【機動戦士ガンダム】アムロ・レイの父はテム・レイ!性格や名言・声優や最後とは?

アニメに一大革命を巻き起こした「機動戦士ガンダム」の続編や派生作品は、21世紀に入っても制作され根強い人気を誇っています。リアリティを追求する「機動戦士ガンダム」で主人公アムロの父テム・レイは、家族を顧みない父性が欠如したキャラクターとしての描かれています。過酷な戦争の中で生き抜く10代の少年少女たちがメインとなる「機動戦士ガンダム」で、陰に埋もれてしまった感のあるアムロの父テム・レイの性格や名言を掘り起こしながら、テム・レイ役の声優についてまとめていきます。

【機動戦士ガンダム】アムロ・レイの父はテム・レイ!性格や名言・声優や最後とは?のイメージ

目次

  1. アムロ・レイの父はテム・レイ
  2. アムロの父のテム・レイの性格や名言
  3. アムロの父のテム・レイの声優
  4. アムロの父のテム・レイは宇宙漂流で酸素欠乏症に?最後は?
  5. アムロの父のテム・レイに関する感想や評価
  6. アムロの父のテム・レイの名言や声優まとめ

アムロ・レイの父はテム・レイ

機動戦士ガンダムの概要

サンライズ制作のロボットアニメ「機動戦士ガンダム」(1979年4月7日〜1980年1月26日)は、「宇宙戦艦ヤマト」のように10代の年齢層を狙っていたようですが、視聴率や玩具の売り上げが振るわず全52話から43話で打ち切りとなっています。打ち切り決定直後から10代の熱烈なファンにより「機動戦士ガンダム」は再評価され、アニメ史に残るロボットアニメの金字塔といわれるまでの作品となっています。

「機動戦士ガンダム」は従来の勧善懲悪アニメとは違い、人類が宇宙に移住した近未来で勃発した戦争をリアリティに描いています。ヒーローとは程遠い主人公アムロの成長や、敵役シャアの「ハムレット」を彷彿させるような復讐劇など生身の俳優が演じる以上の人間ドラマは見どころとなっています。人型兵器モビルスーツも注目され、ガンプラとして商業的に成功し根強い人気を誇っています。

テレビシリーズに新たな場面を加えた劇場版三部作「機動戦士ガンダム」は大ヒットし、「ガンダム」が巻き起こしたアニメブームは一過性のものではなく大衆文化として根付いていきます。80年代後半から、「ガンダム」の続編や派生作品が続々と制作されていきます。2001年には、ガンダムシリーズの月刊誌「ガンダムエース」が創刊され、内容は「ガンダム」従来のシリアスものからギャグタッチまで多岐に亘っています。

「ガンダムエース」連載作品で特筆したいのは、「ガンダム」のキャラクターデザインを担当した安彦良和さん原作漫画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」(創刊号〜2011年8月号)です。「機動戦士ガンダム」に新たな解釈を加え、シャア・アズナブルの少年時代から一年戦争前夜までを描いたエピソードはアニメ化され高い評価を受けています。こちらの主人公はシャアですが、一年戦争前の悩める少年アムロの姿も描かれています。

テム・レイのプロフィール

「機動戦士ガンダム」の主人公アムロの父テム・レイは、元々はスペース・コロニーの建築技師だったようですが、一年戦争勃発と同時に地球連邦軍に移籍し技術士官で大尉となり、軍事的にジオンより遅れている地球連邦軍が形勢逆転を図るためにスタートしたV計画に関わっていたようです。テレビ版では1話・33話~34話、劇場版三部作では「機動戦士ガンダム」「機動戦士ガンダムⅢ」に登場しています。

V計画においてテム・レイは、モビルスーツと呼ばれる人型兵器ガンダム製造の初期段階から関わっていたようです。その詳細は「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」での一年戦争前日譚エピソードで描かれており、テム・レイは「ガンダム」でお馴染みのミノフスキー粒子を仮定したミノフスキー博士の弟子だったという事実が明らかになっています。

テム・レイの家族関係

テム・レイの家族エピソードとして、仕事人間テム・レイと順応性に乏しい妻カマリアとの価値観の違いがテレビ版13話と劇場版三部作「機動戦士ガンダムⅠ」で明らかになっています。人類が宇宙に移住している時代において、アムロに宇宙を体験させたいテム・レイは、宇宙に馴染めないカマリアを地球に残しアムロと共にサイド7へ赴任しています。

テム・レイが典型的な仕事人間だったらアムロを妻に預け単身赴任しそうですが、アムロに時代の空気を感じさせるべく宇宙生活を体験させ、仕事場にはアムロの写真を飾っているなど、父として息子への愛情は人並みにあったようです。両親が別居生活の中でアムロは、非行に走ることなく父の影響なのか機械いじりに熱中する内向的な性格の少年だったようです。

ブライトに殴られたアムロが「親父にも殴られたことがない!」と言い放った点から、レイ父子は昭和的な熱血関係ではなかったようです。偶発的にガンダムのパイロットとなり生き抜いてきたアムロは、避難民キャンプで救護ボランティアをしている母カマリアと再会します。再会の喜びも束の間、軍人として銃を発砲したアムロに愕然としたカマリアは、母として頼りなかった自分を棚に上げ夫テム・レイを責める発言をします。

過酷な戦争を肌で感じ取っているアムロは母とのギャップを感じてしまい、軍人として生きていくことを選択します。カマリアのその後の消息は、テレビ版・映画版でも描かれることなく不明です。小説版でのカマリアの裏エピソードとして、アムロの幼少時から夫以外の男性と関係があったことが描かれています。

テム・レイの回路

「機動戦士Zガンダム」劇場映画三部作の外伝漫画「機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのメモリーより―」において、アムロが父テム・レイの回路を時代遅れだと察した理由の詳細が一年戦争前に内緒で作っていたAI回路と同様のものだったからだと描かれています。

後にアムロによって改良されたこの回路は、アムロがハロの製造会社と契約したことで既に流通しているハロの機能に追加されています。「Zガンダム」で登場している学習型ハロの基本のソフトウエアはテム・レイによるものですが、総合的に見るとレイ父子共同作品だと言えるかもしれません。

「スーパーロボット大戦シリーズ」などのゲームにおいて、この回路を元にしたアイテムは本編と同様に時代遅れで装備するとリスクがある残念な設定となっています。アムロが「こんなもの!」と言い放ち投げ捨てたテム・レイの回路は、「一番くじ」の「機動戦士ガンダム 脱戦士編」の景品「こんなものHUB賞」というタイトルで2007年に販売されています。

見方によってはハズレ景品と捉えがちですが、外観を忠実に再現したテム・レイの回路は、本編になぞって規格が一昔前のUSB1.1専用となっていることから「ガンダム」リアルタイム世代の心をくすぐる景品と言えるかもしれません。

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アムロの父のテム・レイの性格や名言

テム・レイの性格

他人より一芸に秀でた人は、寝食を忘れるほどに没頭してしまう性格ではないでしょうか。興味=仕事となっているテム・レイは、まさしくこのような性格であると言えるでしょう。よく言えば職人気質の性格だとも言えます。このような性格の人を支えるには、使命感の強い性格の人でなければいけないので、妻カマリアはそのような性格ではないためレイ夫妻が別居したのも納得できます。

ガンダムだけでなくガンキャノンの開発責任者でもあるテム・レイは、より凄いものを造りたいという芸術家のような欲求を抱えており、ガンキャノンの出来に満足していないようです。師匠的存在のミノフスキー博士を尊敬していますが、同時に対抗意識もあるテム・レイは得意分野においては負けん気の強い性格のようです。

テム・レイの名言「すごいぞ! ガンダムの戦闘力は…」

テム・レイの名言「すごいぞ!ガンダムの戦闘力は数倍に跳ね上がる!」は、平常時だと説得力のある名言とされます。しかし、この名言を言い放った時のテム・レイは、酸素欠乏症による後遺症がある状態だったので、狂気を感じさせる名言だったとも言えるでしょう。

この名言を言い放ったテム・レイは、アムロに渡した回路が時代遅れのものとは理解しておらず、心底素晴らしい出来だと信じ切っていたのです。この名言と父のアンバランさを悟ったアムロは、何も言えなくなります。ネット上では、この名言をモジったネタがあるようです。

アムロの父のテム・レイの声優

清川元夢のプロフィール

テム・レイ役を担当した清川元夢さんは、1957年に俳優座養成所の6期生として入所後、1962年に劇団演劇座・劇団劇舎を結成し、舞台俳優として活動しています。俳優業と並行して海外ドラマ「コンバット」の兵士役で声優デビューしており、吹替え・特撮・アニメなどで幅広く活躍していますが、清川元夢さん曰く声優業は「稼ぐため」にやっていると語っています。

2019年現在も現役で活動しているベテラン声優である清川元夢さんは、「劇舎声優塾D.D.」で講師を務めているようです。声優としての清川元夢さんは、温厚な役から悪役までの中高年キャラクターを演じています。自身の声を柔らかい声質と分析している清川元夢さんは、悪役を演じる際は「ワルになりきれない」と語っています。

清川元夢の主な出演作品

60年代から声優として活動している清川元夢さんの出演作品を挙げたらきりがないですが、「ふしぎの海のナディア」ではガーゴイル役・ナレーション・航海長役・科学技術部長役や、「新世紀エヴァンゲリオン」冬月コウゾウ役などで庵野秀明監督作品の常連声優のようです。テム・レイを演じた「機動戦士ガンダム」の富野由悠季監督作品では、「伝説巨神イデオン」のナロブ役を演じています。

特撮モノの声優としては、複数の「ウルトラシリーズ」で「ウルトラマンレオ」以降のウルトラマンキング役を演じていますが、怪人役も多いようです。「秘密戦隊ゴレンジャー」での清川元夢さんの青すじ仮面役を気に入っていた庵野秀明監督により、清川元夢さんの「ふしぎの海のナディア」出演が実現したそうです。

アムロの父のテム・レイは宇宙漂流で酸素欠乏症に?最後は?

テム・レイは宇宙漂流で酸素欠乏症に?

「機動戦士ガンダム」の序盤でテム・レイは技術士官として、サイド7で秘密裏に建造されていたガンダムなどのモビルスーツをホワイトベースに積み込む任務を担っています。サイド7で地球連邦軍による新型モビルスーツの建造を察知したジオン軍は、シャア少佐率いるモビルスーツ部隊を潜入させます。手柄を焦ったジオン軍の新兵の暴走により、サイド7は混乱状態となり大勢の死傷者を出してしまいます。

ホワイトベースでサイド7に入港していたテム・レイは、戦闘状態のサイド7で避難民よりもホワイトベースにガンダムを移送することに必死となっています。そんな父に失望しながらもアムロは、ガンダムのマニュアルを偶然手にしてしまったことで、未曾有の状態を収めるべくガンダムに乗り込んでしまいます。

民間人のアムロは機械に強いスキルと、ガンダムの性能に助けられザクを倒しますが、爆発によりスペースコロニーの壁面に穴が開いてしまいテム・レイは宇宙へ投げ出されてしまいます。ノーマルスーツを着用していましたが、テム・レイは酸素欠乏症となってしまい「機動戦士ガンダム」後半で息子アムロと再会しています。

テム・レイの残念な最後

サイド6でのアムロと父テム・レイとの再会は、テレビ版33話と劇場版三部作「機動戦士ガンダムⅢ」で描かれています。ジャンク屋で住み込みをすることとなったテム・レイの経緯は不明のようです。目の前にいる父の異変を感じたアムロは、宇宙を長時間漂流していたため酸素欠乏症になってしまったことを察知します。テム・レイは父子の再会に喜びを感じる素振りはなく、地球で母に会ったというアムロの話にも興味がなさそうです。

テム・レイが興味を示すのはモビルスーツだけだったのです。テム・レイが自信満々にアムロに渡したガンダムの記憶回路に取り付けるための回路部品は、ジオン軍のモビルスーツを参考にして作った自信作のようです。酸素欠乏症の後遺症により、変わり果てた父にショックを受けたアムロは、別れた後で父から受け取った時代遅れの回路部品を投げ捨てます。

テレビ中継されているガンダムの活躍は、自分が開発した回路によるものだと信じ切っています。ガンダムの戦いぶりに興奮したテム・レイは、自宅プレハブ小屋の鉄製の外階段から狂喜乱舞した勢いで足を滑らせ転倒してしまいます。テレビ版でも劇場版でもテム・レイが死亡という明確な表現はありませんが、小説版でテム・レイはこの時点で死亡しているようです。

アムロの父のテム・レイに関する感想や評価

ガンダム操縦技術が若葉マークだったころのアムロが、赤い彗星のシャアとの戦闘で死ぬことなく、大気圏でガンダムが燃え尽きることなく無事生還できたのは、父テム・レイが心血を注ぎ造り上げたガンダムの性能のお陰だったのではないでしょうか?

アムロと母カマリアの別れのシーンの背後には、富野由悠季監督曰くカマリアの恋人らしき男性が登場しているため、テム・レイが妻の不貞に気付いていたのかが気になるファンは多くいるようです。「Zガンダム」では、主人公カミーユの父に愛人がいることは明確に描かれています。

「機動戦士ガンダム」中盤で登場したジオンの猛者ランバ・ラルの方が、テム・レイより父親らしい雰囲気を醸し出しています。悲劇的な最後となったテム・レイですが、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」では仕事に人生を賭けた男だったことが伺えます。

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アムロの父のテム・レイの名言や声優まとめ

アムロと父テム・レイは、昭和の古き良き時代の父子関係ではなかったようです。「機動戦士ガンダム」放映当時は個人主義が徐々に浸透し始めており、それに沿ったアムロとテム・レイの希薄な父子関係はリアルなものだったと言えます。典型的な父親失格のようなテム・レイが登場した数少ないエピソードを見直すと、理想の父親ではなかったものの、アムロに対する父としての愛情があったことを再発見することができます。

アニメ版「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の第3弾エンディングでは、「ガンダムを造った人たち」をテーマしているような作りになっています。エンディングのラストシーンで、ガンダムと関係者との集合写真にテム・レイとおぼしき人物がいます。「ガンダム」派生作品が数多く制作される中、ガンダム製造に心血を注いでいたテム・レイのエピソードを見てみたいファンもいることでしょう。

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