利根川幸雄は焼き土下座の後どうなった?失脚後を考察【中間管理録トネガワ】

福本伸行による漫画作品「賭博黙示録カイジ」に敵キャラクターとして初登場した利根川幸雄について紹介していきます。帝愛グループの幹部であった利根川幸雄は、主人公であるカイジに「Eカード」で負けた後に、帝愛グループの謝罪の方法の1つである「焼き土下座」をやり遂げてから失脚したと言われています。今回は利根川幸雄は失脚した後いったいどうなったのかを考察し、詳しくまとめていきます。

利根川幸雄は焼き土下座の後どうなった?失脚後を考察【中間管理録トネガワ】のイメージ

目次

  1. 利根川幸雄は焼き土下座の後は?その後について徹底考察!
  2. カイジシリーズ・中間管理録トネガワのアニメ作品について
  3. 利根川幸雄とは?帝愛グループについて紹介
  4. 利根川幸雄の焼き土下座について
  5. 利根川幸雄の焼き土下座の後を考察!
  6. 利根川幸雄の漫画版は?中間管理録トネガワの漫画作品も紹介
  7. 利根川幸雄の名言を紹介
  8. 利根川幸雄・焼き土下座のその後を考察まとめ!

利根川幸雄は焼き土下座の後は?その後について徹底考察!

ファイナンス業を主体としている帝国グループの幹部である利根川幸雄は「焼き土下座」をやり遂げた後に帝愛グループから失脚したといわれています。今回は利根川幸雄は失脚したその後、いったいどうなったのかを考察して詳しくまとめていきます。また利根川幸雄とはどんな人物なのかを紹介し、作中での活躍などもまとめていきます。さらに利根川幸雄が主人公となっている作品「中間管理録トネガワ」についても紹介していきます。

カイジシリーズ・中間管理録トネガワのアニメ作品について

悪魔的スピンオフ作品!

カイジシリーズで主人公であるカイジを苦しめた敵キャラクターである利根川幸雄を主人公としたアニメ作品「中間管理録トネガワ」が原作:萩原天晴、監督:川口敬一郎で2018年7月から放送開始されています。アニメ「カイジ」シリーズのキャラクターの声優はトネガワをはじめ一部が変更されており、ナレーションはタレントの川平慈英が担当しています。

「賭博黙示録カイジ」では多重負債者に対して冷酷な言動が目立ち、プライドの高い厳格なキャラクターとして描かれていましたが、「中間管理録トネガワ」では帝愛グループで上司である兵藤と部下である黒服たちに挟まれた中間管理職という立場で苦悩する姿がコミカルに描かれており、人間らしさが目立つキャラクターとなっています。

トネガワの声優キャストは?

「中間管理録トネガワ」にて、主人公のトネガワの声を担当した声優キャストは森川智之です。東京都出身で1967年亜月26日生まれの現在51歳で、タレントや歌手としても活躍しています。いわゆるイケメンボイスなため、美形の悪役の声を担当する事が多く、代表作に「FINAL FANTASY VII」シリーズのセフィロス役などがあります。今回のトネガワ役は森川が演じるキャラクターとしては珍しく、ダミ声を駆使して演じています。

また海外映画・ドラマの吹き替えも多くこなしており、トム・クルーズ主演映画「アイズ ワイド シャット」のDVD吹き替えオーディションに合格した事をきっかけに、その後からトム・クルーズの専属声優となりこのことはトム・クルーズ本人にも公認されています。「アイズ ワイド シャット」の森川の声を聴いたトム・クルーズは「世界で一番美しい声」と称しており、森川は劇中で使用されたマスクをプレゼントされました。

利根川幸雄とは?帝愛グループについて紹介

帝愛グループNo.2候補

利根川幸雄とは消費者金融をメインとしている日本最大のコンツェルンである「帝愛グループ」の幹部であり、多くの部下に尊敬されており目標とされています。社会の荒波の中で成功し続けてきた非常に優秀な人物であり、帝愛グループの会長である兵藤和尊に信頼を置かれているため帝愛グループのNo.2候補と言われています。ギャンブルなど勝負事に関しても百戦錬磨の腕前を持っているため作中ではカイジを極限まで追い詰めました。

第一シリーズでカイジの敵

初登場は「賭博黙示録カイジ」の「希望の船編」で、カイジを含む債務者たちに課せられたゲームである「限定ジャンケン」と「鉄骨渡り」を取り仕切っていました。債務者たちは帝愛グループに借金を返すために命がけのゲームをしなくてはならなくなったので、命乞いをする者や怒り出す者もいましたが、利根川幸雄はその度に今までまともに働かずに借金を膨らませた債務者に対して真意を突いた言葉で叱咤し、ゲームに参加させました。

そんな利根川幸雄は人生の勝負事から逃げ続けてきた債務者に対して常に見下した態度をとっており、「鉄骨渡り」などで命を落とす債務者がいたとしても心を痛める様子が全く無いという冷酷な部分も持っています。利根川幸雄は徹底的な合理主義者のため、債務者のゲームに負けた者がいったいどうなるのかという質問に対しても、「勝ったらいいなじゃない 勝たなきゃダメなんだ」という精神で論破し、質問には答えませんでした。

カイジが「限定ジャンケン」と「鉄骨渡り」を乗り越え、その後に利根川幸雄との直接対決となり、「Eカード」というゲームでの勝負になりました。このときの利根川幸雄はゲームやギャンブルで歴戦の腕前を持っているだけではなく、カイジの耳に脈を図る装置を取り付け、それにより心を読みカイジの出すカードが手に取るように分かるというイカサマを仕掛けてきたため、カイジは圧倒され続け絶体絶命のピンチとなってしまいます。

しかしその後、カイジが自分の耳を切り落とした事でイカサマが通用しなくなってしまい、さらに利根川幸雄の優秀さを逆手に取ってカードをすり替えたと勘違いさせるという作戦により「Eカード」に敗北してしまいます。その事で帝愛グループの会長である兵藤和尊に恥をかかせたとして怒りを買ってしまい、その後カイジの仲間たちと兵藤和尊に「焼き土下座」で謝罪をする事になってしまいます。

帝愛グループとは?

帝愛グループとは前述したように日本最大規模の消費者金融コンツェルンであり、全国に100以上の支社を持っています。会長である兵藤和尊が創立してから40年以上が経っており、利根川幸雄や黒崎義裕をはじめとするベテランの幹部や、黒服たちなどの社員を多く抱えています。しかしその経営方法はヤクザによる悪徳な闇金業で、違法としか呼べないような暴利となっており、払えない債務者は残酷な方法で回収される事もあります。

主人公であるカイジは物語の開始時に友人である古畑の借金の保証人となっており、古畑が借金を払わずに逃げてしまった事で帝愛グループとかかわるようになりますが、古畑が借りた金額はもともと30万円という金額だったにもかかわらず、14ヶ月で385万円という金額にまで膨れ上がってしまいました。あらゆる手段を使って必ず回収をこなすため、このような金利を得て帝愛グループは40年以上かけて巨大企業にまで上り詰めました。

借金の主な回収方法は遠藤勇次などのヤクザによる脅しでおこなわれます。もし債務者が自己破産をしたとしても、法律の裏で動いている人物が回収に回るので、遠藤の「違法も法」というセリフのように、意味のないものとなってしまいます。またギャンブル船エスポワールでおこなわれた「限定ジャンケン」のように違法ギャンブルの企画によって回収する事もあります。このときは資産家に見物させ、参加費や掛け金も得ています。

金貸し以外にもカジノやレストラン、ホテルなど様々な事業を展開している帝国グループですが、核戦争のその後を生き残るための核シェルター「帝愛地下帝国」も建造している最中で、あまりに借金が膨らみすぎた人間はここで強制的に長期間働かされるという場合もあります。1000万の借金だとしたら15年間働けば返せるようで、借金返済施設としての役割を果たしていますが、劣悪な環境のため死んでしまう債務者も少なくありません。

兵藤会長には和也という息子がおり、彼は債務者の手足や臓器を切り取って売り払うという恐ろしい方法で借金を取り立てています。また「賭博堕天録カイジ 和也編」に登場した他の帝愛傘下の闇金業者も同じ方法で借金を回収している様子が描かれているため、和也以外にも臓器売買という手段をとっているところもあるようです。兵藤会長は帝愛グループは債務者を人とは思っておらず、家畜のような存在だと発言していました。

帝愛グループは利根川幸雄が「ブラック中のブラック」と称しているように、働いている社員たちも失態を犯すと地下帝国での労働を強いられる事になったり、利根川幸雄のように幹部と言えども「焼き土下座」で制裁を加えられてしまいます。また「中間管理録トネガワ」で明かされた事実として、トネガワのような幹部クラスになるとほとんど休みが与えられず、兵藤会長の気まぐれによる呼び出しにもすぐに対応しなければなりません。

利根川幸雄のアニメ版の声優は?

「カイジ」シリーズのアニメ版である「逆境無頼カイジ」で利根川幸雄の声を担当した声優キャストは白竜です。佐賀県出身で1952年10月3日生まれの現在65歳で、ヤクザ映画を中心に俳優として活動しており、若頭などのナンバー2を演じる事が多くなっています。今回の利根川幸雄役はアニメ声優初挑戦であり、エンディングテーマである「負け犬達のレクイエム」も歌っています。

利根川幸雄役以外でもヤクザ作品などで冷酷な役どころを演じる事が多い事から恐い人物だと思われがちですが、私生活では役とは真逆の明るく優しい性格で、喧嘩や暴力は嫌いだという事を語っていました。後輩などに間違いを指摘する際も、かわいそうだから言いたくないというほど温和な性格であり、女性の事は好きだが若い女の子はみんな可愛く見えてしまうから恥ずかしくなってしまうなど、優しい人物であることがうかがえます。

実写版で利根川幸雄を演じた俳優は?

「カイジ」シリーズは映画化もされており、1作目の映画「カイジ 人生逆転ゲーム」にも利根川幸雄が登場し、役を担当したキャストは香川照之です。東京都出身で1965年12月7日生まれの現在52歳で、俳優の他に2011年9月17日からは歌舞伎役者としても活動しており、九代目 市川中車を名乗っています。私生活では21年連れ添った妻と離婚しましたが、長男は父親と同じように歌舞伎役者として2012年にデビューを果たしています。

実写版の利根川幸雄の活躍は?

利根川幸雄は映画版でも債務者に対して「勝つ事がすべてだ!勝たなきゃゴミだ!」という説得力のある言葉を浴びせ、「鉄骨渡り」などの命がけのギャンブルに参加させるなど、世の中で勝ち続けてきた事による自信と巧みな弁舌は健在となってしました。ラストシーンでは原作と同じようにカイジと「Eカード」による勝負をおこなって、利根川幸雄の優秀さを逆手に取った策略により敗北しました。

利根川幸雄の焼き土下座について

帝愛グループが採る謝罪方式

「焼き土下座」とは帝愛グループの謝罪方式の1つで、会長である兵藤和尊の「金を返さない人間は表面的な土下座をしているだけで根底から謝罪しているわけではない、心から謝罪の意があるならば例え焼けた鉄板の上でも土下座出来るはず」という考えのもと生まれました。10秒間焼けた鉄板に「額」「手」「足」をしっかりと付けていなければならず、時間は執行側がストップウォッチで正確に計っています。

しかし「焼き土下座」をしている側は時間を確認する事が出来ず、執行側から時間を知らせてくれるわけでも無いため、自分の感覚で時間を計るしかありません。この時に例え0.0001秒でも10秒に満たない場合、身体が焼け焦げようが何度もやり直しをしなくてはならず、さらに焼き土下座をしている者にとっては永遠にさえ感じられるほど長い10秒間となるので感覚が鈍ってしまい、時間を間違えやすいという状況にもなっています。

「焼き土下座」は執行されているものの皮膚を溶かし、骨まで焼かれるため地獄の苦しみとなりますが、しっかりと土下座だけをしていれば鉄板につけている「額」「手」「足」だけの被害だけで済みます。しかしもし「焼き土下座」をしている最中に体をよじりながら暴れようものなら全身にその高熱が回り、壮絶な苦痛を味わう事になってしまい、重度の全身やけどによって死に至る可能性もあります。

「焼き土下座」の執行前にためらう者がいたら、「土下座強制機」という機械で拘束され、強制的に焼けた鉄板の上に押し付けられて無理やり「焼き土下座」をさせられてしまいます。もしそれでも「焼き土下座」から逃げようとする者がいたら、耐熱手袋を着けた黒服たちによって力ずくで鉄板の上に押し付けられて強引に「焼き土下座」をさせられるため、帝国グループでは逃げるすべの無い謝罪方法となっています。

利根川幸雄は「焼き土下座」を人の力を借りずに初めから終わりまで自力で12秒やり遂げ、重度のやけどによってしばらくは動けない状態となってしまったため、黒服たちからのタオルによる治療を受けます。その後部屋から退出していきますが、「賭博黙示録カイジ」ではこれが利根川幸雄の姿を見る事が出来る最後のシーンとなりました。またこの「焼き土下座」を自力でやり遂げた人物は作中時点で利根川幸雄のみとなっています。

中間管理録トネガワにも焼き土下座が登場!

「カイジ」シリーズの前日談を描いており、利根川幸雄が主人公を務めている作品「中間管理録トネガワ」にも「焼き土下座」が登場しています。利根川幸雄が部下である黒服たちとバーベキューをする事になりますが、使うはずであった鉄板がすべて錆びてしまっていた事で利根川幸雄が帝愛の保護施設である「億兆荘」から見つけだして鉄板の代わりにします。この時にはまだ利根川幸雄は「焼き土下座」の機械の用途を知りませんでした。

この時に黒服の1人である山崎というキャラクターだけは帝愛グループの会長である兵藤和尊の直属の部下として働いていたことがあるので「焼き土下座」の存在を知っていましたが、バーベキューの楽しい雰囲気を壊したくないという思いから打ち明ける事が出来ませんでした。「中間管理録トネガワ」での「焼き土下座」登場シーンは、「賭博黙示録カイジ」での迫力のあるシリアスなムードは皆無となり、コミカルに描かれていました。

利根川幸雄の焼き土下座の後を考察!

利根川幸雄は失脚して死亡した?

利根川幸雄は「焼き土下座」をやり遂げてからその後、「重度のやけどによって死亡した」や「病院で治療のために入院している」、「焼き土下座による壮絶な体験から精神病になってしまった」など、ファンから様々な憶測が飛び交うようになりました。たしかに「焼き土下座」により肉体的にも精神的にも重傷を負い、自信のかたまりであった利根川幸雄が無言で退場していった事からどの推測が当てはまってもおかしくありません。

しかし利根川幸雄が「焼き土下座」をやり遂げて退場してからその後の事は「カイジ」シリーズのどの作品でもはっきりとは描かれていません。利根川幸雄はカイジに敗れて「焼き土下座」により重傷を負い、その後から直接は物語に関わっておらず、回想や写真でのみの登場となっています。「賭博破戒録カイジ」第1巻の「カイジの軌跡」という項目によると、帝愛グループから失脚して廃人のようになってしまったとだけ書かれています。

利根川幸雄は黒服時代からブラック中のブラックと呼ばれる帝愛グループの中でのし上がっていき、理不尽な兵藤会長に忠誠を尽くしてきた事で、実力が認められてきました。勝つ事がすべてであり当然であった事から、失脚して廃人のようになってしまっていてもおかしくありません。それもカイジのように自分が見下していた債務者に真剣勝負で負けた事でプライドが壊されてしまった事はファンからすると想像がつきやすくなります。

写真で登場!

利根川幸雄の写真が「賭博破戒録カイジ」のパチンコ「沼編」にて、高レートパチンコ台である「沼」を制覇した人物として帝愛グループの裏カジノに飾ってあります。「沼」を攻略するために室内を徘徊していたカイジはこの写真を見た時に仰天した様子でした。「Eカード」による真剣勝負で利根川幸雄に勝ったとはいえ、勝負においては歴戦の猛者としてその後もカイジの記憶に残っている様子がうかがえます。

映画版での利根川幸雄のその後は?

利根川幸雄は「カイジ」シリーズの映画版1作目「カイジ 人生逆転ゲーム」でも主人公であるカイジと「Eカード」による勝負をおこない、カイジの体内に埋め込んだマイクロチップによって脈拍数を計るというイカサマを使いますが敗北しています。しかし映画版での利根川幸雄は原作とは違い、カイジとの勝負に負けるとすぐに地下に幽閉されてしまうため、「焼き土下座」をしていません。

映画版の続編である「カイジ2 人生奪還ゲーム」では、利根川幸雄はその後ホームレスとなっており、カイジにたまたま出会った事で高レートのギャンブル場がある事を教え、もとの地位を取り戻すためにカイジと協力して原作にも登場したパチンコ台「沼」に挑戦して大金を得る事に成功し、その後カイジを騙して大金を奪おうとするという、原作のストーリーを大幅にアレンジした展開となっています。

利根川幸雄が再登場する可能性も!?

利根川幸雄が再登場するのではないかという考察をしている「カイジ」シリーズのフリークがいます。映画版2作目では利根川幸雄はカイジの味方として再登場しますが、逆輸入というかたちで原作にも登場するのではないかと考えるファンもいます。現在「中間管理録トネガワ」が電子書籍を含んで200万部を突破するという人気作品になっているため、人気が膨らむ一方の利根川幸雄が再登場する可能性があってもおかしくありません。

利根川幸雄が失脚してからの帝愛グループのその後は?

帝愛グループから失脚した利根川幸雄に代わって、その後はナンバー2の座を争っていた最高幹部の1人である黒崎義裕が帝愛グループのナンバー2となりその立場を不動のものとしました。「中間管理録トネガワ」にも登場し、主人公であるトネガワとナンバー2としての座を争っている場面を見る事が出来ますが、兵藤に対して言葉を選んでいるトネガワと比べて、黒崎は気を遣わなくても兵藤に気に入られやすい人物となっていました。

利根川幸雄の漫画版は?中間管理録トネガワの漫画作品も紹介

利根川幸雄が主人公!

「カイジ」シリーズのスピンオフ作品として、利根川幸雄を主人公とした漫画「中間管理録トネガワ」が原作を萩原天晴、作画を橋本智広と三好智樹、「カイジ」シリーズの原作者である福本伸行は協力というかたちで、月刊ヤングマガジンにて2015年から連載が開始されています。時系列は利根川幸雄がカイジと出会い、「焼き土下座」をする以前の物語になっており、帝愛グループの幹部として働く利根川幸雄の姿を見る事ができます。

中間管理録トネガワはギャグ漫画!

ストーリーは基本的に1話完結型のオムニバス方式となっており、今までの「カイジ」シリーズとはうって変ってコメディ色の強いものとなっています。帝愛グループの幹部である利根川幸雄は、会長である兵藤和尊の退屈を紛らわせるために数名の黒服たちを集め、「チーム利根川」を結成して企画を考案する毎日を過ごしますが、兵藤という上司と黒服たちの間に挟まれながら中間管理職という立場で苦悩する姿をコミカルに描いています。

帝愛グループの会長である兵藤和尊は非常にわがままなため、利根川幸雄は常に顔色を窺いながら機嫌を損ねないように奮闘します。物語は兵藤の思いつきや退屈しのぎをしたいという発言から始まる事が多く、利根川幸雄はそれを成し遂げるために部下である黒服たちと協力しながら解決策を模索しますが、黒服たちの失敗などによりいつも振り回されてしまうという、会社の人間関係を面白おかしく表現している作品となっています。

中間管理録トネガワでの利根川幸雄は優しい!?

「中間管理録トネガワ」での利根川幸雄は、部下である黒服の緊張をほぐすためにギャグを言って笑わせたり、自分よりも良い企画を持ち込んできた黒服に素直に感心して褒めるなど優しい性格が垣間見え、黒服たちから信頼を集める人物となっています。また新たな部下に女性の黒服が入ってきた際には、他の若い黒服との恋愛を笑顔で認めるなど、心の広いところもみる事ができ、仲間を大切に思っている描写が多く描かれています。

黒服の1人である荻野圭一の結婚式に出席した際には黒服たちが始めた余興に呆れながらも、披露宴を盛り上げるためにムーンウォークを披露し、荻野の事を祝福していました。また帝愛グループをクビになり、自分が減俸されることになった原因でもある元部下の海老谷が新しい事業を始めるという事で大量に購入したエビをさばききれずに困っていると、部下の黒服と共に大量にエビを買ってあげるという優しい一面もみる事ができます。

カイジシリーズの原点!

「カイジ」シリーズ開始より以前の物語となるため、前述した「焼き土下座」のように今までの「カイジ」シリーズに登場した様々なゲームが登場します。「賭博黙示録カイジ」の「希望の船編」に登場してカイジが作中で初めて挑戦したゲーム「限定ジャンケン」も登場し、制作から完成までを見る事が出来ます。さらに「欲望の沼編」で登場してカイジを苦しめたパチンコ台である「沼」を利根川幸雄が打っている姿も描かれています。

「限定ジャンケン」はリハーサルの日程が近づいてきて完成させなければならないという時に、黒服たちのミスにより得点を計るための計測器にカードを入れても反応しないという事態になってしまったため、怒ったトネガワが黒服に計測器のなかに入って自分で計測しろと冗談で言う場面があります。この時黒服たちはトネガワの言った事を真に受けて、それぞれ計測器の中に過ごしやすい部屋を作って本当に人間観測機を完成させました。

「カイジ」シリーズで、カイジが「沼」を攻略するために裏カジノを見渡しているときにたまたま利根川幸雄の写真を見つけるというシーンは前述しましたが、「中間管理録トネガワ」では写真を撮った日の事も描かれており、帝愛グループの傘下である裏カジノの店長・一条聖也の接待によって「沼」を大当たりさせ、写真が飾られたのだという事が分かります。この時にトネガワは一条聖也を接待が下手であると称していました。

利根川幸雄の名言を紹介

金は命より重い....!

利根川幸雄の数多く存在する名言の中で最も有名とされているものが「金は命よりも重い....!」です。「賭博黙示録カイジ」の「絶望の城編」にて、通称「ブレーメンロード」と呼ばれる高層ビルに架けられた橋を渡り切れば2000万円を獲得するという命がけのギャンブルである「鉄骨渡り」に挑戦している債務者たちがギブアップを宣言したときに利根川幸雄が放った一言で、現代における金の重要さを思い知らされる名言となりました。

一生迷ってろ...そして失い続けるんだ...貴重なチャンスを...!

前述した命がけのギャンブル「鉄骨渡り」にて、尻込みしてなかなか始めようとしない債務者に対して利根川幸雄が放った一言です。借金が1人では返せない額まで膨らんでしまい、目の前に一発逆転のチャンスがあることにもかかわらず、命が惜しいがために決心がつかない債務者たちに厳しく言い放って納得させ、「ブレーメンロード」を渡る決意をさせたという説得力のある名言となりました。

その定石という地点が最も浅はかなのだ...ギャンブルでは

「賭博黙示録カイジ」の「絶望の城編」にて、「ブレーメンロード」を渡りきったカイジが「Eカード」で利根川幸雄と勝負をしている最中に、命がかかったギャンブルであったために尻込みし、安牌な作戦にてやり過ごそうとしているときに言われた名言です。ギャンブルにおいて、定石による作戦が一番見抜かれやすく脆いという事を述べている一言で、これによりカイジは覚悟を決め、新たな作戦を練り直すきっかけになりました。

大人は質問に答えたりしない

「賭博黙示録カイジ」の「希望の船編」にて、「限定ジャンケン」のルールを説明し終えた利根川幸雄が、もっと詳しい説明を求める債務者たちに対して放った名言です。人にばかり質問をして、自分の頭で考えようとしないという甘えた考えの大人に対して利根川幸雄は「大人は質問に答えたりしない」と本質をついた言葉で論破して納得させた事で、債務者たちに「限定ジャンケン」による勝負をおこなわせました。

なめてなどいない...熟知しているだけだ...人間の無力について

利根川幸雄とカイジが「Eカード」による勝負をしているときに、2000万円以上の勝ちを狙いに行くというカイジに対して利根川幸雄が笑い飛ばし、「なめるなよ」というカイジに対して放った名言です。利根川幸雄は2000万円という大金をカイジのような若者が突然獲得出来るほど世の中は甘くない事が分かっています。人間の無力さと世の中のすいも甘いも知っている歴戦の猛者である利根川幸雄だからこそ言えたセリフとなりました。

安全である事の愉悦....!

命がけのギャンブルである「鉄骨渡り」に挑戦している債務者を眺めながら利根川幸雄が放った言葉です。帝愛グループという厳しい環境に身を置いており、最高幹部となった現在でも常に社会の荒波で危険な勝負を繰り返している利根川幸雄が、「セーフティー」な場所で危険な勝負を見ていられる自分の今の立場を幸せに思った事から部下である黒服に対して発したという利根川幸雄ならではの名言となりました。

よく戦ったからじゃない...彼らは勝ったからなのだ

ギャンブル船エスポワールにて、利根川幸雄が「限定ジャンケン」の説明を債務者にしているときに放った名言で、よく戦ったなどという勝負の内容ではなく、勝つという結果がすべてだという事をプロ野球選手に例えながら述べています。勝者は世間に人格からなにまですべてが肯定され、敗者は何を言おうが説得力が無くなってしまうという事を説明しており、社会の核心をついた利根川幸雄の名言となりました。

ギブアップ?真剣勝負にそんなものあるか

「鉄骨渡り」に挑んでいる債務者たちが命の危険を感じ、ギブアップを宣言した時に利根川幸雄がタバコを吸いながら1人ごとのように発言したセリフです。大金をつかむために命がけの勝負に出たにも関わらずギブアップと言っている債務者たちに半ば呆れたような顔で発言していました。また今まで真剣勝負から逃げ続け、借金を膨らませた債務者に対して「奴らの精神はまるで病人」とまで称していました。

Thumb利根川幸雄の名言集!心に刺さる名セリフ一覧まとめ【カイジシリーズ】 | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

利根川幸雄・焼き土下座のその後を考察まとめ!

利根川幸雄が「焼き土下座」を成し遂げたその後、どういった事になったのかという事に関して焦点を当て、性格や名言なども詳しく紹介してきましたが、社会の荒波にもまれてきたことによって凄腕の猛者となった魅力的な人物だという事が分かります。カイジに敗北して「焼き土下座」をしたその後は帝愛グループを失脚したという事でしたが、また利根川幸雄に復活して欲しいというファンは少なくありません。

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