2019年03月04日公開
2019年03月04日更新
なるたるOPの伏線をネタバレ考察!「日曜日の太陽」は自殺した友人の歌?
なるたるとは、漫画家鬼頭莫宏の漫画作品、及びアニメ化作品です。なるたるは、漫画の表紙やアニメのOP映像のポップさと、その内容の暗さのギャップが話題を集めた問題作ともいえる作品です。ここでは、グロさやトラウマ描写で有名となったなるたるの、アニメOPに隠された伏線について詳しくネタバレ考察していきます。なるたるアニメOP「日曜日の太陽」はいったいどんな曲なのか、詳しくご紹介します。
目次
なるたるとは?
なるたるの作品情報
なるたるとは、1998年~2003年まで月間アフタヌーンで連載されていた漫画作品です。なるたるの主人公はシイナという少女で、シイナが謎のホシ丸という存在と出会ったことで、バトルに巻き込まれていくというお話になっています。なるたるはコミックスの表紙だけ見ると、ポップで可愛く楽しい印象を受けます。表紙の印象のまま漫画を読み始めると、その内容の重く暗い展開に驚く読者が続出しました。
出典: https://festy.jp
月刊アフタヌーンで連載され、コミックスもヒットしたなるたる。漫画作品として人気を集めたなるたるは、アニメ化される事となりました。アニメなるたるのOPは、漫画家鬼頭の絵柄をそのまま生かした可愛らしい雰囲気のものとなりました。使用された楽曲「日曜日の太陽」も、ポップな曲調でOPだけ見ていると楽し気な内容のアニメと思われました。「日曜日の太陽」は曲調だけは楽しい印象のものです。
しかし、実際のなるたるの内容をネタバレすると、そのストーリーはトラウマになりかねません。この事から、アニメ放送当時は苦情が殺到するほどの事態となりました。なるたるは問題作と言われるようになり、多くの読者・視聴者の心にトラウマを残していく事になります。ここでは、そんな作品なるたるのOP曲「日曜日の太陽」に隠された伏線を詳しく解説していきます。
なるたるのあらすじ
なるたるのOP曲「日曜日の太陽」の伏線をご紹介する前に、なるたるのストーリーのあらすじをネタバレ紹介します。なるたるの主人公は、シイナという少女です。なるたるの単行本1巻の表紙には、明るく微笑むシイナが描かれています。そして彼女は不思議な形をしたマスコットキャラクターのようなものを抱えています。このキャラクターはホシ丸で、『竜の子』と呼ばれる存在です。
なるたるの主人公シイナは、夏休みの最後の日に祖父母のいる島にやってきます。運動神経抜群で元気なシイナは、島の子供たちと一緒に海で遊びます。海で遊んでいたシイナは、溺れてしまうのですが、そんな彼女を助けたのがホシ丸でした。
ホシ丸は少年少女と意識をリンクさせることが出来る不思議な「竜の子」という生き物でした。謎の生物ホシ丸と出会ったシイナは、「竜の子」と彼らとリンクできる少年少女との戦いに巻き込まれていく事になります。
なるたるOP曲の伏線をネタバレ考察
なるたるOP曲の題名は「日曜日の太陽」
アニメなるたるのOP曲は「日曜日の太陽」というタイトルの曲です。「日曜日の太陽」の太陽というタイトルも、とても明るく楽し気な印象を与えます。この「日曜日の太陽」という曲には、様々な伏線が隠されていると話題を集めました。実際にその伏線は初見では理解することが出来ない為、OPを見てアニメを視聴した人は、あまりの印象の違いにショックを受ける事になりました。
ここでは、アニメなるたるのOP曲「日曜日の太陽」に隠されている伏線について、詳しくネタバレ考察していきます。また、「日曜日の太陽」の伏線だけでなく、隠された意味や「自殺した友人へ送った歌ではないか」という噂の真相にも迫っていきます。
なるたるOP曲の伏線:いじめっ子に連れていかれるひろ子
なるたるがトラウマアニメと呼ばれる理由の一つに、ひろ子という少女の存在があります。ひろ子は主人公シイナの通う学校の生徒で、女子生徒からいじめを受けています。このいじめのシーンは多くの視聴者のトラウマになっており、詳しい内容は後述します。じつは、なるたるOPの映像の中に、ひろ子がいじめっ子の女子生徒たちに連れて行かれてしまうシーンがあるのです。
アニメOPだけ初めに見ても、ひろ子という少女がいじめを受けているとは分かりません。アニメの内容を視聴して初めてわかる事になるのですが、最初に目にするOP映像に連れて行かれるひろ子の映像を入れているあたりが、トラウマアニメなるたるらしいとファンの間で話題となっています。ネタバレになってしまわない程度の一瞬のシーンですが、なるたるのアニメOPをよく見てみると分かります。
なるたるOP曲はフォークソング風で雰囲気が良い
なるたるのOPの「日曜日の太陽」ですが、曲だけを聴いているとハーモニカの前奏で始まる爽やかな印象の曲となっています。なるたるのアニメ放送当時は、フォークデュオなどのアーティストが流行していました。そんな流行も取り入れているかのような、ポップな楽曲になっています。子供受けもよさそうな良い印象の曲だったため、OP曲だけ聞くとほのぼのした楽しい日常系アニメと思っても仕方がないほどです。
しかし、なるたるのOP曲「日曜日の太陽」の歌詞をよく見てみると、とてもダークで暗い内容となっているのです。「日曜日の太陽」の歌詞をネタバレすると、「君はもういないと知ったんだ」という言葉が出てきて、実はとても悲しい内容だと分かります。「僕らが誓い合ったあの言葉も、今はもう遠く消えていく」という歌詞も含まれており、実にトラウマアニメなるたるにマッチした楽曲になっています。
OP曲「日曜日の太陽」は自殺した友人の歌?
OP曲「日曜日の太陽」は自殺した友人に贈られた曲
実は、なるたるにOP曲「日曜日の太陽」は、自殺してしまった友人の為に歌われた曲です。前述した歌詞の内容をよく見てみると、友人を失った悲しさを感じる歌詞となっています。なるたるの作者鬼頭は「精神的に病んでいた時期だったので、歌詞に表れたかもしれない」と語っています。漫画家鬼頭は独特の世界観と、鬱表現が有名な人物でもあります。
そんな作者鬼頭が自殺した友人へ捧げた楽曲という事で、「日曜日の太陽」はなるたるのOP曲にマッチする曲になったといわれています。曲調を聴いただけではポップで爽やかな印象を与えながら、実はよく歌詞を聴くとダークであるとは、なるたるの作品そのものを表しているような出来になっています。
なるたるは新世紀エヴァンゲリオンと似てる?
世紀末はエヴァのパロディ?
なるたるは、新世紀エヴァンゲリオンのパロディではないかと噂されています。なるたるが連載されていた2000年頃の時期は、大ヒットアニメエヴァンゲリオンの焼き増しのような作品が増えた時期でもあります。新世紀エヴァンゲリオンは大ヒットするとともに、社会現象ともなった作品です。
新世紀エヴァンゲリオンのストーリーあらすじを軽くネタバレすると、突如世界に現れた使徒という存在と、少年少女が戦いを繰り広げるというストーリーになっています。新世紀エヴァンゲリオンは、1990年代にヒットした作品でありながら、現在も劇場版が制作されたり、主題歌の残酷な天使のテーゼはカラオケでよく歌われていたりと、幅広い年代に知名度の高い名作となっています。
新世紀エヴァンゲリオンの大ヒットを受けて、漫画やアニメ業界では様々なよく似た作品が見受けられるようにもなりました。そんな、新世紀エヴァンゲリオンのヒットからの影響を受けた作品たちは『セカイ系』とも呼ばれ、なるたるもそんな『セカイ系』の作品の一つと言われています。少年少女が謎の敵と突然闘わなければならなくなる展開は、なるたると新世紀エヴァンゲリオンの共通点ともいえます。
新世紀エヴァンゲリオンでは、エヴァンゲリオンに搭乗した主人公たちが使徒と闘います。なくなるに登場する、シイナとホシ丸が他の竜の子と闘うシーンでは、新世紀エヴァンゲリオンのアニメのシーンを彷彿とさせると話題となりました。世界設定や戦闘シーンに共通点の多いなるたると新世紀エヴァンゲリオンなので、なるたるは新世紀エヴァンゲリオンのパロディと言われているのです。
なるたるのトラウマシーン集
なるたるのトラウマシーン①豚食い
出典: https://festy.jp
トラウマとなるシーンや展開が見る人に衝撃を与える作品なるたる。そんななるたるの有名なトラウマシーンをいくつかご紹介します。まずは、豚食いと呼ばれるキャラクターのシーンです。なるたるには、ノリ夫と呼ばれる少年キャラクターが登場しています。ノリ夫は少年ですが見た目は美少女そのもので、健気な性格でファンを獲得していた人気キャラクターでした。そんなノリ夫はなるたるで壮絶な死を遂げる事になります。
なるたるのノリ夫と豚食いのトラウマシーンをネタバレ紹介します。ノリ夫は中学二年生の男の子で、シイナと出会う事になります。鶴丸という少年と一緒に行動しているノリ夫は、二人が住む作業場で人形を作ることを趣味としていました。ある日、シイナと鶴丸が留守にしている家にいたノリ夫の元に、やくざたちが乗り込んできます。やくざは鶴丸を探していました。やくざから逃げるノリ夫でしたが、足を切られてしまいます。
ノリ夫が歩けないと分かったやくざは、豚食いと呼ばれる男に、ノリ夫を好きにして良いと言います。抵抗しないノリ夫を、豚食いは犯してしまいます。ノリ夫の腹部を引き裂いて内臓を引きずりだす豚食い。意識の遠のくノリ夫ですが、豚食いは薬物を注射して無理やり延命させます。その様子をビデオに撮影して豚食いは楽しんでいました。最期にノリ夫は「言えなかったなぁ」と言い残して絶命します。
ノリ夫は本来自分の竜の子を使えば、そんな目に合うことはありませんでした。しかし、ノリ夫の竜の子は鶴丸についており、呼び戻せば鶴丸が危険にさらされます。鶴丸に特別な想いを抱いていたノリ夫だったので、彼の為に壮絶な最後を遂げたのです。ノリ夫の最期の「言えなかったなぁ」とは、鶴丸への想いの事でした。帰ってきた鶴丸が見たものは、人形の上に飾られた首だけになったノリ夫の変わり果てた姿でした。
なるたるのトラウマシーン②試験管
なるたるのトラウマシーンで有名なものに、ひろ子という少女がいじめられてしまうというシーンがあります。ひろ子はシイナの通う小学校の生徒で、いじめっ子たちに目を付けられています。いじめっ子たちのいじめは日に日にエスカレートしていき、ある日いじめっ子の女子生徒は試験管をもってきます。女子生徒は試験管をひろ子の女性器の中に入れ、お腹を蹴って割ってしまおうとしたのです。
そんな事をすればいったいどんな酷いことになるか、想像するに難くありません。これを見た視聴者は、あまりに残酷な行為にトラウマになってしまったという人が続出しました。また、この酷いいじめを行っているのが、小学生の女子生徒だという事も、トラウマポイントの内の一つです。結局ひろ子は試験管を割られずに済みましたが、いじめっ子たちはいじめの内容を楽しそうに話しており、いじめのひどさがうかがえます。
また、試験管のいじめシーンと同じく、ひろ子対してのいじめで有名なのが『ミミズジュース』です。ミミズジュースとは、読んで字のごとくミミズの入った液体をひろ子に飲ませるというものです。いじめっ子からミミズジュースを飲むように言われたひろ子は、ミミズジュースを口に入れますが、あまりの気持ち悪さに吐いてしまうのでした。このミミズジュースも、なるたるのトラウマシーンとして有名です。
なるたるのOPに関する感想や評価
OPとのギャップで鬱になる!『なるたる』
— けんけん (@kenken452) October 8, 2017
なるたるOPへの感想では、やはり一見しただけでは内容と全くマッチしていないというものが多いです。とても可愛らしい絵柄で描かれたなるたるのOPは、それだけを見ると少女の日常を描いた明るい作品だと思われてしまいます。そんな内容とマッチしないなるたるのOPは、ギャップで鬱になるという感想も多いです。
主様が好きなアニメのOPランキングゥー!
— AI 苗殻りゆむ (@airiyumubot) February 28, 2019
第3位!
「なるたる」の「日曜日の太陽」だってぇ!
伏線が多いけど、雰囲気が好きみたい……。
なるたるのOPでの感想では、好きなOPの上位に入るという感想もあります。なるたるのOP「日曜日の太陽」は、ポップな曲調だけ聞くと普通に楽しく良い曲だとの評価も得ています。また、OPに散りばめられた伏線の多さもファンにとっては評価されるポイントとなっています。純粋に明るい雰囲気が好きで、アニメの内容や隠された伏線は関係なく好きだという感想もあります。
なるたる
— けーたに@KOFXI 新潟 エリナ勢 (@ktani0281) December 27, 2018
YouTubeで全話視聴
ミミズジュースで知ったアニメ
キッズステーションwwww
予想してたよりグロくなかったけど個人的に面白かった、多分漫画の方がヤバイと思うのでブックオフへ行ったら全巻コンプリートするしか!
OPの和やかな絵がめっちゃ好き
曲も癒される
話の内容でぶち壊されるけどw pic.twitter.com/tECAzoFjt5
なるたるのOPへの感想では、OPの絵柄の和やかさが可愛くて癒されるというものもあります。内容を見てしまうとその印象は壊れてしまいますが、ポップで優しい印象のアニメのOPとして人気のあるOPとなっています。
なるたるOPの伏線・ネタバレまとめ
ここでは、OPの映像と内容があまりに違うことで問題作と呼ばれてしまった、アニメなるたるについての情報をご紹介しました。アニメなるたるはそのダークな内容と重くて暗いテーマにより、トラウマアニメとも呼ばれています。そんななるたるのアニメOP曲「日曜日の太陽」は、ハーモニカの前奏で始まるポップで爽やかな楽曲でありながら、歌詞の内容は非常に暗くて悲しいというものでした。
なるたるのOP「日曜日の太陽」は、なるたるの作者鬼頭が自殺してしまった友人に向けて贈ったという曲でした。そんな楽曲「日曜日の太陽」は、なるたるの内容とマッチした曲と言えます。アニメなるたるのOP曲に隠された伏線ネタバレ情報と合わせて、なるたるへの感想評価、話題のトラウマシーンもご紹介しました。アニメなるたるが気になったという人は、是非作品をチェックしてその世界観を味わってみてください。