GTOの漫画最終回の内容と結末は？その後のストーリーやシリーズの順番も解説

週刊少年マガジンで連載され、その型破りな教師ぶりと、数々の問題を時に強引な方法で解決に導く教師として人気を集めたのが漫画GTOです。その人気は連載開始当初から高く、比較的早い段階からドラマ化が行われ、そのヒットも合ってさらにアニメ化、2012年にはドラマのリメイクまで製作される程人にを集めるシリーズとなりました。

一方でそれぞれのメディアミックス作品がそれぞれの展開で最終回を迎えている事もあって漫画版とは異なるエンディングを迎えています。同時に漫画では同じくGTOシリーズである、「GTO SHONAN14DAYS」「GTO パラダイス・ロスト」などが連載される事でその時系列や読む順番などが非常に分かりにくくなっています。

今回は漫画版GTOの最終回の結末を紹介しつつ、その後の展開を含めGTOシリーズ作品、GTOシリーズを読む順番などを紹介していきます。

GTOは1996年に週刊少年マガジンにて連載が開始された漫画です。連載は2002年まで続けられ、全200話、単行本にして25巻で物語が展開されています。

GTOシリーズと括られるようにその中心には「GTO」があるように思われがちのGTOですが、シリーズ全体でみると実はGTOも続編にあたる物語です。GTO本編では22歳になって教師をしている鬼塚ですが、彼の高校時代を描く「湘南純愛組」がそれ以前に連載、それ以後の話を描くのがGTOとなっています。

元々は「湘南純愛組」の最終回にて神奈川を飛び出した鬼塚と親友の龍二のその後を描く形でGTOの企画がスタート。しかしその後の構想の中で鬼塚に教師をやらせるというアイデアから現在のGTOの原型が作られる事になります。龍二は時折登場するに留まり、龍二が再び主人公の1人として活躍するのは外伝作品である「GT-R」まで先延ばしされる事になります。

後述しますが、「湘南純愛組」は舞台が鬼塚の地元である神奈川の湘南地区を舞台としているのに対し「GTO」は東京が舞台になっている事、鬼塚、龍二を含む、湘南純愛組からのキャラクターがほとんど登場しないので実質単独で読んでも充分に読める作品に仕上げられています。

GTOシリーズの原作者、藤沢とおるさんは、元々、不良漫画やアクション漫画を多く手掛けている漫画家さんです。1989年にマガジンフレッシュにて「LOVE　YOU」を掲載して漫画家デビューを果たすと、1990年にはGTOの前身となる湘南純愛組の連載を開始、以降GTO連載終了を期に講談社以外の雑誌でもアクション漫画などを手掛けるようになりながらもGTOシリーズも継続的に発表しています。

ここからはまずGTOに登場するキャラクターの中でも活躍の目立つキャラクターを中心に主要なキャラクターを紹介していきます。GTOは主人公が教師視点とはいえ学園ものとしての側面も持ち合わせているので、ここで紹介する以外にも多数の生徒、教師が登場しています。

一部外伝作品を除くGTOシリーズ通しての主人公が鬼塚英吉です。教員採用試験を受けそびれるものの、私立である事に可能性を見出して吉祥学苑の面接を受ける事になります。面接では不採用確実の散々たる結果だったものの、直後に発生した退学させられた生徒の「お礼参り」を撃退、さらにその生徒達に暴言をぶつけた内山田に対しても躊躇なく放ったジャーマンスープレックスを理事長である桜井に見初められて非常勤講師となります。

中等部に配属される事になった鬼塚は「学苑内最悪」と言われる「3年4組」通称モトヨンと言われるクラスの担任を受け持つ事になります。度重なる生徒からの反発や問題行動、学苑が抱えるトラブルに巻き込まれながらも段々生徒達や教師陣からも信頼を集める事になっていきます。

GTOのヒロインと言えるのが一応鬼塚の同期で同僚に当たる冬月あずさです。容姿端麗で男子生徒からは人気がある反面、女子生徒から嫌われやすい性格をしていました。自身の教師としての理想と現実のギャップに苦しんだ事もありました。また勅使川原による監禁事件、天使部隊による悪質な嫌がらせなど被害者側になる事も多いです。

「生徒と教師」という関係性を築かず1人の人間として扱う鬼塚に教師としての理想を抱き、徐々に尊敬、そして恋愛感情を抱いていくようになります。また作中途中、鬼塚の行動から担任を外れる必要が生じた際の人事では形式上3年4組の担任となっています。

鬼塚の行動は生徒達を優先するあまり常識外れである事が多く、時に損害、被害を及ぼす事になりますが、その最も被害を受けているのが内山田ひろしです。吉祥学苑の3人いる教頭の1人で、鬼塚にとっては上司に当たる存在です。元々ストレスを溜めこみやすい性格、環境である上に鬼塚が次々爆弾投下していく為に一方的に振り回される事が多くなっています。

しかし鬼塚の騒動に巻き込まれる中で自身が生徒よりも自己保身に走っている事を感じ取り、多少なりとも鬼塚の事を認めている点もあるなど、良くも悪くも鬼塚の天敵キャラです。同時に人気の高いキャラクターでもあり、内山田視点での内容や、内山田をメインとした話が描かれる事もあるキャラクターです。

ここからはまずGTOの漫画シリーズにどんなものがあり、発売順、読むべき順番などを紹介していきます。

1990年年から6年に渡って連載された漫画が湘南純愛組です。本作は鬼塚の高校時代通称「鬼爆」時代を描く物語となっています。GTOを教師漫画ですが、湘南純愛組の時点ではまだ鬼塚は高校生、しかも教師とはある意味で対極の位置にあるバリバリのヤンキーであり、その物語はGTOの前身とは思えないほどに違う物になっています。

GTO単体を楽しむだけであれば、関連しているキャラクターは鬼塚とその親友龍二、冴島、渚くらいなので読まなくても楽しめますが、シリーズを通して楽しもうと思ったら「GTO SHONAN14DAYS」には関連するキャラクターが多く登場するので読んでおくとその関係性などを掴む事ができます。

1996年、湘南純愛組の連載終了後に外伝として描かれたのがBAD COMPANYです。GTOシリーズの中では一番古い年代を描いており、鬼塚の中学時代の物語が展開されます。湘南純愛組の中でも描かれた事のある2人の出会いシーンですが、改めて描かれるに当たって設定の改変が行われている点、そしてGTOシリーズではまだ数の少ない龍二視点で描かれている物語です。

あくまでも湘南純愛組の前日譚である為、湘南純愛組を読んだなら読んでおいて損はありませんが、GTOに直接繋がる内容ではないという点には留意する必要があります。ただ単行本にして全1巻で済むので湘南純愛組を読破したなら読んでおくとさらにGTOシリーズを楽しむ事ができると言えます。

そして1997年から連載が開始され2002年まで連載された漫画がGTOです。鬼塚は大学卒業後、つまり22歳になっています。教育実習、そして紆余曲折を経て吉祥学苑3年4組の担任として赴任する事になります。教師外しをする通称モトヨンと呼ばれる生徒達、そして吉祥学苑そのものが抱える闇に文字通り体当たりでぶつかっていく事になります。

最終回の内容に関して詳しくは後述しますが、全25巻とそこそこの長編ですが、作中では1年経過しておらず、おおよそですが秋頃に物語が終了しています。この終わりのタイミングが以降の作品にとっても大切なポイントになっています。反面過去作品との繋がりはそこまで強くはない上に、作中の年代も経過しているのでGTOシリーズの漫画を順番に読む上で1つの出発点と言える作品です。

少し期間が空いて2009年から2011年に渡って連載されたのがGTOの外伝「GTO SHONAN14DAYS」です。この物語は本編の時間軸で3年4組の生徒が知らない鬼塚の夏休みについてが描かれる物語です。なので時間軸的にはGTOシリーズ的には初の本編GTOと被っている物語となっています。本作の特徴としてはGTOの舞台である東京から再び舞台を湘南純愛組時代の舞台だった神奈川県湘南地区に戻すという点です。

なので鬼塚と学生時代に交流のあったメンバー、或いは敵対した事もあるメンバーも含めて、それぞれが大人になった姿で登場します。なのでGTOから入ると知らないキャラクターが多く登場する事になりますが、あくまでも鬼塚の助っ人的登場で、本作のメインキャラクターは別に新規で登場したキャラクターです。湘南純愛組から読んでいるとより楽しめる1作であるのは間違いありません。

BAD COMPANY以来となる鬼塚以外を主人公にした外伝作品の1つ、それが2012年に連載が開始された外伝作品GT-Rです。本作は親友である龍二を主人公とした物語で、鬼塚も少しだけ登場しますが、普段は別々の道を歩んでいる龍二がとある事件に巻き込まれる形で物語が展開します。登場するキャラクターは龍二と鬼塚、龍二の彼女の渚を除けば新規キャラクターになっています。

外伝作ではありますが、視点も違えばその物語性にも関連性は薄いのでGTOシリーズの作風が好きなら読んだら楽しめるという作品であり、GTOシリーズを楽しむという観点では優先度が低い作品です。作中の時系列を順番通りに読みたいのであればこの発売順のままに読む事になりますが、そもそもGTOの時系列からほぼ外れている作品だという認識をしておく必要があります。

上記のGT-Rとほぼ同時期の2012年に連載が開始されたのが湘南純愛組から登場し、鬼塚と因縁も深いキャラクターとしてGTOでも度々登場、鬼塚とは利用し合うような関係でもある警察官冴島俊行を主人公にした物語が井の頭ガーゴイルです。GTｰRと同じく外伝作品であり世界観が好きなら読んだら楽しめる作品ですが、優先度は低い作品です。

上記の外伝作品2作品の連載が一区切りついたタイミングであった2014年から連載が開始されたのがGTOの完全な続編となるシリーズ「GTOパラダイスロスト」です。本作に関して後述で詳しく詳細を描きますが、時系列的にもGTOシリーズの中で最新作である作品で現在も連載が継続されている作品です。

それぞれの作品の内容を簡単に紹介したところでGTOシリーズを読む順番ですが、完全な作中の時系列の順版で言えば、BAD COMPANY、湘南純愛組、GTO、GTO SHONAN14DAYS、GTOパラダイスロストという順番になっています。やはりそのメインとなるのは湘南純愛組とGTOでそれぞれが30巻近い巻数の漫画になっています。

とは言っても湘南純愛組以前は完全なヤンキー漫画であり、教師鬼塚の活躍を読みたいという事であればGTOから読んでも充分に楽しむ事が出来ます。上記でも触れたようにGTO SHONAN14DAYSには湘南純愛組からのキャラクターが多数登場しますが、あくまでもゲスト的な扱いであり、鬼塚の昔の仲間かな？という認識で十分に読み進める事が出来る内容です。

扱い上は、湘南純愛組、GTO、GTOパラダイストロストが本編、BAD COMPANY、GTO SHONAN14DAYS、GT-R、井の頭ガーゴイルが外伝扱いなので、本編に分類される作品を読むだけでも十分に楽しむ事は可能です。しかしGTO SHONAN14DAYSだけは本編との繋がりも強めな外伝作品なので、GTOパラダイスロストを読む前に読んでおくとよりその世界観を楽しむ事が出来ます。

ここからはGTOシリーズの中心でもあるGTO本編の最終回の内容に関して紹介していきます。最終回前の内容としては度重なる無理が重なって鬼塚が入院中、そして大門に乗っ取られた学苑で天使部隊と呼ばれる生徒達の中の一人、渋谷が暴走している状態から始まります。またこの最終回だけは前作湘南純愛組の内容を知っているとより深く感じる物がある演出が行われています。

火の車となる学苑の中で、理事長となった大門は桜井と話していました。大門は過去に桜井の生徒で、父親がクビになった会社に火を付けてしまった為にいじめにあっていました。そして実際に学校に火を付けたのです。綺麗事を言いながらも助けに来なかった桜井を恨み、その後を生きてきた事を語るのです。しかしそれは大門の勘違いでした。桜井はその火事の時、確かに大門を助けており、その時に受けた傷を残していました。

大門はその傷と桜井の言葉を受けて、改心しますがそれを許さないのが渋谷でした。渋谷は桜井を大門を惑わす者として襲いかかろうとします。しかしそれを止めたのが大門でした。桜井の変わりに渋谷の振りかざしたカッターナイフを自らの背中で受けるのです。傷が痛む中、桜井や渋谷を部屋から追い出し、渋谷のやった放火を自らの犯行という事にして死ぬ事を選びます。

その裏では鬼塚の様子が描かれていました。慕われる生徒達や親友の龍二らに見守られながら、徐々に命を引き取っていく様子が描かれるのです。殺しても死ぬはずがないと言われる鬼塚のその様子に親友の龍二さえも取り乱し、神埼はリストカットをして鬼塚が死んだら自分も死ぬと言い張ります。そんな中、鬼塚はゆっくりと息を引き取りました。鬼塚の顔には布が被せられ生徒達や龍二は医者に外に出されます。

そんな周囲の様子の中、鬼塚は夢の中で憧れの人で故人である「真樹さん」に出会っていました。真樹に「日本一の教師になるんだろ？」と背中を押されます。さらにドアの外で生徒の1人が学苑が火事だと騒いだ時でした。死んだ鬼塚以外誰もいないはずの部屋のガラスが割れる音がしました。不審に思ってドアを開けると死んだはずの鬼塚はどこにもいなくなっていました。

いなくなった鬼塚が向かったのは吉祥学苑でした。バイクに跨った鬼塚は火の車となっている学苑に突っ込み大門を助け出したのです。なんと鬼塚は医者さえも死んだと判断した状況から復活、4階の高さからバイクでダイブするのでした。意識を取り戻した大門は桜井からその後の話を聞きます。そしてその鬼塚はまだ病院の中、入院こそしているものの、もういつも通りの鬼塚なのでした。

季節は流れて文化祭シーズン、未だ入院中とみられる鬼塚に変わり冬月が3年4組の担任となって教育実習生を迎えていました。鬼塚仕込みの歓迎と文化祭の準備で慌ただしくする生徒達でしたが、皆が鬼塚の帰りを待っているのでした。吉祥学苑の門には鬼塚がモニュメントとしてあしらわれている様子が描かれるなどするGTOらしいワイワイした雰囲気での最終回が描かれています。

GTOの漫画的なその後は「GTO SHONAN14DAYS」ですが、時系列的にはGTOの時系列に内包された内容である為順番的にも外伝扱いされる事も多く、正当な続編と言えるのは「GTOパラダイス・ロスト」の連載を待つ事になります。ここからは時系列順の順番的にはGTOの続編にあたるGTOパラダイス・ロストの序盤の内容を紹介しておきます。

GTO SHONAN14DAYSも鬼塚の口から語られる形で描かれる物語でしたが、GTOパラダイス・ロストも同様に鬼塚が過去を話すという形で物語が展開されます。しかし違うのは話す相手が生徒達ではなく、囚人達だという事です。なんとGTOパラダイス・ロストの鬼塚は囚人として刑務所に収監されているのでした。鬼塚は生徒を誘拐・監禁した罪に問われたと語ります。そして鬼塚はこうなった理由を順番に話し始めます。

鬼塚が囚人の1人から「何故刑務所に来る事になったのか」を聞かれたのをきっかけに新学期を迎えた鬼塚の教師生活が語られていきます。鬼塚は新学期になると中等部に席がなく、理事長の推薦でこれまた問題も多い、高等部に新設した芸能クラス通称「Gクラス」の担任をする事になるのです。Gクラスは全員が芸能人である為、芸能人として売れているかどうかで格差が生まれていました。

GTOは元々は湘南純愛組の続編として展開された漫画で、最終回後は少し期間を開けた後、外伝作品や続編と言える作品などシリーズ作品が展開されています。GTO本編の最終回は鬼塚らしい無茶の結果の代償で入院しながらもやっぱり最後には鬼塚の無茶がさく裂、大門さえも救う形で締め括られています。生徒達から慕われ、帰還を楽しみにまっている様子も描かれています。

続編と言える漫画GTOパラダイス・ロストは2018年10月現在も連載中なのでシリーズ作としてはまだ最終回を迎えておらず、今後の展開が待たれます。GTOシリーズの最終回は一体どのような形で描かれる事になるのでしょうか。まだまだ続く人気シリーズである事は間違いないのでこれから少しずつでも追いかけるとよりその世界観を楽しむ事が出来ます。

GTOシリーズの作品は一応順番通りに読まなくても楽しめるように配慮されていますが、やはり世界観は直結しているので関連作品を知っている程に楽しめる作品です。ドラマ化やアニメ化なども行われており、今度のメディアミックス展開も全く可能性がないわけではないのでこれから少しずつでもGTOシリーズを順番に追いかけてみてはいかがでしょうか。