【犬王】あらすじをネタバレ!謎に包まれた実在の能楽師と琵琶法師の物語

映画犬王のあらすじをこの記事ではネタバレ紹介します。実在の能楽師・犬王と琵琶法師が織りなす新たな平家物語の世界と、彼らの演目に熱狂する人々を描いた犬王の映画。能楽ミュージカルのごとく、華やかなかつ大胆な世界観と犬王と友魚の友情が見どころです。ここでは、犬王の映画のあらすじや結末ラストのネタバレ、登場人物、アニメ声優、映画の感想などを考察を交えながら紹介します。

【犬王】あらすじをネタバレ!謎に包まれた実在の能楽師と琵琶法師の物語のイメージ

目次

  1. 犬王とは?
  2. 犬王のあらすじネタバレ
  3. 犬王の結末ネタバレ
  4. 犬王の登場人物・キャラ一覧
  5. 犬王の声優一覧
  6. 犬王の見どころを考察
  7. 犬王に関する感想や評価
  8. 犬王のあらすじネタバレまとめ

犬王とは?

犬王の映画の紹介・イメージ画像

失われつつある平家物語の復活を目指し、猿楽に人生を捧げた異形の能楽師と琵琶法師の友情を描いた犬王の映画。新たな演目で一世を風靡した犬王と友魚を活躍を描き、時代劇とは思えない大胆な演出から能楽ミュージカルとも評されています。以下では、犬王の映画のあらすじネタバレを紹介します。その他、犬王の映画の登場人物やアニメ声優、映画の見どころや感想なども考察を交えながらまとめました。

犬王の映画の概要

アニメーション映画の犬王は、2022年5月に公開された能楽を題材にしたミュージカル作品で、監督は湯浅政明さんです。2020年から国外の映画祭で上映され、日本では2021年の東京国際映画祭で初上映されました。

犬王の原作は平家物語 犬王の巻

史実に名前のみが伝わる謎の能楽師・犬王と、彼の相棒である琵琶法師・友魚の活躍を描いた犬王の映画。原作は、古川日出男先生の小説の平家物語 犬王の巻です。

犬王は実在する?

映画のタイトル名にもなった犬王は、室町時代前期、将軍・足利義満の時代に活躍した能楽師で、道阿弥の名でも知られています。義満の庇護を受けながら猿楽能を極めた犬王。猿楽を大成させた世阿弥と同時代に活躍し、その人気を二分しました。しかし、犬王に関しては史実に名前が記されたのみで、彼が生み出した流派や演目等は残されていません。

犬王のあらすじネタバレ

犬王の映画のあらすじネタバレ・イメージ画像

実在の能楽師の知られざる半生を描いた犬王の映画。呪いによって異形の姿に生まれた犬王でしたが、芸を覚えるごとに美しい姿へ変貌を遂げます。やがて、琵琶法師・友魚との出会いが、犬王を能楽師として大成させました。新たな平家物語の演目で一世を風靡した犬王と友魚。2人はどのようにして出会ったのでしょうか。以下では、犬王の映画のあらすじをネタバレ紹介します。

あらすじネタバレ①草薙の剣

草薙の剣の呪いにかかった友魚と父親・イメージ画像

時は室町時代、壇ノ浦の漁師の息子として生まれた友魚は、海の底に沈んだ平家の遺物を拾い集めて生計を立てていました。ある日、将軍・足利義満の命令で京都から武士が派遣されます。その目的は、かつて壇ノ浦にて安徳天皇と共に沈められた草薙の剣を見つけることでした。南北朝の統一目前まで持ち込み、最後の仕上げとして失われた三種の神器・草薙の剣を手に入れたい義満。

幕府側から依頼を受けた友魚と父親は海に潜り、細長い箱のようなものを発見します。中には草薙の剣が入っており、鞘を引き抜いた瞬間、平家の呪いが発動しました。草薙の剣に触れた父親は絶命し、友魚も視力を失います。武士への恨みから亡霊となった父親。己の無念を晴らすべく、友魚を京の都へ向かわせました。

あらすじネタバレ②「友一」という名をもらう友魚

父親の亡霊に言われるまま京へ旅立った友魚。琵琶法師・谷一の弟子となり、平家の隠れ谷に伝わる話を聞き出し、琵琶の音色に乗せて語り継ぎます。一方、京の都では、平家の物語を語る琵琶法師が殺害される事件が起き、人々はもののけの仕業だと噂しました。また、京を拠点とする猿楽・比叡座には、顔を瓢箪面で隠した異形の青年がいました。

彼は、一座の棟梁の息子だったものの、生まれながらの醜さに父親から疎んじられ、人間以下の扱いを受けていました。成長しても手足が伸びず、まるで犬のように動き回っていた青年。一方で、兄たちの稽古の様子を見ながら、舞を披露します。すると、青年の手足は年相応に伸び、彼は嬉しさのあまり都中を駆け回ります。そして、自らの醜い顔を晒し、人々を脅かせるいたずらを楽しむようになりました。

その頃、谷一と共に旅を続けてきた友魚は京に入り、琵琶法師の団体・覚一座に加わります。一座の掟により、名前に一の字を付けることになった友魚。しかし、復讐を目論む父親の亡霊は改名を許しません。その理由は、名前を変えられると友魚を見つけることが出来ないからです。夜の橋の上で物思いにふける友魚へ、瓢箪面を被った青年が近づきます。

瓢箪の面を外して友魚を驚かせようとするも、彼は盲目なので青年の醜い顔は見えません。後に、友魚が琵琶法師だと知り、2人はたちまち意気投合します。別れ際、友魚は友一と名乗り、瓢箪面の青年も「比叡座の舞台でその名を轟かす」と宣言しました。その頃、猿楽の世界では、大和猿楽の観阿弥・藤若(後の世阿弥)親子が台頭し、義満から目をかけられていました。

かつて猿楽の名門とされた比叡座では、新たなライバル勢力の台頭に棟梁は黙っていられません。息子たちの稽古にも熱が入るも、思い通りにいかないことに腹を立てます。一方、兄たちの稽古を真似しながら舞を覚えた末っ子にも苛立ちます。そして、異様に長い腕があるうちは舞台に立たせないと、嫉妬にも似た感情を見せつけました。

あらすじネタバレ③「友有」に名前を改める

夜の大橋での出会いから数年後、兄たちの稽古から芸を学んだ青年は、芸を1つ覚えるごとに身体が変化していくことに気が付きます。そこで、如意ヶ嶽(大文字山)で合流した友一に相談し、彼の父親の亡霊から何かを聞き出そうとします。呼び出された父親は、故郷に残した母親が死んだことを打ち明けると成仏しました。自分の異変は何かの呪いなのか、青年が感覚を澄ませると小さな赤い光が漂います。

その正体は、時代の流れと共に忘れ去られた平家とゆかりのある人々の亡霊でした。彼らの物語を演舞として披露し、平家の怨念を晴らそうと思い立った2人。同時に、青年にかけられた呪いを解く鍵になるのではと、期待を抱きます。後日、神社にて比叡座の棟梁による演目が披露される中、河原の橋の上では友一による派手な演奏が行われていました。

琵琶と太鼓を駆使して観客を集める友一たち。そして、踊り手である瓢箪面の青年は犬王を名乗り、彼にしかできない腕塚の演目を披露しました。戦いに敗れ、腕を斬られた兵士の無念をわらで作った腕で表現し、犬王の特異な身体が民衆を惹きつけます。そして、天に向かって伸びる犬王の腕がはじけ、彼の右腕は美しく変貌を遂げました。

平家の怨念を晴らしたことで、きれいな身体を手に入れた犬王。同時に、彼らの演目はたちまち評判を呼び、早くも新作に期待がかかります。次は清水寺の梁に白い布をたらした大がかりな舞台となりました。演目は鯨で、平家の棟梁・平宗盛が、戦の勝敗をイルカ(鯨とも)を用いて占った逸話が題材です。背景の白い布を駆使し、大胆な演舞をみせつける犬王。圧倒的なパフォーマンスと竜の登場は、人々を熱狂させます。

清水寺を舞台に新作を披露する・イメージ画像

また、清水寺での演目には、足利義満の正室・業子も鑑賞しており、犬王の演技に魅了されていました。一方、平家の怨念を晴らしたことで犬王の背の鱗がはがれ、彼の姿は美男子へと変貌しました。しかし、顔だけは醜いままのため、決して人前で面を外すことはありません。犬王の面の下は美しいのか、それとも醜いのか、観客の間で様々な憶測が飛び交います。

犬王との新たな演目の成功を受け、友一は友有と名を改めます。自分の人生は犬王と共にあり、そして2人の強い絆を表現した一座の友有座を立ち上げました。彼らが織りなす新たな平家物語は各地で評判となります。また、一座に弟子が入るようになり、彼らの勢いは衰えを知りません。

あらすじネタバレ④犬王を良く思わない者

民衆の支持を受けて勢力を拡大する友有座。しかし、時の権力者である将軍・足利義満は、彼らの活躍を快く思っていませんでした。南北朝統一を目指し、状況の悪化をなるべく避けたい義満。そこで、平家物語の正本は覚一座がまとめたものに絞り、それ以外の演目は認めないというお触れを出します。一方、義満の正室・業子は、清水寺での演目を見て以来、犬王の舞にすっかり魅了されていました。

ある日、幕府側から比叡座へ天覧能を披露するようにとの命令が下ります。これは、将軍の御台が犬王に目をかけていたことから持ち上がった話で、舞い手には犬王が選ばれます。しかし、天覧能では直面、つまり素顔で舞う決まりがありました。醜い顔を面で隠し、舞を披露してきた犬王。もし、天覧能で醜い顔を晒せば処刑される危険もありました。

北山殿にて天覧能が披露される・イメージ画像

そして、天覧能当日、別邸・北山殿を舞台に天女の舞を披露する犬王。業子や義満のお気に入りの能楽師・藤若らが魅了される中、日食が始まります。しかし、人々はそれらも舞台の演出であるかのように、犬王の舞に見入ります。一方、犬王だけは不穏な雰囲気を感じ取っていました。平家の亡霊が成仏しないと感じ、何者かが邪魔をしていると察します。

呪いの仮面と契りを交わした犬王の父・イメージ画像

その頃、舞台裏では犬王の天覧能を成功させないと、比叡座の棟梁が妨害を働いていました。己の芸を極めようと、呪いの仮面と契りを交わした棟梁。その代償として都にいた琵琶法師・十数名を殺害し、さらに母親のお腹にいた犬王を差し出しました。琵琶法師が語る平家の物語と犬王の美しさを捧げ、芸事に固執した棟梁。しかし、現実は彼の思惑通りにいきませんでした。

醜く生まれた犬王が自らの舞で呪いを解き、かつその演目が民衆の心を掴んでいました。実の息子でありながら、犬王の活躍に嫉妬と憎悪を募らせる棟梁。呪いの仮面の力を使って、犬王を呪い殺そうとします。しかし、仮面に憑りついた怨霊は約束が違うと拒絶し、棟梁の命を奪いました。父親の死をきっかけに呪いから解放された犬王。仮面をはずすと、美しい容姿が現れました。

犬王の結末ネタバレ

犬王の映画の結末ネタバレ・イメージ画像

天覧能での演舞をきっかけに全ての呪いから解放された犬王。しかし、正史以外の平家物語を認めない幕府の考えにより、友有座は存続の危機に直面します。仲間を守るためにも自分の平家物語を捨てるべきか、犬王は苦渋の決断を迫られます。犬王と友有はどのような結末を迎えたのでしょうか。以下では、犬王の映画の結末をネタバレ紹介します。

結末ネタバレ①処刑される友有

父親の呪いから解放されたことで、本来の美しい姿を取り戻した犬王。天覧能の成功を受けて比叡座へのお咎めは取り下げられた一方、友有座の解散を命じられます。幕府の命令に背く者には厳しい罰が与えられ、友有も一座の存続のために奔走します。かつて所属していた覚一座に向かい、新たに棟梁となった定一に助けを求めました。友一として戻ってくるように説得されるも、友有は聞く耳を持ちません。

幕府の追っ手はついに覚一座にまで及び、友有を庇った谷一が役人の手で斬り殺されました。自分のせいで兄弟子が殺されても、友有は自分の考えを曲げようとしません。一方、犬王は義満に呼ばれて屋敷を訪れていました。天覧能を見て以来、犬王を気に入った義満。これからは自分のために舞うことを命じます。しかし、それは友有座の演目を披露してはいけないという条件つきでした。

友有を守るために苦渋の決断を下す犬王・イメージ画像

役人に捕らえられた友有の処刑をほのめかされ、弱みを握られた犬王に断る選択はありません。友有を守るためにも、犬王は義満に忠誠を誓うことを決意しました。一方、犬王と義満の取引を知る由もない友有は、かつて腕塚の演目を行った河原で平家琵琶を披露します。最後まで将軍に背き、己の平家物語に固執した友有。

彼の平家琵琶が足利の世において危険なものと分かっていても、民衆は彼の琵琶に魅了されずにいられません。河原に人々が集まる中、幕府の役人が駆けつけます。そして、友有の腕を琵琶ごと斬り落とし、最後に首を斬り落としました。

結末ネタバレ②600年後の現代

友有の死から600年後、かつて平家琵琶を奏でていた河原は、時代の流れによって車や人々が行きかう交差点へ変貌しました。どんなに時代が変わろうと、地縛霊となって己の平家物語を語り続ける友有。そんな彼のもとへ、犬王が訪れます。斬首される直前、友魚に名前を変えた友有。名前を変えることはその人の居場所が分からなくなると言われ、犬王も長い間、友有を探すのに苦労しました。

生前、友有の命を守るために自らの人生を殺した犬王。しかし、彼の決意は友有の死によって無意味になりました。一方、友有への想いは死後を衰えることなく、600年ぶりに再会を果たしました。初めて出会った頃の姿に戻り、再会を喜び合う2人。友有の琵琶に合わせて犬王が踊り始め、2人は成仏しました。

犬王の登場人物・キャラ一覧

犬王の登場人物を紹介・イメージ画像

実在の人物の登場も目を引く犬王の映画では、犬王と友魚を取り巻く人間関係も見どころとなっています。なぜ犬王は異形で生まれてしまったのか、比叡座の棟梁が犬王を憎む理由など、考察しがいのある要素が見る者を惹きつけます。このように、登場人物たちの関係を考察しながら鑑賞するのも楽しみ方の1つでしょう。以下では、実在の人物も登場する犬王の映画の登場人物・キャラを一覧にまとめました。

登場人物①犬王

犬王の映画の主人公であり、室町時代に実在した能楽師・犬王がモデルです。比叡座の棟梁である父親の野心により、異形の子として誕生した犬王。幼少期から人々に虐げられ、醜い顔を瓢箪面で隠していました。一方、兄たちの稽古を盗み見ながら舞を習得し、己の芸を磨いていきます。友魚との出会いによって芸の才能を開花させ、新たな平家物語と舞で民衆を魅了しました。

登場人物②友魚

平家滅亡の地である壇ノ浦の漁村に生まれた少年で、名前の読み方は「ともな」、草薙の剣の呪いによって失明し、琵琶法師となりました。自身にいたずらを仕掛けてきた犬王と意気投合し、後に友有座を立ち上げました。平家物語の演目で一世を風靡するも、一座を危険視する将軍の命令によって一座は解散に追い込まれます。

犬王が将軍に服従することで友魚の死罪は免れたものの、友魚自身はその事実を知る由ありません。最後まで将軍に反抗し続けたため、役人によって斬首されました。

登場人物③足利義満

室町幕府3代将軍であり、犬王と同様、実在の人物がモデルです。後に南北朝統一を果たすなど政治に優れる一方、猿楽師の藤若を寵愛するなど芸事への関心も高かった将軍です。友有座の勢いに危機感を覚え、平家物語は正史だけを認めるお触書を出しました。

登場人物④犬王の父

猿楽一座の名門と評される比叡座の棟梁であり、一座のさらなる発展と己の芸を極めようと呪いの仮面と契りを結びました。その代償として平家物語を語る琵琶法師を手にかけ、母親のお腹にいた犬王の美を差し出しました。異形でありながら芸の才能を開花させる犬王に嫉妬し、彼を呪い殺そうとした棟梁。最後は、呪いの仮面との約束を破ったため破滅しました。

登場人物⑤友魚の父

漁師として生計を立てる友魚の父親・イメージ画像

壇ノ浦で漁師をしており、都の武士から草薙の剣の引き上げを命じられます。後に剣の呪いによって絶命し、その武士への復讐のために息子を都へ向かわせました。しかし、友魚が名前を変えたことで小さくなり、最後は復讐を果たさないまま成仏しました。

登場人物⑥覚一

覚一のイメージ画像

琵琶法師による覚一座の長老であり、友魚と谷一が所属していた座です。平家物語の編纂に携わっており、後に覚一の平家物語が正本と定められました。

登場人物⑦藤若

足利義満が寵愛する猿楽師の少年で、実在の人物がモデルです。後に能を大成させて世阿弥と名乗るも、作中では若き日の活躍を描いています。犬王の猿楽とは対照的に貴族や武士好みの優美な舞が特徴であり、美貌の舞い手として人々を魅了しています。

登場人物⑧業子

義満の正室・業子のイメージ画像

足利義満の正室であり、読み方は「なりこ」、彼女も実在の人物です。清水寺で披露された友有座の鯨の演目を鑑賞しており、犬王が天覧能で舞を披露するきっかけとなりました。

犬王の声優一覧

犬王の声優を紹介・イメージ画像

能楽をミュージカル風に表現した大胆な演出や、ロックバンドのような華やかな音楽がファンを魅了した犬王の映画。主人公が実在の人物から歴史ものを彷彿させるも、歴史が苦手な方でも楽しめる作風となっています。また、犬王といえば、声優キャストの豪華さも話題を呼び、人気に拍車をかけています。以下では、犬王の映画の声優キャストを一覧にまとめました。

犬王役/アヴちゃん(女王蜂)

犬王のアニメ声優・アヴちゃんは、ロックバンド・女王蜂のボーカル・ギターメンバーです。2009年にバンド結成し、2011年にメジャーデビューを果たしました。近年は人気テレビアニメの主題歌に楽曲が起用されるなど、バンドへの注目が高まっています。また、2023年に都内で行われた犬王の舞台挨拶にて平家の末裔をカミングアウトし、アヴちゃんの衝撃的な事実が大きな話題を呼びました。

友魚役/森山未來

友魚のアニメ声優・森山未來さんは、1984年生まれ、兵庫県出身の俳優で、ダンサーとしても活動しています。1999年にBOYS TIMEの舞台で俳優デビュー、2004年に公開された映画「世界の中心で愛を叫ぶ」では主人公の高校生役を演じ、多くの注目を集めました。アニメ映画への出演は、2013年公開の「聖・おにいさん」イエス役を演じました。

足利義満役/柄本佑

足利義満のアニメ声優・柄本佑さんは、1986年京都府生まれ、東京都出身の俳優で、高校在学中に映画のオーディション合格を機にデビューしました。NHK朝ドラ「あさが来た」で注目を集め、演技力の高さが評価されています。柄本佑さんの主な出演作品は、映画「万引き家族」「アルキメデスの大戦」等です。2024年1月からは、大河ドラマ「光る君へ」の藤原道長役を演じています。

犬王の父役/津田健次郎

犬王の父のアニメ声優・津田健次郎さんは、1971年生まれ、大阪府出身の声優・ナレーターであり、俳優としても活動しています。養成所を卒業後、オーディション合格を受けて声優デビューを果たしました。声優・津田健次郎さんの出演作品は、アニメ「遊戯王」海馬瀬人役、「テニスの王子様」乾貞治役、「チェンソーマン」岸辺役等です。

友魚の父役/松重豊

友魚の父のアニメ声優・松重豊さんは、1963年長崎県生まれ、福岡県出身の俳優で、1983年に俳優デビューしました。バイプレイヤーとしてテレビドラマや映画に出演、2012年から主演を務める「孤独のグルメ」は、計10シリーズが制作される人気ドラマとなりました。アニメ作品への出演は、2015年公開の「百日紅 〜Miss HOKUSAI〜」にて葛飾北斎役を担当しました。

覚一役/本多力

覚一のアニメ声優・本多力さんは、1979年生まれ、京都府出身の声優、俳優で、ラジオパーソナリティとしても活動しています。大学の演劇サークルへの加入をきっかけに舞台デビューを果たし、1999年~2022年まではヨーロッパ企画として活動を行っていました。本多力さんの出演作品は、ドラマ「家政夫のミタゾノ」前田則之役、「大奥(2024年)」猿吉役、大河ドラマ「光る君へ」百舌彦役等です。

藤若役/吉成翔太郎

藤若のアニメ声優・吉成翔太郎さんは、2008年生まれ、2010年代から活動を行っている俳優・声優です。吉成翔太郎さんの出演作品は、アニメ映画「ニノ国」ユウ(5歳)役、ドラマ「なつぞら」小畑雪次郎(幼少期)役、「青天を衝け」市村鉄之助役等です。

業子役/松岡美里

業子のアニメ声優・松岡美里さんは、2001年生まれ、兵庫県出身の声優で、養成所を経て2020年にデビューしました。声優・松岡美里さんの出演作品は、アニメ「映像研には手を出すな!」水崎ツバメ役、「かわいいだけじゃない式守さん」猫崎享役、「暴食のベルセルク」マイン役等です。

犬王の見どころを考察

犬王の見どころを考察・イメージ画像

実在した謎の能楽師・犬王をポップスターとして描き、能楽が織りなす華やかな世界観を表現した犬王の映画。古臭いと敬遠されがちな能楽を現代風にアレンジし、まるでライブを見ているような大胆な演出がファンを魅了しました。以下では、犬王と友魚の強烈な友情も見る者を惹きつけた、犬王の映画の見どころを考察しました。

見どころ①熱いライブ体験ができる

時代劇アニメでありながら、ロックバンドのような熱いライブシーンが見どころの犬王の映画。犬王の華麗かつアクロバティックな演出はもちろん、彼を支える友魚たちの演奏も欠かせません。まるでライブを見ているような熱い展開が魅力的な作品です。

見どころ②友魚と犬王の関係性

実在の人物の登場や考察しがいのあるストーリー展開が目を引く犬王ですが、やはり犬王と友魚の関係は、本作品の最大の見どころとなっています。友魚との出会いによって己の芸を開花させ、自らに名前を与えた犬王。また、友魚にとっても犬王あってこその友有であり、自分の人生を歩み始めました。熱い友情で結ばれ、新たな平家物語を世に広めた2人でしたが、一座の解散を機に転落します。

友有を守るためにも、自分の平家物語を諦めざるを得なかった犬王。しかし、友有は自分の平家物語にこだわり続けた結果、友魚として命を落としました。その後、2人は600年の時を経て再会を果たしたものの、2人が成仏できずにいた理由は何だったのでしょうか。その答えは、犬王と友魚(友有)の熱い友情にあるでしょう。

犬王が将軍に服従した真意を知らず、彼に裏切られたとの思いから名前を友魚に戻した友有。それでも、心の中では犬王に対する未練が残り、長らく成仏できずにいたと考察できます。一方、犬王も友有が名前を変えたことで探すのに時間がかかったと話しています。長い年月をかけて和解した2人。彼らの友情は、永遠に続くでしょう。

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犬王に関する感想や評価

犬王に関する感想や評価・イメージ画像

きらびやかな世界や考察しがいのあるストーリー展開が見どころの犬王。最後は友魚の死という、報われない結末からバッドエンドとも評されました。しかし、ラストの現代パートでは犬王と友魚の再会が描かれ、ハッピーエンドとも解釈できるでしょう。以下では、異色の時代劇アニメとして注目を集めた、犬王の映画に関する感想や評価を紹介します。

感想1:犬王の映画が面白い

実在の能楽師と琵琶法師の活躍を華やかに描いた犬王の映画。相棒として平家物語を演じる犬王と友魚の友情も、ファンを魅了しています。夜の橋での運命の出会いから能楽で一世を風靡した友有座。犬王と友魚のサクセスストーリーを描くも、最後は悲しい結末を迎えました。しかし、考察しがいのある展開やアニメ化された平家物語との繋がりが映画の人気を高め、犬王と友魚の相棒関係も良いとの感想も見られます。

感想2:見返すたびに新たな発見がある

犬王を始め、実在の人物の登場も見どころの犬王の映画。演舞シーンでのダイナミックな舞や音楽だけでなく、奥深い世界観も魅力にあげられます。犬王は、多くの考察ポイントが散りばめられており、見返すごとに新たな発見があって面白いとの感想が寄せられています。謎多き主人公の呪いの正体や、ラストシーンにはどのような意味があるのか、考察しながら見ることも楽しみ方の1つでしょう。

感想3:犬王が実在したことに驚き

犬王の映画では、足利義満や藤若(世阿弥)のように、歴史の教科書にも名前が載る実在の人物も登場しています。また、主人公の犬王もその1人でしたが、資料の少なさから犬王を知る歴史ファンも少ないでしょう。SNSでも、犬王が実在の人物であったことに驚いたとの感想も寄せられています。同時に、映画をきっかけに犬王という実在の能楽師を知り、史実の犬王への注目も高まっています。

感想4:友魚の無念を感じ取る

映画のプロローグとエピローグは現代パートで構成され、地縛霊となった友魚の姿が描かれました。この琵琶法師は何者なのか、彼の正体も映画の考察ポイントとなりました。なぜ、友魚は地縛霊となったのか、犬王との物語を演じることが出来なくなったことに対する無念とも考察されています。犬王との演舞が友魚の全てだったとも推測され、彼の無念に同情する声も見られます。

感想5:残された犬王もしんどい

友魚と同じく、犬王にとっても自分たちの平家物語を演じられないことは残念なことでした。しかし、自分の意志を貫いた友魚とは反対に、犬王は相棒の命を救うために将軍への服従を決断しました。その後は、将軍の庇護を受けながら舞を披露する犬王。友魚のいない世界で舞うことは犬王にとっては無意味なことだったと考察でき、犬王もしんどかったとの声も見られます。

感想6:切ない結末だった

見る人にとって結末の感じ方が大きく異なった犬王の映画。SNSでは、バッドエンドとの評価が多く、自分たちの平家物語を演じることが出来なくなった犬王・友魚の悲しい結末が理由だと考察されます。犬王は友の命を守るため、友魚は犬王との唄を守ろうとしたものの、それらは守れませんでした。2人の結末が切ないとの感想も見られ、室町パートの最後のシーンは犬王と友魚の無念を表しているでしょう。

感想7:不思議な感覚を覚える終わり方だった

能楽一座として一世を風靡しながら、悲しい結末を迎えた犬王と友魚。犬王の結末はバッドエンドだとの感想が多くみられる一方、感動的なラストシーンからハッピーエンドと考察する意見も見られます。また、SNSではどちらとも評価できない、あいまいな結末が良いとの感想も寄せられています。犬王の映画は観る者によって結末ラストの感じ方が大きく異なり、不思議な感覚を覚えた方も多いでしょう。

感想8:平家物語と合わせてみると印象が変わる

犬王の映画は、テレビアニメの平家物語のその後を描いた物語とされています。SNSでも、平家物語を見てから映画を観ると印象が変わるとの感想も見られます。また、平家物語の知識は犬王の考察にて欠かせない要素であり、映画をより深く知ることができます。また、知識がなければ分からない考察ポイントを見つけることもでき、犬王の映画をより楽しめるでしょう。

犬王のあらすじネタバレまとめ

犬王のあらすじネタバレまとめ・イメージ画像

犬王の映画のあらすじや結末ネタバレ、登場人物、アニメ声優、作品に関する感想などを考察を交えながら紹介しました。実在の人物でありながら、その生涯が謎とされた能楽師・犬王を主人公に迎えた犬王。一世を風靡しながら悲惨な結末を迎えた犬王と友魚でしたが、彼らの友情は途絶えることはありませんでした。お互いを強く思う心が、600年ぶりの再会につながったでしょう。

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