鏡の前で会いましょうのあらすじ・感想ネタバレ！体が入れ替わった二人の結末は？

講談社の女性向け漫画雑誌「BE・LOVE」に連載された「鏡の前で会いましょう」。ファンタジックなヒューマンコメディー作品となっています。

「鏡の前で会いましょう」を少しネタバレします。美人になればきっと幸せになれると思い続けてきたアラサー女子の明子。ある日の晩に、親友で美人の愛美と2人でお酒を飲んでそのまま熟睡してしまいます。目が覚めると、何と2人の体が入れ替わっていたのです。

もちろん体の入れ替わりが本作のメインテーマとなりますが、それだけではありません。周囲の男女の悩みや葛藤の織り込まれたストーリーになっていて、見応えのある漫画になっていると評判です。

漫画「鏡の前で会いましょう」の原作者は、1972年生まれの漫画家・坂井恵理です。鏡の前で会いましょうだけでなく「BE・LOVE」で作品を発表することの多い彼女は、男性が妊娠するという漫画「ヒヤマケンタロウの妊娠」で話題になりました。その他の作品には、「ひだまり保育園おとな組」、「サード」、「ビューティフルピープル・パーフェクトワールド」などがあります。

次に、本記事のメインとなる「鏡の前で会いましょう」のあらすじをネタバレありで解説していきます。1巻から3巻、そして最終回・結末までのネタバレとなります。

ここからは漫画「鏡の前で会いましょう」1巻のあらすじをネタバレで解説します。主人公は、ブスであることを自覚しているアラサー女子の明子。家具店に勤める29歳独身女性です。体格の良さと腫れぼったい顔から、不動明王ならぬ”みょーこ（明子）”と呼ばれていました。自分の立場をわきまえていた彼女は、愛されキャラとなり、恋人もできてそれなりに楽しい人生を送っていました。

ところが、順風満帆だった明子の人生に暗雲が立ち込みます。彼氏と破局してしまったのです。中学校の同級生で親友の愛美を呼び出し、居酒屋で愚痴をこぼします。愛美は誰もが認める美人でしたが、内向的な性格から男性経験がありません。そんな愛美に明子は「美人なのにもったいない」と常に言ってきました。この日も自分に愛美の容姿があったら、あんな事やこんなこともできるにとお酒の力を借りて呟いていました。

さらに盛り上がった2人は、場所を明子の部屋に代えて朝まで飲み明かします。グテングテンになった2人はそのままの格好で眠りに着きました。翌朝、二日酔いで頭の重い明子が目を覚まします。ふと横を見ると、そこには眠ってる自分の姿がありました。まだ寝ているのかしら？一瞬頭の中が真っ白になりました。そして、冷静さを取り戻した明子は、愛美と自分の体が入れ替わっている事実に気がついたのです。

気づいた時には心臓が止まるほどビックリした明子でしたが、美人の愛美になれた事が彼女を幸せな気分にしていました。「夢ならもう少し覚めないで」と願いました。以前通販で買ったかわいい服が小さ過ぎて着れなかった事を思い出し試着してみます。

すると、何とサイズはぴったり、鏡には可愛く微笑む自分がいました。嬉しさの余り、まだ眠っている愛美に声をかけます。目を覚ました愛美は、こちらも心臓が口から飛び出るほど驚き言葉も出ません。でも、次第に冷静さを取り戻した愛美は、現実に起きている事を理解していきました。

愛美の体になった明子は、どうしても可愛い服を着て街に出たいと愛美に頼みます。「お願いー！」。明子はそう言うと外に飛び出していきました。愛美の姿をした明子は、経験したことのない男性の熱い視線を感じます。気を良くした明子は、今まで気が引けてできなかったデパートの化粧品コーナーでメイク体験をしたり、オシャレなブティックで試着したり、思う存分女の子気分を満喫していました。

そんな明子の前を、先日彼女を振った元彼が通っていきました。明子は、愛美の体を使って元彼を誘惑してやろうと思い付きました。すると案の定、彼氏は美人になった明子の誘惑に応じてきました。次の瞬間、自分にしたのと同じ会話で口説こうとする元彼を目にします。怒りと共に虚しささえ感じてしまう明子でした。以上が「鏡の前で会いましょう」1巻のネタバレあらすじです。

「鏡の前で会いましょう」2巻のネタバレをします。ある日明子が働く家具店で飲み会が開かれ、そこに愛美も参加します。店の男性スタッフたちは美人の愛美に興味津々。明子は男たちに見向きもされません。自分の体でイチャつく明子に腹を立てた愛美は、男性スタッフを殴りつけトイレに駆け込みます。その後を明子も追います。「私の姿で男にデレデレしないで！」と喚く愛美は、「体を返して！」と明子に迫ります。

飲み会も終わり2人の日常が始まりました。明子の職場に出勤した愛美が、菊池店長からデートに誘われます。信じられない明子は、陶器市に行くという2人の後を尾行します。「本当にデートしてるー」と驚く明子。いままで菊池店長とほとんど話もできなかった明子は、目の前の光景がまだ信じられないようでした。

明子は愛美の体を利用して菊池店長を誘惑してみました。しかし店長は無反応、彼女の努力は徒労に終わりました。彼は、突然仕事ができなくなった明子（愛美）を親身になって心配していたのです。美人の愛美の姿には全く興味を示さない菊池店長に、明子は複雑な気持ちになります。『可愛くなったのになぜダメなんだろう？』

下町で大衆食堂を営む明子の実家を訪ねた2人。店内の賑やかで明るい雰囲気に、愛美は明子がこんなに明るい女性に成長したのかわかったような気がしました。2人とも久しぶりに穏やかな気持ちで深い眠りに就きました。

翌朝、目覚めた2人の身にまたしても信じ難いことが起きていました。何と2人の体が元に戻っていたのです。突然訪れ、また突然消えてしまった奇跡。久しぶりに取り戻した自分の体の感触を確かめる間もなく、2人はお互いの職場に出勤していきました。本来の自分の職場に着いた2人は、不思議そうな表情で自分を見つめる職場仲間の視線を感じていました。

久しぶりに復帰した職場には、以前とは異なる人間関係が形成されていました。ある日明子の勤務する店に中学時代の友人が訪ねてきました。彼女は名前を日高純といい、可愛くて明るい彼女はクラスの中でも人気者でした。再会を懐かしがる明子は、純を連れて愛美と暮らす家に帰ります。ところが、愛美は中学生の頃から純のことを苦手としていました。以上が「鏡の前で会いましょう」2巻のネタバレあらすじとなります。

ここからは最終回の結末をネタバレでお届けします。日高純の件で傷ついた愛美は、「もう無理して私と一緒に住まなくていいから」と言うと明子に別れを告げます。家を出た愛美は夜のネオン街に飲み込まれていきました。

しばらく街をさまよい歩いた末に、愛美は宿泊先のビジネスホテルを探し始めました。しかし、そんな時間からではなかなか空いてる部屋はなく、ひたすら夜の都心を歩き続ける愛美でした。さまよいながら、ふと中学時代を懐かしく思い出した彼女の目には涙が溢れていました。

行く当てもなくさらに歩を進めるける愛美でしたが、そんな彼女の後ろを不審な男がつけていました。見も知らぬ男性が後をつけているのに気付いた愛美は、恐怖のあまり足が竦（すく）み声も出なくなっていました。その時、窮地に陥った愛美に手を差し伸べる人物が現れます。

愛美を不審な男から救ってくれたのは、見たこともない勇敢な中年女性でした。結局、その夜は泊まる場所が見つからなかったので、愛美は明子の勤務先である家具店のベットで一晩明かすことにしました。すると暫くして、菊池店長が店にやってきました。愛美の姿を見て驚く店長でしたが、事情を話すと理解を示してくれました。夜も更けてきて2人はいい雰囲気になるのですが、結局何事も起きずに夜が明けました。

翌朝、突然店内に女性が駆けこんできました。彼女は、昨夜不審な男から愛美を救ってくれた、勇敢で女性その人だったのです。女性は店に入ってくるなり、店長に「アンタ！自分とこのスタッフに何してんの！」と怒鳴りつけました。何とその命の恩人の女性とは、菊池店長の別れた奥さんでした。彼女は愛美の事が心配になり、様子を伺いにわざわざ店に立ち寄ってくれたのでした。

店長や元の奥さんに励まされた愛美は、元気を取り戻し明子のいる家に帰ります。家に着いた愛美は、明子と冷静になって話し合いました。その結果、わだかまりも解消し無事に元の鞘に戻ることが出来ました。今までにも増して固い絆で結ばれた親友2人でした。

愛美の勤務先の市役所では、同僚の杉山がモヤモヤとスッキリしない気持ちで仕事をこなしていました。最近入れ替わりのサイクルが短くなってきた明子と愛美。日によって性格が豹変してしまう愛美に杉山は戸惑っていました。『どうなっているのだろう？』彼女にまんざらでもない杉山は、この事が気になって仕方がありませんでした。

同じことは先輩OLの星野も感じ始めていました。ある日の定時後、星野は愛美の謎を探ろうとして、帰宅する愛美の後ろを尾行することにしました。その結果、遂に2人の入れ替わりの秘密が星野と杉山にバレてしまいます。

愛美に対する杉山の気持ちを知った先輩OL星野は、市内施設の視察という表向きの理由を付けて、杉山と愛美の遊園地デートをセッティングしてあげます。

2人のデートはいい雰囲気で進んでいきますが、明子の脳裏に、杉山が好意を示しているのは愛美の顔と自分の性格では？という勘ぐりが浮かんでしまいます。デートも終盤に差し掛かったとき、明子は杉山に対して厳しい言葉をぶつけてしまうのです。2人の間に微妙な空気が漂いました。

漫画「鏡の前で会いましょう」のネタバレあらすじも、いよいよ最終回、結末を迎えました。明子と愛美の2人は、それぞれの問題に決着をつけるため奮闘します。愛美は、人生で最大の壁となっていた母親と対峙します。愛美の母親は超過保護。愛美が何をするのにも口出しします。ところがこの時の愛美は違いました。今までなら決して言えない言葉をキッパリと言いました。「家を出たい」と伝えたのです。

一方、明子の方は、中途半端だった杉山との関係に白黒つけようと決心します。明子は杉山に聞きました。「もし私がブスに戻っても、私の方がいいって言える？」。明子は、本来の自分の姿で好きになってもらいたかったと気づきます。

家に着いた2人はある確信を得ます。それは、自分たちの体が今後入れ替わる事は無いという事でした。その後、明子は杉山と付き合う事になりました。また、愛美は通訳になるため長年の夢だった海外留学へと旅立って行きました。以上、「鏡の前で会いましょう」最終回の結末ネタバレでした。

漫画「鏡の前で会いましょう」の主人公「みょーこ」こと明子。29歳独身で家具店に勤めています。ブスであることをわきまえて身の程の生活をしている明るい性格の女性です。美人の親友・愛美と体が入れ替わった事を利用して今までできなかったことにチャレンジします。

漫画「鏡の前で会いましょう」主人公の同級生で親友「まなちゃん」こと愛美。市役所に勤務するこちらも29歳独身の女性です。とびきりの美人ですが地味で内向的、オシャレには興味を示しません。美人であるにも拘らず付き合った彼氏はいませんでした。超過保護な母親が彼女が自由に羽ばたくことを阻んでいました。

漫画「鏡の前で会いましょう」特集の最後に、読者の感想や評価をネタバレで紹介します。最初の感想・評価は、よくある入れ替わりものの漫画かな？と決めつけていたら、読み進めるうちに違う面が見えてきたと言う方です。

主人公たちの背景まで具（つぶさ）に描かれていて、虜になってしまったと感想を結んでいました。

「鏡の前で会いましょう」に関するネタバレ感想・評価、続いては新鮮な気持ちで読めたと言う方です。外見をテーマとした漫画は他にもありますが、斬新なエピソードや個性的なキャラ設定などによりマンネリ感を払拭できたのではないでしょうか？

「鏡の前で会いましょう」に関するネタバレ感想・評価、最後に紹介するのは、本作で自分を見つめ直すことが出来たという方です。

「みょーこ」を自分に投影してみたり、ブスの気持ちを理解しない美人の愛美にイライラしたり、イライラする自分が嫌になったりと精神面で影響を受ける作品だったようです。

ここまで、「鏡の前で会いましょう」のあらすじや感想をネタバレで紹介し、さらには体が入れ替わった主人公と親友の最終回の結末についても情報をお届けしてきました。

漫画「鏡の前で会いましょう」は、『まんが王国』や『ebookjapan』などの電子コミックサイトで試し読みが可能なようです。本記事を読んで「鏡の前で会いましょう」が気になった方は、こうしたサービスを利用して読んでみてはいかがでしょうか？