【地獄楽】士遠は最後死亡した？強さや朱槿（ヂュジン）との戦いを考察

「地獄楽」の士遠は山田浅ェ門の一人で、粋男な盲目の侍です。非常に指導熱心でみんなに親しまれており、典坐やヌルガイからは先生と呼ばれています。典坐とヌルガイが朱槿に襲われた際に、助けようとした士遠が初登場をしました。本記事では、試一刀流四位でもある士遠が、最後に死亡するのかについて解説していきます。また、なぜ両目に大きな傷があるのか、気になる理由もネタバレしています。

士遠が登場する地獄楽は、賀来（かく）ゆうじ先生が描いたダークファンタジー漫画作品です。2018年1月から2021年1月まで、集英社のWebサイト＆漫画アプリ「少年ジャンプ＋」にて連載されました。個性豊かなキャラクターと、生死をテーマにしたドラマチックな世界観で、読者からの注目を集めています。地獄楽の単行本は全13巻が刊行されており、メディアミックスとしてテレビアニメ化および舞台化もされました。

江戸時代の日本、最強の忍である画眉丸が死罪人として捕らえられました。彼は超人的な技と人体を持っているため、あらゆる処刑を受けても死に至りません。ある日、画眉丸は打ち首執行人の山田浅ェ門 佐切と出会い、彼の力を見るなり初めて死の危機を感じます。同時に彼は、妻への愛情と生への執着が湧いてきたのです。不老不死の薬といわれている仙薬をある島で入手すれば、無罪放免にしてやることを、佐切は彼に提案しました。

• 性別：男性
• 誕生日：6月13日
• 年齢：27歳
• 身長：178cm
• 段位：試一刀流四位
• 氣属性：木
• ペアの罪人：あか絹→ヌルガイ
• イメージカラー：霞色
• CV：小林親弘

地獄楽の士遠は、山田浅ェ門の一人で打ち首執行人です。生まれつきの盲目でありながら、嗅覚や聴覚が鋭いため、反射神経は人よりも数段に優れています。また、幼少の頃から、物質の持つ氣を通じて世界を感じており、自覚がないまま力を付けてきました。

盲目ネタでダジャレを言うのが好きな様子で、「目」のつく冗談が多いです。ただ、彼の冗談を笑ってくれるのは、山田家の佐切と付知だけでした。直弟子の典坐は、かっこいい師匠には冗談を言ってほしくないようです。士遠は人喰い花魁のあか絹の監視役で、処刑を執行した後は、典坐が監視していたヌルガイと組むことになります。

地獄楽の士遠といえば、両目にある大きな傷跡が特徴となります。彼は生まれたときから盲目だったため、傷と目が見えないことに因果関係は関係ありません。江戸時代ということもあり、盲目に対しての治療法がなく、完治できないと言われました。では、なぜ両目に大きな傷跡が残ったのでしょうか？

幼少期の彼は、母親と旅芸人をしながら各地を転々としていました。客がさらに興味を引くように、母親が故意に目を傷つけたのです。お客さんからすると、見た目だけでは彼が盲目と気づかない人も多いでしょう。しかし、目に大きな傷跡があると、誰もが盲目であると認識します。そして、「盲目でありながら、芸もできるのか！」と、彼の評価や価値が上がると母親は考えたのでしょう。

生活のためか、盲目というハンデを追った士遠のためなのか、明確な理由は明かされていません。ただ、ダジャレや冗談が好きで、明るく生きている士遠を見ると、母親は士遠のためを思って傷をつけた可能性が高いと考察します。

地獄楽の士遠は、両目にある傷跡などから怖そうに見えますが、心の優しい一面もある人物です。弟子として典座を可愛がったり、ヌルガイを気遣う姿も見られました。ここでは、圧倒的な強さを持つ士遠は、最後に死亡してしまうのかを解説していきます。また、士遠とヌルガイのその後もネタバレしているため、気になる人は要チェックです。

結論からいうと、士遠は最後まで死亡せずに生き残ります。作中では何度か死亡の危機が訪れますが、生き抜くことができました。朱槿と戦闘した際は、かなりの重傷を負わされて、死亡するだろうと誰もが思ったほどです。

朱槿との戦闘は2回行われて、特に2回目のほうでは苦戦して死亡を覚悟するような状態でした。凄まじい勢いと強さで斬りつけられて、士遠は声も出ず瀕死に陥ります。しかし、典坐などへの想いから生き抜こうという意志の強さが勝り、一命をとりとめたのでした。

地獄楽のヌルガイと監視役の典座が、偶然にも朱槿と出くわして戦うことになります。攻撃するたびに朱槿が回復するため、戦闘方法が見つからず、ヌルガイと典座は完全に押されていました。すると、士遠が現れて助けてもらい、二人は朱槿から逃げ切ることができます。ところが、すぐに朱槿があとを追ってきて、首を跳ね飛ばす勢いで士遠に斬りつけたのです。典座はその様子を見て憤り、朱槿を攻撃します。

しかし、典座は複数の穴を開けられた自分の身体が、もう耐えられないことを悟りました。そこで、ヌルガイが代わりに戦おうとしたところ、士遠に引き止められます。自分の命がもうすぐ尽きることを悟った典座が、二人には逃げ切って欲しいと切に思っていることを、士遠は強く感じ取りました。そして、彼はヌルガイを連れて逃げ切ったのです。

ヌルガイの監視役だった典坐は、朱槿から攻撃されて死亡しました。その後、ヌルガイは士遠と共に行動することになります。士遠は典坐のことを大切な弟子として、非常に信頼をしていました。典坐の願いでもあったため、士遠はヌルガイを守ろうと決意します。二人は共に過ごす時間が増えていき、徐々に師弟関係のような絆が芽生えました。

士遠はヌルガイに、剣術の基礎や氣についての知識を伝授します。再び朱槿と戦うことになり、士遠のピンチを悟ったヌルガイは覚醒しました。士遠はヌルガイを認めて、先陣を切らせます。それ以降は、相棒のような関係になっていくのでした。蓮(リエン)との戦いを終えると、二人は島を出て安住の地を探す旅をしました。この頃には、化粧やお洒落を覚えたヌルガイが、一段と大人っぽくなっています。

地獄楽の士遠は先天性の盲目だったこともあり、幼いころから氣を視る訓練をしていました。その効果もあり、人並み以上の機敏さで行動することが可能です。誰もが男性だと思っていたヌルガイのことも、最初から女性であることに気づいていました。典坐や殊現の師匠的な立場であることからも、圧倒的な強さと能力の持ち主でしょう。

また、山田浅ェ門の試一刀流四位の彼は、剣の実力も相当なものです。彼は関わる人への思いの強さによって、実力以上の力を発揮することもあります。おそらく、今後もさらに強くなる可能性が高いです。

地獄楽では、士遠と朱槿の戦いが2回登場しました。どちらの戦いも、士遠が死亡するのではないかと思われるほど、追い詰められます。特に2回目の戦闘では、朱槿に首を斬りつけられて瀕死の状態に陥りました。共に戦っていた典坐は、このままでは朱槿に勝てないと考えます。そして、士遠とヌルガイを逃がすために、典坐は一人で戦い命を落とすのでした。

その後、士遠は典坐の判断に応じた自分を許せずに苦しみます。ヌルガイは苦しんでいる彼に、典坐の最期は笑っていたことを伝えました。そして、二人は「必ず生き抜いて典坐のことをもっと話そう」と誓い合います。

原作漫画の初期に「地獄楽裝束指南（ファッションチェック）」というコーナーが登場します。地獄楽のキャラクターのお洒落度について、さまざまなコメントが掲載されたものです。士遠のファッションは華やかさはないものの、彼のキャラクターと非常にマッチしてかっこいいと、3つ星ランクを獲得します。無理をせずに自分を活かせる身なりをすることも、お洒落の一つであると「お洒落老中」という評価を受けました。

朱槿に再度襲われたときは、首を大怪我したのにもかかわらず、音と匂いだけを頼りにしてヌルガイを連れて逃げ切ります。士遠の圧倒的な強さが伺えるシーンでした。中でも、彼の強さが顕著に表れていたのが牡丹（ムーダン）戦です。花化されそうな状態で、自分の身体を傷つけて克服し、死亡した典坐を思いながら牡丹にとどめを刺したのです。

このときの士遠の強さとかっこいい姿が、読者にも感動を与えました。また、山田家内では「先生」として典座の面倒も見ました。上陸後は死罪人の浅ェ門たちをまとめるリーダー的な存在で、頼りがいのある一面も多くあります。

士遠はヌルガイを庇った経緯を、追加組の山田浅ェ門清丸に告げます。そして、今後はヌルガイと共に、安住の地を探す旅へ出発することを決意しました。そのため、彼は山田家の敷居を跨ぐことは、この先二度とないことを宣言します。山田家が担っている死刑執行人は、幕府に仕える重要な職業です。それなりの格式高い地位を捨ててまで、自分の意志を貫いた信念のあるところが、かっこいい魅力の一つになります。

士遠は自他共に厳しい性格の持ち主です。ただ、厳しいだけでなく典坐やヌルガイに対しては、優しい一面も見せました。あるとき、なぜ死罪人のヌルガイを庇うのか、返答次第では許さないと、士遠は典坐に問いただします。ヌルガイが死ぬのは納得できない、自由に生きて世界に可能性を感じてると士遠に告げました。

かつては自分も士遠に拾ってもらったと話し、典坐は彼の優しさに訴えかけたのです。典坐の言うことも一理あると感じた士遠は、問うことを止めてヌルガイへ危害を加えませんでした。このような彼の厳しさと優しさのギャップが、かっこいい魅力となっているのでしょう。

作中では真面目で正統派なイメージが強い士遠ですが、たまにギャグを言うこともあります。盲目な彼がヌルガイを女性だと気づいたときに、目利きが得意だから分かったのだと言いました。また、戦闘のため服が血まみれになった際は、見栄えが悪くなったから着替えたと佐切に話します。彼は自身が盲目であることを逆手に取って、ギャグにする姿も多く見られました。

士遠は、死罪人のあか絹の監視役を担っていました。彼女は「人喰い花魁」と呼ばれており、士遠を色気で誘惑しようとします。しかし、彼は惑わされることなく、罪人が規則違反をすれば即処罰という掟を守り、あか絹を処刑しました。死罪人がなるべく苦しまないように始末をするところも、かっこいい魅力の一つです。

地獄楽の士遠役を担当したアニメ声優は、小林親弘（こばやしちかひろ）さんです。2013年にアニメ「ムシャブギョー」でアフレコの初経験をしました。2017年には、「デュエル・マスターズ」で初のレギュラーキャラに起用されます。同年、TVアニメ「ゴールデンカムイ」の主役である杉元佐一のオーディションを受けて、見事に合格しました。

• 出身地：愛知県日進市
• 生年月日：1983年9月5日
• 身長：177cm
• 体重：64kg
• 趣味：映画鑑賞
• 特技：乗馬
• 所属事務所：アトミックモンキー

• 2013年：ムシブギョー（白榊夢久役 他）
• 2016年：金田一少年の事件簿R（柊森一郎役）
• 2018年：ゴールデンカムイ（～2023年 杉元佐一役）
• 2020年：イエスタデイをうたって（魚住陸生役）
• 2022年：アオアシ（福田達也役）
• 2023年：もののがたり（薙役）2シリーズ

士遠と典坐の絆が、一番のお気に入りという感想が上がっています。特に典坐の「目をかける」という表現に、心が震えたという声もありました。盲目の師匠に対して、目には見えない大切なものが、受け継がれているように感じたという人もいます。また、盲目とは思えない動きをする士遠が、最高にかっこいいという感想もありました。

士遠はかっこいい、面白い、可愛いの詰め合わせだという感想が上がっていました。色仕掛けが通じないところが好きという人もいます。また、あえて自分のことなど話さないような大人らしい優しさと、ほんの少しの狡さもある男性に惹かれるため、地獄楽は士遠が好きだというファンの声もありました。

士遠が大好きな理由の一つに「傷」という声がありました。幼い頃、箔が付く芸人になれるように、母親が彼の目に傷を付けます。また、愛弟子の典坐を失い、新たに守りたいヌルガイを得たとき、首に傷を負いました。医学的には消すことのできない傷を、背負い続けている姿もかっこいいという感想が上がっています。

地獄楽の士遠は、山田朝ェ門一門の一人である盲目の剣士です。彼は死亡する寸前の状態に何度か陥りますが、最後まで生き残ることができます。典座やヌルガイとの関係も、本作の見どころとなっているため、ぜひ注目してみてください。