2018年06月06日公開
2022年11月09日更新
クロロ=ルシルフルの強さ・能力は?体術や新しい念の力も【ハンターハンター】
ハンターハンター本編ではそのカリスマ性と高い頭脳、そして特殊な念能力とその強さで人気キャラの幻影旅団の長であるクロロ=ルシルフル。この記事では前半は幻影旅団団長クロロ=ルシルフルの人気度や念能力、性格など、そしてモデルになった実在の人物などを紹介していきます。後半はクロロ=ルシルフルのバトルシーンやストーリーを追って紹介をしていきますのでネタバレにはご注意ください。
目次
- まずはクロロ=ルシルフルのプロフィール紹介!
- クロロ=ルシルフルの人気度は?
- クロロ=ルシルフルにはモデルになった人物がいる?
- アニメ版ハンターハンターのクロロ=ルシルフルの声優は?
- クロロ=ルシルフルの念能力は?
- クロロ=ルシルフルが盗んだ能力はどんなものがある?
- クロロ=ルシルフルは一体どんな性格?
- クロロ=ルシルフルはどの位の強さなの?
- クロロ=ルシルフルVSナイフ使いの男
- クロロ=ルシルフルVSシルバ・ゼノ
- クロロ=ルシルフルVSヒソカ=モロウ
- ヒソカ戦の後日談
- クロロ=ルシルフルの気になる過去は?
- クロロ=ルシルフルとクラピカとの因縁とは?
- ヨークシンシティ編でのクロロ=ルシルフル
- グリードアイランド編でのクロロ=ルシルフル
- キメラアント編でのクロロ=ルシルフル
- 選挙編後のクロロ=ルシルフル
- 現在船内でのクロロ=ルシルフルは?
- クロロ=ルシルフルについてのまとめ
まずはクロロ=ルシルフルのプロフィール紹介!
圧倒的なカリスマ性を持つ幻影旅団団長のクロロ=ルシルフル
クロロ=ルシルフルのプロフィールは年齢は26歳、身長177cm、体重68kg、血液型AB型、利き手は左、趣味は読書、出身地は流星街となっています。オールバックの髪型と額に彫ってある十字架の刺青と耳たぶに付けた大きなピアス、黒いロングコートがトレードマークです。髪を下ろして登場する事もあり、その時はオールバック時よりも年齢に対して大分若く見えます。
危険度Aクラスとされる賞金首の集団である幻影旅団の創設者にして団長として、くせ者揃い幻影旅団を統率しています。所属メンバーにはそれぞれ団員ナンバーが入った蜘蛛の刺青が身体のどこかに彫ってあり、クロロの刺青がどこに彫ってあるかは不明ですがナンバーは0番だということが判明しています。団員からの信頼も厚く、クロロがクラピカに捕まった際は団長であるクロロを想うあまり団員同士が揉める場面もありました。
クロロ=ルシルフルの人気度は?
悪役でありながら多くの人気を集めている!
ハンターハンター本編で公式に行われた人気投票結果を振り返ると、第一回はクロロ未登場の為ランキングに入っていませんが第二回では主要キャラ3人に次ぐ4位という高い人気を見せつけました。第三回はしばらく本編に登場していなかったにも関わらず8位にランクインしベスト10にはしっかり入っています。現在は人気投票企画はありませんが、本編に出てきている今であればきっと上位にランクインするだろうと言われています。
その人気の秘密は見た目だと髪を上げている時と下げている時のギャップにあります。髪を下げている時の幼い雰囲気が幻影旅団団長とは思えない雰囲気がクロロ=ルシルフルの魅力になっています。そして彼のカリスマ性、戦闘時における頭の回転の速さや高い体術能力、平然と見せる残虐性や盗賊のリーダーらしい特殊な能力など、人気を得るためのほぼ揃っている様なキャラです。
クロロ=ルシルフルにはモデルになった人物がいる?
気になるそのモデルとはあの有名バンドのヴォーカリスト!
クロロ=ルシルフルのモデルはL'Arc-en-Cielのヴォーカルのhydeさんです。実際に作者の冨樫先生がクロロのモデルはhydeさんでL'Arc-en-Cielの「火葬」という曲のPVをモデルにクロロのビジュアルを構成していったと発言しています。残念ながら「火葬」のPV動画はありませんでしたがライブ版でhydeさんがクロロのモデルらしいビジュアルで歌っている姿が見れます。
クロロ=ルシルフルのモデルとなったhydeのライブでサプライズが!
2017年に行われたライブ「VAMPS LIVE 2017 UNDERWORLD」でhydeさんがどんな仮装で登場して欲しいかアンケートを取った所、なんと自身がモデルになったクロロ=ルシルフルが堂々一位になりました。その結果を受けてhydeさんが逆にクロロ=ルシルフルの仮装をしてライブに登場したのです。モデルになった人物が逆にモデルにするというのはとても珍しいです。
その完成度とイメージのマッチ具合にはhydeさんのファンもハンターハンターおよびクロロ=ルシルフルのファンも絶賛の声を上げました。かっこいいという評価ばかりあります。元々クロロのモデルはhydeさんなので似合うのが当たり前なのですが、それにしてもハマリすぎていて凄いと絶賛されました。仮にハンターハンター実写版をするならばクロロ役はモデルになったhydeさんが抜擢されるかも?と言われています。
アニメ版ハンターハンターのクロロ=ルシルフルの声優は?
旧アニメ版と新アニメ版で2人の声優がクロロ役を演じた!
モデルのhydeさんの仮装も高評価でしたが、アニメの声優も高評価を得ています。ハンターハンターはアニメが2回制作されているので声優も2人居ます。旧アニメ版では永野善一さんがクロロ役を演じています。永野さんは舞台俳優としても活動していて現在も多くのキャラの声優を務めています。顔がお笑い芸人のダウンタウン浜田雅功さんに似ているため声優仲間からは「浜ちゃん」と呼ばれているそうです。
一方新アニメ版ハンターハンターでは宮野真守さんがクロロ役を演じています。宮野さんは歌手としての活動もしていて日本武道館で単独ライブも行っています。日本武道館でライブを行った男性声優は宮野さんが2人目だそうです。声優としては主役やイケメンキャラの他に狂気を持ったキャラの演技が高評価を得ています。
クロロ=ルシルフルの念能力は?
盗賊の極意(スキルハンター)
クロロは特質系の念能力者で、その能力の名は盗賊の極意というものです。他者の念能力を奪い自分の能力として使用出来るというもので、盗まれた相手はその能力を使用出来なくなります。盗んだ能力は念能力で具現化した本に封じ込められ、その念能力のページを開く事で使用する事が出来ます。しかし念能力を盗む条件が困難なので、実力の拮抗した相手から盗むのは、さすがのクロロでも難しいという描写が作中にあります。
栞のテーマ(ダブルフェイス)
ヒソカ戦で登場したクロロ自身の新たな念能力で盗賊の極意に不随する能力です。具現化した栞を本に挟む事でそのページの能力が使用できる様になり、盗賊の極意の欠点だった「片手が使えなくなる」ことが解消され体術が向上されました。栞を挟み他のページを開けば二つの能力を併用することも可能になり戦術の幅も広がりました。
この能力が生まれたきっかけはクロロが両手を空けて使う能力を盗んだことによる調整の為でした。その結果クロロ曰く「厄介な制約が増えた」らしいのですが、その制約の内容はまだ本編では明らかになっていません。
クロロ=ルシルフルが盗んだ能力はどんなものがある?
密室遊漁(インドアフィッシュ)
閉め切った部屋でしか生きられない念魚を生み出す念能力です。この念魚は肉食で特に人肉を好む魚です。この念魚に食われても痛みや出血は無く死ぬこともありません。そしてその効果は念魚が消えるまで持続します。部屋の窓を開ければ念魚は消滅します。元の使用者は不明です。
不思議で便利な大風呂敷(ファンファンクロス)
具現化した布で対象物を覆うと布ごと縮小させ捕える事が出来る念能力です。対象物は人間や自動車などの物質でも包めるので利便性は高いようです。相手の能力を盗むクロロにとっては相手を捕える能力としては適した能力とも言えます。ゾルディック家のゼノ・シルバ戦でもこの能力を出したのは、なるべく相手を捕えて能力を盗み出したいということだったのでしょう。元の使用者は陰獣の梟です。
天使の自動筆記(ラブリーゴーストライター)
対象者に名前、生年月日、血液型を紙に書いてもらう事で自動筆記により対象者の未来を占う念能力です。100%当たる占いと言われていますが、悪い内容の場合警告文が書かれ行動によっては悪い結果を避けることも可能です。書いている最中は能力者の意識は無くなります。元の使用者はネオン=ノストラードです。
番いの破壊者(サンアンドムーン)
両手にそれぞれ刻印されたものを触れ合わせることで爆発を起こす能力です。最大火力を出すには3~5秒刻印をしなければなりませんが、その威力は対象者だけでなく傍らの人間も粉々に吹き飛ばせるほどの高火力です。元の使用者は流星街の長老です。
携帯する他人の運命(ブラックボイス)
具現化したアンテナと携帯電話を使用した念能力です。アンテナを対象者に刺す事で携帯電話による遠隔操作が可能です。操作できるのは最大2人まででアンテナが抜かれるか死亡すると操作が解除されます。遠隔操作と自動操作が可能で、自身にアンテナを刺し自動操作にして身体能力を高める能力もあります。元の使用者は幻影旅団のシャルナークです。
神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)
左手で触れたものを右手で複製する能力です。複製したものは24時間経つと消滅します。生きているものは複製出来ませんが動かない「人形」としては作り出すことが可能です。元の使用者は幻影旅団のコルトピです。
人間の証明(オーダースタンプ)
具現化したスタンプを押した「人形」を操作できる能力です。元の能力者の価値観によるルールがあり死体は動かせないのですが「神の左手悪魔の右手」で生み出した人形なら動かせます。首と胴体を切り離すことで「人形」では無くなったとみなされ操作は止まります。元の使用者は不明です。
転校生(コンバートハンズ)
左右の掌にそれぞれマークが描かれ右手で触れると相手が自分の姿になり、左手で触れると自分が相手の姿になります。外見だけを変化させる能力なので人格は変化しません。見分けるには掌のマークを確認すれば分かります。元の使用者は不明です。
クロロ=ルシルフルは一体どんな性格?
多面性があり博識の読書家
基本的に他人に対しても自分に対しても冷徹です。旅団の為なら状況次第では自分が死んでも構わないと考え常に死を受け入れているようです。ゼノ・シルバ戦では今時の青年らしいセリフを言う場面もあったり、自分の予言を読んで死んだ仲間の事が書かれた際には涙を見せるシーンもあります。
ゴンから「何故関わりのない人達を殺せるの?」と聞かれると鋭い眼光を向けた後に「関係ないからじゃないか?」と答えます。そして「動機の言語化か。余り好きじゃないしな。しかし案外、いややはりというべきか。自分を掴むカギはそこにあるか。」と少し思いふけるシーンもあります。相手の全身を刃物で刺す残酷な拷問も平然とやってのけ作中では「殺人中毒者」とも評されています。
クロロ=ルシルフルはどの位の強さなの?
ハンターハンター作中で最強候補の一人!
ハンターハンターでの戦闘は念能力での闘いが主なので能力同士の相性で勝敗は分かれます。なので強さは比べずらいのですが、その中でも何人か最強候補のキャラはいます。クロロもその一人です。その中でもクロロは様々な能力を使える特殊な能力の保持者なので、相手に合わせた条件を整える事が可能です。ヒソカ戦の時は事前に自分の能力を十分に揃えた上で闘ったのでクロロにとっては必然の勝利だったと言えます。
クロロは相手の能力が事前に分からなくても臨機応変に対応出来る頭脳と、シルバが認める程の体術能力を持っています。シルバはゾルディック家の大黒柱であり、ゾルディック家は身体能力に関しては作中でも群を抜いています。ゾルディック家の三男キルアは念能力を覚える前でもその身体能力で他キャラを寄せ付けない強さを序盤から披露していました。シルバが認めるということはクロロの身体能力の強さは相当高い事が分かります。
クロロ=ルシルフルVSナイフ使いの男
クロロの本編初の闘いはプロの殺し屋用心棒
ここからはクロロの強さを詳しく紹介するために作中でのクロロの戦闘シーンを追って紹介していきます。まずはクロロの早い手刀をモニター越しで見逃さない殺し屋との闘いです。彼はクロロの手刀を見て相当な使い手だと判断し心を弾ませるようにクロロとの闘いに臨みます。クロロは他の殺し屋を殺してその血痕をわずかに残し、彼のような手練れをおびき出します。
「一対一で闘ろう」とクロロはナイフ使いの男と闘います。相手も相当な強者の様な描写でしたが戦闘シーンは省略されナイフ使いの男はクロロの盗んだ能力の一つ「密室遊魚(インドアフィッシュ)」により生きたまま身体を喰われた状態となります。彼の身体に何本か刃物が刺さっている事からシンプルにお互い刃物を使用しての闘いを繰り広げクロロは無傷で勝利し「密室遊魚(インドアフィッシュ)」に喰わせた様な描写です。
クロロ=ルシルフルVSシルバ・ゼノ
2対1でも不利を感じさせない確かな強さ!
ナイフ使いの男に勝利した後、クロロは殺し屋稼業で有名なゾルディック家の大黒柱2人と闘います。有無を言わさず2人がかりでクロロに攻撃を仕掛ける2人に押されながらも毒を塗ったナイフでシルバの腕に傷を付けます。しかしシルバはすぐさま処置を取り「問題ない」と表情を変えません。クロロは彼らの能力を盗もうと毒塗りのナイフなどでの攻撃をしていましたが諦めます。
一方ゼノは自分が捨て身でクロロの動きを止めるからその隙にクロロを自分もろとも殺して構わないとシルバに伝えます。クロロは盗んだ能力で威嚇をしますがゼノに見抜かれ、一気に攻め込まれ動きを封じられた隙にシルバの攻撃を受けます。室内が大破するほどの激しい攻撃を受けますが、クロロもゼノも生きていて瓦礫の下から出てきます。
戦闘後の会話では
ちょうどこのタイミングでシルバ・ゼノの依頼主が死亡したため闘う理由が無くなり戦闘は終了します。クロロはゼノに「一対一ならどっちが勝ってた?」と尋ねます。ゼノは「十中八九自分が勝つ」と言いますが「本気で自分を殺そうと闘うなら話は別」と補足します。そしてクロロは内心「バレてた」と思い「あれは盗めねーわ」と横になります。
ハンターハンター作中トップクラスの強さである2人を相手にクロロは本気で殺そうと闘ってはいなく、あくまでもどうやって能力を盗めるかを模索しながら闘っていたのです。2対1という状況がすでにハンデを背負っているのに、更に自分にハンデを課す点がクロロの実力の底知れなさを物語っていました。
クロロ=ルシルフルVSヒソカ=モロウ
因縁の対決が遂に開幕!
ハンターハンターファンが待ちに待った対決であり勝敗が読めない好カードです。両者ともに最強キャラとして位置づけられ負ける姿が想像出来ないキャラで強さも拮抗しているので多くの注目を集めました。場所は意外にも多くの観客がいる天空闘技場の試合として行われました。試合の内容を考えるとクロロからこの場所を提案したのだと言われています。
試合が始まると同時にクロロは審判に攻撃をして操作をしヒソカを襲わせます。ヒソカはそれを意に介さず審判を殺し、クロロは自分の能力の解説を始めます。クロロはヒソカに勝つために能力の調達を行っていて、自分自身の能力2つ+盗んだ能力5つをこの闘いで披露します。この数はクロロが一人の相手に対して使用する能力数としては一番多いらしく、この時点で「誇りに思っていい」とクロロは言います。
自分の能力とその場の環境を最大限に利用して攻めまくるクロロ!
クロロは自分の用意した能力と天空闘技場の観客達を利用してヒソカを攻めまくります。クロロの使用する能力の複雑さからヒソカは状況を把握しながら防戦一方となります。ヒソカが考えを巡らせている内にもクロロはヒソカを襲う人形を量産しながらその中に紛れ、姿を現すときは確実にヒソカを仕留めるような一撃を加えヒソカを削りにかかります。
ヒソカも要所要所で反撃はしますがクロロの能力による圧倒的な数による攻撃で、手や足を失い最後は大量の人形達による爆発で死亡し、結果はクロロの圧勝という形で終わりました。クロロに取っては試合前からすでに闘いは始まっていて、能力の調達や試合展開の組み立てを事前に行う事でシナリオ通りの勝利という印象を持つ試合でした。まさにクロロの圧倒的な強さと戦略家としての頭脳を見せつけられる内容です。
ヒソカ戦の後日談
死んだと思われたヒソカだったが?
ヒソカは爆発に巻き込まれる直前に自分の念能力が死後に発動するように仕掛けを施しました。その結果死後に心臓マッサージが念能力で施され生き返ることに成功します。そしてクロロ級の相手と闘うには相手十分な条件だと難しいことを痛感します。その場に居た幻影旅団のマチに「幻影旅団とはどこで誰と会ってもその場で殺すまで闘う」事を宣言します。
マチは伝言役として生かしていますが、天空闘技場に来ていた同じ幻影旅団であるシャルナークとコルトピは問答無用で襲いかかり殺しています。この2人は今回のクロロ戦で能力をクロロに貸していた2人なので、クロロの能力を削るという意味でもすぐに殺す必要があったのでしょう。
クロロVSヒソカは実は一対一では無かった?
これは確証がある訳では無くハンターハンターファンの間で言われていることです。クロロは実は観客席にシャルナークやコルトピ、マチなどを忍ばせておいて多人数対ヒソカ1人という状況を作り上げ闘っていたという説があります。これだけ事前に状況を作り上げ闘うクロロですから可能性は無いとは言い切れませんが、一体真相はどうなのでしょうか?
ヒソカが復活した際にマチが「これからは闘う相手と場所を選ぶことだね」と言われた際に、一瞬何かに気づいたようなヒソカの描写があります。そしてその直後に「これからは闘う相手と場所は選ばない」と言い幻影旅団を狩り始める事を宣言しました。どちらにせよ今後はヒソカが逆に有利な状況で闘いが繰り広げられそうな雰囲気ではあります。
クロロ=ルシルフルの気になる過去は?
流星街出身だが謎が多い
クロロの過去で分かっている事は流星街出身であり、その場で近しい人間達と幻影旅団を結成したという事です。作中の描写では結成時に団長としてメンバーに幻影旅団の在り方について発言する場面がありますが、冨樫先生の発言によるとどうやらクロロは自ら望んで幻影旅団の団長になった訳では無いようです。では誰がクロロを団長に推薦したのでしょうか?過去の描写からは現在存命中の他の団員では無いと言われています。
また数コマしか無い描写ですが流星街で幼い子供達が「始めはただ欲しかった」というセリフと共にビデオテープを持っているコマが描かれています。この幼い子供のうち一人はなんとなくクロロに似ていて、ビデオテープが意味深にアップで描かれている事から、ビデオの内容が幻影旅団結成やクロロ達が念能力を身につけた要因になっているのではないかと推測されます。
クロロ=ルシルフルとクラピカとの因縁とは?
クラピカにとって幻影旅団は同胞の敵!
クラピカの同胞であるクルタ族は数年前に幻影旅団の襲撃に遭い、クルタ族の特徴である「緋の眼」が大量に奪われる事件がありました。クラピカはコレクター達に買われた「緋の眼」と取り戻すことと幻影旅団に対する復讐を目的としてハンターになりました。そしてヨークシンシティにてクラピカは幻影旅団の団員を2名殺しクロロの念能力を封じる事に成功します。
幻影旅団にとってはクラピカは仲間を殺し団長の念能力を封じた憎い相手となっています。今後再び相まみえることとなるでしょう。一つ謎なのは何故幻影旅団はクルタ族を襲ったのか?という点です。現場には流星街の人間が残す「我々は何ものも拒まない。だから我々から何も奪うな」というメッセージが記されており、現場の状況も幻影旅団とは考えにくい点もあります。真相はまた別の所にあるような内容となっています。
ヨークシンシティ編でのクロロ=ルシルフル
幻影旅団の司令塔としての立ち回り
ここからはストーリーに沿ってクロロの足取りを追っていきます。初登場はヨークシンシティ編で世界最大級のオークション会場のお宝を狙います。団員全員を招集しクロロは世の中全てのマフィアを敵に回すことになっても「俺が許す。殺せ」と団員達に命じるのです。初登場のクロロはモデルのhydeさんにかなり寄せてあるような描写にも見えます。
クロロは最初は表舞台には出ずに団員達と連絡を取りながら状況を把握し指示を出していました。しかし団員のウボォーギンがクラピカに殺されたと判断すると、単独でマフィアの本部に潜り込み雇われていた殺し屋達を始末します。団員達には本部外で大暴れするように指示を出し暴力でのパレードでウボォーギンを弔います。冷徹なオールバックの団長像から一変して髪を下ろし仲間思いの一面を見せクロロの人気は一気に急上昇しました。
占いの結果を冷静に見極め判断を下すクロロ
自分たちの死を偽装しつつオークション会場のお宝の大半を盗み出し、更にネオンの占いの念能力までも盗んだクロロはアジトで団員達を占い今後の動向を決めます。このままヨークシンシティに居ると幻影旅団の大半が死亡する可能性があると見て最初は移動しようとします。しかしヒソカが偽装した占いの結果を見てやはり残ることを決めます。この時の団員同士の意見の対立を治めるシーンもクロロのカリスマ性が見える場面でした。
幻影旅団はクラピカと決着をつける事を決め、クラピカが居るであろう場所にクロロを含め複数人で目指します。逆にクラピカにとっても幻影旅団を捕えるチャンスでしたが、クラピカも冷静を欠いている状態だったため結果としてゴンとキルアが幻影旅団に捕まる形となりました。クロロ達は他の団員と合流するためにホテル内ロビーでゴン達を拘束したまま待つ状態となります。
捕らわれるクロロ
ホテルロビーで他の団員を待っていると急にホテルが停電します。ゴン達は停電になることを知っていたのでその隙に拘束から抜けだそうと幻影旅団に攻撃を仕掛けますが、結局実力差を埋められず捕らわれたままです。しかし明かりが付くとクロロの姿だけが無くなっています。暗闇に乗じてクラピカがクロロを捕える事に成功したのです。幻影旅団のみに有効な念能力を封じる具現化した鎖で拘束されたクロロは車で拉致されるのです。
クラピカに拉致されてもクロロは意にも介さず挑発をします。自分の死に価値は無いと語るクロロですが団員達はクロロの命を優先してクラピカの取引に応じる形となります。結果クロロはクラピカに念の鎖を心臓に刺され念能力を封じられ団員達との接触を禁じられます。一方同じように鎖を刺された団員のパクノダは他の団員達に託す形で命を落とす結果となりました。
グリードアイランド編でのクロロ=ルシルフル
除念師を探すため東へ
自分の占いの結果に従う形でクロロは東へ向かいます。その東の方角はゴン達の次の冒険の舞台であるグリードアイランドの場所でした。グリードアイランド内にも幻影旅団員達は潜入しますが接触を禁じられている為クロロは団員を頼れません。そこでクロロが協力を求めたのがヒソカです。自分と闘いたがっているヒソカに対し、報酬は自分との闘いという条件で除念師を探してもらいます。
キメラアント編でのクロロ=ルシルフル
一切登場せず
キメラアント編ではハンターハンター本編に一切姿を現しません。他の団員達は故郷である流星街でキメラアント退治をする場面が描かれますが、クロロを待っている状態のようです。一方ヒソカもキメラアント編では姿を現しません。どうやら除念後にクロロはヒソカから距離を置きながら闘う為の準備をしている様です。結果として二人の追いかけっこ状態となりキメラアント編では姿を見せなかったのです。
選挙編後のクロロ=ルシルフル
暗黒大陸編のモノローグ的なタイミングでヒソカと対戦
選挙編の時からすでに暗黒大陸という次の舞台が話には出ており、いよいよ暗黒大陸編が始まるかというタイミングで急に始まった別場面でのクロロVSヒソカ戦は前述した通りクロロの圧勝で終わりました。試合後にクロロは団員のシャルナークと携帯で会話をしていて、次の目的は暗黒大陸に向かう船に潜入して船内の王族達のお宝を奪うことだと話しています。
この直後にシャルナークはヒソカに殺されてしまい、クロロ及び幻影旅団の目的は船内のお宝だけで無くヒソカの命も目的となりました。こうして暗黒大陸に向かう船にはカキン王族やネテロの息子であるビヨンド、ゴンの父親であるジンやパリストン、王族のボディガードとして乗船したクラピカやビスケ達、船内の管理と暗黒大陸の調査目的の十二支ん、そして幻影旅団とヒソカというそれぞれ目的が違う人間が入り乱れているのでした。
現在船内でのクロロ=ルシルフルは?
暗く重い表情で登場するクロロ
クラピカ目線で船内の話がハンターハンター本編で進む中、クラピカ達が居る階層とは大分離れた最下層でクロロが登場します。シャルナークとコルトピが殺されたショックからかクロロの表情は暗く重いです。しかし冨樫先生の画力も更に上がっているので再登場したクロロはモデルとなったhydeさんに更に似ているような描写もあります。
そしてクロロの居る最下層の番号がかなり不吉です。「37564(皆殺し)」という語呂合わせがファンの間でも話題となり、クロロ達幻影旅団員がこの場に居る一般乗船客を皆殺しにしてしまうのか、それとも幻影旅団員がヒソカに全員殺されることを暗示しているのか、どちらとも考察できる不吉なものとなっています。
他の旅団員達と合流し
その後幻影旅団の他のメンバーの描写もあり全員が集合します。そのメンバーの中にはなんと新メンバーとしてヒソカと唯一持ちつ持たれつで手を組んでいたゾルディック家の長男であるイルミの姿もあります。イルミはヨークシンシティ編でクロロから依頼を受けマフィアを取り仕切っていた十老頭の始末をした間柄です。しかしその後幻影旅団を欺くためヒソカに手を貸すこともしていました。
団員同士で情報交換をした後はヒソカの首を獲るため各自行動することになります。シズクとボノレノフが「ヒソカの能力と相性が悪いから」という理由でクロロと同行し、その会話の中でクロロの占いの能力が失われたことが判明します。それは元の能力保持者であるネオンの死を意味しており、その理由はまだ判明していません。現在船内では旅団員それぞれがヒソカを探していますがヒソカの姿はまだ確認出来ていない状況です。
クロロ=ルシルフルについてのまとめ
非の打ち所の無いキャラクター
ハンターハンター作中でもトップクラスの強さ、頭脳、人気、カリスマ性を持つクロロをここまで紹介してきました。モデルとなったhydeさんも十分に魅力やカリスマ性がありますが、クロロもモデルに負けず十分な魅力をハンターハンター本編で披露しています。モデルのhydeさんに見劣りしない格好良さとその圧倒的な強さは単行本などでじっくり見ることができます。
ハンターハンターでのキャラクター同士の強さ議論などではよくキメラアントの王であるメルエムが最強で、それに次ぐのがメルエムに負けたネテロ会長やネフェルピトーを倒した一時的に急成長したゴンなどが挙がります。しかし念能力での闘いは相性が重要であり、クロロがヒソカ戦の様に事前にしっかり準備をして闘いに臨むのであればメルエムにも十分に勝てると思われています。
唯一気になるのは体術能力?
クロロの強さにおいて気になるのが体術能力です。作中の描写ではシルバ・ゼノ戦やヒソカ戦などでは圧倒的な体術能力を披露しています。シルバからも「以前よりも更に体術能力が上がっている」と評されたりヒソカからもフェイントを織り交ぜた一撃など「素晴らしい」と評されています。ヒソカ戦ではかなり離れた距離に居るヒソカに観客を物の様に投げぶつけるなど、腕力も相当あるように描写されています。
しかし化け物揃いの身体能力のキャラが多いハンターハンターの世界においてクロロは本当にトップクラスの身体能力を持っているかは疑問です。「栞のテーマ」による能力で両手を使えるようになり体術能力は明らかに向上しているのですが、ヒソカ戦であれだけ事前準備を重ねたということは、まともに闘ったら勝てないかもしれないと思ったからかもしれません。逆にヒソカの強さが異常だという解釈もできます。
クロロは幻影旅団の中では腕相撲ランキングは13人中7位です。ちょうど真ん中くらいですね。一方ヒソカは変化系でありながら強化系二人に次ぐ3位です。単純な腕力の強さならヒソカの方が強いということになります。また冨樫先生の発言によるとクロロは周りの推薦により幻影旅団の団長になり「決まったことだから頑張る」という性格のようです。人間がモデルという点からも元々は普通の人間に近い設定なのかもしれません。
ヒソカやメルエムなどは明らかに元々の素質による強さだと言われています。特にメルエムは生まれたばかりであの強さなので完全に素質でしょう。一方でクロロは努力型なのかもしれません。クロロは幻影旅団団長として強くあらなければならないので、影での努力を積んでいる可能性はあります。素質では劣っているかもしれませんがその責任感の強さもクロロの強さの秘訣の一つでしょう。
今後のクロロはどうなる?
冨樫先生の発言によるとクラピカも幻影旅団も全員死ぬと答えています。もしかしたら船内でクロロはヒソカではなくクラピカに殺されてしまう展開もありえると言われています。どちらにせよおそらくクロロはハンターハンター作中で死ぬ描写があると予想されています。その場合はモデルになったhydeさんが追悼ライブを行うかもしれません。