アニメガッチャマンクラウズの評価は?声優キャストや続編のインサイトも紹介

このまとめでは、アニメ「ガッチャマン クラウズ」「ガッチャマン クラウズ インサイト」についてまとめていきます。内田真礼や村瀬歩など、注目の若手声優が起用されたことでも話題になったアニメ、「ガッチャマン クラウズ」。また、立川市とのコラボレーションで“ご当地アニメ”としても脚光を浴びました。その魅力や評価されるゆえんは、いったいどんなものなのでしょうか? 実写版よりおもしろい!とも言われる「ガッチャマン クラウズ」やの感想、あらすじなどまとめてご紹介していきます。

アニメガッチャマンクラウズの評価は?声優キャストや続編のインサイトも紹介のイメージ

目次

  1. ガッチャマン クラウズの評価やキャストが気になる!
  2. ガッチャマン クラウズの作品情報
  3. ガッチャマン クラウズの主な登場人物と声優キャスト紹介
  4. ガッチャマン クラウズのあらすじ
  5. ガッチャマン クラウズの評価や感想は?
  6. ガッチャマン クラウズ続編のインサイトについて
  7. ガッチャマン クラウズ続編のインサイトの評価や感想は?
  8. ガッチャマン クラウズの評価やキャストまとめ

ガッチャマン クラウズの評価やキャストが気になる!

このまとめでは、2013年に放送されたアニメ「ガッチャマン クラウズ」とその続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」についてまとめていきます。内田真礼や村瀬歩など、注目の若手声優が起用されたことでも話題になったアニメ、「ガッチャマン クラウズ」とその続編、「ガッチャマン クラウズ インサイト」。その魅力や評価は、いったいどんなものなのでしょうか?

「ガッチャマン クラウズ」は、一説には制作スケジュールが後ろ倒しになり、最終回に間に合わなかったという噂もある作品です。そんな曰く付きの作品にもかかわらず、続編となる「ガッチャマン クラウズ インサイト」が制作されるなど、ファンからの高い評価を集めました。「ガッチャマン クラウズ」やその続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」の評価、あらすじなどもまとめてご紹介していきます。

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ガッチャマン クラウズの作品情報

まずは、「ガッチャマン クラウズ」の概要を解説していきます。「ガッチャマン クラウズ」は、タツノコプロの50周年記念キャンペーンの一環として制作された作品です。同じ50周年記念の作品として、実写版映画の「ガッチャマン」も同時に制作されました。なお、こちらの実写版映画「ガッチャマン」に関しては、「駄作」であるといったレビューが数多く見られます。

実写版映画は駄作?

映画監督の三池崇史は、同じタツノコプロ作品である「ヤッターマン」を制作する際、コミカルなテイストの「ヤッターマン」なら作れるけれど、元々アメコミの劇画風を意識した「ガッチャマン」は、邦画として作るにはハードルが高く、それなりの資金などが必要であると語っていたと言います。

結果できあがった実写版「ガッチャマン」は、一部では「全編にわたってバイトの愚痴を聞かされているよう」と評されるほど、グダグダな内容として知られるようになりました。レビューの中には、「ガッチャマン」という作品を見栄えのする実写映画に仕立てるのは、元から無謀な挑戦だったという声も。また、「ガッチャマン クラウズ」は実写版映画よりも断然面白い!と評価する声もあります。

“ダークホース”アニメ「ガッチャマン クラウズ」

一方、アニメ版の新生「ガッチャマン」作品である「ガッチャマン クラウズ」とその続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」の監督として抜擢されたのは、中村健治監督。中村監督は、実は脱サラしてアニメ業界に入ったという逸材。フジテレビ系列の深夜アニメ放送枠「ノイタミナ」で作品を発表してきたことで知られています。

演出家として駆け出しの頃にタツノコ作品の「鴉-KARAS-」で1話だけ絵コンテを手がけ、評価されるなど、タツノコプロにゆかりのあるアニメ監督です。代表作は、2006年にノイタミナ枠で放送された「モノノ怪」シリーズ。大きな薬箱を背負った妖しい男「薬売り」がさまざまな時代と場所を訪れ、そこで人々に危害を加える妖怪を退治していくストーリーです。

フジで深夜アニメ視聴率5%を叩き出した鬼才・中村健治

「モノノ怪」シリーズは、元々独立したシリーズではなく、「妖-ayakashi」というオムニバス作品の中のいちエピソード(「化猫」)が前身となって生まれたスピンオフシリーズでした。この「化猫」のエピソードは、深夜12時という時間帯としては驚異的な「視聴率5パーセント」という数字をたたき出し、瞬く間に評価されて、アニメファンの間で人気となりました。

のちに、山本幸治元フジテレビプロデューサーは当時のことを振り返って、「アニメ放送枠の方針についてあれこれ悩んでいたのが馬鹿らしくなった」と語っています。「視聴率5パーセント」という数字は、何も考えずにテレビをザッピングしている人が、軒並み手を止めて作品に見入るようなことがなければ出ない数字。

和紙を貼り合わせたような画面と、主人公の「薬売り」以外は簡略化された“ポンチ絵”のようなキャラクターデザインは、極めて斬新で、誰も見たことがありませんでした。「化猫」には、それほど評価されるだけの魅力があったのです。

フジテレビ「ノイタミナ」枠になくてはならない中村健治作品

「ガッチャマン クラウズ」とその続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」の中村監督は、その後もユニークなオリジナルアニメ作品を精力的に発表し続けます。そもそも、原作付きアニメに比べてリスクの高い「オリジナルアニメ作品」というもの自体が、敬遠されがちな時代。その中で、「モノノ怪」や「C」、「つり球」など数々の魅力的なアニメ作品を発表し、評価を受けてきたのが中村健治監督です。

中村監督は、ノイタミナ枠にはなくてはならない存在。そんな中村健治監督が、はじめてノイタミナ枠を出て局も日本テレビ系列へと移し、発表したのが「ガッチャマン クラウズ」でした。「ガッチャマン クラウズ」はガッチャマンシリーズの新たなシリーズとして制作されましたが、ビジュアルからして、かつての「ガッチャマン」シリーズとは一線を画す斬新な作風でした。

「誰も見たことがない」新生ガッチャマン

画期的な点はまず、キャラクターデザインにイラストレーターのキナコさんを起用したことです。キナコさんはその後、刀剣乱舞などのキャラクターデザインで徐々に知名度を上げますが、2013年当時はほとんど無名の存在でした。キナコさんの絵柄はかわいらしく、なおかつスタイリッシュなデザインとして有名。

また、ガッチャマンたちヒーローメンバーが変身した際のスーツデザインは中北晃二氏・大ヒット作「TIGER & BUNNY」のスーツデザインを担当した安藤賢司を迎えています。キナコさんのやわらかい画風に、中北さん、安藤さんのゴツゴツとしたかっこいいスーツのデザインがミックスされ、「ガッチャマン クラウズ」が全く新しいアニメ作品であることがひと目で分かるようになっています。

中村健治監督が「ガッチャマン クラウズ」の制作オファーを受けた際、どの程度自由に作っていいのかと上層部に尋ねたところ、「名前さえ残してあれば自由にやっていい」との答えが返ってきたといいます。タツノコプロを代表する「ガッチャマン」というタイトルを自由に任せるような、太っ腹の判断があって初めて、まったく新しいアニメ「ガッチャマン クラウズ」は生まれたのです。

なお、中村健治監督のフィルモグラフィーからいっても、「ガッチャマン クラウズ」とその続編「インサイト」は異色の作品。といっても、中村監督作品は常にどんなテーマが飛び出るか分からないのがおきまりのパターン。たとえば、恩田英朗原作の「空中ブランコ」は、精神科医である主人公の元に訪れるさまざまな患者の物語を描いた作品でした。

その後の「C」は、仮想通貨をめぐって繰り広げられる"経済バトルアニメ"でした。そして2012年に発表された「つり球」は、高校生男子たちが宇宙人と釣りをするという、誰にも予想がつかないものでした。次はどんな作品が飛び出るのかという期待のなか、「つり球」の翌年に発表されたのが「ガッチャマン クラウズ」です。とある感想によれば、中村監督のファンすらも驚いていた、という声も。

ガッチャマン クラウズの主な登場人物と声優キャスト紹介

「ガッチャマン クラウズ」やその続編「インサイト」に出演している声優は、どんな顔ぶれなのでしょうか。触れていきましょう。まず、主人公の一ノ瀬はじめを演じているのは売れっ子声優、内田真礼さん。声優の内田さん演じる一ノ瀬はじめという役は、“文房具女子”で何ごとにも物怖じせず、「ガッチャマン」の一員として選ばれてもまったく動じないという、「型破り」すぎるキャラとして描かれています。

放送当時の感想やレビューには、はじめがあまりに“鋼メンタル”であるばかりに、あまり感情移入できない…といった声も多数見られました。しかし声優の内田さんは、はじめというキャラを親しみやすく、ポジティブに演じきっています。また、声優の内田さんはエンディングテーマの「INNOCENT NOTE」で、その歌唱力も存分に披露しています。

さわやかな“主人公声”の逢坂良太さん

次に、一ノ瀬はじめがガッチャマンの一員に選ばれた際、世話役を任せられる先輩メンバーの橘清音役を演じているのは、声優の逢坂良太さん。声優の逢坂さんは、中村健治作品では「つり球」で主役の真田ユキを演じています。声優の逢坂さんは、「つり球」以前はゲーム作品等にしか出演したことがなかったという新人声優でしたが、「つり球」出演以降、一躍脚光を浴びる存在に。

「つり球」の翌年には、主人公役を多数演じていることからも分かるとおり、中村健治作品で芽を出した声優のひとりです。橘清音の憧れのヒーロー、枇々木丈を演じているのは、ベテラン声優の浪川大輔さん。浪川さんは共演の宮野真守さんとともに「ガッチャマン クラウズ ラジオ」に毎週出演しました。

“抱腹絶倒”、伝説の「ガッチャマン クラウズ ラジオ」?

この「ガッチャマン クラウズ ラジオ」のあまりの面白さに、「ガッチャマン クラウズ」や「ガッチャマン クラウズ インサイト」本編は知らないけれどラジオだけは知っている、という感想・評価も続出したほど。ラジオのパーソナリティも務めた宮野真守さんが演じるのは、「ベルク・カッツェ」という極悪の宇宙人です。ベルク・カッツェは、数々の星を滅ぼし、宇宙の果てからやってきた危険な宇宙人。

そして今度は地球を滅ぼそうと、「ガッチャマン クラウズ」の世界で大流行しているSNS「GALAX」を利用しようと狙っています。「ガッチャマン クラウズ」や「ガッチャマン クラウズ インサイト」のレビューや評価では、この宮野真守さんの演技が思わず笑ってしまうほどおもしろく、同時に震え上がるほど恐ろしかったという評価の声も。

魅力の“ユニセックスボイス”、村瀬歩

また注目の声優として、「ガッチャマン クラウズ」で女装の美少年、爾乃美家累(にのみや・るい)役を演じた村瀬歩さんも見逃せません。村瀬さんは「新世界より」などで新人声優としてすでに名前を売っていましたが、「ガッチャマン クラウズ」で知的な天才少年を演じた翌年、大ヒットアニメ「ハイキュー!!」で主役の日向翔陽役に大抜擢されました。

自身も「絶対に爾乃美家累を演じたかった」と言ってオーディションに臨んだエピソードを話すなど、村瀬歩さんの累役にかけていた思いは相当なもの。中村健治監督もまた、村瀬さんのような中性的な声の男性声優が見つからなければ、累役は女性声優にしようと思っていたと語っています。村瀬さんと「ガッチャマン クラウズ」との出逢いは、まさに奇跡的なものでした。

また、累というキャラのキャラクター性について放送中もまだ迷っていた中村監督が、村瀬さんの演技を聞いて方向性を決めた、と話すほど、村瀬さんの演技は「ガッチャマン クラウズ」という作品に影響を与えています。その他、初代「ガッチャマン」から森功至さん、「涼宮ハルヒ」シリーズで知られる大人気声優の平野綾さん、数々の作品に引っ張りだこの人気声優・細見大輔さんなど。

「カードキャプターさくら」で知られるベテラン声優丹下桜さんなど、多くの著名声優が出演しているのも「ガッチャマン クラウズ」や魅力です。また、「ガッチャマン クラウズ インサイト」にも花澤香菜さん、杉田智和さん、梅原裕一郎さんなど数々の人気声優が出演しています。

ガッチャマン クラウズのあらすじ

では、「ガッチャマン クラウズ」のあらすじとは、一体どんなものなのでしょうか。物語の舞台は、2015年の立川。立川の街に住む一ノ瀬はじめ(内田真礼)は、文房具をこよなく愛する女子高校生です。はじめはある日、高校の屋上に現れた長身の男「J・J・ロビンソン(森功至)」に謎のノートを手渡されます。文具マニアであるはじめはひと目でノートを気に入り、大喜びでそれを受け取りました。

実はそのノートは、人知れず活動をする正義の味方「ガッチャマン」に変身するためのひみつ道具でした。「ガッチャマン」とは、世間でまことしやかにその存在が噂されていた、都市伝説的な存在。はじめはなぜか、その一員として選ばれたのです。ガッチャマン(Gメンバー)に選ばれたはじめは、同じ高校に通う先輩ガッチャマンである橘清音(逢坂良太)に案内をされ、秘密基地に向かいます。

立川ともコラボ “ご当地アニメ”としても優秀な「ガッチャマン クラウズ」

Gメンバーたちが待機している秘密基地は、立川の昭和記念公園の地下にありました。立川は、東京都心の主要な機関が何らかの打撃を受けた際を想定し、第二の首都機能をそなえた町。そのため、昭和記念公園の周囲には自衛隊や消防署、警察署が密集しています。実は、こうした立川の風景は実在のもの。「ガッチャマン クラウズ」は立川市と提携し、立川のご当地アニメとしても話題を集めました。

実際にアニメの背景に立川の街並みが使われ、立川に足を運べば、「ガッチャマン クラウズで出てきた場所だ!」と思うような風景が数々見られます。また、毎年開催されている「立川 バル街」「あにきゃん」など地元のイベントともコラボし、地域おこしのためのコンテンツとしても人気です。

個性ゆたか、かつバラバラなガッチャマンメンバー

昭和記念公園地下のガッチャマン基地に案内されたはじめは、そこで他のGメンバーと顔を合わせます。はじめと清音のほか、小さいパンダのような姿をしたリーダー・パイマン(平野綾)や、清音の“憧れ”的存在である枇々木丈(浪川大輔)など。見た目も性格もバラバラのGメンバーに指令を与えるのが、はじめをガッチャマンの一員として選んだJ・Jロビンソン(通称「J・J」)という謎の男です。

Gメンバーは、J・Jから与えられる“予言”に従い、「MESS」と呼ばれる謎の生命体と戦います。しかしはじめが新人として任務に赴いて早々、彼女の手によって、「MESS」は危険な存在ではないことがはじめて分かります。ものごとの常識にとらわれず、上下関係もお構いなし。リーダー・パイマンのことも気安く「パイパイ」と呼ぶなど、自由な発想で世界を“デザイン”しなおす力は、はじめの最大の武器。

しかしはじめの突拍子もない思い付きによって、ガッチャマンたちが今まで戦ってきた相手が、実は無害な存在であったことが明らかになってしまいました。今まで誰からも労われることなく、秘密裏に活動してきたガッチャマンたちの努力は、まったくの無意味だったのです。

世界の“アップデート”を目論む男の娘、爾乃美家累

時を同じくして、「GALAX」と呼ばれる巨大SNSが世界中に広がりつつありました。「GALAX」は、アメーバピグのようなかわいらしいアバターを使って交流することができるSNSですが、その最大の特徴は“人助け”ができること。例えばもし街中で不慮の事故が起こっても、「GALAX」を通じて近くを歩く医療従事者にSOSが飛び、救命の心得のある人がいちはやく駆け付けられるようになっています。

また、食品の生産過程で食中毒のリスクなどが発生した場合、内部リーク者が「GALAX」を通じて世間に告発をするなどのケースも実際に起こっています。「GALAX」の影響力はすさまじく、もはや正義の味方などいらない、と暗にガッチャマン不要説が囁かれるほどの活躍ぶりです。そんな「GALAX」を運営するのは、爾乃美家累(村瀬歩)というひとりの美貌の少年でした。

「GALAX」とその管理AI「総裁X(通称“X”)」をひとりで開発した天才プログラマーの累は、「GALAX」を通じて世の中を良くしようとしています。累は世界の“アップデート”を目指し、「GALAX」を通じてすべての人々が「ヒーロー」になった世界を築こうとしています。しかし累は単なる天才プログラマーではなく、秘密を持っていました。

累には「クラウズ」と呼ばれる能力があり、その能力を使えば、人々の魂をモンスターのような姿にして呼び出し、超人的な腕力や跳躍力を発揮させることができます。「クラウズ」を使えばよりたくさんの人を助けられるはずですが、累は能力を使うことを躊躇していました。なぜならその能力は、不気味で凶悪な宇宙人ベルク・カッツェ(宮野真守)から授けられた力だったからです。

「GALAX」にベルク・カッツェの魔の手が

カッツェの目的は、愚かな地球人が自ら滅ぼしあうよう仕向けること。そのために、巨大SNS「GALAX」を利用しようと累に付きまとっています。「GALAX」と累のもつクラウズの能力は、善意に基づいて使われればすばらしい正義の道具になりますが、一歩間違えば悪の道具にもなりえます。カッツェは累の不安と敵愾心をあおるため、彼の身の周りでたびたび事故を起こし、心理的に追い詰めていきます。

不穏な影をチラつかせながらも存在感を強める「GALAX」と、存在意義を問われるガッチャマン。しかしながら破天荒なはじめの言動により、Gメンバーには変化があらわれていました。チームの“母親”的存在であるO・Dと、そのO・Dにしか心をゆるしていなかった少女・うつつは、徐々にはじめや清音ともことばを交わすように。

パイマンは、情けないリーダーとしての自分を認められるようになりつつありました。メンバー各々の「こうあるべき」といった固定観念が取り払われ、不思議とメンバー同士の絆は深まるようになっていきます。一方、ガッチャマンとしての活動を通して自分に限界を感じていた枇々木丈は、偶然街中でカッツェの悪事を目撃し、久々に“正義の味方”として闘志をみなぎらせていました。

「GALAX」とガッチャマン ふたつの“ヒーロー”像

ある時、はじめたちはとある災害現場で累に遭遇し、手を組まないかと誘われます。しかし、累の本心が読めないことから、はじめはその誘いを断ります。目指すところは同じに見えますが、両者の道はなかなか交わりません。その一因は、累が他人を信頼したり、頼ったりできない”臆病さ”にありました。カッツェによる嫌がらせに限界を迎え、累はとうとう、カッツェを力づくで排除することを決めます。

「GALAX」から有志を募り、カッツェ掃討作戦に臨む累。しかし累の目の前で本性を現したカッツェは、累の「クラウズ」の能力では到底及ばないほど、強大な力を持っていました。戦いに敗れた累は痛めつけられ、やがて相手の姿をコピーするカッツェの能力で、「X」と「GALAX」の管理権限を奪われてしまいます。

また、カッツェの存在に気づき後を追っていた丈も、戦いに巻き込まれて深手を負ってしまいます。偽の累を装ったカッツェにより「GALAX」と「クラウズ」は悪事に利用され、累に対しては世間からの非難が浴びせられるようになっていきます。ボロボロになり、行き場を失った累を救ったのは、はじめとGメンバーの面々でした。累を保護したGメンバーたちは、彼の口から真実を知らされます。

団結するガッチャマンたち、そして累の決断は

カッツェがどれほど危険な存在であるかということも知らされたGメンバーたちは、はじめの提案により、ガッチャマンの信条である「秘密裏の活動」をやめ、マスコミを通じてカッツェの危険性を世に訴えます。また、ネットのライブ動画配信「ガッチャンネル」を開設。自分自身のことばでことの顛末を説明し、誠実な姿を世間に見せたいという累の意志をサポートします。

ところが、Gメンバーと累の努力もむなしく、数を増やした「クラウズ」は暴走し、国会議事堂など主要な建造物まで破壊していきます。日本の中枢機能が立川に移される中、Gメンバーたちは街を守るため、一丸となって出動します。この時にはもう、バラバラだったかつてのGメンバーの面影はどこにもありませんでした。

Gメンバーたちが手を尽くしても、数で勝るすべての「クラウズ」を一掃することはできません。そこで累がとった手段は、AIである「X」にほんものの累を見分けさせ、「GALAX」の管理権限を取り戻すことでした。「X」に自分を認識させることに無事成功した累は、なんと今まで「X」を通して管理していた「クラウズ」を、すべてのユーザーが自由に利用できるよう解放します。

一歩間違えば、さらなる混迷が予想される「賭け」のような行動でした。しかし、累は人々の善性を信じることを決めます。「GALAX」のユーザーたちは、ユーザー全員に向けて開放された「クラウズ」を利用し、悪事を働く悪い「クラウズ」たちをゲーム感覚で駆逐していきます。「みんなを信じる」という累の勇気ある決断で、事態は収束に向かったのでした。

“ヒーロー”一ノ瀬はじめが出した結論とは

残る問題は、ベルク・カッツェです。「GALAX」を奪い返されたカッツェは、誰にも見向きもされず、忘れ去られたような状態でした。しかしはじめだけは、そんなカッツェのことも忘れていませんでした。「デート」をしないかとカッツェを立川駅まで誘ったはじめは、彼と真正面から向き合います。カッツェを暴力で排除しようとした累とはちがい、暴言を吐くカッツェに対しても、 “非暴力”を貫くはじめ。

「死なない。殺さない」と“平和宣言”をしたはじめは、愛用の文房具であるハサミでカッツェのボサボサ髪を切り、そして彼にキスをします。はじめが下した決断は、カッツェを自分自身の一部として取り込み、封じこめるというもの。もがき苦しみながらカッツェを取り込み、「これからずっと一緒」だと微笑むはじめの姿に、清音は感極まって思わず駆け寄り、彼女を抱きしめます。

それから平穏が戻った立川で、累は「GALAX」の運営を続けながらも高校に通うことを決めます。はじめは自分の中から聞こえ続けるカッツェの罵詈雑言も悪態も、全て胸に抱きしめて、ともにあらたな生活をスタートさせるのでした。

ガッチャマン クラウズの評価や感想は?

こちらの不評なレビューは、「ガッチャマン クラウズ」は最終回付近の“事故”により傑作になりそこねた、という感想。実はアニメ「ガッチャマン クラウズ」は、なんとクライマックスに突入した11話の前半Aパートで「総集編」が流れるという異例の事態でした。一説には制作現場で事故があり、11話の放送に間に合わなかったという説も。

そのため、最終回である12話も15分分尺が足らず、明らかに要所要所端折ったような内容となっていました。端折られた部分が収録された最終回のディレクターズカット版「#12DC-embrace」は、全話が収録されたBD、DVDボックスにのみ収録されていて、買った人だけが“真の最終回”を見ることが出来る仕様になっています。

しかしこのディレクターズカット版に対する評価は軒並み高く、「テレビ放送できなかったのが本当に惜しい」という声も。また、テレビ放送版では結局生死がわからずに終わったキャラのその後なども描かれているとのことで、ファンからは「必見」という意見や評価が多く聞かれます。

一方、11話の「半分が総集編」という有様でも素晴らしかったという評価。「ガッチャマン クラウズ」の魅力はまず、そのテーマ性の深さ。一見初代「ガッチャマン」の設定を丸無視した物語に見えますが、「ヒーローとは何か?」という問いに対する真摯な答え、そして科学技術をいかに使いこなすか、といったテーマを考えると、これぞ純正「ガッチャマン」シリーズ作だ、という評価も見られます。

劇伴音楽を褒める評価も

一方こちらは、劇伴担当の岩崎琢さんの音楽をほめる評価。音楽の岩崎さんは、作曲当時の状況を「原作もシナリオもない状態で、イチから音楽を作り上げた」とラジオ番組で暴露しています。話数によっては、完パケして納品になったのが「2分半前」だったという逸話もある「ガッチャマン クラウズ」。それでいて、岩崎さんの音楽は「スタイリッシュ」「かっこいい」などたいへんな好評を博しています。

なお、中村健治監督作品のスケジュールが厳しいのは比較的有名です。前作「つり球」は「ノイタミナ」枠で放送された作品でしたが、ノイタミナ作品は恒例で、放送前の毎週土曜日にお台場のノイタミナカフェで先行上映があります。しかし「つり球」は、一度その先行上映に間に合わずに絵コンテが上映されるという、とんでもない事態になりました(本放送には間に合いました)。

ガッチャマン クラウズ続編のインサイトについて

では、「ガッチャマン クラウズ」に続き制作された続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」とはどんな物語なのでしょうか。「ガッチャマン クラウズ インサイト」は、2015年7月に放送開始されました。続編の舞台は、「ガッチャマン クラウズ」で勃発した「立川事件」から1年後の世界。累が全ユーザーに向けて解放した「クラウズ」は、誰もが使えるものとして広く世間に浸透していました。

一方、新潟県長岡市に謎の飛行物体が飛来したとの知らせを受け、Gメンバーたちは新潟へと向かいます。そこではじめたちは、地元で暮らす高校生の三栖立つばさと、宇宙船から降りてきた謎の少年、ゲルサドラと出会います。三栖立つばさは大勢のマスコミに取り囲まれる中で、Gメンバーの一員として選ばれます。ガッチャマンとして選ばれたつばさは地元の人々に送り出され、上京します。

そこでつばさとゲルサドラを待っていたのは、宇宙人であるゲルサドラをもてはやすマスコミや世間でした。ゲルサドラには、人々の間に漂う「空気」を読み、みんなの望む方向に物事を動かすふしぎな力がありました。ゲルサドラが人々の間に漂う「空気」を読むと、「空気」を読まれた人たちの頭上には謎の「フキダシ」が出現しますが、何も起こりません。

ただ、ゲルサドラが「空気」を読んで、みんなの望む方向へことを進めると、場は和やかに、平和になるのです。

誕生する“宇宙人首相”と見えない「空気」による圧力

ワイドショーへの出演を通じてゲルサドラは人気を集めます。世間に求められていることを悟ったゲルサドラは、自分が日本の首相になると突拍子もないことを言い出します。世の中では「GALAX」の浸透率がますます高まり、スマホによる国民投票が実現していました。次期首相を誰にするかについて、スマホによる直接投票が行われ、そしてなんと、ゲルサドラが初の「宇宙人首相」として選ばれます。

人々の間に漂う「空気」を吸い込み、徐々に膨張していくゲルサドラの体。それに反比例するように、人々は主体性を失っていきます。やがて、人々の頭上の「フキダシ」からは、正体不明の「くうさま」と呼ばれる謎の生物が出現します。くうさまははじめ、人々のことを「よしよし」とあやし、疲れた現代人の心を癒すやさしい生き物のように思われました。

しかし人々を依存させ、堕落させるくうさまは、自分たちに同調せず、依存もしない人がいると、その人を取って食ってしまうおそろしい存在でした。そのために、くうさまに依存しなかった丈の親友阿蘭は、くうさまに食われてしまいます。暴走したくうさまを退治するべく、出動するガッチャマン。混乱を極める立川で、はじめが下した決断は、自ら犠牲になるということでした。

ガッチャマン クラウズ続編のインサイトの評価や感想は?

「ガッチャマン クラウズ」の続編「インサイト」についての不評な感想は、あまりGメンバーの戦闘シーンがなかったことに対する感想。「クラウズ」の続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」はテーマがテーマだっただけに、ゲルサドラや三栖立つばさの行動がメインに描かれ、Gメンバーは脇役のような存在でした。

「クラウズ」の続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」を心待ちにする人の中には、1期で愛着を持った清音や丈、O・Dの活躍をもっと見たかったという感想が目立ちます。もともと、1期からGメンバーのスーツに対しては「かっこいい」と高い評価がよせられていただけに、続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」で出番が少なかったのはもったいないと感じる人は多かったようす。

なおこちらは、「クラウズ」の続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」はあまり話題にはならなかったけれどスッキリ終わった点を評価する感想。「クラウズ」の続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」は政治をテーマにしているだけに、見る人も難しいテーマだということは分かっているようす。

そのうえで、「クラウズ」の続編「ガッチャマン クラウズ インサイト」は難しいテーマをよくまとめた、と感想を書いているレビューも多く見られました。なお、レビューのなかには「政治」を扱っているだけに、見る前から敬遠してしまう人がいることを不安に思う感想もありましたが、逆にその敬遠されがちなテーマを扱った点を評価する感想も。

いずれにせよ、「クラウズ」もその続編「インサイト」も、中村健治監督だからこそ取り上げられた題材だと書いているレビューは多く見られました。

=VAP= 『ガッチャマン クラウズ インサイト』プロモーションサイト

ガッチャマン クラウズの評価やキャストまとめ

いかがでしたでしょうか。話題作「ガッチャマン クラウズ」そして続編の「ガッチャマン クラウズ インサイト」。この機会に、ぜひチェックしてみてください。

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