【ワンピース】バーソロミュー・くまは特殊な種族？正体は月の人の末裔かソルベ族？

元王下七武海で２億9600万ベリーの懸賞金が掛けられていたバーソロミュー・くまは、Dr.ベガパンクの手により改造され人間兵器となります。ところが、娘・ボニーによって彼が特殊な種族であることが暴露されてしまいます。

この記事では、バーソロミュー・くまの種族の問題を中心に彼の正体に迫っていきますが、その前にまずはワンピースの作品情報をお届けしましょう。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと進みます。

「ワンピース」は、日本の漫画家・尾田栄一郎によって創作され、1997年から週刊少年ジャンプで連載されている漫画作品です。この漫画は、海洋冒険ロマンをテーマにした壮大な世界観が大きな魅力となっています。また、25年以上の長期連載でも読者を飽きさせない巧みなストーリー展開や、スペクタクルな演出も特筆すべき点と言えるでしょう。

ワンピースの単行本は現在105巻まで刊行され、日本国内の発行部数はシリーズ累計で4億1千万部にも達し、歴代1位の記録を樹立しています。また、海外では57以上の国と地域で翻訳および販売され、海外での累計発行部数も1億部を突破しているため、全世界では総発行部数5億1千万部に上ります。この数は、英国ギネス社によって、単一作家によるコミックスの世界最多発行記録として認定されています。

ワンピースは、テレビアニメを始め、映画、実写版ドラマ、小説、絵本、ゲーム、舞台作品など、多様なメディアで展開されています。中でも、テレビアニメは1999年10月から現在まで放送され続けており、長寿アニメシリーズとして知られています。同作品を放送しているフジテレビのアニメ作品としては、「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」に次ぐ長寿番組となっています。

フーシャ村に暮らすルフィは、ある日海賊のシャンクスと出会います。シャンクスに感銘を受けたルフィは、後日酒場で彼の悪口を言った山賊と口論になります。そして、大立ち回りを演じた挙句、海に投げ込まれ巨大魚に襲われてしまいます。すると、そこへシャンクスが現れ、片腕を失う犠牲を払いながらルフィを救出します。村を後にするシャンクスから麦わら帽子を託されたルフィは、世界一の海賊になるという夢を抱きます。

ここからは、メインテーマであるワンピースのバーソロミュー・くまの話題に入っていきます。バーソロミュー・くまは、元王下七武海の1人で、その正体は革命軍の元幹部です。過去には2億9600万ベリーに上る懸賞金が掛けられていたこともあります。彼の出身地は、南の海ソルベ王国で、元ソルベ王国国王という肩書を持っています。

くまの年齢は初登場時45歳で、身長は689cmとゲッコー・モリアにも迫る巨体をしています。常に熊の耳がついた帽子を被り、手袋をはめています。この手袋は、ニキュニキュの実を発動する際には外し、肉球が顕わになります。また、PX-0という通称を持っていますが、これはDr.ベガパンクにより改造手術を受け、「平和主義者（パシフィスタ）第1号として生まれ変わった時の個体番号にちなんでいます。

次に、バーソロミュー・くまの性格について考察します。くまはとても寡黙な男で、必要最低限のことしか言わないため、アニメ版ワンピースの初登場時にはセリフがカットされるほどでした。しかしながら、相手から的確な指摘を受けると「言い当てられた」という感想をボソッと述べることもあります。また、常に聖書を抱えていて、寸暇を惜しんで熱心に読書している姿も描かれていました。

くまは、王下七武海の一員になったころ、非常に残忍で暴虐行為の限りを尽くし、また暴君としての正体は人々から恐れられていました。しかし、後に、革命軍幹部のサボが話したところによると、それ以前の彼は、やさしく穏やかな笑顔にあふれた人物だったとのことです。

バーソロミュー・くまには、ゾロとの契約に従い麦わらの一味を許容したり、彼らのために自分の命を懸けるなど、単なる暴君とは異なる面が見て取れます。ジンベエも彼の過去について、「国王時代には暴君として振る舞っていたが、国民によって国外追放された」と述べています。しかし、彼をよく知る人物の1人（娘のボニー）は、彼は決して暴君ではなかったと否定しています。

くまは、王下七武海に加盟した後、「七武海の中で唯一政府に忠実な男」と称されるに至ります。電伝虫を受け取り、有事の際には直接政府に報告していました。その一方で、正体は元革命軍という彼が政府嫌いだったという証言もあります。抹殺対象を見逃すなど裏に回ると別の一面を見せています。最終的には、世界政府との取引によって政府に忠実な兵器「パシフィスタ」となり、本来の人格は失われてしまいました。

ここで、バーソロミュー・くまの強さや能力について解説します。くまは、超人系の悪魔の実である「ニキュニキュの実」を発動し、掌の肉球を使って様々なものを弾き飛ばすことができます。飛ばす対象は実体のあるものだけではなく、大気など目に見えないモノも含まれます。疲労物質や痛みを弾き体内から飛ばして体を回復させたり、敵の放った攻撃のダメージを他者に与えることも可能です。

くまは、刀による攻撃を受けても、その刀を肉球で受け止め、塹壕ごと弾き返します。また、自分自身を弾き飛ばすことにより、超高速で移動することもできます。その正体が元革命軍幹部であったことから、悪魔の実に頼らなくても基礎戦闘力はかなりの強さを持っています。ニキュニキュの実の能力を得て、くまの強さはまさに鬼に金棒となりました。

Dr.ベガパンクにより人造兵器パシフィスタ（型番PX-0）に改造されてから、くまは鋼鉄を超える強度の肉体を手に入れ、さらに口からはレーザービームを発射できるようになります。最終的には脳も改造を加えられ、政府に忠実な人造兵器となりました。

バーソロミュー・くまの技には、肉球を使って大気を光速で弾くことで衝撃波を発射する「圧力砲（パッドほう）」があります。この技は直線状のものならばどんな物体でも貫きます。また、四股を踏んで体を地面に固定し、両手で次々に圧力砲を放つ「つっぱり圧力砲（パッドほう）」や、両手で周囲の大気を圧縮し、手の中に納まるほどにしてから一気に敵陣目掛けて発射する技「熊の衝撃（ウルススショック）」も使いこなします。

ここからは、バーソロミュー・くまの種族や正体について考察していきます。漫画ワンピースの第1064話において、ボニーは自分の父親のくまが特殊な種族であることを明かしました。

ワンピースにおける特殊な種族には、百獣海賊団のキングが属するルナーリア族や、シャーロット・プリンの三つ目族などがあります。キングが政府により実験台にされたように、くまもまた特殊な種族であるために研究対象となった可能性があります。ただし、娘のボニーを抱きかかえていたくまは普通の人間のように見えました。

かつて万国（トットランド）には多くの種族が住んでいましたが、あと3つの種族だけが欠けていたようです。そのうち2つの種族は、巨人族とルナーリア族であることがわかっています。そこで、バーソロミュー・くまが残りの1つの種族に該当するかどうかが問題になります。

ワンピースの世界には、800年前から900年前までの「禁忌の歴史」と呼ばれる空白の100年が存在します。そして、その空白の100年に跡形もなく滅んだ「ある巨大な王国」に関係する種族が、残る1つの種族だと考えられるのです。

その種族の正体とは、資源の枯渇によって青い星に移住した「月の人」です。また、この王国の王族には、一般的な人間とは異なる特徴があるとされています。こうした背景からバーソロミュー・くまに注目が集まっていますが、くまの正体は、「月の人」の末裔である可能性が高いと考えられます。

くまの正体が「月の人」の末裔だとすれば、くまは極めて希少な種族の1人ということになります。ここからは推測になりますが、くまはソルベ王国の王女と恋仲となり、ソルベ王国王子の座を手に入れソルベ王国の国王に上りつめたというストーリーも十分に考えられるでしょう。そしてソルベ国王くまが、世界政府に対抗する政策を実施したり、モンキー・D・ドラゴンの思想に共感して革命軍に参加した可能性もあります。

前項で、バーソロミュー・くまの正体が月の人の末裔という仮説を紹介しましたが、それとはまた別の見方もあります。バーソロミュー・くまの正体がソルベ族だという説です。

Dr.ベガパンクによって改造される前、つまり人格があったころのくまは、太陽が表紙に描かれた聖書を常に持ち歩いていました。また、バーソロミュー・くまの「バーソロミュー」は英語ですが、イタリア語圏では「バルトロメア」と言います。ワンピースに登場するキャラに、太陽の神ニカの力を扱うバルトロメアがいます。バーソロミュー・くまとバルトロメア両者の共通点は「太陽」です。

これは単なる偶然ではなく、よく練られたストーリーと考えるのが自然でしょう。また、くまはソルベ王国出身でその正体は元ソルベ王国国王でしたが、ソルベ王国の「ソル」も太陽を意味するイタリア語「Sole」から来ていると考えられます。以上のことから、バーソロミュー・くまの種族はソルベ族で、「太陽の神ニカ」の末裔であるという説が浮上しています。

元王下七武海のジンベエは、Dr.ベガパンクがくまの潜在能力に惹かれて改造したと話しています。くまは、改造される前から筋肉の潜在能力によりかなりの強さを持っていた可能性があるのです。この潜在能力はくまが特殊な種族であることと関係しているのかも知れません。くまの体はかなり巨大であり、悪魔の実の能力者になる前から驚異的な強さを持っていたと考えられます。

バーソロミュー・くまが改造されたのはなぜなのでしょうか？これまでの考察で、なぜくまがベガパンクの実験対象になったのか疑問に思った方も少なくないことでしょう。パシフィスタにするのなら、くまではなくても良かったはずです。なぜくまが選ばれたのかというと、やはりくまの種族が”なぜ”の理由になっていると考えられます。

次に、少年バーソロミュー・くまが聖地マリージョアで捕まっていたのがなぜなのか、その理由を考えてみます。ボニーがバーソロミュー･くまの記憶の中で見たのは、悲惨な父の少年時代でした。連れ戻されそうになるのを必死に抵抗する少年くまの姿です。ただ、なぜ少年くまが捕まっていたのかと言うと、彼が特殊な種族である事に関係している可能性があります。

通常奴隷なら逃げ出すと爆発する首輪が装着されるのですが、なぜか少年くまには付いていません。少年くまには、なぜなら彼にはまだ死なせるわけにいかない理由があったようなのです。考えられることは、くまが何かをさせられているか、もしくはくまが何かをすることを待っているということです。くまの種族には覚醒した場合に得られる能力があり、それが必要なため聖地マリージョアで捕まっている可能性が考えられます。

また、マリージョアでくまが拘束される場面のシルエットには、なぜか天竜人が描かれています。このことから、なぜ捕まっていたのかと言うと、彼の特殊な種族としての能力が天竜人に必要とされていたとも考えられます。それでは、天竜人が欲しがるのはどのような力なのでしょうか？1つ考えられるのは「不老」です。この謎を解明するには娘のボニーに注目する必要があります。彼女には年齢を操作する能力があるからです。

ボニーの持っている能力とクローン開発が関係しているのかも知れません。例えば、クローン技術によって、ボニーの潜在能力を大量に生産しようとしていた等々です。バーソロミュー・くまについては、世界政府の命令に従うことを条件にソルベ王国の国王になることを許したのでしょう。ところが、くまが世界政府に反旗を翻したため、見せしめのためにマリージョアで捕まえたのかも知れません。

バーソロミュー・くまとドラゴンは、Dr.ベガパンクという人物を介して繋がっていました。ドラゴンはフルネームをモンキー・D・ドラゴンといい、主人公ルフィの父であり革命軍に所属しています。一方、Dr.ベガパンクは世界政府の天才科学者で、くまを人造兵器に改造した人物です。ベガパンクも革命軍側であり、政府のスパイとしてくまについて研究していました。

ドラゴンは、ベガパンクと繋がっていたことを認め、くまの改造への関与も認めています。くま自身も、ベガパンクと革命軍の考えに賛同していたため、自ら体を差し出した可能性があります。
 

くまとドラゴンの関係には、くまの体の秘密が関係していると考えられます。その秘密がどのようなものであるのかは明らかにされていませんが、ドラゴンやベガパンクがその秘密を探っていたことから、非常に重要なものであると推測されます。

ワンピース1064話で、ボニーはバーソロミュー・くまが特殊な種族であることを明言します。ボニーは、24年前に生まれたくまの娘ですから、彼女もまたその特殊な種族のハーフということになります。

ワンピースのエッグヘッド編では、パシフィスタとなったくまが登場します。ルフィがくまを迎撃しようとした時、レーザー攻撃を受ける危険に直面しながらボニーはルフィに立ち向かいます。そして自身がバーソロミュー・くまの娘であることを明かし、父親を傷つけないように懇願しました。

ワンピースの主人公ルフィは、かねてより「仲間は10人欲しい」と公言していました。つまり、麦わらの一味は最終的には10人構成になると言われています。そして、ジンベイが仲間に加わったことで、麦わらの一味は9人になりました。残りの一枠が誰になるのか？ファンの最大の関心事となっています。

ルフィの仲間に加わるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。これまでに加わった仲間たちを見ると、その条件が浮かび上がってきます。第一に、夢を持っていることが求められます。さらに、海賊団内での役割、故人の意志を継ぐこと、そして能力者の場合には「2929」という数字を持っていることが必要とされます。これら4つが揃わなければ、麦わらの一味の一員になることはできません。

では、なぜバーソロミュー・くまが麦わらの一味の最後の仲間とされるのか考えてみましょう。実は、逆説的になりますが、麦わらの一味の10人目の仲間はバーソロミュー・くまではなく、パシフィスタ「PX-0」であると考えられます。バーソロミュー・くまと「PX-0」は別々の存在であり、はっきりと区別する必要があります。つまり、仲間に加わるのは、元バーソロミュー・くまである「PX-0」なのです。

前項で解説した「故人の意志を継ぐこと」という条件が「PX-0」に当てはまります。そして、受け継ぐべき故人としてバーソロミュー・くまが挙げられます。ドフラミンゴは第559話で、くまについて「もう…死んだよ」と語っています。バーソロミュー・くまの意志を受け継いでいるのが「PX-0」になります。

最終的な改造を施されたくまは、ニキュニキュの実の能力者であっても、別の存在とみなされます。くまと「PX-0」は異なる存在であり、バーソロミュー・くまが麦わらの一味に加わることではないのです。代わりに、人間兵器である「PX-0」が麦わらの一味の10番目の仲間になると考えられます。

ここまでワンピースのバーソロミュー・くまの種族特集をお届けしてきましたが、最後にバーソロミュー・くまに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、バーソロミュー・くまのニキュニキュの実が食べたいという方のツイートからです。義父母と同居する男性の心の声なのかもしれません。

続いて紹介するのは、バーソロミュー・くまのニキュニキュの実で疲れを弾き飛ばしてほしいというツイートからです。こうした願望を持つ方のツイートは数多く見受けられました。

最後に紹介するのは、改造に改造を重ねられ人造兵器となったバーソロミュー・くまから、未来の人類を考えるツイートからです。このように恐ろしい未来が待っているのでしょうか？

ここまで「ワンピースのバーソロミュー・くまは特殊な種族？」と題して、ボニーが明かしたくまの種族の問題、月の人の末裔ともソルベ族とも言われるその正体やなぜ全身改造されたのかなど、くまに関する様々な謎を解明してきました。

漫画ワンピースの第1064話において、娘のボニーはくまが特殊な種族であることを明かしています。一説にはくまは「月の人」の末裔とされ、他方ではソルベ族という説もあります。また、なぜ改造されたのかについてもくまが特殊な種族であることが背景にあるようです。くまの謎については想像の域を出ないことも多いのですが、エッグヘッド編の今後の展開で明かされることに期待しましょう。