【彼方のアストラ】シャルス・ラクロワはどんなキャラ？実は重要人物だった？

シャルス・ラクロワとは、惑星キャンプB5班に所属していた生徒の1人です。誰に対しても優しく、生物の分野に興味を持っていました。物語中盤で、惑星キャンプが行われる直前に転校してきたことが発覚します。

「彼方のアストラ」は、ウェブ漫画サイト「少年ジャンプ+」で2016年5月から2017年12月まで連載されていた作品です。話数は全49話、コミックスは全5巻あります。作者は「レッサーパンダ・パペットショー」でデビューし、「SKET DANCE」や「the pillows」などを手がけたことでも知られる漫画家・篠原健太です。本作は、「このマンガがすごい！2019」オトコ編3位、第12回「マンガ大賞」などの賞を獲得しています。

2016年5月にはボイスドラマ化され、全12話のテレビアニメは、2019年7月から9月にかけて放送されました。アニメーション制作はLerche、監督は安藤正臣、シリーズ構成は海法紀光が担当しています。主題歌はnonocが歌うオープニング曲「star*frost」、安月名莉子が歌うエンディング曲「Glow at the Velocity of Light」が起用されました。

ケアード高校に通うアリエスは、学校行事の一貫で惑星キャンプにいくことになります。キャンプのメンバーは、学校側が無作為に選出した生徒で構成されていました。9名の生徒は、キャンプ先の惑星マクパに送り届けられます。しかし、突如出現した光の玉に生徒たちは飲み込まれ、気づけば宇宙に放り出されていました。近くにあった無人の宇宙船に避難し、元の星に帰る算段を考えます。

シャルス・ラクロワとは、惑星キャンプに参加したB5班の1人です。生物学が大好きで、深い知識を持っており、渡行く惑星で新種の生物を発見した時は、周囲が引くほど大喜びしていました。金髪にグリーンの瞳を持ったイケメンで、誰に対しても紳士的に接します。しかし、自分の過去や生い立ちをあまり話そうとしないというミステリアスなところもありました。

料理も得意のため、メンバーの食事を用意していました。着用しているスーツのブランドはGENESIS、誕生日は4月28日の牡牛座、年齢は17歳、身長は176cm、体重は58kgです。アニメの声優は、「ミカグラ学園組曲」二宮シグレ役、「はんだくん」半田清役などで知られる島﨑信長でした。ボイスドラマでシャルス役を演じた声優は、「そらのおとしもの」桜井智樹役「うえきの法則」佐野清一郎役などで知られる保志総一朗でした。

シャルスは、上流階級が住まうヴィクシア王政地区の出身でした。ヴィクシア王政地区は、世界大戦後も王の統治が許された区域です。シャルスが住んでいたという中心部は、貴族と王族のみが立ち入ることを許された場所でした。シャルスは、セイラという一般人と少女と仲良くなり、ある日こっそり中央部にある動物園に連れて行こうとします。しかし、警備員からセイラが一般人であることがバレてしまい、捕らえられそうになります。

セイラは、警備員と揉み合う内に高所から転落し、意識不明の重体になります。セイラとその家族は、ヴィクシアから出ていき、今は行方知れずです。みんなに転校してきたことを話さなかったのは、こうした辛い過去を思い出したくなかったからだといいます。しかし、ヴィクシア王政地区の出身というのは本当でしたが、それ以外はシャルスが自分の正体を隠す目的のために考えた作り話でした。

B5班のメンバーとは、全員クローンであるという共通点がありました。ザックの父親は、記憶を別の人間の脳に移植する研究をしていました。B5班のオリジナルたちは、年老いたあと新しい身体に乗り換える器としてクローンを作っていたのでした。しかし、遺伝子情報を国に提出するゲノム管理法が可決され計画を遂行することができなくなります。オリジナルたちは、作ったクローンを用済みとして殺処分しようとしていたのでした。

シャルスの正体とはヴィクシア王政地区を治めるノア・ヴィクス王のクローンでした。王の命令で、自分を含めB5班全員を殺害する任務を遂行しようとしていたのでした。シャルスは、幼い頃から王の替えの器であることを聞かされながら育ちました。ヴィクス王の娘であるセイラ王女は、そんなシャルスのことを気にかけよく一緒に遊んでくれました。アリエスは、そんなセイラ王女のクローンだったのです。

アストラでは、過去を隠すため嘘の歴史を教えていました。カナタたちが教えられてきた過去の歴史は、1962年に核爆弾を使用した第三次世界大戦が起こり、世界の人口は以前の二分の一になります。1963年に世界統一政府ができ銃は撤廃され、国という概念もなくなったというものでした。

しかし実際の歴史とは、2049年に8年後地球に巨大な隕石が落ちることがわかり、別の星へと移住する計画が立てられます。この時に使用されたのが、人工ワームホールでした。人類はワームホールを使って惑星・アストラに移住しましたが、領土問題で衝突し人工ワームホールを使用した大規模な戦争が起こりました。

この戦争によって、人口は二分の一になります。その後、国や宗教はなくなり、使われる言語も一つになって平和な時代が訪れます。戦争に利用されたワームホールの存在は、政府によって隠されることになりました。しかし、ワームホールの存在をなかったことにしてしまうと、地球人はアストラに移住できず、歴史に矛盾が生じます。そのため、西暦は100年に改竄され、人工ワームホールの存在に加えて移住の歴史も隠蔽されるのでした。

ヴィクシア王政地区は、世界統一政府が隠蔽した歴史を守る場所でした。改竄した歴史がわかる物や、存在自体がなかったことにされた人工ワームホールなどを外部に流出しないように務める目的があり、中央地区には王家や貴族以外は入ることを禁じられていたのでした。

B5班は無事アストラに帰還し、世間に事件の真相を公表します。ノア・ヴィクス王を含めオリジナルたちは逮捕されました。クローンであるシャルスは、ヴィクシア王政地区の王座につきます。今まで王家が握ってきた政治的権力も手放し、改竄された歴史を公開します。王家と貴族しか入ることを許されなかった中央エリアも解放され、一般人も行き来できるようになりました。

みんなに正体や目的を明かしたシャルスは、最後に自分だけワームホールの中に入って自殺をしようとします。カタナはとっさにシャルスを助けるために飛び出し、片手をワームホールの中にとられて失いました。刺客だったシャルスでしたが、状況を考慮され罪に問われませんでした。

王座についたシャルスでしたが、アストラ帰還から7年後、カナタやザックと共に再び宇宙へ探索に旅立ちます。生物学や料理などの得意分野で、カナタの右腕としてサポートを務めます。

アストラ帰還から7年後、シャルスは王座を抜け出してカナタとザックのと共に宇宙探索に参加します。王様だからシャルスはこれないと思っていたカナタとザックは驚きます。そんな2人に、以前カナタの失った右腕になると宣言していたことを話します。ラストシーンに感動したといった感想もありました。

シャルスは、生物学に深い興味関心を抱いていました。惑星キャンプで遭難した時、いろいろな星を経由してアストラに帰還することにしますが、新種の生物などを見つける度に周囲が引くほど喜んでいました。生物に対して少し変質的になるところが好きといった感想もありました。

シャルスは、B5班の刺客だったことが発覚します。目的は、王の命令を遂行するためでした。判明したきっかけは、惑星マクパに出現したワームホールに最後に吸い込まれた人物をアリエスが覚えていたからでした。シャルスの言動所々に伏線があり、読み返して気づいたという声もありました。

「彼方のアストラ」に登場するシャルスとはどういう人物なのか、その正体や目的、過去などを紹介してきました。幼い頃からノア・ヴィクス王のクローンであり道具であると洗脳されて育ちます。王の命令を遂行する目的のため、B5班の刺客として暗躍していました。