2020年03月20日公開
2020年03月20日更新
蒼の封印の最終回の結末をネタバレ!漫画のあらすじや感想も紹介
小学館が発行する漫画雑誌「少女コミック(現:Sho-Comi)」に1991年22号~1994年21号まで連載されたオカルト恋愛漫画『蒼の封印』。漫画家・篠原千絵先生による本作は、少女コミックの中でも大人びた内容の作品展開となっており、当時の小中高生の女の子を中心に人気を集めていました。その人気作品である『蒼の封印』の最終回の結末をネタバレしています。また、漫画のあらすじ及び感想も一挙公開していますので、この作品を振り返りながら結末までを存分にお楽しみください!
蒼の封印とは?
漫画『蒼の封印』とは、漫画家・篠原千絵(しのはらちえ)先生が手掛けるサスペンス的恋愛漫画です。大人気少女漫画雑誌に連載された本作は、篠原千絵先生の漫画の中でも人気のある作品となっています。その人気漫画『蒼の封印』について、このページでは作品紹介やあらすじ~最終回結末までのネタバレ、作品に関する感想を掲載していますので、特に本作のネタバレを知りたくない方は閲覧にご注意ください。
蒼の封印の概要
漫画家・篠原千絵先生が執筆した漫画『蒼の封印』は、「少女コミック」に1991年22号から連載終了となった1994年21号に亘って連載された漫画です。本作が掲載された「少女コミック」は、現在の「Sho-Comi」にあたり、小学館が発行する少女向けの漫画雑誌として女子小・中学生から高い支持を得ています。また、単行本は同じく小学館が発行する「フラワーコミックス」から全11巻、コミックス文庫版は全7巻が刊行されています。
物語の舞台は日本が設定されています。人食い鬼「鬼門(きもん)」の長の一族「東家の蒼龍」に関わりのある主人公・桐生蒼子(きりゅうそうこ)と鬼の能力を失わせることが出来る能力を持つ鬼門の一族「西家の白虎」を祖先に持つ人間である現当主・西園寺彬(さいおんじあきら)との出会い・闘い・恋愛を描いたオカルト・ラブ漫画です。
蒼の封印の原作者
篠原千絵先生の代表作として、第32回小学館漫画賞少女部門を受賞した漫画『闇のパープル・アイ』や同じく第46回小学館漫画賞少女部門を受賞した漫画『天は赤い河のほとり』があります。特に『闇のパープル・アイ』は篠原千絵先生の作品の中でもダントツに人気のある漫画で、1996年にテレビドラマ化されたほどです。また、篠原千絵先生の作品と言えばサスペンス的要素の内容が多く、ホラーやオカルト思考の強い漫画が全体を占めています。
「漫画家・篠原千絵先生のプロフィール」
- 名前:篠原千絵(しのはらちえ)※ペンネーム
- 生年月日:2月15日
- 血液型:O型
- 出身地:神奈川県
- 趣味:ドライブ
- 好きなもの:猫
- 主な漫画作品:『陵子の心霊事件簿』、『闇のパープル・アイ』、『海の闇、月の影』、『天は赤い河のほとり』、『水に棲む花』、『刻だまりの姫』など
蒼の封印の最終回結末ネタバレ
ここからは「蒼の封印の最終回結末ネタバレ」と題して、「最終回結末ネタバレ①二人の間で揺れるヒロイン」、「最終回結末ネタバレ②全ての命を守るための選択」の2項目から順番に解説していきます。本作あらすじではなく、最終回結末ネタバレをまず最初に公開していますので、最後に知りたい方はこの先の「蒼の封印の漫画あらすじネタバレ」からご覧になってください!
最終回結末ネタバレ①二人の間で揺れるヒロイン
蒼い鬼火を操り、人間の精気を喰って蒼色の玉「蒼魂(そうこん)」を生み出すことができる能力を持つ主人公・桐生蒼子。彼女は鬼門の長の一族「東家の蒼龍」最後の女王・羅睺(らごう)の髪の毛から創られたクローン体で、そのことを知らずに16年間過ごしてきた蒼子。ある時、東家の蒼龍の力が目覚め、蒼子は鬼門として覚醒します。東家の蒼龍の力で生み出された蒼魂を人間に与えると人間を鬼門に変えることができる蒼子の能力。
一方で同族(鬼門)の能力を失わせることができる力を持つ鬼門の一族「西家の白虎」は、鬼門の一族の中でもその能力のせいで他の鬼門一族たちから疎まれていました。西家の白虎はやがて人間に味方をするようになり、他の鬼門の一族と対立し、脈々と鬼門の復活を阻止してきました。運命の歯車は廻り、その血を現代に受け継ぐ人間の一族「西園寺家」の当主・西園寺彬と鬼門一族最後の女王であった羅睺のクローン・桐生蒼子が出会います。
鬼門復活を阻止するために東家の蒼龍として覚醒してしまった桐生蒼子を殺そうとする西園寺彬でしたが、覚醒した蒼子の美しさに次第に心を奪れ、蒼子を愛するようになってしまう彬。蒼子もまた彬に惹かれていき、お互い愛し合うようになる2人…。そして、死んだと思われていた蒼子の兄・桐生高雄の正体が実は羅睺の夫であり、鬼門の一族「北家の玄武」の生き残りでした。高雄は「妻・羅睺と鬼門の復活」を企んでいたのです。
兄として一緒に暮らしてきた高雄は愛する妻の覚醒を待ち続けてきた夫であり、高雄が復活させた羅睺の妹・計都(けいと:後に覚醒した蒼子が「緋子(ひこ)」と命名し、鬼門の一族「南家の朱雀」を継がせる)の正体は羅睺の妹ではなく、娘だったのです。自分の傍で兄として見守り続けてきた高雄は元夫で、妹だと思っていた緋子は実の娘だったと知った蒼子。鬼門の長として覚醒した蒼子は、鬼門の家族と愛する男の狭間で揺れ動きます。
最終回結末ネタバレ②全ての命を守るための選択
愛する西園寺彬と共に人間として生きていきたいと願う桐生蒼子は、鬼門を滅ぼすことを心に決めますが、鬼門もまた人間と同じように生き、自分たちの子孫を残し、その生命を未来へと繋いでいく命の営みがあることを知ります。そして、蒼子は「鬼門と人間との共存」を考えた矢先、鬼門の一族にとって最も重要とされる聖地「東家の隠れ屋」がある富士山の地下が危機的状況を迎えていました。何と、富士山が爆発するというのです。
鬼門の一族「東家の蒼龍」、「西家の白虎」、「北家の玄武」、「南家の朱雀」にはそれぞれ力の源とされる「隠れ屋」と呼ばれる場所があり、その中でも鬼門の存続に関わる重要な場所である「東家の隠れ屋」は、鬼門の一族の聖地です。そこは富士山の地下の何層にも渡って広がっており、その最深部は鬼門が何百年も眠り続けながら生きられる場所でした。蒼子は富士山の爆発を阻止するため、鬼門たちと共にそこで深い眠りにつくことを決めます。
生き残っている鬼門の一族、およそ3万という数が一斉に眠りに付けば、それに関わる富士山のエネルギーが消化されると考えた蒼子。それこそが「蒼の封印」と呼ばれる行為なのでした。愛する彬に別れを伝えにきた蒼子は、自分が眠りにつくのを見届けて欲しいと言います。噴火が迫る富士山の最深部では鬼門たちが続々と眠りにつき、いよいよ蒼子と娘・緋子のみとなります。別れを惜しむ蒼子と彬に「鬼門から永久追放する」と言い放つ緋子。
そこに死んだはずの高雄が現れ、眠りから目覚めたら自分を東家の蒼龍として補佐して欲しいと伝える緋子に高雄は了承します。結果的に娘・緋子と夫・高雄によって鬼門から解き放たれた蒼子は、彬に愛されることで人間として生まれ変わり、愛する人と共に生きていくことができました。
蒼の封印の漫画あらすじネタバレ
あらすじネタバレ①蒼子のめまい
お待たせしました!では、ここからは漫画『蒼の封印』のあらすじについて、分かりやすく解説していきます。漫画家・篠原千絵先生が手掛ける美しく切ないオカルト・ラブ漫画『蒼の封印』のあらすじを「蒼の封印の漫画あらすじネタバレ」と題して、「あらすじネタバレ①蒼子のめまい」、「あらすじネタバレ②鬼としての力が現れた蒼子」の2項目に分けてお届けいたしますので、どうぞご覧ください!
主人公で16歳の女子高生・桐生蒼子は、転校初日の朝から身体に不調を感じつつも学校へと向かいます。その途中、突如めまいが起こり、危うく駅の階段から落ちそうになった蒼子。嫌な感覚が残りながらも何とか登校した蒼子を待ち受けていたのは不良グループのリーダー・香椎でした。美人の蒼子に目を付けた香椎は、付き合えとしつこく絡んできます。翌日も体調は酷くなるばかりの蒼子は、登校後に友達に付き添われて保健室へ行きます。
保健室へ向かう蒼子を目撃した香椎は、不良たちを使って人払いさせ、保健室内で蒼子に襲い掛かります。「気分が悪い」と訴える蒼子は抵抗することもできず、どんどん体調は酷くなるばかり…。危機的状況の中、香椎の鼓動を感じた蒼子の周りに突如、青い鬼火が次々に出現します。
あらすじネタバレ②鬼としての力が現れた蒼子
保健室で不良グループのリーダー・香椎に襲われた蒼子は、体調がどんどん酷くなる中、意識まで混濁してしまいます。朦朧とする中、青い鬼火が現れ、蒼子は意識を失ってしまったのです。ふと目覚めた時、あれだけ優れなかった体調は回復しており、自分を襲った香椎はいませんでした。ただ、その場に香椎が着ていた衣服だけが取り残されており、蒼子は開いていた保健室の窓から出て行った…?と勘違いします。
しかし、実は香椎は窓から逃げて行ったのではなく、青い鬼火が出現した際、鬼門という人食い鬼の長の一族「東家の蒼龍」に覚醒した蒼子に喰われてしまったのです。蒼子は人間ではなく、東家の蒼龍だった女王・羅睺の髪の毛から創られたクローンなのでした。そして、覚醒した蒼子は人食い鬼である鬼門として目覚めてしまったのです。姿を消した香椎のことが気になっていた蒼子は、登校しているという香椎に会いに行きます。
しかし、不良グループたちと一緒にいた香椎は、昨日保健室で蒼子を襲った香椎ではなく全く知らない別人でした。驚くことに友達に聞いてもその人物が香椎だと言うのです。信じられない蒼子は香椎を問い詰め、その香椎と名乗る人物は「西家の白虎」の当主・西園寺彬であり、東家の蒼龍である蒼子を殺しにきたと告げるのでした。
蒼の封印の主な登場人物
さて、ここからは漫画『蒼の封印』に登場する人物についてご紹介したいと思います。「蒼の封印の主な登場人物」と題して、「登場人物①桐生蒼子」、「登場人物②桐生高雄」、「登場人物③西園寺彬」の3項目に分けて、その人物像に迫ります。この3人は本作の重要人物であり、事実上では三角関係となっている人物たちです!
登場人物①桐生蒼子
- 名前:桐生蒼子(きりゅうそうこ)
- 年齢:16歳(高校1年生)
- 家族構成:父親・母親・兄(桐生高雄)。羅睺としての過去は、高雄が「夫」・緋子(命名前は計都)が「娘」。
- 正体:人食い鬼・鬼門一族の長「東家の蒼龍」だった女王・羅睺の髪の毛から創られたクローン。
主人公・桐生蒼子は父親の仕事が銀行の支店長ということもあり、転勤族で転校を重ねてきました。美人であるため、転校した学校で男子たちから一際注目され、不良グループのリーダー・香椎に目を付けられます。人食い鬼・鬼門一族の長「東家の蒼龍」として覚醒した蒼子は大変美しく、その美しさに敵対する「西家の白虎」の当主・西園寺彬も次第に心が奪われ、蒼子もまた敵である彬に惹かれていき、お互いに深く愛し合うようになります。
登場人物②桐生登場人物②桐生高雄
- 名前:桐生高雄(きりゅうたかお)
- 年齢:数千年以上
- 家族構成:父親・母親・妹(蒼子)。人食い鬼・鬼門の一族「北家の玄武」としての過去は、羅睺が「妻」・緋子(計都)が「娘」。
- 正体:鬼門の一族「北家の玄武」で、精神をコントロールする力を持っています。肉体は既になく、自身の影を操り生活してきました。その昔、鬼門の一族で審判を司っている「南家の朱雀」の能力により、現代まで生き長らえてきた存在。
蒼子の兄・高雄の正体は、人食い鬼・鬼門の一族「北家の玄武」です。精神を操る能力がある北家の玄武は、既に滅んでしまい高雄は最後の生き残りです。鬼門の一族で審判を務めていた「南家の朱雀」は、相手の首を斬ることで不老不死の能力を与えることができます。その力によって高雄は不老不死となり、現代まで一族の長である妻・羅睺と鬼門の一族の復活を画策してきました。肉体は既になく、高雄の首だけが南家の隠れ屋に存在しています。
登場人物③西園寺彬
- 名前:西園寺彬(さいおんじあきら)
- 年齢:不明。お酒が飲める年齢。
- 家族構成:父親(不明)、母親(不明)、叔父・忍(西園寺財閥の事実上の指導者)、義兄・諒(りょう)、義弟・櫂(かい)、義妹・檀(まゆみ)がいます。
- 正体:祖先は鬼門の一族「西家の白虎」の血を受け継いでいる西園寺家の当主。西家の白虎は、他の鬼門の一族と交わることで交わった相手の特殊能力を消すことができる能力を持っています。そして、鬼門一族の長・東家の蒼龍を唯一倒せる力があるとされています。
西園寺彬は義兄妹との抗争に勝ち、事実上の西園寺家の当主です。西園寺家は政界などにも顔が利く莫大な権力を持つ財閥組織。西園寺家の祖先・西家の白虎は、鬼門一族の能力を消すことができることから疎まれてきた一族であり、人間に味方をしてきました。その血は段々と薄まってきた西園寺家ですが、彬はその中でも特に強い能力があるため、兄弟の序列に関係なく西園寺家の当主となるに至ります。
蒼の封印に関する感想や評価
ここまで漫画『蒼の封印』についてのあらすじ及び最終回のネタバレを公開してきましたが、今度は本作の感想や評価をまとめてみたいと思います。「蒼の封印に関する感想や評価」と題して、読者やファンの方の感想や評価はどんなものがあるのか是非ご覧ください。これを見れば、漫画『蒼の封印』がどんな感想や評価をされているのかが分かります!
散歩がてら古代オリエント博物館からの篠原千絵先生原画展✨✨✨発狂ものでした……😂😂展示のされ方も最高!改めて見て、1番好きなキャラは蒼の封印の蒼子だなぁぁ。#篠原千絵 #蒼の封印 #池袋完結 pic.twitter.com/wMumJBBBbN
— Coppelia Circus 🦢TheCabaretCats’Revue (@coppelianne) November 9, 2018
こちらのコメントは、漫画家・篠原千絵先生のファンの方による感想や評価です。篠原千絵原画展が開催されて、その会場に足を運んだ様子がコメントされています。篠原千絵先生の作品の中で好きなキャラクターは「蒼の封印の蒼子」だと言う感想がされており、そのことから原画展にまで足を運ぶほど好きな様子がこのコメントからうかがえます。
闇のパープルアイ、海の闇月の影、陵子の心霊事件簿、蒼の封印は死ぬまでにもう一回読みたい。私たち世代で読んだことない人いるのかな?
— *腹肉だるだるま* (@yuseiryushin) October 18, 2019
#篠原千絵
#闇のパープルアイ
#海の闇、月の影
#陵子の心霊事件簿
#蒼の封印
ブックオフに行こかな〜
こちらのコメントは、漫画家・篠原千絵先生の作品のファンの方の感想や評価です。篠原千絵作品『闇のパープルアイ』や『海の闇、月の影』、『陵子の心霊事件簿』、『蒼の封印』を死ぬまでにもう1回読みたいと言う感想から作品に対する愛がうかがえます。
夜中にずっと見てた。
— ひとみ (@hitomihime5) February 24, 2018
篠原千絵てんてーの「蒼の封印」鬼の一族とそれを狩る一族の長同士のラブ❤️
最強の最高だったー♡#蒼の封印#篠原千絵 pic.twitter.com/YO9Xr4ktUw
こちらのコメントもまた漫画家・篠原千絵先生のファンの方による意見や評価です。この『蒼の封印』が出版された当時としては、作品の内容はラブロマンス的に刺激的なものだったことがこのコメントからうかがえます。人知れず夜中に読み更けるほど、ラブロマンス漫画として虜になるほど最強の作品であることが分かります。
蒼の封印の最終回結末ネタバレまとめ
最後に「蒼の封印の最終回結末ネタバレまとめ」と題して、簡潔にまとめていきます。古の時代より時を経て現代に甦った美しい人食い鬼・鬼門の長「東家の蒼龍」のクローンである桐生蒼子と敵対する鬼門の一族「西家の白虎」の血を受け継いだ人間の西園寺彬が出会います。お互いの立場上、対峙しながらも次第に惹かれ合い、深く愛するようになっていく2人…。長きに渡る鬼門一族同士の闘いにいよいよ終止符が討たれようとします。
現代に甦った2人のラブロマンスを描いたストーリーが、この『蒼の封印』なのです。主人公・桐生蒼子は、自身が古の時代に鬼門の一族を束ねていた長「東家の蒼龍」だった女王・羅睺の髪の毛から創られたクローンであることを知ります。また、自分が人間の精気を喰う鬼であること、自分を創った高雄が自分の本体である羅睺の夫であること、緋子が自分(羅睺)と高雄との間にできた娘であることも知ります。
最後は娘の緋子から離縁される形となり、鬼門の一族から追い出されます。しかし、それは緋子が母(羅睺)である蒼子のことを想いやってした行為だったのです。夫である高雄も「新・蒼龍」となった緋子が下した結論に従いますが、それもまた妻(羅睺)だった蒼子のことを愛していたから手放したのです。既に肉体が存在しない影として生きている高雄にとって、本当の手で守ってあげられる西園寺彬に蒼子を託したのです。
結果的に蒼子は娘(緋子)と夫(高雄)によって、心から愛する西園寺彬の元へ行くことが叶ったのでした。そして、蒼子は彬と結ばれることにより鬼門の能力が失われ、晴れて人間となることができたのです。漫画家・篠原千絵先生の時空を超えて結ばれるラブロマンスの大傑作、漫画『蒼の封印』を皆さんも是非ご覧になってみてはいかがでしょうか?