【異世界おじさん】沢江さんはレディコミ大好き少女！過去や藤宮さんとの関係は？

アニメ版「異世界おじさん」は、「異世界おじさん」の原作者・殆ど死んでいるが自らシナリオ監修していることから、原作の雰囲気を損なうことのない完成度の高い仕上がりとなっています。漫画「異世界おじさん」は現在（2023年時点）も連載中ですが、ファンが待ち望んでいる「異世界おじさん」アニメ第二期の有無は不明となっています。

殆ど死んでいる原作漫画「異世界おじさん」（略称「いせおじ」） は、雑誌ではなくWebコミック配信サイトで2018年から連載を始め、2023年時点で「異世界おじさん」のコミックは９巻まで発売されています。ジワジワと人気を獲得していった「異世界おじさん」は、2022年7月からテレビアニメとして放映されたのですが、コロナ感染拡大による放映延期も挟み、2023年3月まで全13話が放映されました。

17年間の昏睡状態から目覚めたたかふみの叔父は、異世界にいたと言い出し、いとも簡単に魔法を披露します。元々、アニメやゲームで異世界ものに耐性があったたかふみは、おじさんの言動が嘘ではないと思い始め、引き取り手のないおじさんと同居することとなります。おじさんは生活のため異世界で取得した魔法をYouTubeで披露しながら、17年間いた異世界での生活をたかふみに語り始めていくのでした。

細目で両八重歯が印象的な沢江は、高校時代からの友人である藤宮と同じ大学に通っています。一見すると沢江はイマドキの大学生ですが、実はガチなレディコミ愛読者だったのです。

沢江の叔母は過去に新興宗教にハマっていたことも相まって、心配性な沢江の性格は時に歯止めがつかなくなることもあります。そのような沢江は、最近付き合いが悪くなった藤宮の行動をGPS機能で密かに探っていました。

同じ大学に通っている沢江と藤宮の友情は、高校から続いていました。プライベートでも遊ぶことが多く、二人は互いを「さわ」と「ふじみー」と呼び合えるほどの仲良しですが、いつしか藤宮は沢江より、おじさんとたかふみ宅で時間を過ごすことが多くなってきます。親友の異変に気付いた沢江は、藤宮が妙な連中と関わっているのではと心配になってきました。

おじさんとたかふみを怪しいカルト集団の連中と勘違いした沢江に、藤宮はおじさんが異世界にいたことを伏せて沢江の勘違いを訂正します。藤宮の説明に納得した沢江は、藤宮がたかふみに好意を抱いていることを察知し、親戚のおばちゃん的な広い心で藤宮の恋が成熟するための後押しをすることにします。

千秋は、藤宮の弟で小学4年生です。藤宮と高校時代から付き合いがある沢江は、過去に幼い千秋と遊んだことがありました。以降、二人の交流は無かったのですが、沢江は藤宮が入り浸っているおじさんとたかふみ宅で数年ぶりに千秋と再会します。しかし、可愛いはずだった千秋は、どう見ても小学4年生には見えないガタイのいいオラオラ系な風貌となっていました。

千秋は沢江を覚えていたものの、可愛い頃の千秋しか知らない沢江は、彼が千秋だと認識できず激しく戸惑ってしまいます。いざ会話をしてみると千秋の中身は、あの頃の純真な千秋のままでしたが、沢江は千秋の外見と中身のギャップを受け入れるのに少々時間がかかってしまいます。姉の藤宮も小学生の頃、一時期コワモテな顔をしていたことから、この傾向は藤宮姉弟特有のものと言えるでしょう。

藤宮の説明がなければ、たかふみに対する沢江の印象は、親友を悪の道へ誘ういかがわしい男のままだったことでしょう。しかし、たかふみが常軌を逸脱した男ではないと理解した沢江は、藤宮の想い人であるたかふみを品定めしようとします。

沢江は藤宮の胸元がアピールされている飲み会での写真や、グラビアアイドル風の大胆な水着写真を見せ、たかふみの藤宮への関心度を試すことにします。たかふみの反応は沢江の予想に反して、なぜか藤宮の周りにいる男たちに異常な嫉妬と敵意を露わにしていました。予想外過ぎるのたかふみの反応に、沢江は愕然としてしまいます。

親友の好きな人に何かしら関わる可能性はありますが、親友の好きな人のおじさんに関わることは稀ではないでしょうか。たかふみのおじさんは沢江にとって、非常に遠い関係であることから進んで親しくなる必要はないのでしょう。異世界では勇者だったおじさんも、元の世界では職質されてもおかしくない雰囲気を漂わせていることから、沢江はおじさんをカルト集団の人だと信じ切っていました。

おじさんは対人スキルが低いものの、異世界でそれなりに苦労はしていたこともあり一般的な社会性は身についていました。そして江沢が、エルフのように強気な女性でなかったこともあり、おじさんは沢江に対して普通に対応することができました。沢江は藤宮が変な人たちと関わってないとわかり、おじさんへの妙な偏見を取り除いていきます。

主役だけでなく、「異世界おじさん」の沢江のような個性的キャラまでもこなしている金元寿子さんは、小さい頃から喋ることに苦手意識がありました。常日頃から喋れるようになりたいを思っていた金元さんは、アニメを通じて声優の勉強をしたいと考えるようになり、高校卒業後に声優の専門学校に進学します。専門学校卒業後は、レジェント声優が所属していたぷろだくしょんバオバブ附属養成所「B・A・O」所属となります。

2009年に「たのだん」の公開オーディションで、主人公シャーリィ役に選ばれた金元さんは、2010年の「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」の主人公カナタ役で本格的な声優デビュー、同年「侵略！イカ娘」でも主人公イカ娘役を演じ、幸先良いスタートとなります。翌年の第5回声優アワードで「新人女優賞」を受賞後は、声優や歌手としての長年のキャリアが評価され、地元岡山の「おかやま晴れの国大使」に就任しました。

10代女子を演じることが多い金元さんは、もっとも自然に「…ゲソ」と言えたことから「侵略!イカ娘」の主人公イカ娘に抜擢されています。イカ娘の独特な口調「〜イカ？ 〜ゲソ」は、2010年のネット流行語大賞で銅賞を受賞しました。プリキュアシリーズの「スマイルプリキュア！」でのキュアピースは、「発表！全プリキュア大投票」の好きなプリキュア部門で第5位にランクインするほどの人気を誇っています。

金元さんの活躍の場はアニメやゲームなどエンターテインメントだけでなく、両備グループの「七葉院まゆせ」、明石スクールユニフォームカンパニーの「帆風あおい」、瀬戸農産物加工企業組合の「瀬戸町果音・果南」など、地元岡山の企業のマスコットキャラを数多く担当し地元に多大な貢献しています。七葉院まゆせに関しては、マスコットキャラの域を超え両備グループのバーチャル社員という肩書で活動しています。

レディコミ愛読者の沢江は、幅広いジャンルのレディコミを愛読しているからこそ、おじさんとたかふみの会話を聞いて、瞬時に危なすぎる方へ妄想を膨らませてしまったのでしょう。

おじさんはじめ個性豊かなキャラが登場している「異世界おじさん」で沢江は、普通にかわいいキャラとして登場しました。ゲームネタが多く語られている「異世界おじさん」で、沢江はレディコミ愛読者という設定で異彩を放ちながら、「異世界おじさん」の個性的過ぎるキャラの中で徐々に人気を得ています。

かつて細目のキャラは陰キャ設定が定番となっていたものの、沢江は細目だけど八重歯でかわいさをアピールできていることから、「異世界おじさん」の大きなキラキラ目の女子キャラの中に埋もれてしまうことはないはずです。

藤宮・千秋・たかふみ・おじさんを通して沢江を見ると、レディコミ愛読者で叔母が過去に新興宗教にハマっている設定が上手く生かされ、「異世界おじさん」でのギャグパート盛り上げ担当と言えるでしょう。

「異世界おじさん」は、元の世界に戻ったおじさんにとって過去となる異世界時代を語る形式で展開していきます。サブキャラである沢江の出番は少ないものの漫画「異世界おじさん」は完結していないこともあり、ひょっとしたら沢江の勘違い妄想ぶりを再度見ることができるかもしれません。