もやしもんに登場する菌一覧！キャラクターの種類や名前を画像付きで紹介

≪漫画アニメ「もやしもん」作品詳細情報≫

• ジャンル：青年/学園/コメディ/ロー・ファンタジー
• 原作：石川雅之
• 出版社：講談社
• 掲載誌：イブニング/月刊モーニングtwo
• 発表号2004年16号-2013年10号/2013年8月号-2014年3月号
• 巻数：全13巻
• アニメ：もやしもん(第1期)/もやしもん リターンズ(第2期)
• 放送局：フジテレビ系列
• 放送期間：第1期：2007年10月12日-12月21日/第2期：2012年7月6日-9月16日
• 話数：第1期：全11話/第2期：全11話

「もやしもん」の物語の舞台は東京にある架空の大学「某農業大学」で、そこに通う主人公の沢木惣右衛門直保(さわき そうえもん ただやす)には、「菌」の存在を肉眼で視認可能な不思議な能力があります。農大生として普通の生活を送る中で、デフォルメされた様々な菌やウイルスと人間が右往左往する姿が描かれています。作中に出てくる「かもす(醸す)」というセリフは「繁殖する」「発酵、腐敗させる」という意味で使用されます。

農大で自給自足の生活をする「春祭」や収穫した野菜やそれらを用いて作った料理を学外に販売する「収穫祭」などのイベントも物語に盛り込まれています。農大キャンパスライフがクローズアップされることは珍しくその様子がリアルに描かれ、菌についても的確に特徴が描写され、学ぶことが出来ると作風となっています。「もやしもん」は第12回手塚治虫文化賞マンガ大賞や第32回講談社漫画賞一般部門などの賞を受賞しています。

「菌」の存在を肉眼で視認でき、指で掴んだり会話したりすることも出来る不思議な能力を持つ沢木惣右衛門直保は、種麹屋の次男に生まれ、幼馴染である中性的な容姿もつ歴とした男子の結城蛍と共に、祖父の友人の樹慶蔵が教授を務める「某農業大学」へと入学し、農学部に通います。

沢木は農大で出会った院生の長谷川遥とゼミ生の武藤葵や、密造酒製造に失敗し、多額の負債を抱えた2年の美里薫と川浜拓馬、たまたまゼミに参加した同級の及川葉月を加えたメンバーと、菌やウイルスに関する様々な騒動に巻き込まれていきます。

「もやしもん」に登場する「菌」キャラクターの種類と名前を可愛いイラスト画像と共に紹介していきます。ごく一部の種類の菌たちですが、「もやしもん」の物語を楽しむための参考にご覧ください。

A・オリゼーは「もやしもん」の菌界での主役で、沢木とは幼少の頃から実家の蔵で遊びいつも沢木の肩や頭に乗っています。沢木のアパートにも大量にいるオリゼーは、沢木にアドバイスする場面が多々あり、150種類以上登場する菌の中でよくしゃべるキャラクターです。

オリゼーの正式な名前はアスペルギルス・オリゼーで、和名をニホンコウジカビといい、麹菌の仲間で黄麹菌です。麹菌の中でも一番有名な菌で国菌として認定されています。オリゼーは50度前後で活発化し、デンプンやたんぱく質を糖に分解します。S.セレビシエと共同作業で発酵させて日本酒を作ります。清酒、味噌、醤油などの日本の麹の9割以上にいます。

A・アセチの正式な名前はアセトバクター・アセチといい、酢酸菌の代表的な菌です。アセチは空気中にもいますが、花の蜜や傷付いた果実などエタノールがある場所におり、エタノールと発酵させて酢酸を作ります。

また、栓をせずにお酒を放置しておくと発酵して酢になってしまうので高価なお酒などは栓の閉め忘れに注意が必要です。食酢醸造によく使用される菌です。作中でのアセチは上記イラストの様に参っている様子が印象的ですが、結晶になると気持ちが落ち着く性質を持ったキャラクターです。

上記のイラストをみてA・オリゼーと同じで色が違うだけと感じた方もいたのではないでしょうか？上記イラストに描かれているのはA.アワモリでA・オリゼーとは同じ麹菌の仲間です。黒麹菌のA.アワモリは黒麹菌のA.ニガーとも仲間です。デンプン糖化力やクエン酸発酵力が強いため、有害菌を防ぎ、温暖な地方の沖縄などで泡盛酒造に大活躍しています。

正式な名前はアスペルギルス・アワモリ、和名がアワモリコウジカビと呼ばれていましたが、現在はA.ニガーとA.アワモリを合わせ、琉球を意味する「ルチュエンシス」に改名されています。「琉球由来の同種の黒麹菌」という扱いになっているようです。

L・ブルガリクスの正式な名前は、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクスで、俗名ブルガリア菌です。名称の由来はヨーロッパのブルガリア通りで発見されたことから来ているようです。乳から酸を作ります。

乳酸菌のL・ブルガリクスはヨーグルトにいることで有名で、腸内細菌であり、腸内の善玉菌を増やしてくれます。暑さに強いです。国連食料農業機構(FAO)と世界保健機構(WHO)が決めた国際規格では、L・ブルガリクスがいないとヨーグルトとして認められないようです。

好アルカリ菌のB・ハロデュランスの正式な名前は、バチルス・ハロデュランスです。自然界の土壌や水などにいます。酸素を出して様々なものと分解し、アミラーゼ(でんぷん分解酵素)、セルラーゼ(セルロース分解酵素)、プロテーゼ(タンパク質分解酵素)などを作り出します。アンモニアが好きなので公衆トイレによくいます。一般家庭でもこまめに掃除しないとやって来て、何でも溶かそうとします。

黒色真菌で俗に黒カビと呼ばれているC・トリコイデスの正式な名前は、クラドスポリウム・トリコイデスです。土壌や空気中、あらゆる場所のどこにでもにもいます。雑菌ともされ、浴室の壁やクーラーの吹き出し口に黒いシミの様になって現れます。体内で悪さをし始めると何を仕出かすか分からない菌で怖い菌とされています。「もやしもん」の作中でC・トリコイデスは雑菌の中でも登場頻度が高いキャラクターです。

上記イラストのT・コニンギの正式な名前は、トリコデルマ・コニンギといいカビ菌の一種です。土壌などに存在し、紙や木材、繊維などを分解し、分解されたホコリが喘息などのアレルギーの原因になることもあります。C・グロボーサムと似ているところがありますが、分解の仕方に微妙な違いがあるようです。

E.コリの正式な名前はエシェリヒア・コリといい、俗に大腸菌と呼ばれている菌です。腸内細菌の悪玉菌で大腸菌と言われるだけに大腸にいます。体内以外にでは湿潤な場所にいます。たくさんの仲間の株がいて、中には病原性を持つ菌もいます。

特に病原性が強くて有名なのが、腸管出血性大腸菌「O-157」です。E.コリは糞と一緒に出ると皮膚にいる常在菌に駆逐されます。「もやしもん」の作中ではいつも余計な発言をして他の細菌から乳酸などを投げつけられているキャラクターです。

「もやしもん」の主人公の沢木惣右衛門直保(さわき そうえもん ただやす)は、「もやし屋」こと種麹屋の次男で祖父の旧友の樹が教授を務める某農大の農学部に通っています。普段は実家の屋号「惣右衛門」を省略して「沢木直保」と名乗っています。

菌やウイルスを見ることができ、話したり指で掴んだりすることができる能力を持つ直保は、幼少の頃から菌とコミュニケーションを取り、周囲にその能力は理解されず変わり者の目で見られたことで、自然と他人と距離を置いて過ごすようになっていた為、コミュニケーション能力は高くはありません。実家家業は兄の直継が引き継ぐはずでしたが家を飛び出したため、直保がその代わりを務める羽目になり兄に恨みを抱きます。

しかし、アメリカで直継に再会した時に和解し、直保の気持ちも晴れたようです。160cmもない身長の直保は、背が低いことがコンプレックスです。菌やウイルスを視認できる能力と優柔不断な性格が災いして様々なトラブルに巻き込まれていきます。直忠の能力は物語が進むごとに強力になっていたようで、直忠のみでなく周囲の人間にも菌を視認させて会話できるようにする能力を発揮しています。

沢木と共に「某農大」農学部に通う幼馴染の結城蛍(ゆうき けい)は、沢木の一番の能力の理解者です。中世的な顔立ちで女装を楽しむ姿が描かれ、ミス農大のコンテストに出場したときは大学の男子生徒がこぞって支持するほどの美貌で魅せつけていますが、歴とした男子で同性愛は完全否定しています。

蛍に「女の子みたい」というのは禁句のようです。性同一性障害なのではないかとも話題になりますが真相は曖昧です。実家は日本酒醸造しており、日本酒の敵である「火落ち菌」が原因で杜氏が自殺する現場を目の当たりにしてから、火落ち菌に強い憎しみを抱いています。

沢木の祖父と20年以上の交友を持つ「某農大」の老教授・樹慶蔵(いつき けいぞう)は、菌を使用して人為的に環境を変化させ、人間が住める星に改造する「テラフォーミング」の思想を支持しています。様々な場面で持論を展開し語り始めますが、話が非常に長いことを知る沢木達は樹から距離を置いて非難する場面が見られます。

研究者の立場から非常な発言をする一方、研究のお題である「実生活で役立つ学問」として、日本酒醸造に失敗して借金を背負った美里と川浜が口噛み酒を作ったことに感銘を受けると、2人の借金を帳消しにする寛大な対応を見せることもあります。

プライベートは謎が多く、実年齢も不詳な樹は、戦時中は航空燃料について研究をしていたそうです。政財界に太いパイプを持つほど顔が広く、多くの人の支持を得ていますが、UFO研の教授や学生には好かれていないようです。

「もやしもん」のもう1人のヒロインで「某農大」大学院生の長谷川遥(はせがわ はるか)は、プライベート・ジェットを所有するほどの大富豪の家柄に育ち、現在は高級マンションの上層階の部屋で一人暮らしをしています。大学卒業と同時に過保護な親が決めた許嫁と結婚しなければならないことに反発して大学院に残り研究に没頭します。妖艶な美貌を持っていますが、笑顔はなく、鞭を振り回す暴力的なドSな女王様気質の持ち主です。

ボンデージテイストのファッションを好み、部屋着やスポーツウェアもタイトなものを着用しています。お酒は決して強くはなく、「リミット」というある一定量を超えたアルコールを摂取して酔うと、本人は「甘え癖」と主張しますが、猟奇的な言葉を口走って周囲の人間に暴力的に絡む酒癖が現れ、絡まれた人間を恐怖に陥れます。そんな長谷川ですが、人から頼みごとをされると断れないという一面もあります。

お笑い芸人の笑い飯・西田幸治がモデルで、農学部の沢木の1年先輩である美里薫(みさと かおる)は、主要キャラクターの中で唯一の喫煙者で自称「口噛み酒の伝承者」です。学生寮で同室の川浜とはでコンビで扱われ、学内で川浜と日本酒密造を行うなど軽薄さが漂う行動を見せますが、一時的に能力を失い周囲から責められる沢木を庇ったり、婚前旅行でフランスに拉致された長谷川を救ったりと人情味が感じられる一面もあります。

美里は長谷川への好意を当初は否定していましたが、フランスから帰って以降、周囲は長谷川を「丸くなった」と言う中、美里は「かわいなった」と発言します。沢木達が「好きなのか？」と長谷川への好意をストレートに尋ねると動揺を隠せない美里の心中には徐々に恋心が芽生えていたようです。当の長谷川は美里の気持ちを確認すると、2年後の大学卒業時に今よりまともになっていたら交際してもいいと美里と約束を交わします。

丸顔で小太りな体格が特徴で同級の美里とは金儲けをよく企んでいる農学部に属する川浜拓馬(かわはま たくま)は、メキシコからの帰国子女で、日本語以外に英語とスペイン語を話すことが出来ます。三つ子兄弟の長男で、他の2人はメキシコ風の名前で体格等も日本人とは多少異なります。兄弟の仲は良く強い絆で結ばれています。性格はルーズです。高速遊泳を見せるほど水泳を得意としています。

極度の虫好きで、虫などの得意分野においては饒舌で止まらなくなる傾向があります。虫好きが高じてゴキブリの卵鞘を美里の作った口噛み酒に勝手に加えたり、蛆虫の入ったチーズを披露しています。これらは実際にある製法ですが、現在は禁止されています。

「もやしもん」の魅力と言えば作中に登場する多量な種類の菌の描き込みではないでしょうか？その菌の種類は150種類を越えており、菌キャラクターへの熱量を感じずにはいられません。単行本１巻の学内で日本酒を醸造する場面では、日本酒を腐敗させる火落ち菌が大量発生し、1コマ単体に描かれた菌の数は208体です。見開きに描かれた上記画像のフランス行きの飛行機内の場面では、全部で263体の菌が飛び交います。

菌キャラクターたちが放つセルフも面白く思わず隅々まで見てしまうという読者もいたようです。多種類の菌が登場する中で一番登場回数が多かった菌キャラクターは、1957体登場した沢木の親友であるオリゼーで、オリゼーと共にかもすS・セレビシエも同程度登場しています。オリゼーの登場回数は沢木の登場回数の3分の1を占めています。多種類の菌が登場し、菌の勉強になることも魅力の1つとなっています。

アニメ「もやしもん」の第6話でアジア5大食中毒菌の1つが登場します。海外での過酷な状況から帰国した女子生徒の武藤が連れ帰り、沢木は普段見る菌の中に混じって動く、見たことのない菌を見つけ出します。大学院生の長谷川が顕微鏡で覗いてみると、アジア5大食中毒菌(腸炎ビブリオ、エルトール型コレラ、赤痢菌、シゲロイデス、サルモネラ菌)でした。

第6話では、沢木の菌を視認する能力を使用すれば、危険な菌を早期発見し惨事を未然に防ぐことができる、重宝される能力であると感じられるエピソード回となっています。

「もやしもん」第1弾に続く第2弾「もやしもんリターンズ」へのファンの興味が高まっているようです。農大生のリアルな日常を描き、様々な種類の菌が登場する「もやしもん」の第1弾から更に個性豊かなキャラクターとなって帰ってくるのでより注目を集めています。また、第1弾同様、種類豊富な可愛い菌キャラクターを見ながら発酵食品が出来る様が知れたり、雑菌などの知識も得られたりと面白い要素が詰まっていると話題です。

普段の日常生活では中々知り得ないミクロな世界がデフォルメされた菌キャラクターを通すことで見えてきます。多種類の菌に人間が巻き込まれ、逆に人間の生活を支える菌がいることが分かる、それが「もやしもん」の魅力と言えるようで、リターンズも面白いと言われる所以のようです。

セリフからオリゼーが沢木に懐いているのが感じられる、瓶詰にされたオリゼーたちのイラストです。瓶に額を押し当てるなどしているオリゼーたちが可愛らしいです。多くの読者がゆるい「菌」キャラクターに癒されで脱力していくのが頷けるイラストです。

日本酒を一緒に作るS.セレビシエとA・オリゼーとの熱々なラブシーンのイラストです。イラストのようにオリゼーにセレビシエがくっつく様にして発酵が行われていくのでしょうか？癒しと可愛さが溢れる「もやしもん」のイラストです。

パンをかもそうとしている青カビのP・クリソゲヌムのイラストです。パンの上にちょこんと乗って「え？かもしていいの？」と問いかけてくる様に思わず「ダメだよ」とツッコミたくなるような愛らしい可愛さが溜まらないようです。

カルピスがこぼれたことを沢木に知らせるオリゼーの様子です。沢木に甘えているセリフが何とも言えない可愛さを感じさせるようです。「もう、仕方ないなぁ」と手を差し伸べたくなるようなイラストに癒される人は多いのではないでしょうか？

「もやしもん」の感想には菌のキャラクターが可愛いという声が多く、中でも菌キャラクターの主人公オリゼーの人気が高いようでした。菌の種類がどんな役割があってどこに存在しているなどが面白く勉強になって、菌キャラクターたちがいちいち可愛いと感想に上がっています。他には主人公の名前が長すぎるというツッコミのような感想もあがっていました。

「もやしもん」をきっかけに菌に興味を持ち上記の本を手に取ってまた「もやしもん」を読むと更に面白いと菌の世界にどっぷり嵌る人が多くみられるようです。普段目にすることが出来ない様々な種類の菌たちですが、いつもどこにでもいる菌たちに親近感のようなものがを感じる人が後を絶たないようです。

「もやしもん」のエピソードの中で一番人気があってSNS上の感想にも上がっていたが「ビール編」です。「ビールとは何か」が知ることが出来て面白く、また様々な種類のビールが作中でビール好きには溜まらないエピソードだったようです。

「もやしもん」に登場する菌キャラクターの種類や名前、登場人物たちを一覧にし、「もやしもん」の魅力をまとめて可愛いイラスト画像付きで紹介してきました。まず「もやしもん」の作品に触れて主人公の沢木の名前が長いという感想を上げる読者が多かったようです。作中では150種類以上の菌キャラクターが描き抜かれており、その描写やイラストに驚く人も少なくなかったようです。

菌については、どの参考書よりも分かりやすく描かれており、教育書にしてもいいのではなかと感想に上がるほど学べる作品と言われています。ゆるい菌キャラクターたちを見ていると脱力して癒されると人気は衰えていないようです。まだ未見の方は是非、ご覧になってみるといいかもしれません。