20世紀少年(漫画)の最終回・ラストをネタバレ!名作と呼ばれる理由は?

1999年から2006年まで連載された漫画版20世紀少年の名作と呼ばれる理由について考察をしました。その中でも最終回に至るまでの伏線や最終回・ラストのネタバレもします。漫画だから出来た表現が20世紀少年に何をもたらしたのか。そうして20世紀少年が現代の漫画シーンに何をもたらしたのか。現代最高の漫画家の一人である浦沢直樹さんが放った本格科学冒険漫画のラストをぜひ知ってください。

20世紀少年(漫画)の最終回・ラストをネタバレ!名作と呼ばれる理由は?のイメージ

目次

  1. 浦沢直樹が描いたSFサスペンス漫画「20世紀少年」
  2. 漫画20世紀少年の衝撃の最終回をネタバレ!
  3. 漫画20世紀少年が名作と謳われる魅力とは?
  4. 20世紀少年の漫画と映画のラストは違う?
  5. 漫画20世紀少年は壮大なスケールの物語だった!

浦沢直樹が描いたSFサスペンス漫画「20世紀少年」

漫画20世紀少年のあらすじ

本格科学冒険漫画「20世紀少年」は「YAWARA!」や「マスターキートン「モンスター」などで知られている浦沢直樹が描いたサイエンスフィクションサスペンス漫画です。タイトルの「20世紀少年」は伝説のグラム・ロッカー、マーク・ボラン率いるバンドT・レックスの楽曲「20センチュリー・ボーイ」に因んで付けられたものです。

人々はディストピアな未来を予言していた

時は1970年代前後。高度成長による「夢と希望」に満ち溢れた時代から一転して経済は停滞気味になっていました。そうして日本には何度目からオカルトブームが起きました。すると分かりやすく世界滅亡の空気感が漂い始めました。そんな時代の空気のなか、荘園たちは地球滅亡を目論む悪の組織や、東京を破壊し尽くす巨大なロボットに蹂躙される混沌とした儘滅亡に向かっていくディストピアな未来の世界を空想・妄想していました。

「よげんのしょ」の役割について

そうして、そんな絶望に立ち向かうのは勧善懲悪の正義のヒーローとその仲間たちでした。少年たちは自分たちの妄想とも空想とも呼べない下らないストーリーを描いたスケッチブックのタイトルに「よげんのしょ」と名付けます。恰も野坂昭如がサイエンスフィクション風味をしたようなニュアンスです。そうして子供たちの空想や妄想を描いた記憶さえも遠い過去になっていくのです。

「20世紀少年」の始まり

1997年にはケンヂは失踪した姉の娘のカンナを養いながらコンビニを経営する平凡な日々を送っていました。そんな時、お得意先の一家の失踪や幼馴染の不審死をきっかけにして、かつての記憶を次第に思い出していきます。そうして現在起きている世界各地の異変がかつて自分たちが幼い時に空想した「よげんのしょ」の通りに起こっていることに気付くのです。

「ともだち」の役割

さらに、現在起きている一連の出来事の影に、「ともだち」と呼ばれる謎の人物が存在することにケンヂたちは気づいてしまうのです。さらに「ともだち」がかつて自分たちと共に「よげんのしょ」を書いた幼馴染ではないか、と疑い出すのです。ケンヂたちと「ともだち」との再会によって運命の歯車は回り出すのでした。

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漫画20世紀少年の衝撃の最終回をネタバレ!

20世紀少年の最終回をネタバレします。世紀末から7年間に及ぶ連載を続けた「20世紀少年」に果たしてどの様なラストを待ち受けているのか。ともだち府へのクーデターは成功するのか。世界滅亡宣言を阻止することは出来るのか。円盤からばら撒かれるウィルスはどうなるのか。そうして「ともだち」の本当の正体は一体誰だったのか。ネタバレですが、物語に謎はつきものですが、「20世紀少年」の謎は尽きません。

世界滅亡宣言

最終回のネタバレです。世界滅亡宣言とは東京を席巻したカルト教団「ともだち」の予言を指します。ネタバレになりますが世界滅亡宣言の概要は「世界ずっと僕の才能を認めなかった。僕は必要だけど、この世の中は必要じゃない。”よげん”なんてウソだよ。全部僕がやったことだ。神は一週間でこの世界をつくられた。だから僕は一週間でこの世界を終わりにします。さようなら、みんな。ケーンヂくーん、あーそーびーまーしょ」でした。

世界滅亡宣言の解読

ラストのネタバレです!今まで”よげん”によって齎されてきた事件は全て「ともだち」の仕業であることを「ともだち」は告白(自白)します。神の行為の真反対の行いをすることから「ともだち」が悪魔ではなく神や正義や善に対して反発する人間であることを示しています。まるで子供が大人になることを拒否する行為です。「僕は必要だけど、世の中は必要じゃない。」という言葉は「ともだち」が一切の成熟の拒絶をしているのです。

円盤から撒かれるウィルス

最終回のネタバレは続きます!ともだちによって世界に円盤から殺人ウィルスをまき散らす計画。このウィルスにはワクチンがまだ出来ていない為、殆どの人類が死んでしまいます。そうしてこのウィルスを作ったのは主人公のケンヂの姉でありカンナの母親のキリコでした。そうしてキリコは自分自身を実験体にして、ウィルスのワクチンの効能を確認しようとします。果たしてウィルスのワクチンは開発できているのでしょうか。

万博会場で音楽祭

ラストのネタバレの続きです!さらに万博会場では音楽祭が催されることになっていました。ケンヂはかつてのバンドメンバーだった春波夫(チャーリー)と焼鳥屋の主人(ビリー)と共にバンドを再結成します。因みにボブ・レノンという曲は歌いませんでした。ボブ・レノンはフォークの神様と謡い呼ばれ、近年ではノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランと英国が生んだロックバンド・ビートルズのジョン・レノンから取られています。

ともだち府へクーデター

最終回のネタバレ!ケンヂを姉・キリコと「ともだち」を父に持つカンナは、ともだち府へのクーデターを企てます。そうして敷島博士が作ったロボットを操作することでした。またウィルスに対抗するためキリコが自分の身体を実験体にしてワクチンを作りました。さらにローマ法王から「『ともだち』を祝福したのは間違いだった。」という証言を手に入れました。少しずつ「ともだち」の存在にたどり着こうとするカンナたち。

「ともだち」の正体は?

ラストのネタバレ!「ともだち」の正体はケンヂの幼馴染のフクベエとサダキヨのどちらでしょうか。サダキヨが正義の味方の仮面を被っているのに対して、フクベエは「ともだち」の仮面を被っています。この二人が「ともだち」の二面性を描いています。「ともだち」にとってはケンヂは絶対的に悪で無くてはなりません。「ともだち」の行為は全てケンヂのせいになるのです。これが「ともだち」のゲーム(遊び)です。

「ともだち」の正体はサダキヨとフクベエとカツマタだった

最終回のネタバレは終わりません!ともだちはケンヂに謝罪を求めているのでしょうか。何故「ともだち」は仮面を被っているのでしょうか。それは「ともだち」が自分の行為に物語を求めているからです。犯罪者である「ともだち」はケンヂという悪役を作ることで自分がさらなる悪役をしている「ごっこ遊び」の言い訳をしているのです。ともだちのごっこ遊びにはキリが無いのでいつしか指導者として祭り上げられるようになるのです。

ラストのネタバレはまだ終わりません!「悪よりも邪悪な存在」が「ともだち」の正体なのですが「ともだち」は悪を為す人にとって丁度いい道具でもあったのです。何故なら「ともだち」は「よげんのしょ」によって全ての悪人を許容する器になっているからです。ただ「ともだち」の悪は子供の時受けたトラウマが原因になっています。そうして基本的に善人でありみんなの人気者であるケンヂを悪と看做したのです。

最終回のネタバレはまだ続きます!悪人でしかない「ともだち」はケンヂを悪人にして善人の仮面を被りました。その仮面はローマ法王をも謀りました。しかし最後に「もう一人のともだち」が現れます。彼は「ぼくはいい者だ。」と言って「ともだち」に「いっしょに死のう。」と伝えるのです。しかしそれも「ともだち」同士の「ごっこ遊び」でした。二人を前にケンヂは遊びの終わりを告げます。「俺が悪かった…だからもう…終わりにしよう。」

ケンヂの歌

ラストのネタバレです!ケンヂが「ともだち」に差し出した手は何処へ向かうのでしょうか。二人の「ともだち」は「ごっこ遊び」を止めるのか。それともまだ続けるのか。「ともだち」が「ごっこ遊び」を止めない以上、終わりはありません。ケンヂの告白こそ、物語の終わりを告げます。さて「20世紀少年」の中でケンヂは結局「ボブ・レノン」を歌うことはありませんでした。

漫画20世紀少年が名作と謳われる魅力とは?

最終回のネタバレ!「20世紀少年」が名作と謳われるのには理由があります。それは日本の漫画ながら海外のバンド・デシネのような芸術作品としても成り立つクオリティを持っているからです。そうして登場キャラクターのリアリティや人間臭さ、時代設定の妙、奇想天外なストーリー展開、サイエンスフィクション的発想によって張り巡らされた伏線の数々。「20世紀少年」の魅力は数え上げたらきりがありません!

漫画なのに同じ世界にいるようなリアル感

最終回のネタバレ!「20世紀少年」の魅力は現実世界のパラレルワールドとして成り立っているところです。70年代に起きた高度成長期を軸に、オカルトが流行したことを理由に、それから20年程たった1997年にもやはり同じようなオカルトが流行していることが前提になっています。かつての「サリン事件」と似ています。さらに「オウム真理教」など新興宗教が流行して崩壊したことも同時代性を強調する要素の一つになっています。

人間味のあるキャラクターたち

「20世紀少年」は魅力的なキャラクターによって支えられています。主人公のケンヂはかつてロックミュージシャンを目指していましたが現在ではコンビニエンスストアの店長をしています。ウジコウジオという漫画家が登場したり、ケンヂの友人のあだ名がヤン坊マー坊、ケロヨン、オッチョ、ヨシツネ、マルオ、ドンキーとあだ名で呼ばれています。実はこのあだ名も「20世紀少年」の物語を盛り上げるための伏線になっているのです。

先が読めないストーリー

子供の時、遊びで書いていた「よげんのしょ」通り、二足歩行ロボットや世界大統領が現実になっていくストーリーには、もかつて登場したキャラクターが物語の中で違う役割で登場したり、死んだはずのキャラクターが実は生きていたり、主人公が悪役にされたりしながら、ケンヂたちのかつて子供時代に触れたロックミュージックに対するこだわり(タイトルにも反映されています)がより物語を深い強度で成り立たせています。

物語に張り巡らされた伏線の嵐

「20世紀少年」には数多くの伏線が張り巡らされています。そのストーリー展開は「ともだち」の謎に因んでいますが、実は「ともだち」さえも20世紀少年の物語を盛り上げるための伏線でしかありません。巧妙に張り巡らせれ多伏線はキャラクター其々の影となって物語を彩らせます。その象徴になるのがともだちのしるしなのです。

登場人物たちが描く更なる伏線

焼鳥屋の店主と演歌歌手・春波夫が実はケンヂとかつてロックバンドを組んでいたことや、ケンヂの姉のキリコの娘、カンナの父親が実はケンヂの同級生だったことや、北海道でDJをしているコンチは子供のころケンヂにCCD(クリーデンス・クリーンウォーター・リバイバル)を教えてもらっていたり、物語はケンヂの強い影響にあります。「ともだち」でさえケンヂの中の「20世紀少年」の象徴となっています。

20世紀少年の漫画と映画のラストは違う?

「20世紀少年」の漫画のラストは「ともだち」の化けの皮が剥がれて「ともだち」はついに自分が全てやったことを告白をします。ローマ法王が「ともだち」を祝福したことを間違いと証言し、キリコは自ら作った殺人ウィルスのワクチンの被験者となり成功します。ケロヨンは逃げていた過去は逃げていないことを思い出します。負け続けだったヨシツネはヤン坊マー坊に初めて喧嘩に勝ちます。皆それぞれの過去を清算していくのです。

さらに映画版20世紀少年では最後に「ともだち」が射殺されます。漫画版ではヘリコプターの墜落に巻き込まれたように描かれています。漫画版では明かされなかった映画版「ともだち」の幼少時の正体まで明かされるのです。「ともだち」の正体も映画版ではカツマタになっていますが、漫画版ではサダキヨにフクベエにカツマタと三人います。

これらは全てケンヂが作り出した妄想世界の住人でもあるといえるでしょう。だからこそ「ともだち」は「ケンヂくーん、あーそーびーまーしょ。」が決まり文句に設定されているのです。

漫画20世紀少年は21世紀少年へと語り継がれる

20世紀少年の物語の最後に「ともだち」は自らが20世紀少年であることを告白します。これは自分の人生さえも子供のころ、ケンヂたちによって書かれた「よげんのしょ」に操作された一個の予言の一つでしかないことに気付くのです。では21世紀少年とは何を指すのでしょうか。それは20世紀少年の続きの21世紀少年を読むことでさらに理解は深まるでしょう。

漫画20世紀少年は壮大なスケールの物語だった!

このように「20世紀少年」は一人の男の人生(個人史)を絡めながら、如何にその困難な壁を乗り越えていくかがテーマになっています。一見「ともだち」が邪悪な存在になっていますが、より俯瞰的に見るとケンヂの一人相撲のようにもみえるのが特徴です。そうして最後にはロックバンドを再結成する。これはケンヂがかつての夢を取り戻して、そうして既に全てが遅すぎることにも気付くアンチ・クライマックスな物語でもあったのです。

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