【ドラゴンボール】フリーザが理想の上司と言われる理由は？名言・名シーンから検証

フリーザについて紹介する前にフリーザが登場する漫画ドラゴンボールについても簡単に紹介していきます。

ドラゴンボールは1984年より1995年に渡って集英社の発行する漫画雑誌、週刊少年ジャンプで連載された冒険バトルマンガです。その人気の高さからアニメ化され、原作終了後も原作のその後を描くストーリーなどがアニメを中心に展開、日本はもちろん世界でも高い人気を集め、現在でもその世界観が広がり続ける人気作品になっています。

元々7つ揃えると願いが叶うと言われるドラゴンボールを探す冒険ものという形から始まったドラゴンボールは格闘路線に移行、本格的に強敵と闘う事になっていきます。地球の機能を失ったドラゴンボールに変わりナメック星のドラゴンボールの力を求めて孫悟飯とクリリンがナメック星に向かうと同じくナメック星のドラゴンボールを求めてナメック星人を襲っていたのがフリーザの一味でした。

フリーザは作中で確認出来るだけでも79もの惑星を占領している大きな地上げ屋組織「フリーザ一味」のボスとして登場します。原作におけるフリーザはそれまでのボスキャラの変身キャラの最終形態は異形の姿になるという常識を打ち壊しシンプルな姿になりながらも孫悟空の仲間達を瞬く間に倒し、孫悟空も一方的に追い込まれる程の強さを発揮しました。それまでの孫悟空の決め技であった元気玉を初めて耐えた相手でもあります。

最終的にはフリーザが最も警戒していた存在である超サイヤ人に目覚めた孫悟空により倒されてしまい、ギリギリ生存していた所から父コルドに救出されて復活するもセル編の序盤で未来トランクスに倒されるという最後を迎えました。しかしアニメではその後も度々登場し、時にセルと協力して時に自らの実力を高めてその時々にふさわしい力を発揮しています。

またその活躍はドラゴンボールの世界を飛び出し、2019年現在では理想の上司と言われる事もあって複数の企業がフリーザをCMキャラクターとして起用するなど敵キャラクターとは思えない程の人気と知名度を獲得しています。また声優を務めた中尾隆聖さんのイメージを決定付けるなど作品内外で強いインパクトを残しているキャラクターです。

フリーザは例え敵であっても数値だけで判断せず、実際に確かめた上で実力を判断する度量を持っています。ドラゴンボールの世界、特にフリーザが登場していた頃には戦闘力をスカウターによって数値化して相手の力量を測るのが当たり前でフリーザも当然使用していますが、決してその数値だけを見て判断せずに、ピッコロの攻撃を受け止めた上で判断しています。

また実力を重視しており、フザける事も多い一方でそれぞれの能力が高いギニュー特戦隊、自らが滅ぼした星の王子であるベジータであっても重用しています。実力が無いのに偉いと言えるようなキャラクターがフリーザ一味には1人も登場していないのです。しっかりと実力を見た上で判断しての行動を取り、実力に見合ったポストを与えるという意味でフリーザが理想の上司と言われる理由になっています。

フリーザが理想の上司という理由の1つが部下への気配りにあります。フリーザは基本的にどんな相手に対しても「さん付け」をして呼んでいます。それが例え部下がミスを犯し怒っている最中であってもです。また多数いるであろうフリーザ一味の末端の戦闘員であっても顔と名前を覚えています。しかもそれは現役の戦闘員だけでなく、既に戦死したような部下まで含まれているのです。

また自身も着用する高性能のコスチュームや戦闘力を測るスカウターを末端の戦闘員達まで全員に支給し惑星を襲撃する際には予備も持たせ、戦闘能力の低い部下にはビーム銃という武器を与えて活躍の機会も与えています。社長とも言うべき立場にあるフリーザが末端の平社員の顔と名前を全て覚え、現物支給も怠らずに配慮していると考えると確かにフリーザは理想の上司と言えます。

フリーザは当初、ナメック星の攻略を部下に任せていました。しかし部下が苦戦しているのを知ると怒るだけでなく直属の戦闘部隊であるギニュー特戦隊を呼び寄せた上、自らも現場に赴いて対処しようとナメック星にやってきます。フリーザは79もの惑星を占領している組織の事実上のトップ、そんなフリーザが現場に赴いて対応する姿がフリーザが理想の上司と言われる理由になっています。

フリーザ一味が実力主義である事を示す例の1つがベジータの例でも分かるように例え敵対した相手であっても、まさに今、戦闘を行っている相手であってもスカウトするという人材術を持っています。そのスカウトには自分の目的を邪魔した相手であろうが関係ありません。

他の理由については不明ですが、このスカウトに関してはフリーザの父、コルドにも同じ気質があります。セル編冒頭にて未来トランクスにフリーザが殺されてしまった際、息子が殺された直後でしかもその実行犯である未来トランクスをスカウトしているのです。このフリーザの家系のスカウト術がその組織力を高める事に繋がっています。

フリーザは特に部下に対しては基本的に寛大に接します。ギニュー特戦隊のフザけたノリも呆れながらも容認していますし、部下がミスをした際にも失敗を許し、挽回のチャンスを与えています。もちろんただ許すのではなく発破をかけるのも忘れません。この器の大きさがフリーザが理想の上司と言われる理由の1つです。

上記の5つの理由の大前提となる要素になっているのがフリーザ自身の実力とその実力に裏付けされた自信にあります。フリーザ一味という大組織を動かしながらもその中でも圧倒的な力を持っているのがフリーザなのです。実力主義を貫くフリーザが部下より弱くてはその求心力を失ってしまいます。フリーザにはそんな心配が一切ない程の実力があると言えます。

この本人の実力という点はドラゴンボールの世界を飛び出しフリーザが登場した当時の主だった悪役の中でも異質の存在でもあります。当時の悪役の親玉はフリーザと同じく変態するのがお約束でしたが、皆より異形により強大な姿に変身する中、フリーザは余分な物を削ぎ落として先鋭化するという異なる強さを発揮しました。

フリーザの実力主義には自身も含まれている為か、未来トランクスに殺されて地獄に落ちてからも修練を続けており、さらなる進化に繋がっているのも頷ける存在にもなっています。そんな自己鍛錬も怠らないフリーザだからこそ理想の上司と言われる存在になっているのです。

フリーザがそれまでに登場していた悪の組織のボスと決定的に違うと印象づけたのが上記の名言です。ザーボンとドドリアはフリーザの側近であり直属の部下と言う立場関係にあります。そんな相手に対して「さん付け」で話し、移動する事を告げた上で行動するのです。フリーザの印象を決定づけた名言と言われています。

実力を評価するフリーザ、その実力の評価は部下に対してだけでなく敵に対しても変わりません。ピッコロの首への攻撃も躱せるのに敢えて受けた上で実力を評価を下しています。フリーザの強さを示す名シーンの1つであり、同時に理想の上司と言われる所以にもなった名シーン・名言です。

ドラゴンボールでは「スカウター」が登場し、その強さを数値化していますがフリーザの戦闘力は第一形態のフルパワーで53万とそれまでの敵とは桁違いの強さを持っています。しかもフリーザはこれを自ら敵であるピッコロに明かしているのです。強さを誇示するわけでもなく見栄を張る事も秘匿する事もなくその事実を突きつけるフリーザの名言と言われるシーンです。

フリーザはどれだけ相手が怒らせた相手であってもいつもヘッドハンティングを欠かしません。フリーザの最終形態を引き出させた孫悟空に対して、最後にといいながら孫悟空もヘッドハンティングしています。もちろん孫悟空はこれを突っぱねるわけで悪の誘惑を断る王道的なシーンでありながらフリーザの姿勢を示す名言・名シーンと言われています。

フリーザは数値を示した上で実力を測り相手の力量を判断しますが必要とあらばその数値以上に分かりやすい例を出して相手に理解させようとします。そもそもフリーザは最初から暴力に訴えても十分な程の実力を有しながら最初は話し合いをしようとする姿勢を持っているのです。そんなフリーザの行動が見える名言です。

フリーザは確かに普段は落ち着いた理想の上司であるという意見がある一方で短気であると言う指摘もあります。確かに普段は丁寧な口調で話していますが本当にキレると口調が荒くなります。キレたら口調が変わる人が本当に上司として理想の上司と言えるのかと言われたら難しいという意見も見られるのです。

フリーザは寛大であると上記でも紹介しましたが、それはあくまでも側近やギニュー特戦隊などフリーザ一味の中でも力のあるトップ層に対してだけだという声もあります。彼らに対して寛大なのは他に変わりが利かないからであって、一般兵士に対してはミスをしたら即処刑するようなシーンも見られるのです。顔と名前を覚えていると言ってもミスをしたらすぐにクビになってしまうのでは理想の上司とは言えません。

フリーザが理想の上司と言えないと言う人が1番にピックアップするシーンがナメック星での孫悟空との決戦のラストです。フリーザは超サイヤ人に目覚めた孫悟空に圧倒され命乞いをした挙げ句、孫悟空が逃げる為のエネルギーを分け与えるとそのエネルギーを使って反撃しようとします。命乞いをするのもその後の相手の恩赦を仇で返す行為も理想の上司とは言えません。

ここからは既にドラゴンボールを視聴している人のフリーザの感想や評価を紹介していきます。フリーザが理想の上司という人の中でも特に多い意見として上がっているのが部下に対しての優しさです。上記の名シーンでは紹介していないものも含めて部下の行動に対して自ら尻を拭ける所は拭いてあげる優しさがあります。そんな優しい上司が良いという声が多いです。

また本人の優秀さについても意見が多いです。フリーザ自身が実力を持ちその実力に裏付けされたカリスマ性があるからこそ部下が着いてくる、フリーザのスカウトに対して応じる者がいると評価されています。同時にフリーザ直属の部下も下級の兵士とはケタ違いの実力を有する徹底した実力主義が良いという声も多いです。

ドラゴンボールのシナリオ全体で見れば序盤に登場した強大な敵と言えるフリーザですが、後に復活を果たしています。その復活した際の実力はインフレして当時のドラゴンボールの世界で通用するもので孫悟空とフリーザの共闘シーンも描かれるなどしています。その高い実力と考えから理想の上司とも言われる程に人気のあるフリーザだからこそ再登場した際にはファンからも歓喜の声が集まっています。

フリーザは自身の高い実力とその思考、行動で漫画のキャラクターの中でも理想の上司と言われる存在です。実際には否定的な意見もありますが、そんな完璧ではない人間味のあるキャラクターだからこそフリーザは後に復活を果たせる程の人気を集め、理想の上司像として2019年現在複数の会社のCMでフリーザが採用される程になっているのではないでしょうか？

フリーザの部下として働きたいという声がある一方でいい面も悪い面も分かりやすいフリーザを上司像として参考にしたいという声も見られます。いずれにしてもフリーザから学べる事は多いという事は間違い有りません。まだドラゴンボールを視聴した事がないという人はフリーザの行動や言動に注意しながらドラゴンボールを視聴してみてはいかがでしょうか？