2018年05月09日公開
2018年05月09日更新
「ぼくらの」のネタバレ・最終回までのあらすじまとめ!登場人物や感想も紹介
『ぼくらの』とは、鬼頭模宏先生によるSFロボット漫画です。その独創的な世界観、設定、心を抉られる様なストーリー、リアリティのあるキャラクター達により、非常に高い評価を得ています。今回はそんな『ぼくらの』のあらすじから結末まで、ネタバレを含み紹介させて頂きますが、物語の核心に迫るネタバレや、最終回の結末までを詳細に説明しますので、ネタバレを避けている方は注意してください。
目次
- 大傑作SFロボット漫画『ぼくらの』とは?
- 『ぼくらの』の世界を描く鬼頭莫宏先生について!
- 『ぼくらの』の深遠な世界設定をネタバレ込みで紹介!
- 『ぼくらの』で少年少女達が搭乗する機体・ジアースとは?
- 不思議な出会い!メインキャラクター達をジアースへ導いたココペリとは?
- ロボット漫画といえばマスコット?謎多いコエムシをネタバレ込みで紹介!
- 運命に翻弄される子供達!『ぼくらの』でジアースに搭乗する前半のメインキャラクター!
- 全てのルールが明かされた後半戦!覚悟と決意を抱くパイロット達!
- 悲壮?悲惨?前半の子供達8名が辿る結末のあらすじをネタバレで紹介!
- 精神的にも肉体的にも追いつめられる後半7名の結末のあらすじを紹介!
- 子供達を取り巻く大人達!『ぼくらの』のサブキャラクター!
- グッドエンド?バッドエンド?『ぼくらの』の最終回のあらすじをネタバレで紹介!
- トラウマか傑作か!ネットでの『ぼくらの』の最終回を読んだ方達の感想を紹介!
- 悲惨なだけではない!SFロボット漫画『ぼくらの』の真の魅力とは?
大傑作SFロボット漫画『ぼくらの』とは?
悲壮で悲惨な物語?傑作ロボット漫画『ぼくらの』のあらすじを紹介!
夏休みの自然学校に参加した、15名の少年少女。彼らはそこでココペリと名乗る青年と出会います。彼の誘いに応じ、巨大ロボットと契約した子供が辿る運命とは、というのが『ぼくらの』の簡潔なあらすじです。『ぼくらの』に最初から最終回まで明確な主人公は存在せず、戦う順番に応じて一人一人にスポットが当たっていく群像劇の形をとった作品となっています。そんな『ぼくらの』の物語や、感想をまとめてみました。
『ぼくらの』の世界を描く鬼頭莫宏先生について!
読者の精神を抉る程の物語!鬼才・鬼頭莫宏先生とは?
『ぼくらの』の世界を描くのは、1998年より月刊アフタヌーンにて連載されていた『なるたる』によって一躍注目を浴びることになった漫画家・鬼頭莫宏先生です。華奢な線からは想像もできない程にシリアスかつハードな作品を書くことに定評があり、先生の作品を読んで「トラウマになった」との感想が出る程に重いストーリーが特徴的です。
『ぼくらの』の深遠な世界設定をネタバレ込みで紹介!
世界と世界の戦い!なぜ『ぼくらの』のキャラクターは戦うのか?
『ぼくらの』の子供達はジアースに乗って敵と戦いますが、その敵とは、実は自分たちの世界と少しだけ違う道を歩んできた平行世界です。あまりにも平行世界が増えすぎたため、その剪定を目的として巨大兵器を用いた世界と世界の戦いが行われることになりました。この戦いを仕組んだものは、『ぼくらの』の中では明確に明かされませんが、恐らく神と呼ばれる存在であることは仄めかされています。
非情なるルール!ロボットを操る人間が迎える結末をネタバレ!
ジアースを操縦した人間は「戦闘終了後に必ず死亡する」というルールが『ぼくらの』にはあります。戦闘の勝利条件は「他世界の機体を操縦するパイロット」を「こちらの世界の人間が殺す」という事ですが、仮にパイロット以外の人間が敵パイロットを殺害したとしても、ルールは変わりません。作中ではパイロットを弾丸に例え、マガジンに装填された弾丸のようなもの、との感想が書かれています。
『ぼくらの』で少年少女達が搭乗する機体・ジアースとは?
昆虫か甲殻類を思わせるその姿!メインキャラクター達が『ぼくらの』で搭乗するロボット・ジアース!
『ぼくらの』において、15名の少年少女たちが敵と戦うために搭乗するロボットがジアースです。昆虫、または甲殻類を模したような黒い装甲で覆われた姿であり、地球上に存在するどの物質とも違う素材で構成されています。時速1000kmで移動する程のスピード、全身のあらゆる場所からレーザーを放つ等の性能を持ち、あらゆる兵器を束ねてもジアースには敵いません。
ジアースの命名者とは?その意味とは?
後述するコエムシは、ジアースのことをヌイグルミと呼んでいましたが、初めジアースに名前はありませんでした。そこで少年少女の中の1人、マキと呼ばれる少女が、自分の昔読んだロボット漫画に出てくる機体の名前を参考に、「The Earth」の「The」を「究極っぽいから」という理由で「Z」に変えて「Zearth」と名付けたのです。
不思議な出会い!メインキャラクター達をジアースへ導いたココペリとは?
別世界からのサポーター!チュートリアルを行うココペリとは!
『ぼくらの』の導入部で、子供達に「これはただのゲームである」と嘘をつき、ジアースと契約させたのがココペリと名乗る青年です。洞窟内に住み、戦いの参加者が来るのを待っていました。子供たちに「胡散臭い」との感想を抱かれながらも、契約を結ばせ、チュートリアルの戦闘として子供達にジアースの戦闘、その性能を見せた後、姿を消してしまいます。
ココペリの正体とは?『ぼくらの』における役割をネタバレ含み紹介!
ココペリという名は偽名、正確には役職名であるようです。前世界の最後のパイロットとして選ばれた人間は、次の世界にてココペリとなり、新たなパイロット達にルールと戦いを教えることを役目としています。インディアンの伝承で「最初の人間」を表す言葉であるようですが、『ぼくらの』との関係は不明です。本名は画楽(がらく)、前世界の少女からガラ先生と呼ばれていたため、教師であった可能性もあります。
ロボット漫画といえばマスコット?謎多いコエムシをネタバレ込みで紹介!
ユーモラスな姿とは裏腹に残忍・冷酷な『ぼくらの』マスコット・コエムシ!
この戦闘のサポート役であり、『ぼくらの』の鍵を握るキャラクターがコエムシです。マスコットか人形を思わせる見た目からは想像もつかない程に口が悪く、残忍な性格をしています。物質の転送能力を持つ為、敵が来襲した時にパイロットをジアースに転送するのはコエムシの役目です。その名前から子供達には「なんか臭そう」と感想を言われしまいました。
コエムシとは一体何者なのか?その正体をネタバレ紹介!
人間の見た目をしていませんが、コエムシの中身は前世界の人間です。コエムシという名も役職名であり、前の戦いが最終回を迎えた時、前のコエムシから役目を引き継ぎ、次のコエムシとなって今作の世界にやって来ました。その人間としての姿は、最終回に明かされます。
運命に翻弄される子供達!『ぼくらの』でジアースに搭乗する前半のメインキャラクター!
『ぼくらの』最初のパイロット!サッカー少年の和久隆!
和久隆、中学1年生で皆から「ワク」と呼ばれる少年です。子供達の中ではムードメーカー的存在であり、小学校の頃は地元のサッカーチームでレギュラーとして大活躍をしており、それを自分のアイデンティティとしていました。しかし、平凡なサラリーマンの父が子供の頃は自分よりもサッカーが上手かった事を知り、自分にとってサッカーをする意味について悩み、今はサッカーから離れています。
建設会社社長の息子!2番目の小高勝!
皆からの愛称は「コダマ」。建設会社社長の息子であり、粗野な父親が、実は全て計算した上で立ち振る舞っている事を見抜いています。そんな父親を尊敬しているため、選民思想を持ってしまっており、自分が優秀な人間であるとの考えです。その支配欲を満たすため、エアガンで小動物を虐待するなどの行為をしています。
家族思いの頑強な少年!矢村大一は3番目!
皆から「ダイチ」と呼ばれる少年は、失踪した父の残した家で、叔父からの援助を受けつつも、アルバイトで弟達を養って生活しています。工事現場や新聞配達等の職場を掛け持ちするほどの体力を持ち、大人顔負けの頑強な肉体です。叔父からは共に暮らすように言われていますが、父の帰る場所を残したいとの想いからそれを断っています。
コスチュームを作った真面目少女!4番目の半井摩子!
「ナカマ」と呼ばれる中学1年生の少女。その渾名の通り、仲間意識が強い少女であり、正義感のある委員長タイプな性格です。売春婦をしている母親を悪く言われないように模範的にしていますが、その事から周囲からいじめを受けています。皆の仲間意識を高めるため、自分がこの後残れないと知りつつも、ジアースのコスチュームを作ろうとしていました。
5番目は自己中少年!いじめられっ子の加古功!
加古功は皆から「カコ」と呼ばれる少年です。自己中心的な性格で、後に紹介するキリエと共に中学校でいじめを受けていますが、その中でもキリエよりはマシな位置にいると思い込んでいます。自然学校で出会ったチズに恋心を抱き、彼女を手に入れるため行動しようとしますが、ジアースパイロットの運命を知り、発狂します。
繊細な美少女!6番目パイロット本田千鶴!
泣き黒子が印象的な、お嬢様タイプの美少女が「チズ」です。自分が通う中学校の教師、畑飼に惹かれ、告白しますが、裏切られて彼の知り合いから性的暴行を受けてしまいます。一度は畑飼を殺害しようと決意していましたが、彼の子供を身ごもってしまっていることが分かり、断念しました。姉を1人持ち、彼女のことを慕っています。
知的な美少年!7番目を務める門司邦彦!
皆から「モジ」と呼ばれる少年は、整った顔立ちと穏やかな性格をしていますが、鋭い観察力と理解力を持つメンバーの頭脳です。ナギと呼ばれる少年、ツバサと呼ばれる少女の幼馴染がいますが、現在ナギが心臓病で死の淵にいます。実は拒絶反応ゼロであるフルマッチのドナーになれるのがモジで、お互いが思いを寄せているツバサを、どちらかが手に入れることになると理解しています。
8番目はジアースの命名者!オタク少女・阿野万記!
ジアースの命名者である少女が阿野万記こと「マキ」です。父親の影響からやや古めのアニメ・ゲーム・漫画等を好んでおり、ジアースの名前もそこを参照しています。母が出産を控えており、新たに生まれてくる弟へとても強い想いを持っているため、カナを虐めるウシロに対し強い憤りを隠しません。幼い頃、実の母親に捨てられた過去を持っています。
全てのルールが明かされた後半戦!覚悟と決意を抱くパイロット達!
心優しき少年!9番目の搭乗者・切江洋介!
内向的な性格、小柄で太り気味な少年が「キリエ」です。その見た目、雰囲気からは想像もできない程に強い意志を持っており、仲間の為に悪役を引き受ける覚悟すら持っています。過去憧れていた、快活な従妹が心を病み、自殺未遂を繰り返しているのを間近で見て、自分が生きる意味について深く考えていました。
国防軍人の娘!ピアノ演奏者・古茂田孝美が10番目!
幼い頃からピアノを習っている少女、古茂田孝美こと「コモ」。彼女は国防軍の一等海佐である父親を持っています。その事から軽微ではありますが、いじめを受けていたこともあり、その頃にあえて彼女に近づいてきたマキとは深く強い絆を結んでいます。ジアースの戦いに国防軍が干渉してきたのは、彼女が父に戦いについて打ち明けた事がきっかけとなりました。
アイドルを目指す少女!11番目に座るのは往住愛子!
有名なニュースキャスターを父に持つ少女、徃住愛子。皆から「アイコ」と呼ばれる彼女は、父と同じテレビ番組に出演する夢を持っており、そのためアイドルとなることを目指しています。どちらかというと軽い性格の為、自然学校の頃から優等生気質のナカマを嫌っていました。独りアイドルごっこを密やかな趣味として持っています。
ひょうきんな少年の素顔は?12番目の吉川寛治!
15人の少年少女中、最も背が高い少年が、「カンジ」と呼ばれる少年です。ウシロと同じ学校に通っており、排他的な彼の数少ない友達です。角刈りにランニングと少々野暮ったい姿をしていますが、鋭い洞察力と観察力を持ち、パイロットに適切な助言をします。建築士の両親を持ちますが、超高層ビルの手抜き工事を強いられた母親は、ビルの完成後にその屋上から飛び降りてしまいました。
13番目は最年少!小学4年生でウシロの妹・宇白可奈!
唯一の小学生、最年少の宇白可奈。皆の妹分として「カナ」と呼ばれ可愛がられています。しかし兄であるウシロからは日常的に暴力を受けており、大人しく控えめな性格です。生まれる際、母親が命を落としてしまった為に、自分が父と兄から母を奪ってしまったと考えていました。しかし、父からウシロが実の兄ではないことを告白された彼女は、親子の絆を守ろうとウシロの暴力に耐えています。
14番目の少女・町洋子!彼女の本来の目的とは?
町洋子はそばかすが特徴的な中学1年生で、「マチ」と呼ばれています。自然学校の中で彼女がジアースとココペリの元へ誘導したことが、彼らの戦いのきっかけとなりました。実はジアースが以前戦い抜いた世界の人間であり、引継ぎを行うココペリのサポートをする為、この世界にやって来ています。契約者が全て命を失った後、責任と贖罪の為にジアースと新たな契約を結びました。
『ぼくらの』最後のパイロット!全ての意思を背負う少年・宇白順!
最後の少年、宇白順。「ウシロ」と呼ばれる少年は、物語開始時点から常に冷静、無表情を通しています。他人の痛みに鈍感で、皆の戦闘中にも無責任な暴言を吐く等、歪んだ性格です。妹であるカナに日常的に暴力を振るうのは、自分を残して逝った母親への不満を解消している様である、とはカンジの感想で、彼の反応からすると図星のようでした。ナカマの作ったユニフォームを頑なに拒んでいます。
悲壮?悲惨?前半の子供達8名が辿る結末のあらすじをネタバレで紹介!
ワクの結末!何も知らなかったサッカー少年の運命は?
最初のパイロットとして選ばれたワク、これはゲームであると思い込んでいる彼は、ヒーローとして戦うことに燃えていました。ジアースの力も未だ分からないことが多いまま、素早い敵に翻弄された彼でしたが、敵に切り落とされた腕をサッカーで培った能力で蹴り飛ばし、直撃させて勝利を掴みます。達成感と共に悩みを振り切った彼でしたが、その直後、ルールにより死亡するのが彼の物語のあらすじです。
父の死を招いたコダマ!その結末をネタバレ!
コダマのあらすじは、その選民思想から、巻き込まれるほうが悪い、と彼は市街地で構わず戦闘を始めました。逃げ惑う群衆を踏み潰す内、彼は誤って父の車を潰してしまいます。尊敬していた父を自分の手で殺してしまったショックもありましたが、持ち前の精神力にて勝利を納めました。選ばれた人間であると思い込んでいた父を失ったことで、彼のアイデンティティが崩壊した瞬間、ルールによる死が訪れます。
死の結末を知って尚!弟達の為に戦うダイチ!
コエムシから真のルールを知らされたダイチのあらすじ。彼は残された時間をせめて妹たちと過ごすため、アルバイト先からもらったチケットで遊園地に行く約束をしました。しかし無情にも約束の日の夜明け前に敵が来てしまいます。妹たちを叔父に預けたダイチは、敵を海に誘導したのち戦闘、見事撃破しました。彼の遺体はジアースの内部に隠されたため、行方不明という扱いにされています。
皆の為にユニフォームを作ろうとしたナカマ!完成させる結末を迎えられるのか?
ユニフォームの代金を捻出するため、ナカマは母の知り合いを通じて自分の身を売ろうと考えます。結局は母に止められますが、その際にどのような職業であれ、その運命を背負って尚、揺ぎ無い姿を示されたナカマ。彼女は母のように立派に戦うことを誓いました。全員分の衣装が完成する間近に敵が来襲、しかし市民の非難を待ってくれたため、その時間を利用してギリギリでユニフォームを作り終えることができました。
チズを求めて暴走するカコ!彼の物語のあらすじをネタバレ!
死のルールを知ってしまったカコは、順番が来てしまったことに怯え、混乱します。半ば自棄になりながらコエムシの口車に乗せられ、チズに思いを果たそうとしたカコでしたが、ナイフを突きつけられ拒絶されてしまいます。戦闘が始まってしまった後、覚悟の出来ていないまま無様に逃げ惑う彼に突き立てられたのは、自分の目的を果たそうとするチズのナイフでした。
復讐の目的を果たそうとするチズ!姉と教師との結末とは?
ジアースの力によって復讐を果たそうとするチズの前に現れたのは、憎い相手である畑飼と、慕っている姉でした。それでも畑飼を殺そうとするチズに、姉は自分を殺すように言い、更にその気持ちも受け止めると告げます。姉の気持ちに負けたチズは、その憤りを敵にぶつけ勝利。胎内の子供と共にジアースの内部に収納される、というのが彼女の物語のあらすじです。
友の為!愛する少女の為戦うモジ!その悲しくも美しい結末とは!
ツバサの性格上、仮にこのままナギが命を落としても自分がツバサと結ばれることは無いと知っていたモジ。彼はジアースの力でナギを殺すことで、ツバサを手に入れようと考えました。しかしジアースには死のルールがあった為、モジは彼の心臓をナギに与える道を選びます。戦闘において、敵の罠に嵌まってしまったモジでしたが、自らの機転と、国防軍パイロットの特攻により勝利。その心臓はナギと共に生きる事になりました。
生まれてくる弟の未来を!マキが辿る物語のあらすじをネタバレ!
実の母親に捨てられながらも、実の子のように愛情を注いでくれた両親に、マキは深い感謝と愛情を抱いています。そんな両親に生まれてくる弟に、両親への感謝をも込めた愛を注ぐことを誓っているのです。戦闘中、今までただの敵であったはずの相手が、自分たちと同じ運命を背負った者たちである事を知り、マキは逡巡します。しかし今まさに生まれようとしている弟の未来の為、敵を撃破しました。
精神的にも肉体的にも追いつめられる後半7名の結末のあらすじを紹介!
キリエが戦う理由とは?その意思の結末!
自分は生への執着が薄いと感じているキリエ。彼は他の世界を滅ぼしてまで、この世界を存続させることに迷いを抱きます。その想いから戦闘前、彼は現れた相手の前に自分の姿を晒しました。危険な行為ではありましたが、相手はそれに応じ、姿を現しました。敵の中から出てきたのは、リストカットの痕を持つ少女です。キリエはその姿に相手も自分も同じ存在であることに気付き、戦う覚悟を決めました。
国防軍を巻き込むことになったコモ!そのピアノの音色が導く結末のあらすじを紹介!
コモは敵に敗北しますが、何故か相手はこちらにとどめを刺さずにコックピットから去ってしまいます。敵パイロットは、コモと同じ年代の娘を持っていましたが、敵世界の被災者に殺害されてしまっていたのです。コモは世界にピアノの演奏会を開くことを告知し、彼女のピアノを聴いた敵パイロットは、コモの父親の銃弾に自らの身を晒しました。コモは父親の前で、やるべき責務を果たした事に満足しながら息を引き取ります。
世界へのメッセージ!父と共に戦うアンコが迎える結末をネタバレ!
次のパイロットに選ばれたアンコは、父に戦いの事を打ち明けます。父による撮影を受け、世界に生中継をしながらとなったアンコの戦闘は非常に厳しい戦いとなりました。彼女は重傷を負いながらも、アイドルになるための特訓で培った動きで相手を撃破します。その運命を既に知ってしまっていた父の前で、アンコは全世界にメッセージを送り、父と共にテレビに映る夢が叶ったことに喜びを抱きながら、その生涯を終えました。
今までにない強敵!苦戦を強いられるカンジの戦いはどのような結末を迎えるのか?
カンジの相手は、ハワイに現れた後、こちらを砲撃してくるタイプの敵でした。ジアースにも長距離を攻撃するレーザーがありましたが、敵の位置が分からない為にこちらは手が出せず、苦戦を強いられます。苦肉の策として、関一尉が敵に接近し、その生命反応をマーカーとして砲撃を行う作戦を決行。多大な犠牲を払いつつ作戦を成功させたカンジは、母の飛び降りたビルの屋上で、一人眠りにつきました。
兄の為に戦う幼い少女カナ!その悲壮な叫びの結末とは?
ウシロの母を探すカナは、アイコの父親の助けにより、田中一尉がその人であることを知ります。彼女にウシロに母として向かい合って欲しいと懇願したカナは、13番目のパイロットとしてジアースの席に座りました。しかし戦闘をフォローしていた田中一尉が敵に捕らえられ、人質として枷にならぬよう自決してしまいます。全ての後悔と無念を敵にぶつけ敵を圧倒したカナは、ユニフォームを纏ったまま棺に入りました。
責任と清算を!全てを明かしたマチに訪れる結末をネタバレ!
ココペリのサポート役として皆を戦いに巻き込んでしまったマチ。これまでの戦いを側で見ていたマチは、贖罪の為、ウシロ全てを明かし、その責任を取るためにジアースと新たな契約を結びます。これまでのパイロット達の家族と面会したマチは、ウシロに初恋の告白をしました。しかし、その直後マチは暗殺者の凶弾に倒れ、植物状態となってしまいます。戦えなくなったマチの命を奪ったのは、兄であるコエムシでした。
敵世界への侵攻!『ぼくらの』最後の少年・ウシロはどのような結末を迎えるのか!
この世界で最終回のパイロットとなったウシロ。実はジアースと契約すらしていなかった彼は、カナやカンジを始めとしたこれまでのパイロット達の姿を見て、契約を交わす覚悟を決めました。アウェイでの戦闘が始まりましたが、敵パイロットが機体を捨て、逃亡してしまいます。制限時間内にパイロットを殺さなければならないウシロがとった手段は、敵世界に生きる全ての人間を殺戮する事でした。
子供達を取り巻く大人達!『ぼくらの』のサブキャラクター!
航空国防軍一尉・田中美純!ウシロとの関係を含めネタバレ紹介!
国防軍がコモにより戦闘に関わる事になり、子供たちの相談役となったのが、航空国防軍一尉・田中美純です。演習で極めて優秀な成績を残しており、同期の人間から「カナタさん」と呼ばれています。戦闘中は子供たちと共にジアースに搭乗し、彼らにアドバイスを行っていました。ウシロの実の母親ですが、当時中学生である等、複雑な事情により、恩師であるウシロの父親にウシロを預け、去っていきました。
子供達の理解者!海上国防軍一尉・関政光が辿る結末のあらすじをネタバレ紹介!
出典: http://yaplog.jp
田中一尉と同期に国防軍に入隊した、海上国防軍一尉・関政光。彼もまた田中一尉と同じく子供たちのサポート役としてジアースと契約し、戦闘の際は同乗。子供たちへの助言や軍との連絡を担当しています。カンジの戦闘時、目視でしか敵の位置を特定できないが、人の魂の位置は把握できるジアースによる、砲撃のマーカーとなるべく敵生体に接近、敵と共に死亡しました。
最後の見届け人となる佐々見一佐の役割をネタバレ!
国防省軍令局の佐々見一佐。ジアースを見て「男の夢だよなぁ」との感想を呟く茶目っ気を持ち、普段は飄々とした態度を取っています。官僚として冷徹な発言を行うこともありますが、子供たちを理解し、彼らの戦いがより良い結果になるよう尽力していました。最終回にてコエムシから役割を引き継ぎ、次の世界のコエムシとして旅立っていきます。
グッドエンド?バッドエンド?『ぼくらの』の最終回のあらすじをネタバレで紹介!
悲壮で悲惨な物語!ジアースパイロットの子供たちが繋いだ最終回をネタバレ紹介!
15名の少年少女、彼らの長く苦しい戦いと、犠牲によりこの世界の戦闘は最後の局面を迎えます。最終回の戦いは、次の世界。これまでの戦いを見守ってきたコエムシであるマキの兄が、マキの意思を継ぎ、ジアースと契約。新たなココペリとして、新たなコエムシとなった佐々見一佐と共に旅立ち、次世界の戦いのチュートリアル兼、現世界戦闘の最終回を行う所で『ぼくらの』は完結します。
トラウマか傑作か!ネットでの『ぼくらの』の最終回を読んだ方達の感想を紹介!
「ぼくらの」っていう漫画を描いたイラストレータの鬼頭さんが人間描写を描くのが上手すぎてマジで尊敬してしまう pic.twitter.com/UMJYUzgMhy
— 梅菓子 (@umegashi4df) July 23, 2015
『ぼくらの』を最終回まで読んだ方々の「重い作品であった」「鬱漫画である」という感想は一致しています。読者は、15名の少年少女の内、魅力的なキャラクターから、自分と重ねてしまうキャラクターまで、どのように愛着が沸いたとしても、話が始まった時点で、どのような道を辿ったとしても、作中で死の結末は確定しています。設定からしてハードなこの作品が、このような感想を受けるのは自然なことです。
しかし、その重さの中にも、その先の感想を抱く読者がおられます。「救いのない世界で、でもその最終回は美しい」と感じる方や、「命の大切さを実感した」と感想を述べられる方もいます。作品最終回にて、マキの兄である元コエムシが、次のパイロット達に「戦えるんだよ、てめーらにも間もなくわかる」と呼びかけ、「ジアース、発進」の台詞で『ぼくらの』最終回は締められます。読者はこの台詞に様々な感想を抱くのです。
悲惨なだけではない!SFロボット漫画『ぼくらの』の真の魅力とは?
『ぼくらの』のネタバレを含む各キャラクターのあらすじ、感想をまとめてきました。この作品は、決して楽しい物語ではありません。読んでいるだけで苦しくなってくる程、重い、陰鬱なストーリーです。しかし、それでも15名の少年少女の生き様を読み終わった後、読者は深い感動と共に、また彼らの物語に思いを馳せることがでしょう。『ぼくらの』に触れた方はきっと、何か心に残る感想を抱くはずです。