【宝石の国】月人の正体を考察!王子・エクメアの目的やモデル等あらすじネタバレ

累計発行部数は140万部を突破した『宝石の国』は「月間アフタヌーン」で連載中の市川春子原作による日本の漫画作品です。『宝石の国』に登場する月人がかぐや姫に似ていたり、月人の王子・エクメアのモデルがブッダではないかとファンの間では話題となっています。『宝石の国』の月人の正体を考察し、月人の王子・エクメアの目的やかぐや姫やブッダがモデルとされる所以等について迫り、『宝石の国』のあらすじをネタバレ紹介していきます。

【宝石の国】月人の正体を考察!王子・エクメアの目的やモデル等あらすじネタバレのイメージ

目次

  1. 月人が登場する宝石国とは?
  2. 宝石の国の月人の正体を考察
  3. 宝石の国の王子・エクメアの目的とは?
  4. 宝石の国の月人にはモデルがいる?
  5. 宝石の国のあらすじをネタバレ
  6. 宝石の国の月人に関する感想や評価
  7. 宝石の国の月人の正体やモデルまとめ

月人が登場する宝石国とは?

『宝石の国』は六度の隕石で地上の人類がいなくなった遠い未来の世界を描く、アクション・バトル・ファンタジーです。宝石を擬人化する新しい着想やキャラクターデザインの美しさに加え、『宝石の国』の世界観や人間哲学などが盛り込まれて高い評価を得ています。そんな『宝石の国』に登場する「月人」の正体やエクメアの目的、そしてブッダやかぐや姫との関連などについてご紹介していきます。

宝石国の作品情報

  • 作品名:宝石の国
  • ジャンル:SF ・ファンタジー
  • 原作:市川春子
  • 出版社:講談社
  • 掲載誌:月刊アフタヌーン
  • 発表期間:2012年12月号 - 連載中
  • 巻数:既刊9巻(2018年10月23日現在)
  • アニメ放送局:MBS・TOKYO MXほか
  • アニメ放送期間:2017年10月 - 12月
  • 話数:全12話

宝石の国の月人とは?

『宝石の国』に登場する勢力の月人たちの正体は、「祖なる動物」いわゆる性別が存在する人間と同様の生き物であり、魂そのものです。見た目はかぐや姫に登場する仏像や天女のような姿をしています。月人は不死身ですが、食事や排泄など生命維持活動があり、人間のような営みを永遠と繰り返しているのを苦痛に思い、全てから解放されて無に帰る事を願い、目的とし、それは「祈り」によって可能であると考えています。

そのため、祈ることのできる、『宝石の国』の宝石たちのまとめ役・金剛先生と直接交渉をして祈りを待っていた月人ですが、その目的願いに応えてもらえませんでした。月人は、体が宝石で出来ている『宝石の国』の宝石たちに目を付け、容赦なく宝石たちを連れ去って金剛先生に見せしめをするようになります。

TVアニメ『宝石の国』公式サイト

宝石の国の月人の正体を考察

月人にはどんな種類がいるのか?

『宝石の国』に登場する、宝石たちを狙い幾度となく来襲する月人には種類があり、旧式と新型という2種類があります。月人に捉えられた『宝石の国』の宝石たちは粉にされて装飾品にされたり、月人たちが持つ武器に変えられます。この武器となった宝石を持つものが新型で、持たないものが旧式とされているようです。

月人の正体を女王ウェントリコススが語る

『宝石の国』のアドミラビリス族の女王ウェントリコススが語った月人の正体は、かつて陸地に生息し、六度目の流星の落下で陸地共々海に沈んだ「人間」という生物が、魂と肉と骨の3種類に分かれたうちの、魂に当たるといいます。長い年月をかけて魂と肉と骨は、それぞれの生命体を形成します。肉を司る生物は知を重ね紡ぐ特性を持ち、骨を司る生物は他の生物を体内に取り込んで不死に生きる術を身に付けます。

魂を司る生物は肉と骨を取り戻すために彷徨います。アドミラビリス族の女王であったウェントリコススはこの言い伝えからそれぞれの種族の性質と行動を当て嵌め、月人の正体は魂に当たると考えたのです。そして、月人も元を辿ると人間だったといいます。

月人の博士と呼ばれる人物の正体

『宝石の国』で白衣を着用している月人の「博士」と呼ばれる人物の正体は、金剛先生の制作者を再現して造られた不完全な模造体です。後にご紹介する月人の王子・エクメアは「祈り」を目的とし、金剛先生は祈るために人間によって作られた機械です。しかし、金剛先生は壊れてしまい、本来の役割を放棄したことで、エクメアが目的を果たすための手段の一つとして「博士」を造ります。「博士」は不完全なので顔は作られていません。

月人には将軍と呼ばれる人物の正体:セミ

『宝石の国』で月人の王子・エクメアからは「将軍」呼ばれるセミは、フォスの監視兼世話係として任命された逞しい身体をした男の月人です。優しく穏やかな性格で力が強く、戦闘力はかなり高いようです。フォスが好きで言葉が話せないセミは、フォスが宝石の国に帰る際、目に涙を溜めて力強くフォスを抱いて心配する様を行動で示し、フォスを慕う気持ちを表現します。

月人の登場時のBGMが不気味すぎる

アニメ『宝石の国』には月人のBGMと呼ばれものがあり、ジブリ「かぐや姫の物語」に登場するような月人の襲来や宝石たちを連れ去る場面に流れます。ファンの間では『宝石の国』の月人のBGMがとにかく不気味すぎると話題になっています。『宝石の国』の月人のBGMは、インドネシアの民族音楽のガムランのような魅惑の音色で、不気味と感じる方もいれば、その音色に魅了される方も少なくないようでうす。

月人はかぐや姫と似ている?

先でも少し触れていますが、『宝石の国』で羽衣を着た天女の姿の月人のその出で立ちが、ジブリ「かぐや姫の物語」に出てくる天女を想像させます。また、月人が『宝石の国』の宝石たちを襲撃して連れ去る際に、筋斗雲のようなものに乗ってやって来る様子も、まるで、「かぐや姫の物語」の月の使者がかぐや姫を迎えに来た際のシーンを彷彿させ話題となっています。

ファンの間では、『宝石の国』の月人はかぐや姫がモデルとなっているという説で注目されており、かぐや姫の話が好きな方にはたまらない設定となっていて、誰もが知るかぐや姫で物語に入り込みやすい印象があるようです。

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宝石の国の王子・エクメアの目的とは?

月人の王子と呼ばれる人物の正体:エクメア

『宝石の国』の月人の王子の正体は、月人のまとめ役のエクメアです。見た目が華やかで美しく、複数の美女を引き連れています。名前であるエクメアの花言葉の意味「他人を思う気持ち」や「思慕の情」とは真逆な性格の持ち主で、目的の為なら手段を選ばず、宝石たちやアドミラビリス族を躊躇なく捕まえる冷酷非道な行動に出ます。

エクメアは『宝石の国』の物語の中で王子と呼ばれていますが、王家に属しているわけではなく、エクメアが月人たちにとって特別な存在であることからそう呼ばれているようです。

月人の王子・エクメアの目的とは?

『宝石の国』で月人の王子・エクメアの目的は、金剛先生に本来の役割である「祈り」をしてもらう事です。「祈り」によって全ての苦しみから解放されると考える月人たちは、唯一祈ることが出来る金剛先生と直接交渉をしますが、それを拒まれます。

困ったエクメアは、目的達成のために月人を『宝石の国』の宝石たちの元に送り込んで攫い、アドミラビリス族を捕えることを画策して金剛先生を揺さぶります。『宝石の国』の宝石たちを攫うことで、金剛先生に何らかの影響を与えていることは確かですが、未だ目的は達成されていません。

月人の王子・エクメアのモデルはブッダ?

『宝石の国』で月人の王子・エクメアは、高度な文明都市の王宮のような所に住み、美しい容姿で皆に敬われ、美女に囲まれて不自由なく生活しますが、生きることに強い苦しみを感じています。この描写は、仏の道で悟りを開いたブッダによく似ています。インドのある国の王子として生まれたブッダは類まれな才能や財産などに恵まれ、将来は国王になることが約束されていました。

しかし、ブッダは成長するに従い、感傷に浸ることが多くなります。美女と結婚して子供にも恵まれても、ブッダの様子に以前変わりはありません。ブッダを心配した国王は、様々な贅沢をさせてブッダを明るくしようと試みますが、ブッダは全てを捨て、出家するのです。このブッタの苦しむ生き様とエクメアの生き様には似通うものがあり、『宝石の国』に登場する月人の王子・エクメアのモデルはブッダといわれる所以です。

宝石の国の月人にはモデルがいる?

宝石の国の巨大なカタツムリの正体とは?

『宝石の国』のフォスは月人が襲来したときに落としていった謎の巨大カタツムリに飲み込まれ、助け出されたことをきっかけにしてカタツムリと話すことができるようになります。そのカタツムリとは、昔アドミラビリス族を統率していた女王のウェントリコススでした。

月人の襲撃で壊滅状態に陥れられたアドミラビリス族は、月人に連れ去られ、思考を奪われて月で養殖されていると言います。ウェントリコススはフォスと共に行動をし、かつて暮らしていた故郷の海を見たいとフォスに連れられて海に入ると、カタツムリの姿から本来のクラゲの様に透き通った美しい身体のウェントリコススの姿に変わります。

月人は人間の本質?宝石の国で描かれた深い人間観

『宝石の国』の物語には、女王のウェントリコススが「月人はまさに人間そのもの」というフレーズが出てきます。天敵がいるわけではないのに戦争を好み、便利で不自由のない生活が出来ているにも拘らず、心が満たされることはなく、平穏とは程遠い心境で、お金の無い生活に怯えて次から次へと湧き上がる欲望のままに行動し、罪を造り続けて苦しむのが人間という人間の本質を説く『宝石の国』の物語の独自の人間観が描かれています。

宝石の国のあらすじをネタバレ

宝石の国のあらすじ

さて、『宝石の国』の月人についてご紹介してきましたが、ここで、アニメ『宝石の国』のあらすじを全12話のネタバレ紹介していきます。主人公フォスの活躍ぶりを見ていきましょう!

宝石の国の第1話

『宝石の国』のフォスは宝石の硬度が低く、月人に好まれる宝石の色をしており、あまりにも不器用だったために他の仕事も任されませんでしたが、宝石たちを束ねる金剛先生に、自然にあるもので、未知のものを記録する「博物誌の編纂」の仕事の依頼をされます。フォスは、博物誌を早く完成させる為に、夜の警備をしているシンシャという宝石を訪ねます。シンシャには銀色の毒液を作る能力が備わっており、戦闘力が高い宝石です。

シンシャの毒に触れると、宝石の輝きを失うことから、『宝石の国』の宝石たちはシンシャを恐れていました。フォスはシンシャを訪ねる際、目の前に月人が現れ、危機一髪でシンシャに助けられます。シンシャは月に行けば、重宝されるのでは無いかと、攫われるのを1人待っていましたが、月人に出会うことはなく、フォスが敵の月人に襲われるのをみて羨ましく思い、必要とされない自分を嘆きます。

宝石の国の第2話

そんなシンシャを見た『宝石の国』のフォスは、シンシャにしかできない仕事を必ず見つけると約束します。しかし、何もアイディアが浮かばないフォスは、ダイヤモンドが新しい戦い方を考案したことを聞きつけ、ダイヤを訪ねます。ダイヤと話していると月人が来襲し、ダイヤは交戦しますが、持っていた武器が手から離れ、ダイヤはフォスを月人から遠ざけ、1人ピンチを迎えます。そこに仲間のボルツが現れ、月人を殲滅します。

ダイヤは腕が折れる無茶な戦い方をし、ボルツに咎められますが、ダイヤは、硬度が高いが故に、戦えない者は意味がないといいます。そんな中またしても月人が襲い、今度は宝石学校を狙います。ボルツらが月人を殲滅し、事態は治ったように思われましたが、巨大なカタツムリの貝殻のゼリー状のものがフォスを飲み込みます。ボルツは武器で応戦しますが、武器を溶かし、ダイヤモンドのボルツの体さえ溶かしてしまいます。

宝石の国の第3話

ダイヤが貝殻の中のフォスと助けようと苦闘の末、貝殻を強打します。すると、カタツムリは体勢を崩して海へと落ち、ボルツたちが海へ潜って貝殻を調べますが、フォスは見当たりません。すると、フォスの代わりにカタツムリがダイヤに話しかけます。驚いたダイヤ達はカタツムリがフォスだと思い、宝石修復師のルチルに見せます。ルチルは解剖して調べようと言い、不安に思ったダイヤはカタツムリを連れ出します。

ダイヤはフォスを戻す方法を聞き込みますが、解決策は見つかりません。一方、シンシャは夜の警備中で、フォスの言葉に思いを巡らせていました。その時、今までに見たことのない光を放つダイヤを見つけ、帰るように促します。立ち去るシンシャにダイヤはカタツムリ姿のフォスを見せて経緯を話すと、シンシャは「カタツムリの殻を傷つけたか?」などの意味有りな問いを残します。

『宝石の国』のダイヤはシンシャが解決策を知っていると踏み協力を求め、シンシャは少し面倒な様子でしたが、ヒントを出しすとダイヤはその言葉で貝殻からフォスの色の部分を削り取る復元方法を思いつき、他の宝石たちの協力の元、フォスの復元に成功します。

宝石の国の第4話

元の姿に戻ることが出来た『宝石の国』のフォスはカタツムリの言語が理解できるようになっていました。そして、そのカタツムリは全アドミラビリス族を束ねる王・「ウェントリコスス」だといいます。月では月人によって仲間たちが月の甘い水を飲まされ肥大化され、意思を奪われ養殖されていると語ります。ウェントリコススは海の中の荒れ果てた自分の故郷を懐かしく思い、一目でいいから見たいと願い、フォスはその願いを叶えます。

海の中で元の透き通った美しい姿に戻ったウェントリコススは、フォスに星に伝わる「人間」という生き物がいたという言い伝えを話し始めます。そして現在に至る、アドミラビリス族と宝石と月人についての関りやそれらの正体についてを明かします。ウェントリコススの話に耳を傾けていると、フォス月人の来襲に遭います。そして、それは月人に捕らわれた弟、アクレアツスを助ける目的のためのウェントリコススが仕組んだ罠でした。

宝石の国の第5話

その頃、『宝石の国』の宝石の学校ではフォスがいなくなったことで大騒ぎになっていました。フォスは月人によって海から引き揚げられ縛られていました。ウェントリコススは月人にさらに宝石を要求されますが、これ以上宝石を連れていけないと言います。そんなウェントリコススを月人は攻撃し、フォスが叫び声をあげると背後で眠っていたアクレアツスが目を覚まし、暴れまわり月人を消し去ります。

『宝石の国』の宝石たちはフォスの痕跡のある浜辺で海に入ろうとしていました。シンシャは岩陰からその様子を見守ります。すると、どこかから微かに声が聞こえ見ると、そこにはフォスの姿とアクレアツスの貝殻のかけらがありました。足を失くしボロボロな状態のフォスは捜索している宝石たちのところに運ばれ、皆から心配される中、金剛先生からは博物誌の制作の中止を言われます。

『宝石の国』のフォスはアクレアツスの貝殻で足を代用しますが、足は動きません。仕事もクビで不自由な足に憤りを感じ落ち込むフォスですが、現状を受け入れ前向きに考え直すと新しい足をつけてそこに立ち、さらにフォスは俊足を手に入れるのでした。

宝石の国の第6話

『宝石の国』のイエローダイヤモンドは数々のパートナーを月人に奪われ、自身も月人に狙われる1人でした。現在の相棒のジルコンがイエローダイヤモンドを庇い、首が捥げてしまいます。ジルコンはイエローダイヤモンドを尊敬しているといい、イエローダイヤモンドは自分はそんな値の者ではないと卑下します。その時、日向ぼっこをしているはずのフォスの姿がないとイエローダイヤモンドはフォスを探します。

フォスの名を呼びかけると、イエローダイヤモンドのすぐ横をものすごい速さで通り抜けたフォスがいました。フォスは足のコントロールが上手くできない様子です。フォスはこの足を活用して戦いたいと金剛先生に申し出ます。すると一度、アメシストと一緒に見回りすることを許されます。『宝石の国』のアメシストは2人で1人の剣の達人です。フォスはアメシストとの慣れない見張りで疲れ果て3日目には寝転んでいました。

その様子を見たアメシストはフォスを剣術の稽古に誘いますが、そこに月人が襲ってきます。臨戦態勢のアメシストは月人を倒していきますが、背後を取られ月人の兵器に捕まると、少しずつ砕かれていきます。フォスはへたり込み動けませんでした。そこに、騒ぎを聞き付けてやってきた金剛先生らが応戦し、月人を倒します。ボルツはへたり込むフィスに怒鳴りつけます。

宝石の国の第7話

修復されたアメシストを目の前にして、『宝石の国』のフォスは土下座をして謝ります。アメシストは自分たちも油断していたと逆に謝罪されます。これから寒い冬がやってきて光の力が弱くなるため『宝石の国』の宝石たちは冬眠に入ります。シンシャにも冬眠用の寝具を渡すようにルチルに言われたフォスですが、合わせる顔がないと断ります。いつもなら一番に冬眠して一番遅くに目覚めるフォスですが、今回は眠気が来ないと言います。

金剛先生は月人来襲の際に対応した、冬の時期にしか体を持たないアンタークと共に起きていることを許します。その判断に不服そうなアンタークですが、フォスに自分の仕事の流氷砕きを任せます。硬度が高くないフォスには極めて厳しい仕事です。流氷で仕事をするフォスは流氷が話しかけてくると金剛先生に話すと、それは流氷の声ではなく自分の声で、消してはいけない、流氷の仕事する際は限りなく平静でいるようにと語ります。

フォスはアンタークに何とか着いていきますが、アンタークが金剛先生にフォスの俊足の足の様な腕があればという話を聞いてしまいます。フォスは足を失った時と同じように、腕も無くせばと考えますが、代わりとなる貝殻のかけらがありません。自分の想念が木霊する流氷の中でフォスは葛藤していると手を滑らせて頭らか流氷の中へ落ちてしまいます。アンタークがすかさず助け出しますが、フォスの両腕は失っていました。

宝石の国の第8話

アンタークはすぐさま海に飛び込みフォスの腕を探しますが見つかりません。2人は金剛先生の元に報告に行くと、「緒の浜」に行くように言われます。「緒の浜」とは『宝石の国』の宝石たちが生れる場所で、そのほとんどが意思を持たず、フィスらのようになるのは稀だといいます。そこに柔らかくて変形しやすい金や白金ばかりで重いことから使えません。アンタークは仕方なく、フォスの腕に金を仮止めします。

空が段々と晴れ渡り、月人が襲ってくるような気配がしたアンタークは帰ろうと促しますが、既に月人が背後迫っており、アンタークは交戦することになります。フォスは金に包まれた状態でアンタークに助けを求めます。アンタークは体にひびが入りながらも無事でした。フォスの側に寄ろうとしたアンタークを月人の矢が貫き砕け散ります。月人はアンタークの破片を集め、フォスには気づかない様子です。

『宝石の国』のアンタークを集め終えて去ろうとする月人に、フォスの怒号が響き渡ると金が伸縮して月人を引き裂きます。フォスはアンタークを取り戻そうと必死に他の月人を追いますが、連れ去られてしまいます。学校で別の月人に足止めを食らっていた金剛先生が駆け付けフィスを受け止めると、自責の念に駆られます。

宝石の国の第9話

『宝石の国』のフォスは連れ去られたアンタークに変わって冬の仕事をこなします。合金を多少は使いこなせるようになったフォスは、月人来襲時も月人を蹴散らすことが出来るほどでした。フォスは休もうとはせず、黙々と業務をこなします。フォスの顔から笑顔は消えて髪も短くなっていました。フォスの記憶に蘇るのはアンタークの姿で粉々に砕けていく姿で、目から流れる合金だけは押さえることが出来ないと言います。

やがて春が来て、『宝石の国』の他の宝石たちが目を覚まし、変貌を遂げたフォスの姿は一気に注目を集めます。フォスは腕を失ったことでシンシャの記憶が無くし、ルチルに重傷だと告げられます。朝礼にでることが嫌いなシンシャと学校で出会うと、フォスはシンシャの仕事探しは順調だと言いますが、嘘だとシンシャにはバレます。金剛先生が瞑想(眠り)に入ったことで『宝石の国』の宝石たちは巡回に出回ります。

草原を歩いていると月人とアメシストが交戦していました。そこに応戦したフォスは月人を一瞬で蹴散らします。アメシストは驚き、その現場を目撃した他の宝石たちもフォスの変わりように驚愕します。その中にはダイヤの姿もあり、ただならぬ視線をフォスに投げるのでした。

宝石の国の第10話

『宝石の国』のフォスは、月人を研究するアレキに容姿が変わったことで、性格も変わったと言われながら、新型の月人について話します。そこにボルツが現れ、自分とペアーになれと言います。フォスはダイヤのことを気にかけ、ボルツからの話をなかったことにしようとしますが、アンタークの影が現れて逃げるなと言われると、ボルツと組むことにします。

フォスはその事実をダイヤに告げると、自分が仕向けたことでもあるとしてそれを受け入れますが、フォスとボルツの巡回を寂しそうに見守るのでした。ボルツはフォスには弱点があるといい、それを補えるのは自分だと話します。ボルツの考えを聞き、感心するフォスの前に月人が現れ、今までの月人とは強さのレベルが違い自分たちはでは無理だと判断した2人は、学校にいる金剛先生を思いつき学校におびき寄せます。

他の宝石たちは皆巡回中で学校にいないものと考えてのボルツの作戦でしたが、月人の標的が別の方に向いたのを知り、学校に誰かいることが分かります。ボルツとフォスが月人を追いかけると、そこにいたのは月人に1人で立ち向かうダイヤの姿でした。倒れ込むダイヤに駆け寄ったボルツは、ダイヤの盾となり巨大な月人に挑む姿勢を見せます。

宝石の国の第11話

月人は2体に分裂し、1体はボルツに切られ、1体は逃げ出します。逃げる月人を追おうとしまうが、背後に新たな4体が現れます。逃げ出した月人はフォスとアレキに遭遇し、フォスが合金で月人を抑え込みますが、合金の量が足らず刀を形成することが出来ません。月人を前にしたアキレは豹変し、月人を切り裂きます。フォスとアレキは4体と対峙していたボルツに応戦して月人を倒します。

豹変したアキレをみてもボルツは動じませんでした。月人を倒して安心した一同でしたが、そこには月人の残骸が蠢いていました。まるで犬のような愛らしさのある月人で退治するのを躊躇していると、犬たちは逃げ出します。犬たちを集めるのは夜までかかり、宝石たちはくたくたです。その時、月人が合体し始め、雄叫びを上げます。金剛先生はその声を聞き目覚めます。

『宝石の国』の宝石たちは月人に捕まる中、フォスは人形を合金し先生の元へ誘い出すと、先生が現れます。先生は、目の前の月人を見て「しろ」と呼びかけ、さらに手なずけるのをフォスは目撃します。フォスは金剛先生と月人の関係を疑い、その疑惑は、他の宝石たちの中でもフォスが気づく以前から浮上しており、皆胸に秘めていました。フォスは金剛先生に直接聞こうとしますが、目の前に口に手を当てたアンタークが現れます。

アンタークもまた、気づいていましたが黙っていたのです。金剛先生に懐いていた月人は先生を包み込むようにして霧のように消えていきます。フォスが月に帰ったのかと聞くと「満足したようだ」と先生は答えます。フォスは月人の出現を待っていると、そこにルチルが現れます。

ルチルは相棒で生まれつき体中に穴の開いたパパラチアを眠りから覚ますために、パパラチアに合う宝石を探しに「緒の浜」へ向かう途中でした。フォスは冬に見つけたパパラチアと同じ硬度のルビーをルチルに差し出します。すると、それをはめたパパラチアはゆっくりと目を覚ますのです。

宝石の国の第12話

目を覚ましたパパラチアにフォスは金剛先生と月人の関係の真実を暴くことについて相談します。パパラチアは、いずれにせよ、冷静に、慎重に判断するように言うと再び眠りにつきます。フォスは月人に遭うために待ち続けますが、遭うことはありませんでした。

フォスはアキレに月人についてあるだけの情報を求め、アキレもそれに喜んで応じます。夕暮れ時に岬に向かったフォスは月人に遭います。合金の腕で月人を捉えると自分の言葉が分かるかと問います。それに応えるように不敵な笑みを見せる月人でしたが、フォスの様子を見たシンシャが毒で容赦なく月人を溶かします。

フォスはシンシャにお礼を言うと、シンシャに適した仕事をみつけたと言い、一緒に先生と月人の関係を暴いてくれないかと頼みます。シンシャは自分の望んでいた楽しい仕事ではないにしても、自分が求められたことで組むことを了承し、恩師との対立構造が出来上がったところで、アニメ『宝石の国』の物語に幕が下ります。

宝石の国の月人に関する感想や評価

『宝石の国』の感想の中で多かったのが、宗教観を兼ねた独特の世界観で、宝石を擬人化した魅力的なキャラクターと、金剛先生と月人との関係性を匂わせて、他にも伏線として多くの謎が散りばめられ『宝石の国』の物語へ引き込み、続きが気になるというものです。また、物語のモデルとなるブッダやかぐや姫を連想させる節が『宝石の国』のファンを更に夢中にしているようです。

『宝石の国』の主人公フィスの落ちこぼれぶりや葛藤、そこから自分が何ができるのかという、フィスに限らず、『宝石の国』の宝石たちの存在意義についての問いかけが垣間みられる物語だったようです。アニメ『宝石の国』ではフィスが、最後に最愛の恩師と対立する形で終焉していますが、第2期『宝石の国』に続くような終わり方で、SNS上でも第2期の放送を希望する声が多数上げられています。

宝石の国の月人の正体やモデルまとめ

ここまで『宝石の国』の国のアニメ放送回のあらすじや、『宝石の国』の登場人物である月人とその王子・エクメアの目的やエクメアのモデルとされたブッダとの関連、月人とかぐや姫の関連などについてまとめてきました。

月人の王子・エクメアのモデルがブッダという話には、エクメアの生き様などがブッダそのものなようにも感じられ、『宝石の国』の物語で語られる人間についての話や教え、教訓などが盛り込まれ、考えさせられるストーリー構成で観る側を惹きつけているようです。また、月人の関連で、誰もが知るかぐや姫を連想させるような描写で観る側を『宝石の国』の世界に引き込みやすくさせていたのかもしれません。

かぐや姫に出てくる天女のような出で立ちの月人には、恐怖というよりは誘惑されそうな感覚になる方も中にはいたのではないでしょうか?とても不思議な魅惑の世界観で魅了される人が続出の『宝石の国』の物語です。アニメ『宝石の国』にはまだ、月人の王子・エクメアは登場しませんが、第2期にも続くような終わり方で『宝石の国』のファンの期待は高まる一方のようです。

アニメ『宝石の国』の映像も3Dでとても美しく、『宝石の国』の宝石たちの輝きもクリアで綺麗だと評判になっています。漫画『宝石の国』もまだ連載中ということで続きが気になるところです。果たして、エクメアの目的は果たされるのでしょうか?『宝石の国』の物語は今度どのような展開を見せるのでしょうか?これからの『宝石の国』の物語からも目が離せないこと間違いなしです。

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