【進撃の巨人】アニメと原作漫画に違いはある？第1話の冒頭など比較紹介

『進撃の巨人』の原作漫画とアニメ版の違いを比較検証していく前に、作品概要と物語のあらすじを紹介していきます!また、作品の魅力についてもまとめていきますので、『進撃の巨人』について詳しく無いという方も、興味がわく事間違いなしです!後述のメインのまとめもより一層分かりやすくなりますので、是非事前にチェックしてみて下さい!

『進撃の巨人』は、諌山創(いさやまはじめ)が『別冊少年マガジン』で2009年から連載を開始した漫画作品です。2020年現在単行本は31巻まで刊行されており、累計発行部数は全世界で1億部を突破しているという、日本が誇る漫画作品となっています。原作漫画が人気となった事で、アニメやゲーム、フィギュアなど多くのジャンルにメディアミックスされるようになり、2015年には実写映画化もされました。

物語の内容は、突如現れた謎の生命体である巨人によって滅亡の淵に立たされた人類が、平和のために戦っていくというダーク・ファンタジーで、鮮烈を極めるバトルシーンの描写はグロさがありながらも臨場感に溢れるといった要素も人気の理由の1つになっています。

突如現れた巨人によって人類は滅亡の淵に立たされてしまいます。圧倒的な大きさを誇る巨人に対して人類は、『ウォール・マリア』『ウォール・ローゼ』『ウォール・シーナ』という3つの巨大な城壁を建て、その内側に暮らす事で安全を確保していました。しかし、ウォール・マリアの南部に住んでいる主人公の少年・エレンが10歳の時に、今までとは比べ物にならないほどの大型巨人が現れ、ウォール・マリアは壊されてしまいます。

壁が壊れた事で巨人が次々となだれ込み、人々はパニックに陥ります。そしてエレンの母であるカルラはエレンの目の前で捕食されてしまいました。エレンはその経験から巨人の駆逐を決意し、幼馴染のミカサとアルミンと共に第104期訓練兵団に入団するのでした。

『進撃の巨人』の魅力は何といっても、人間を遥かに超える大きさを誇る巨人の存在です。現実には存在しないはずの巨人による進撃はリアリティがあり、恐怖感があおられます。また、市民を守るためにこの圧倒的な力を持つ巨人と戦う調査兵団の必死の戦略も魅力的で、作戦が成功した時には読者にも大きな達成感が生まれます。それ以外にも、主人公であるエレンと幼馴染のミカサとアルミンの友情も必見で、涙を誘います。

ここからはメインである『進撃の巨人』の原作漫画とアニメ版の違いについて比較検証していきます。アニメ版では、原作にあったシーンをカットして再構成している事により、また新たな魅力を生み出しています。また、第1話から原作にはない展開となっているところもあり、原作の設定を補正している部分もあるようです。

原作漫画『進撃の巨人』の第1話『二千年後の君へ』ではエレンが眠りから目を覚まし、ミカサだと思われる人物による『いってらっしゃい、エレン』というセリフがありましたが、アニメ版ではこのセリフがカットされています。夢を見ていたエレンが涙を流しながら目を覚ますという展開は一緒です。ただ、原作漫画では目を覚ましたエレンがミカサに対して『髪が伸びてないか?』と言いますが、このセリフもカットされ、変更されています。

セリフがカットされたアニメ版では、目を覚ましたエレンは『ミカサ、なんでここに?』というセリフになっており、さらに夢の内容も原作漫画とは違う内容となっていました。アニメ版では、エレンがこれから体験する事になる、母であるカルラが巨人に捕食されるシーンをフラッシュバックのように体験しており、原作と比較すると、エレンが何故涙を流しているのかが分かりやすくなっています。

カットされたアニメ版では、エレンが何故まだ体験していない母が目の前で食べられてしまうという出来事を夢で見たのかという事に関して、ネット上には読者達による意見が多く挙げられていました。予知夢説もありましたが、世界がループしているループ説を述べている読者が多く、濃厚となっているようです。

原作漫画『進撃の巨人』では、グリシャがエレンに注射をするシーンは、エレンの回想の時のみとなっており、さらにいつ頃の出来事なのかが曖昧となっていました。しかし、アニメ版ではそのタイミングがはっきりと描かれており、ウォール・マリアが崩壊した直後である事が分かります。アニメ版では、エレンとミカサが船で脱出した後、グリシャが馬車で戻ってエレンに注射し、エレンは食糧庫で目覚めるという流れとなっています。

このように原作とアニメ版を比較してみると、カットされているにもかかわらずアニメ版の方が詳しく分かりやすい内容のため、原作を補正している事が分かります。原作者もこの事に対して、『アニメの方が完成版、原作でミスった部分や伏線を張りなおしている』と述べていました。

しかし、この注射のシーンでは1つ謎が残ります。目覚めたエレンは『父さんと会っていた気がする』と言いますが、ミカサは『まさか、気のせいだよ』と返していました。エレンはウォール・マリア崩壊からずっとミカサと共に行動していたはずなのに、エレンが注射されている事にも、巨人化していた事にも気付かなかったのは不思議です。また、混乱の中でグリシャがどうやってエレンと合流できたのかも疑問が残ります。

原作とアニメ版を比較すると、詳しく描かれているはずのアニメ版ですが、その分伏線のようなものが多くなり、さらに考察要素を生んでいます。ちなみに、エレンが船で脱出するシーンでは、エレンの手にかなりの傷がありましたが、食糧庫で目覚めるとこの傷が消えていました。これは、巨人による再生能力が備わったからだと、ファン達の間では考察されています。

原作漫画『進撃の巨人』の第18話『今、何をすべきか』で、マルコは同僚のジャンに死体で発見されました。しかし、一体いつ死亡したのかという事は描かれておらず、謎に包まれている状態となっており、読者からは『アニ犯人説』などといった様々な考察がされていました。アニメ版では、巨人化したエレンが穴を塞ぐミッションをこなしたところまでは生存が確認できている為、マルコはその後に死亡した事になります。

穴を塞いだ後は、調査兵団によって残りの巨人が駆逐されたため、訓練兵であるマルコが戦闘に参加した可能性は低いと考えられます。そのため、誰かに殺されたという可能性が高くなります。マルコの死亡したタイミングに関しても、比較するとやはり原作漫画よりもアニメ版の方が詳しく描かれています。ちなみにこのマルコの死の真相は、原作漫画の第77話にて明らかになりました。

原作漫画『進撃の巨人』では、アルミンの父と母は、ウォール・マリアが崩壊した事により人類活動エリアが減少し、実質口減らしである奪還作戦に参加させられ、死亡したという事になっていました。しかし、アニメ版ではこの理由がカットされ、アルミンの祖父が奪還作戦に参加した事になっており、祖父がアルミンに帽子をあげるシーンが追加されていました。

また、アニメ版ではアルミンの『これはまだ内緒なんだけど、父さんと母さんは今度外の世界に行くんだって』という原作にはないセリフが追加されています。まだ内緒なんだけどというセリフから考えると、極秘任務、もしくはこっそり外の世界に脱出したという可能性が生まれてきます。原作漫画とアニメ版を比較すると、アルミンの両親に関しては大きな変更点があり、むしろ原作漫画の方がカットされている印象となりました。

『進撃の巨人』のアニメ映画は、今までに3作品が制作されており、2020年7月には新作映画が公開予定となっています。時系列的に、見る順番としてのおすすめは、テレビアニメ版第1期『進撃の巨人』の25話、劇場版『進撃の巨人 前編～紅蓮の弓矢～』、劇場版『進撃の巨人 後編～自由の翼～』、アニメ版第2期『進撃の巨人』、劇場版『進撃の巨人 Season2～覚醒の咆哮』となります。

実写版『進撃の巨人』は2作品が公開されており、2015年8月1日公開の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』、2015年9月19日公開の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ  ワールド』があります。公開日順が、そのまま時系列順となっておりますので、順番に見る事をおすすめします。また、dTVで配信されたスピンオフドラマ『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 反撃の狼煙』も実写映画の流れを汲んでいます。

『進撃の巨人』は、原作者も公言しているようにアニメ版の方が完全版であるため、原作漫画を読まずとも、アニメ版だけを見ても完全に内容を理解する事が出来ます。また、アニメ版の方がクオリティが高く、映像も圧巻な為、アニメ版を見た方が『進撃の巨人』を好きになりやすいというファンの意見も多くなっています。さらに、原作とアニメ版を比較すると、カットされているとはいえアニメ版の方が情報量も多く、楽しみやすいです。

シーナとは、一番内側に存在する町の為、一番安全な場所となっています。およそ20万人の市民が暮らしており、住む事が出来るのは王族と、王族にゆかりのある者、そして特別な手段で市民権を得た者のみです。画像を見てみると、王族かと思われる手から、ドクロの模様が描かれた絵が市民権を渡される様子が分かります。では、このドクロの意味とは何なのでしょうか?

ドクロは12個あるため、ファンによる考察によると、『手柄を12個あげる』、もしくは『巨人を12体倒す』事が市民権を得られる条件なのではないかと言われています。『進撃の巨人』の世界では、巨人を倒せる能力を持つ人間ほど内地へ行けるという傾向があるため、可能性の高い考察となっています。また、ドクロの手は血まみれの為、12の犠牲者の血で汚れている人間がシーナへ行けるという解釈もあります。

こちらは原作漫画では描かれておらず、アニメ版のみの話となります。アニメ版第25話で、CMの始まりと終わりに出された一瞬の画像ですが、かなり膨大な文章となっているため、リアルタイムで理解した人はいないかと考えられます。しかし、この文章には興味深い伏線が書かれていたのです。内容を簡単にまとめると、784年に壁の下にトンネルを掘って、内地へと潜り込もうとした坑夫がいました。

しかし、どれだけ下に掘っても横の壁があり、7・8メートルほど掘ったところで岩盤に当たってしまい、道具が壊れてしまいます。坑夫は、この岩盤は壁の材質に似ていると思いました。その日の夜、坑夫が酒場で友人にこの話をすると、坑夫は突如行方不明となってしまいます。酒場で一緒だった友人が探索依頼を出すと、異常なほど大掛かりな探索となり、その後は友人も行方不明となってしまいました。

『進撃の巨人』は、1話から泣けるというファンによる感想があります。巨人との迫力満点の戦いも魅力ですが、心を打つ感動的な展開が『進撃の巨人』が人気となっている大きな理由です。1話では、エレンやミカサ、母との家族愛も見る事が出来るため、『第1話が最高に好き』というファンの意見は少なくありません。

『進撃の巨人』はストーリーが複雑で難しいという感想があります。第1話から多くの伏線が散りばめられ、考えながら見る事が楽しい『進撃の巨人』ですが、なかなか気の抜けないシーンが続きます。老若男女問わず人気となってますが、大人向けなのではないかという意見は非常に多いです。さらに、巨人はトラウマが植え付けられる人もいるほどの怖さがあるので、大人向けと言われる理由の1つとなっています。

女性キャラクターが可愛いという事も、『進撃の巨人』が人気となっている大きな理由の1つですが、特にヒロインであるミカサには非常にファンが多いです。巨人の討伐能力に長け、かっこいい戦闘を行いますが、ふとした時の表情が可愛いため、ギャップが生まれています。また、エレンの事が大好きなのに素直になれないという、いわゆる『ヤンデレ』的な要素も、ミカサの大きな魅力です。

『進撃の巨人』の原作漫画とアニメ版との違いを比較してきましたが、アニメ版では第1話からカットされたシーンは多いものの、重要な内容も追加され、面白くなっている事が分かります。アニメでの伏線の追加によって、さらに考察要素が増えてきています。今回のまとめ記事を読んだ後にもう1度、『進撃の巨人』の原作漫画とアニメ版を1話から見てみるというのはいかがでしょうか?