから引退までを共に歩んでおり、騎手人生において初めてダービージョッキーの称号を獲得しています。かつての盟友の話ということで引き受けてくれたのでしょう。
ウマ娘6話の元ネタ
「平成三強」として、オグリキャップ、スーパークリークと共に、1980年代後半から始まった第二次競馬ブームの火付け役を担ったイナリワン。日頃から蹴癖があったり、レース開始直後から道中常になだめながら乗る必要があったりと、激しすぎる気性の持ち主でした。
ウマ娘7話の元ネタ
冒頭、菊花賞に敗れて帰ってきたスペシャルウィークが、お土産として買ってきた生八つ橋を暴食するシーン。生八ツ橋と言えば京都を思い浮かべる方が多いでしょう。それもそのはず、菊花賞が行われるレース場が京都にある京都競馬場なのです。
ウマ娘8話の元ネタ
チームスピカのメンバーが初詣に訪れた神社は、「馬の聖地」こと滋賀県近江八幡市にある「加茂神社」となっています。別名「御猟野乃杜賀茂神社(みかりののもりかもじんじゃ)」とも呼ばれ、創建当初から、御料地「御猟野」として猟や競馬が行われていました
ウマ娘9話の元ネタ
エルコンドルパサーが挑んだ凱旋門賞。これは、フランスのパリロンシャン競馬場にて毎年10月の第1日曜日に開催される、世界中の選ばれた競走馬のみが参加可能な国際大会です。日本からはエルコンドルパサー以外にも多くの名馬が挑んできましたが、未だに優勝経験はありません。
ウマ娘10話の元ネタ
ビワハヤヒデとナリタブライアンが買い物をするシーン。「いつか姉貴と走るときのこと…」との発言から、この2人が姉妹であることがわかります。実際の2頭も異父兄弟で、兄弟対決を期待されていましたが、実現することはありませんでした。
ウマ娘11話の元ネタ
7話の天皇賞(秋)で大怪我を負ったものの、長期のリハビリを経て復帰を果たしたスズカ。そのスズカを脅かす注目株として登場したのがサンバイザーです。サンバイザーという競走馬は実在しておらず、「サンフレア」が元ネタではないかとされています。
ウマ娘12話の元ネタ
「ウィンタードリームトロフィー(WDT)」の出走馬表。アニメだからこそできる、時代を彩った名馬たちをまとめた夢のオールスターゲームです。これはJRAが2015年に制作したCM「夢の第11レース」が元ネタとされています。
このCMでも各時代の名馬が名を連ねているのですが、劇中での出走馬はCMとは異なり、ウマ娘オリジナルのものとなっています。
ウマ娘13話の元ネタ
WDT後のウイニングライブ会場で目を輝かせて見入っているウマ娘。複数の候補が挙がっていたのですが、髪の毛のマーキングや勝負カラーの服等から、現在では大物演歌歌手、北島三郎さんが所有するキタサンブラックではないかとの見方が強くなっています。
ウマ娘に関する感想や評価
ウマ娘アニメ体感時間5分すぎる
— おすしみ (@0343PK) November 29, 2020
ツイッター上の感想は概ね肯定的なものが多くありました。競馬初心者だけでなく、目の肥えた競馬ファンにも受け入れられるよう、史実をリスペクトしたまとめ方であることが伺えます。
ウマ娘のすごいところって
— たこ (@purikonelife) March 25, 2020
歴代のレースの実況を
アニメで再現してるから
YouTubeとかで過去のレース見ると
「おぉぉぉ!すげぇ!」ってなる
ウマ娘マジで面白いからアニメみてほしい
ウマ娘に関する感想では実際のレースをアニメで再現していることを評価する声が多数ありました。「ウマ娘面白い!」「ウマ娘最高!」といったツイートがツイッター上で多くあがっています。
そーなんです!
— MOO@m 20年はウマ娘year‼️🏇 (@Moom41425043) June 9, 2018
ウマ娘ホントに面白いから一度見てほしい…王道スポ根アニメです❗
競馬全く知らなくても全然大丈夫❗
ウマ娘見た後に自主的に色々調べたくなるので(笑
╭( ・ㅂ・)و ̑̑グッ!#ウマ娘 pic.twitter.com/drfoBAZjZC
最後に紹介するウマ娘に関する感想や評価は、「競馬を知らなくても大丈夫!」といった声です。競馬に興味がない人でもウマ娘を楽しむことが出来るといった声が多数を占めています。またウマ娘をきっかけとして競馬に興味を持つようになった人もいるようです。
ウマ娘の元ネタまとめ
ここまで「ウマ娘」のOPとアニメ本編の元ネタについてまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか?アプリゲームが2020年冬に配信予定だったり、アニメ2期が2021年に放映予定だったりと、まだまだ「ウマ娘」から目が離せません。