ノーゲーム・ノーライフ ゼロの感想・評価をネタバレ!ノゲノラの劇場版映画を紹介

独特の世界観で高い人気を集めるライトノベル「ノーゲーム・ノーライフ」通称ノゲノラ。アニメ化以降メディアミックス展開はあまりされていませんでしたが、「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ」として映画化される事になりました。ノーゲーム・ノーライフ ゼロは本編の時代よりも前、古の大戦の時代を描いた作品です。今回はノーゲーム・ノーライフ ゼロを簡単にネタバレありで紹介しつつ、日本の感想、そして日本とは対照的な海外の感想、反応を紹介していきます。

ノーゲーム・ノーライフ ゼロの感想・評価をネタバレ!ノゲノラの劇場版映画を紹介のイメージ

目次

  1. ノーゲーム・ノーライフ ゼロの感想をネタバレと合わせてご紹介!
  2. ノーゲーム・ノーライフとは?
  3. ノーゲーム・ノーライフ ゼロをネタバレ解説
  4. ノーゲーム・ノーライフ ゼロの最後は?
  5. ノーゲーム・ノーライフ ゼロの海外の反応や感想は?
  6. ノーゲーム・ノーライフ ゼロの劇場版映画を見た感想や評価は?
  7. ノーゲーム・ノーライフ ゼロの感想や評価ネタバレまとめ

ノーゲーム・ノーライフ ゼロの感想をネタバレと合わせてご紹介!

ノーゲーム・ノーライフ ゼロは2014年にアニメ化された大人気ライトノベル「ノーゲーム・ノーライフ」通称ノゲノラの劇場版映画です。アニメとの接点は薄く、原作第6巻で展開された「古の大戦」の時代を舞台に、本編のノゲノラの中でもステフが「人類種史上最大の謎」と言っていた「何故古の大戦を人類が生き残る事が出来たのか」が描かれる映画となっています。

ノゲノラはアニメとしても大反響を呼んだ作品ながら、アニメの総集編でも、アニメで描いた時間軸の続きでもない、劇場版映画ノーゲーム・ノーライフ ゼロは製作発表後、原作ファン、アニメファン共、そして海外のファンからも高い期待を集めていました。いざ実際に劇場版映画が公開されるとその高い期待を裏切る事なく、原作に忠実なあらすじが展開されました。

上記のように書くと、原作やアニメを知らないと楽しめないように感じるかもしれませんがノーゲーム・ノーライフ ゼロは原作やアニメを知らなくても楽しめる1つの映画として高い完成度になっている作品です。今回はそもそものノゲノラについても紹介しつつ、劇場版映画ノーゲーム・ノーライフ ゼロをネタバレありで解説し、日本での感想や海外での感想も紹介していきます。

映画『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』 オフィシャルサイト

ノーゲーム・ノーライフとは?

初めに劇場版映画の元になっているノーゲーム・ノーライフ、通称ノゲノラについて、そしてノゲノラにおけるノーゲーム・ノーライフ ゼロの立ち位置について紹介していきます。

天才ゲーマーが降り立つ全てがゲームの勝敗で決まる世界での物語

ノゲノラは世界に絶望し、自分達の世界に引き篭もり、その数多のゲームで頂点に立ったあまりの戦績から都市伝説とさえ言われる天才ゲーマー兄妹、空と白、アカウント名『』(くうはく)がディスボードの唯一神で元遊戯の神テトにチェスで勝った事で、ディスボードに召喚される所から物語がスタートします。ディスボードはテトによって定められた「十の盟約」によってあらゆることがゲームの勝敗で決まる世界です。

ディスボードには人類種(イマニティ)を始め16の種族が知性あるものとされる生物「イクシード」と呼ばれています。イクシードは魔法的性の高さで順位付けされ、一切の適正を持たない人類種はその中でも最下位、残されたのはエルキア1国をなっていました。空と白はエルキアで行われていた王位選定ギャンブル大会で勝ち、エルキアで王と女王になります。

空と白は再びテトと戦う為にその世界でも頂点に立つべく、魔法を行使できるようなデタラメな16種族(イクシード)相手に国盗り戦争を仕掛ける事になります。ノゲノラは下記で紹介する作者榎宮祐さんの体調面もあって、非常にゆっくりな速度ではありますが、現在までに本編10巻、外伝1巻の全11巻を始め、漫画版やスピンオフ作品なども生まれて人気作となっています。

そしてノゲノラの物語の中で度々話題に登場するのが、ノーゲーム・ノーライフ ゼロで描かれる事になるディスボードで過去に行われていた大戦争「古の大戦」です。テトが唯一神の座についたきっかけになる戦争であり、「十の盟約」が生まれる事になったきっかけの戦争でもあります。またこの頃の遺恨が遥か未来であるノゲノラ本編にまで残る程強い影響力を誇った物として描かれています。

作者は榎宮祐さん

ノゲノラの作者、榎宮祐さんは、日本の他、ブラジル、イタリア、ポルトガル人の血をそれぞれ引く、クォーターで、ブラジル生まれ7歳まではアメリカ、以後日本で育つという異色の経歴の持ち主です。その経緯から国籍は現在でもブラジル国籍ながら、人生の大半を日本で過ごしています。高校時代に絵を描き始め、同人活動を始めたのをきっかけにイラストレーターとして高校在学中に商業デビューする事になりました。

イラストレーターとしてはこちらもアニメ化されて人気を誇った「いつか天魔の黒ウサギ」に挿絵を描くなどしています。その後、漫画化に転身し「グリードパケット」を連載しますが、20011年に胃癌が発覚し、休載。アメリカで手術を受ける事になります。以後現在に至るまで癌の再発予防を行いながら生活する事になり、治療と漫画は両立できないという理由でライトノベル作家に転身する事になります。

元々は別の人との共作という形で漫画の原作として考えていたノゲノラでライトノベルデビュー、以降度重なるドクターストップで不安定ながらもノゲノラを中心に執筆しています。イラストレーターとしても高い評価を受けていたという経歴もあって、ノゲノラでは作者と同時に挿絵やカバー絵も担当、作者と挿絵を同じ方が務めるというライトノベルでは非常に珍しい形をとっています。

ノーゲーム・ノーライフ ゼロは原作第6巻がベースに!

そうして生まれたノゲノラですが、2012年に連載を開始するとその独特な世界観で人気を集めて2014年にアニメ化、さらにその人気を伸ばす事になります。アニメ化されたのは概ね、原作1~3巻までの物語が展開されました。それからしばらくは映像化される話はありませんでしたが、2017年原作6巻で描いた「古の大戦」を舞台とした物語をノーゲーム・ノーライフ ゼロとして劇場版映画化される事が発表されたのです。

劇場版映画ノーゲーム・ノーライフ ゼロは概ね、原作ライトノベル6巻の内容を踏襲しており、一部映画という映像媒体に合わせた変更こそ行われていますが、原作の良さを引き出す形で見事にヒット。多くの感想を集める結果となっています。

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ノーゲーム・ノーライフ ゼロをネタバレ解説

上記のようにノーゲーム・ノーライフ ゼロは原作の中でも唯一の過去編と言える「古の大戦」を舞台としているだけに原作やアニメを知らない人でも十分に楽しめる内容になっています。ここからはノーゲーム・ノーライフ ゼロの見どころや分かりにくい所をネタバレありで解説紹介していきます。

鑑賞のマナー 十の盟約風

ノーゲーム・ノーライフ ゼロは扱う時代が違う為にノゲノラ本来の時間軸で活躍するキャラクターの多くは登場しません。それは主人公である空や白を含めてもであり、彼らが唯一描かれるのが本編公開前に流れる「鑑賞のマナー」です。ノゲノラ本編の大前提である「十の盟約」を模したこの紹介はどうしてもシリアスな展開が多めになる劇場版映画とは違いノゲノラらしさ全開の展開で描かれていました。

「鑑賞のマナー」の中身自体は別段難しい事を言われているわけではありません。いわゆる「撮影禁止」であったりと他の映画でも言われるような内容から「魔法を使わない事」なんてノゲノラらしい雰囲気の物までが紹介されました。

ノンナの登場

原作から変わった所を1つ紹介すると言えば、リクとアレイが帰還するシーンが挙げられます。このシーン原作ではリクの帰還に気付いたノンナが「パパは?」と尋ねながら登場するのですが、劇場版映画ではノンナが他の子供達と共に勉強しているシーンを挟んだ後に登場します。場面の転換を描きやすい映画ならではの演出で、原作からは読み取りにくいサブキャラクター達の普段の様子が描かれていました。

そして父であるイワンが死んでしまった事を知ったノンナから発せられた「リクが死ねばよかったのに!」というセリフも原作では言おうとはしましたが母親に止められて言えなかった改変シーンです。本当に細かな違いではありますが、より映像に映えるような細かな改変が加えられていると言えます。ちなみにこのノンナ、名字はツェルと言い、ノゲノラ本編に登場するクラミーの先祖だったりします。

プロポーズ

ノーゲーム・ノーライフ ゼロの名場面は多いですが、外す事ができないのがリクのシュヴィへのプロポーズシーンです。シリアスな展開が続く中に垣間見えるノゲノラらしさを見事に出したこのシーンは感想でも触れている人が非常に多くなっています。しかも劇場版映画では原作ではぼんやりとしか描かれなかった「リクの故郷を滅ぼしたのはシュヴィ」という事まで明確に描かれている上なので、さらにその感動が強くなっています。

シュヴィはリクからのプロポーズを1度断る。その時のリクの反応はまさにノゲノラ本編の主人公、空そのものですし、それでも尚迫るリクに対してのシュヴィの反応には機械だからという理由と共にどことなく白っぽさも含まれています。特にエンディングまでの流れを知っていると、後から思い出してみると尚このシーンが泣けてくるという感想も多くなっています。

シュヴィvsジブリール

感動シーンが連続する劇場版映画ノーゲーム・ノーライフ ゼロですが、1番盛り上がるシーンは?と言われたら誰もが上げるのがシュヴィVSジブリールの戦闘でしょう。ノーゲーム・ノーライフ ゼロのラスボス的立ち位置にいるのはなんと本編でも活躍するあのジブリールなのです。その世界観からノゲノラ本編ではほぼ間違いなく書かれる事がない直接的な戦闘行為がノーゲーム・ノーライフ ゼロでは見る事ができます。

ジブリールの戦闘能力の高さはノゲノラ本編でも随所で語られ、その片鱗を伺い知る事ができる展開も多いです。そのジブリールが十の制約という縛りがまだ存在しない古の大戦において、その本領を発揮するシーンがついに描かれる事になるのです。ノーゲーム・ノーライフ ゼロはテトにいずなに聞かされているという形の物語ですがそのいずなも聞き終わった後に「許せねえ、です!」という程悪名高い活躍を見せてくれます。

原作を知らない人からしても唐突に立ちはだかる強大な敵という意味で十分に迫力があるシーンになっています。これまでなんとか強敵に見つからずに戦争を終わらせようとしてきたのにそこに立ちはだかる圧倒的な格上の存在としてジブリールは君臨します。味方なら頼もしい事この上ないジブリールを敵に回すとこれほど厄介な存在だとはという事を特にアニメファンは思い知ったという感想も多いです。

ノーゲーム・ノーライフ ゼロの最後は?

ここからは特にノゲノラ本編を知らないと分かりにくい劇場版映画ノーゲーム・ノーライフ ゼロの最後についても解説していきます。

シュヴィが連結体クラスタに再接続を願う

上記でも触れたシュヴィとジブリールの戦闘。その戦闘は圧倒的にジブリールが優勢で、シュヴィはなんとか勝ちを見出す為に連結体クラスタに再接続を願います。本来のシュヴィは機械種(エクスマキナ)独特の群である連結体クラスタから切り離された存在でその願いは聞き届けられません。しかしシュヴィは「ゴチャゴチャ、言わないでッ この想いを――継いでよぉぉッ!!」と叫びついに再接続を許可される事になります。

なんとか再接続を許されたシュヴィですが、完全に同期を果たすには251秒もの時間が必要でした。ジブリール相手にその時間はあまりにも絶望的で、シュヴィはリクへの想いを優先して同期させます。そして同時にプロポーズ後の結婚式の際にリクから貰った指輪だけにジブリール最大の攻撃である「天撃」さえも防ぐ絶対のバリア「カイン・エンターク」を利用、シュヴィ自身は天撃を受けて消滅する事になります。

星杯を手にする事ができなかったリクとリクの祈り

シュヴィからの想いを受け取った機械種の長、後にノゲノラ本編にも登場するアインツィヒがリクの元を訪れ、人類が存続する為の提案を伝えます。そしてリクは最後の戦いに挑む事になるのです。リクの願いは星を作り変える力を持ち、勝者の前に現れる星杯を手にする事でしたが、残念ながらリクの前に星杯が顕現する事はありませんでした。リクはそのまま世界のエネルギー源ともいえる精霊回廊の中に飲み込まれていきます。

古の大戦が行われる中で生まれたリクは生まれてからずっと神に祈った事がありませんでした。そのリクが精霊回廊に飲み込まれながら初めて神に祈ります。その強い想いによって祈りによって生まれる遊戯の神テトを顕現させる事となります。そしてテトは星杯を掴み、十の盟約によって直接的に戦う事を禁じた世界、ディボードへと世界を変えるのです。

ノーゲーム・ノーライフ ゼロの海外の反応や感想は?

ここから本題となるノゲノラの劇場版映画ノーゲーム・ノーライフ ゼロの感想や反応を紹介していきます。初めに海外の感想を紹介していきます。ちなみにノゲノラは原作やアニメ共に海外でも高い人気を集めており、日本と同等に劇場版映画ノーゲーム・ノーライフ ゼロに期待する声が多かったです。

最初の25分の罠

しかし実際に劇場版が公開されてみると、その期待は残念ながら「裏切られた」という感想に変わってしまいます。それは劇場版映画の本編に対してではありません。海外では劇場版映画の本編に入る前に、海外版で声優を務めた声優による、映画や作品に対しての紹介が約25分にも渡って放映されたのです。それだけなら「裏切られた」とまではいかなかったかもしれませんが、その紹介の中で映画の内容までネタバレしてしまったのです。

もちろん原作ファンはある程度映画の内容も予測できはします。しかし話題作だからとノーゲーム・ノーライフ ゼロを見に行った人からしてしまえば、お金を払ってこれから見る劇場版映画の内容を先に話されてしまうのですから「裏切られた」という感想をいだく事になっても不思議ではないでしょう。実際にこれが劇場版の本編の後に放映されるのであれば問題なかったとする感想は多いです。

ノーゲーム・ノーライフ ゼロの映画本編の内容に関しては日本と同様に好評な感想の方が目立ちます。しかし海外独自のこの手法はやはり先にネタバレされてしまった感は否めず、どうしてもその事に触れる感想が多い結果となってしまっています。

ノーゲーム・ノーライフ ゼロの劇場版映画を見た感想や評価は?

ここからは日本海外合わせて、実際の感想をいくつかピックアップしてネタバレありで解説をしつつ紹介していきます。

感想①:ノゲノラ知らなくても楽しめる!

ノーゲーム・ノーライフ ゼロはノゲノラの過去を描く話であり、ネタバレでも触れたように多くのキャラクターが原作本編やアニメには登場しないキャラクターで構成されています。原作やアニメで事前に知ってる必要がなく、キャラクターについてもノーゲーム・ノーライフ ゼロの中でしっかり紹介されますし、キャラクターがはっきり紹介される分、話に入り込みやすかったという感想が多いです。

またノーゲーム・ノーライフ ゼロはそもそものテーマが「戦争を自分達の手で止めよう」という非常に分かりやすい事も好評を感想を集める要因になっています。ノゲノラ本編を知らなくてもそのテーマ性は分かりやすく、ノーゲーム・ノーライフ ゼロの中でしっかりと止めようと思うきっかけから決意、その結果まで描かれているので1つの完結した物語として楽しめたという感想もあります。

感想②:シリアスとギャグのメリハリが良い

ノーゲーム・ノーライフ ゼロはノゲノラ全体で見ればかなりシリアスな展開が強めの映画ではあります。それでも要所要所にはギャグのような要素も含まれていて、本編でも切れ味の鋭いシリアスとギャグのメリハリはバランスこそ違えどノーゲーム・ノーライフ ゼロでもしっかり表現されているという感想もあります。特に原作を知る人からはギャグあってこそノゲノラっぽいという人も多いようです。

ノーゲーム・ノーライフ ゼロの主人公リクも基本的にはかっこいい姿がメインで描かれますが、シュヴィの前だけではギャグみたいな反応を示す事も目立ちます。その反応はノゲノラ本編の主人公空のそれに近い物があります。ですが、シリアスな場面の中で時折訪れるそのような反応こそがリクの心の有り方を示している感じがして良かったという感想もあります。

感想③:シュヴィの頑張りとそれを嘲るジブリールが良い!

感想の中でもダントツで多いのはノーゲーム・ノーライフ ゼロの中で唯一明確に戦闘シーンが描かれるシュヴィとジブリールに関しての感想です。特にシュヴィは映画で初めてリクを含む他のキャラクターと接触し、機械種という種族故に理解できない「心」を理解しようとしてきます。そのシュヴィがノーゲーム・ノーライフ ゼロの物語を通して成長し、「想い」を持って行動する姿だけで泣けるという感想が多いです。

特に後半、リクの想いを感じ取るようになってから、プロポーズ、結婚式とシュヴィの想いを感じ取りやすいシーンが続いています。そしてシュヴィはリクに死んでほしくないという一心で単独行動を起こすのです。そしてその行動がアダとなります。それがジブリールとの邂逅です。特にアニメを見てからノーゲーム・ノーライフ ゼロを見た人にとっては非常にアツイ展開だったとする感想も目立ちます。

ノゲノラ本編でもその片鱗が見られるジブリールですが、ノーゲーム・ノーライフ ゼロでのジブリールは完全に欲望の塊。ノゲノラ本編の知識欲とは違いノーゲーム・ノーライフ ゼロでのジブリールは好奇心と物珍しさだけでシュヴィに襲いかかるのです。ただ原作ファンからするとこれでこそジブリールという感想も多く、むしろ本編でも登場している古の大戦時代を生きたジブリールがちゃんと活躍してて良かったとする感想もあります。

また物語としてのジブリールはもちろんですが、田村ゆかりさん演じるジブリールの声も良かったとする感想が多いです。アニメでも演じているとはいえ、アニメで描かれるノゲノラ本編のジブリールとはそれこそ思想からして違うので、味方としてのジブリールではなく明確な敵としてのジブリールを演じていたという感想が多いです。

田村ゆかりさん自身、ノーゲーム・ノーライフ ゼロでの演技に自信があったのか、ノーゲーム・ノーライフ ゼロの映画公開前にも「どうかジブリールのことを嫌いにならないで」とコメントしていた程で、そのコメントを事前に知っていたという人からも上がった期待を良い意味で越えているという感想もありました。

感想④:ラストのコローネの独語が良い

上記の最後では触れませんでしたが、映画の最後には、テトが世界を創造しなおしてからのシーンが2つ描かれています。その1つがリクがコロンと呼ぶコローネ・ドーラの独語です。彼女はリクとシュヴィを送りだした後、集落を率い、2人が作りだした世界で生きていく為の覚悟を誓います。ノーゲーム・ノーライフ ゼロでは直接描かれていませんが、コローネが後に建国するのがエルキア、ノゲノラ本編の舞台となる国です。

この独語の中でコローネはノーゲーム・ノーライフ ゼロの物語にあってここで初めて自分の想い、リクとシュヴィに生きていて欲しかったと涙ながらに言うのです。ノーゲーム・ノーライフ ゼロは特に終盤、激動のシーンの連続した後だけにノーゲーム・ノーライフ ゼロの古の大戦時代の最後を締めくくる事になるこのシーンはまとめ的な意味合いも含めて号泣したという感想が最も多いシーンになっています。

もらい泣きに近い形ではあり、「声優や製作陣が泣かせにきてる」という感想が最も多いシーンでもあります。もちろん、それまでのノーゲーム・ノーライフ ゼロの流れがあってこそではありますが、綺麗に纏まり良い終わりだったとする感想は多いです。

感想⑤:映画だからこその演出が良い

上記のシュヴィvsジブリールの戦いやコローネの独語シーンもそうですが、映像で魅せる映画だからこそ原作の良さをさらに引き出してより良いシーンになったシーンが目立つという感想もあります。上記の2つ以外で目立つのがリクの目の演出です。ノーゲーム・ノーライフ ゼロの中ではリクの目が度々変わっていくのを見て取る事ができます。

ネタバレありで解説するとシュヴィと出会う前のリクは集落を指揮しないといけないという自身の立場だけでなんとか生きているような状態でした。皆の前でこそ明るく振る舞いリーダーシップを発揮しますが、序盤でもイワンにそうしたように、自身の判断で犠牲になったものも多く、1人になったら絶叫せずにはいられない程です。その時のリクの目はまさに「死んだ目」と表現するのがぴったりな目をしています。

そこから心の支えとなるシュヴィと出会い、さらにシュヴィがもたらした情報によって「戦争を自分達の手で止める」という明確な目的、目標を持って行動できるようになります。そこからのリクは状況は何一つ改善していない、むしろ「幽霊」となった仲間達が削られていくのを感じ自らも身体を危険に晒しながらもその目は輝き続けていました。

このリクの目の輝きは文字で構成される原作では明確に表現はされていません。まさに映像がある映画だからこその演出と言えます。ノーゲーム・ノーライフ ゼロにはその他にも原作にはない映画的な演出が積極的に取られており、演出面含め映像美としてノーゲーム・ノーライフ ゼロをおすすめするという感想も目立ちます。

感想⑥:EDが良い

ノーゲーム・ノーライフ ゼロではEDに触れる感想も多いです。ノーゲーム・ノーライフ ゼロのテーマソングでもあるEDは鈴木このみさんが歌う「THERE IS A REASON」です。ノゲノラのアニメでも主題歌を歌った鈴木このみさんはその世界観を知っている事もあり、ノーゲーム・ノーライフ ゼロのテーマを反映した歌詞もあってまさにノーゲーム・ノーライフ ゼロの為の曲として仕上がっています。

特にEDでTHERE IS A REASONが流れる際には途中からリクやシュヴィを中心にノーゲーム・ノーライフ ゼロ本編から抜粋したシーンが合わさり自然と歌詞の意味と2人が重なってさらに泣けるとする感想が多いです。映像と音楽という原作の小説では絶対にできない演出だからこそかなり力が入っていて良かったとする感想もあります。

感想⑦:予定調和的という感想も

もちろんノーゲーム・ノーライフ ゼロの感想全てが好評というわけではありません。中には不評の声を上げる感想もあります。原作でもまだまだ描き切れていない程に独創的な世界観故に設定が非常に細かく、原作を知らないと疑問に思えるシーン、テーマから流れが読めて実際に予定調和のように話が進んでしまったという感想もあります。

実際にノーゲーム・ノーライフ ゼロは最後のどんでん返しを楽しむタイプの映画ではありません。細かな事を言ってしまえばノーゲーム・ノーライフ ゼロは「後の世界で唯一神となったテトが語る話」なので、当然結末は分かり切っている状態から描かれます。だからこそこのような感想が生まれる結果となりました。

感想⑧:原作のカットはやっぱりある

原作のあるアニメ映画の感想として、特に原作ファンからの感想で目立つのが原作との比較です。ノーゲーム・ノーライフ ゼロも原作ライトノベルの第6巻を元にしていますが、やはりカットされたシーン、登場しなかったキャラクターも複数あります。大筋はもちろん変わっていませんが、リクの感情の変化など、特に原作で細かく描かれていた部分に対してカットされているという印象を持ったという感想があります。

リクに関してで言えば、シュヴィとの出会いから受け入れるまでの流れが該当します。原作でのリクはシュヴィを初め強く警戒しており、段々と心を開いていくのですが、ノーゲーム・ノーライフ ゼロでは比較的早い段階から受け入れていたりします。その他にもシュヴィvsジブリールの裏で繰り広げられていたアルトシュとアズリールの会話などもカットされていたりします。

もちろんノーゲーム・ノーライフ ゼロという1つの完結した映画的に収める必要性や心理描写を描きやすいライトノベルと映像美で魅せやすい映画との違いは理解しているとした上で、もう少しこうして欲しかったという願望にも近い感想がある事も事実です。しかし一般的な原作ありのアニメ映画の中ではそれらの感想はそこまで多くないと言えます。

ノーゲーム・ノーライフ ゼロの感想や評価ネタバレまとめ

今回はノーゲーム・ノーライフ ゼロの感想や評価をネタバレありでまとめていきました。ノーゲーム・ノーライフ ゼロはノゲノラの過去を描く作品ながら1つの映画としてしっかり完結しており、ファンタジー系のアニメ映画として非常におすすめできる作品です。映画オリジナルではなくしっかりとした原作を持っている事もノーゲーム・ノーライフ ゼロが良い映画と言える要因になっています。

原作があるアニメ映画はどうしても原作を知らないと楽しめないというイメージを持たれがちですが、ノーゲーム・ノーライフ ゼロに関して言えば、時間軸的にも登場キャラクター的な意味合いでも完全に予備知識がない状態で楽しむ事ができる作品になっています。あらすじはもちろんですが、その映像美と迫力のある戦闘シーンだけでも見る価値が十分にある映画だとファンから評価を受けました。

感想を追いかけてみると原作ありのアニメ映画にありがちな「原作しらない人は楽しめたけど、原作ファンからは大不評だった」「原作知らないと楽しめない作品だった」という事もなく、原作ファンにも大きく支持を集めている事が見て取れます。改変が全くないとは言えませんがそれも本当に気にしてみなければ気にならない程度で矛盾点なども限りなく少ないです。

特にノーゲーム・ノーライフ ゼロを締めくくるシュヴィとジブリールの戦闘シーンの映像美はぜひ映像で見るべきです。ノゲノラ本編では決して見る事のできないタイプのシーンだけに、もちろん原作やアニメで先を知っていても充分に楽しめる内容なので、まだ見ていないという人はぜひ1度視聴してみる事をおすすめします。

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