宝石の国のシンシャの性格が意外とかわいい？フォスとの関係や名言・声優を紹介

市川春子先生による漫画『宝石の国』は2012年12月号より講談社の『月刊アフタヌーン』より連載開始、2014年には「このマンガがすごい！」オトコ編第10位にランクインします。宝石の国のテレビアニメは2017年10月から12月まで放送され、宝石たちが美しく動く様子に心奪われた視聴者も多く、今も根強い人気を誇っています。2018年10月23日までにコミックは9巻まで発売されています。

• モデル鉱物は辰砂
• 硬度2
• 一人称は俺
• 体色は赤
• ダイヤモンドと同じ年の生まれ

『宝石の国』でのシンシャは深い赤色の髪色でセミロング、人を寄せ付けないような切れ長の目で他の宝石たちに害を与えないように距離を取っています。体から毒性の高い銀色の液体を放出し操り、攻撃や防御にも特化しており攻撃力はトップクラスを誇ります。しかし、その液体の危険性は高く周囲の草花や土、水などを汚染し、他の宝石に付着すると、その部分は切り捨てなければなりません。

そのような能力を持っていることから、宝石たちが活動する日中は薄暗い洞窟の中で過ごし、月人が決して訪れることのない夜に見回りをしています。他の宝石たちと違い毒液を浮かばせて光らせることで一晩中活動することが可能です。本拠地で過ごすことはほとんどなく1日中外にいることが多いため博識であり、このことがきっかけでフォスと交流を持つようになります(詳細は後述)。

『宝石の国』のシンシャのモデルとなった鉱物は"辰砂"は地球上で最も毒性が強い鉱物として知られています。「龍の血」の意味を持つ辰砂は賢者の石とも呼ばれています。そんな辰砂の成分は「硫化水銀」で、加熱すると感覚障害や死の原因や水俣病に繋がる水銀蒸発が生じます。猛毒の水銀ですが、辰砂は綺麗な朱色であり塗料とされてきました。中国では昔から漆器や鳥居などの塗料として使用されていました。

毒にもなる辰砂ですが、不老長寿の薬としても知られ調合して秦の始皇帝が飲んでいたと言われています。また漢方薬としては非常に優秀で、高血圧に効く「牛黄清心丸」や「朱砂安神丸」等に含まれています。現在はスペインのアルマデーン鉱山で採掘が続けられています。辰砂(英語：シナバー)のパワーストーンでの効果は人生を良い方向に導く、能力を開花させるなどの意味合いがあります。

ひねくれ者のように見えるシンシャですが、実は性格がかわいいところもたくさんあります。シンシャは毒を放出してしまっているため、宝石たちに毒が付着するとその部分は削り捨てなけらばなりません。宝石たちにとってその行為は傷の大きさに応じた記憶が無くなるため一定の距離を取り、傷つけないように気を遣っています。決して孤独を好んでいるのではなく、宝石たちを想う気持ちが表れています。

夜の見回りや、戦闘するときのシンシャはどこか憂いに沈んだ顔で、誰も寄せ付けない雰囲気ですが、ふとした瞬間にかわいい表情を見せます。いつもは瞳に悲しさを纏わせているのに、フォスと出会った時から驚いたり、更に意志の強い表情を見せたりとコロコロと変化を見せてくれます。フォスがシンシャとの約束を叶え、「楽しい」と思える瞬間になったらとびきりかわいい笑顔を見せてくれるのではないでしょうか。

宝石の国で夜を孤独に生きるシンシャですが、頼られたら断れず、しかもそれが慕ってくれている者となれば一途な性格です。巨大なカタツムリの形をしたアドミラビリス族にフォスが飲み込まれてしまい、ナメクジになったと思い悩むダイヤの前にシンシャがアドバイスをします。最初はフォスがいないほうがいいと突き放したものの、心配になり、フォスが殻に眠っていることをダイヤに伝えます。

フォスと同じ色の薄荷色の殻を集める宝石たちのおかげで、元の姿に見事復活を遂げシンシャの元を訪れます。そして今度は自分が助けるとシンシャに告げ決意を固めます。フォスに悪態をつきながらも手を差し伸べ、彼女の約束を信じ、夜の孤独から救われるのを待つシンシャは相手を信じるととことん一途でかわいいです。危うくも儚く、感情を表に出せないシンシャのかわいい性格です。

• モデル好物は燐葉石(りんようせき)
• 硬度三半
• 一人称は僕
• 体色は薄荷色
• 声優は黒沢ともよさん

フォスフォフィライト(愛称はフォス)は宝石たちの中で300歳の一番末っ子、月人との戦闘をしたがるものの身体が脆すぎるために戦闘には全く向いておらず、また月人好みの薄荷色であり狙われやすいです。性格は前向きで明るく楽天的ですが無鉄砲なのが玉に瑕でドラブルメーカーになりやすいです。役立たずと認識されているものの、シンシャに関わったりと他の宝石たちにはできないことをしています。

フォスは欠損前は上記のように明るい性格でしたが、冬の見回りをするアンタークを失ってからは内面もがらりと変化してしまいます。冷静で分析的、アンタークの影を追うように落ち着いた雰囲気になり髪も短くなり、金と白金で補完された腕を自在に使いこなし戦闘力は向上しました。その後、頭部を失いラピスの頭部を移植、思考にも変化がもたらされ先生や宝石たちを裏切り月人と接触します。

フォスは硬度は三半と非常に壊れやすく、月人との戦闘には向かず他の宝石たちと違って役割が与えられていませんでした。ですが、自由奔放で誰よりも戦闘に出たい気持ちが強いフォスに、宝石たちを束ねる金剛先生は1つの仕事を与えます。それは博物誌の編集でした。地味な仕事に不満たらたらのフォスですが、どうしたら博物誌を完成させることができるのか思いつかず他の宝石たちに色々と聞いて回ります。

しかし思ったように情報は集まらず行き詰った時に、ゴーシェなどの宝石たちにシンシャに訊いてみてはと教えられフォスはシンシャを探し始めます。ベニトに居場所を尋ねるものの、部屋には帰ってきていないと告げられます。シンシャの部屋を覗くと、毒液が部屋中に飛び散っており、同じ宝石仲間に「傍にいると落ち着かない」と言われてしまう存在のシンシャにフォスは増々興味を持ち始めます。

シンシャを探すうちにフォスは月人に最も襲われやすい虚の岬に足を踏み入れてしまいます。月人好みの薄荷色のフォスは月人に見つかり狙われてしまいますが、そこへ颯爽とシンシャが現れ戦闘を開始します。自身の銀色の毒液を出し戦うシンシャは時に辛そうにし、周囲には飛び散った毒液により草花を枯らしていました。月人撃退後に崖から落ちたシンシャにフォスが手を差し伸べ助け出します。それが2人の出会いでした。

フォスの足が欠損した両脚の代わりにアゲートと殻を合わせたものが使用され速さを増します。それにより見回りを始めますが恐怖で足がすくみ動けなくなってしまいます。そんなことがあり冬の間は眠らずに冬担当のアンタークと共に見回りを始めます。しかし、その間に両腕を流氷に砕かれ、補填として合金を接合、動きが鈍くなっている間に目の前でアンタークが月人に奪われてしまいます。

冬が終わり、春が訪れフォスは一番重要な人物を忘れてしまっていました。それはシンシャのことでした。すぐに思い出しますが、記憶がまずいことになっていることを認めざるおえませんでした。見た目が変わったことで他の宝石たちに追いかけられるフォスは外へと出てシンシャと久々の再会を果たします。シンシャに腕をなくしたことを指摘されるも、仕事探しも順調だと誤魔化しますが嘘だとバレているため一蹴されてしまいます。

その後、犬型の月人が現れ先生から「しろ」という言葉を聞き、月人と親しいのではないかと疑い始め、また夜の岬をブラブラします。そこにはシンシャがおり、フォスが疑問をぶつけると月人と先生が関係があることをみんな勘づいている、それでも先生を信じて慕っているという答えが返ってきます。シンシャに「おまえはどうする？」と聞かれ何もできないフォスはずっと悩み続け、月人について調べる決意を固めます。

先生と月人の関係を暴こうとシンシャを誘いますが、断られたフォスはゴーストと組むことになります。その後、ゴーストを失いカンゴームと共にコンビも組むも月人に頭部を奪われてしまい、保管してあったラピス・ラズリの頭部を移植し、目覚めた時には思考も変わりはじめます。その後、夜のトンネルを訪れシンシャと会話を交わします。そこでシンシャはフォスがラピスの影響で理解力が高まっていることに気付きます。

その後月へ行く決意をシンシャに伝えます。一度月へ行き戻ってきたフォスはシンシャを連れていくため再度誘いに行きます。「今度こそ一緒に行こう」とフォスがシンシャを誘い"一緒に"という言葉に心揺らぎますが、シンシャは先生が1人になってしまうと拒否します。その返事にフォスも驚き何度も説得をします。毒が抑えられるかもしれないと言っても首を縦には振ろうとしません。

時は来て、虚の岬にはフォスとそれについていこうとする宝石たちが月へ向かい、その様子をシンシャは遠くから見守ります。先生側に残ったシンシャはボルツに引っ張られみんなの輪の中に入ります。数日後、フォスは月人側として宝石の国を襲撃、ボルスと戦っているとシンシャが現れ、フォスの一瞬のスキを突き攻撃されてしまいます。激しい攻防の末、フォス達は回収され月に帰還します。

宝石の国のシンシャとフォスについて声優の2人がインタビューで語っています。フォスの声優の黒沢ともよさん、シンシャの声優の小松未可子さんは役を演じるにあたって原作を読んだようですが、漫画としての情報量は多くなく、読者があれこれと考えながら読む作品だと感じたようです。小松さんもシンシャの性格はひねくれているけれど、優しい部分が隠れていると語っています。

シンシャは空気が読めるものの伝える力が足りない、フォスは空気が読めず無鉄砲なので会話のシーンは互いにコミュニケーションが取れていない者同士だからこそ分かり合える部分があるのではないでしょうか。凸凹コンビでまるですれ違う恋人状態であると声優の2人はインタビューで語っています。原作は続いておりますが、また2人の声で掛け合う演技を見たいものです。

『宝石の国』第1巻51ページからの名言です。博物誌の仕事を依頼されたフォスは宝石たちに聞きまわりますが、いい話は聞けず行き詰ったところに博識なシンシャに出会います。しかし、その場所は月人に狙われやすい虚の岬であり、月人好みの色のフォスは狙われてしまいます。その時に目の前に現れたのはシンシャでした。自分の毒液を盾にしながら月人に立ち向かった時に言った名言です。

「俺が息をするだけで土の草も死んでいく…(中略)こんな恥ずかしい、戦いたくない」と戦っている途中で制御できなくなった毒を口から吐き出しそれでも苦しそうに月人に立ち向かいます。崖に叩き落して勝ったと思いきや、力を使い切りシンシャも崖から落ちそうになります。すんでのところでフォスが博物誌をシンシャに差し出し掴もうとするも、フォスの両腕がポッキリ折れるもなんとか助かります。

『宝石の国』第1巻182ページからの名言です。フォスがナメクジになったと思い込むダイヤは他の宝石たちに情報収集するもいい方法はなく海辺でたそがれるダイヤとナメクジフォスの前にシンシャが現れ協力を求めます。最初は突き放すものの、フォスが殻に眠っていることをアドバイスします。それを聞いてダイヤは宝石たちのもとに走り出します。静かになった夜の海辺でシンシャが一言呟きます。

「ただ、うそつきというのだけは、もう少し待ってやってもいい」と銀色の毒液で指先からフォスの形を作って少し期待を込めて語るシンシャの姿はまるで恋する乙女のようにかわいいです。いままでシンシャを思う宝石はいなかったのかもしれません。フォスが現れて、「今よりずっと楽しい仕事を見つける」という言葉に期待してはいけないと思いつつも期待したくなってしまうそんなシンシャの名言です。

こちらの名言は『宝石の国』第4巻177ページのシーンです。宝石の国に現れた「しろ」は金剛先生に懐いている様子です。「しろ」は月人の一部であり、フォスが「しろ」について先生に聞こうとしますが、上手くはぐらかされてしまいます。先生について悩みながら夜を歩くフォスの前に、シンシャが現れます。そこでフォスは先生が月人と繋がっているのではないかと質問をぶつけます。

「自分だけでなく、宝石たちはみんな知っている」という答えが返ってきたフォスは驚きます。知らなかったのはフォスだけであり、みんなは先生と月人との関わりをある程度知っており、暗黙の了解で先生を信じているというのです。黙るフォスにシンシャが「おまえはどうする？」と問いかけます。しかしフォスはそれに答えることができず、ずっとその問いに悩み続けます。

『宝石の国』第5巻178ページからの名言です。「しろ」の一件から先生に疑念を持ち始めたフォスは、いつものように夜の見回りをするシンシャに声を掛けようとするものの、何故か逃げられます。逃げ場のないところに追い込み「君の仕事を見つけた」と話すもののシンシャに「楽しいは？」と聞かれてしまいます。フォスの過去の発言を一字一句口に出すシンシャがその後に「おまえそう言ったろ？」と指摘します。

その際に、うつむき加減でありながらフォスを想い慕っていることが分かる描写です。またシンシャがフォスの言葉をずっと覚えていたのも、その約束を信じてずっと1人待っていたことが分かります。仕事内容は全く楽しいものではなく「先生と月人との関係を暴く」ことなので賛同はできず突き放しますが、フォスが去ってから「ただ組むだけなら別に…」と本音をポツリと呟きました。

『宝石の国』第7巻173ページからの名言です。フォスが「月に行く」と決意を伝えにシンシャの元を訪れます。シンシャに気付かれないようそっと声をかけフォスの話を聞き何とも言えない表情になります。そしてフォスは「一緒にどう」と声を掛け差し伸べられた手を取ろうとしましたが、その手を引っ込めてしまいます。危ないからまずは1人で月に行って様子を見て来ると言うのです。

1人勝手に決意を語り去って行こうとするフォスの背に向けて、シンシャが「行くな」とそう叫びます。しかしその声は風に吹かれてフォスに届くことはなく、振り返ったフォスに同じ言葉を言えるわけもなく「気を付けて」と一言。もう一度言えていたらフォスは月には行かなかったのでしょうか。シンシャの心情が痛いほど伝わる名言でした。

『宝石の国』第8巻181ページからの名言・名シーンです。無事に月から帰ってきたフォスがシンシャに金剛先生の正体を明かし、先生を裏切って月に行くことを提案します。しかしシンシャは1人になってしまう先生を思いやり「それじゃ先生が可哀そうだ」と言います。今まで孤独を生きてきたシンシャならではのセリフで、月側のフォスと先生側のシンシャに分かれてしまった瞬間でもあります。

『宝石の国』のシンシャの声を担当している声優は小松未可子さんです。2003年に『藤井隆のオールナイトニッポンR』のオーディンションで選ばれアイドルグループいもうとの1人としてデビューします。2007年に脱退後、2009年からは事務所を移し女優として活動していました。翌年、『HEROMAN』でジョーイ役を演じ声優業を本格的に開始していき、2012年からは歌手活動もスタートさせます。

2014年には憧れの倉木麻衣さんと対面し、『あたしの音楽』でデュエットを果たします。2016年には所属レーベルをトイズに移籍し、音楽プロデュースチームのQ-MHzと共に新たに歩み出しました。シンシャを演じるにあたって宝石の国は独特の空気感があり想像力が掻き立てられると語っています。また他の声優とは仲が良く金剛先生役の中田譲治さんとTwitter上でのやり取りも見られファンを楽しませました。

• 『HEROMAN』ジョゼフ・カーター・ジョーンズ役
• 『遊☆戯☆王ZEXAL』観月小鳥役
• 『モーレツ宇宙海賊』加藤茉莉香役
• 『ガンダムビルドファイターズ』イオリ・セイ役
• 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』戸塚彩加役

• 『アオハライド』村尾修子役
• 『うしおととら』中村麻子役
• 『亜人』下村泉役
• 『若おかみは小学生！』神田あかね役
• 『ケムリクサ』りん役

『宝石の国』は原作では分かりにくかったところを美しいアニメの描写と声優の演技で表現しており、より一層シンシャの儚い雰囲気が出ています。敵対しているのでラストはハッピーエンドになってほしいと思う読者が多数いました。そして壊れていくフォスを支えられるのはシンシャしかいないと感じるようです。

『宝石の国』のシンシャについてまとめて紹介いたしました。ひねくれ者に見えるシンシャですが素直でないだけで性格は非常にかわいいです。シンシャとフォスの関係性や、シンシャの名言、性格、シンシャのようにかわいい声優である小松未可子さんについて魅力をたっぷりお伝えいたしました。月へと向かったフォスと残ったシンシャのことなど気になるところは多いです。宝石の国はまだまだ続いていますので今後の展開に要注目です！