【オーバーロード】フィリップは究極の無能！アルベドとの関係と最後の末路は？

この記事では、オーバーロード史上でも類を見ない無能さを発揮したキャラのフィリップを特集します。これからアルベドとの関係や最後に訪れる末路について解説していきますが、その前にまずはオーバーロードの作品情報をお届けしましょう。最初にオーバーロードの作品概要説明、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

オーバーロードは、日本の作家・丸山くがねによるライトノベル作品で、その後同名の漫画やアニメ、そしてゲームが制作されています。まず2010年5月にWeb版小説の連載が小説投稿サイト「Arcadia」にて開始されます。さらに2012年3月には小説投稿サイト「小説家になろう」でも連載が始まりました。その後、2012年7月には、Web版をベースにして一部登場人物やストーリーを変更した書籍版がKADOKAWAより出版されました。

2015年7月より放送が開始されたテレビアニメの影響もあり、オーバーロードは一大旋風を巻き起こします。「このライトノベルがすごい!」の単行本・ノベルズ部門の2017年版では第1位、2018年・2019年版では第4位を獲得し、単行本の発行部数は2021年12月時点でシリーズ累計で1100万部超を記録するに至りました。

2138年、大流行したVRオンラインゲーム「ユグドラシル」が終了することになりました。主人公のモモンガは、かつて栄光を誇ったギルドで独り終了を待っていました。ところが、予定時間を過ぎてもゲームは終了せず、NPCたちが突然自我を持つようになります。ギルドの外には未知の異世界が広がり、現実世界では孤独な青年が骸骨姿の最強の魔法使いに変身します。そんな中、世界を支配する「死の支配者」が出現します。

ここからは、メインテーマであるオーバーロードのフィリップの話題に入っていきます。フィリップは、本名をフィリップ・ディドン・リイル・モチャラスといい、リ・エスティーゼ王国の下級貴族の出身で現在の爵位は男爵です。兄弟は3人でフィリップは末っ子の三男になります。それゆえ本来はよほどのことがなければ跡継ぎの座は回って来ません。

ところがその”よほどのこと”が起きてしまったのです。次兄が病死すると、その後勃発したカッツェ平原の大虐殺で長兄が戦死します。”棚ぼた”的に跡継ぎの座が転がり込んできたのです。ようやく運が向いてきたと喜ぶフィリップでしたが、それが不幸の始まりになるとは知る由もありません。

下級貴族とはいえ、男爵の身分が降って湧いてきたフィリップは、俄然ハッスルします。これまで貯めこんできたアイデアを実行に移そうとします。ところが、貴族としての常識やマナーなどに無知な上に自惚れの強いフィリップは、愚策により領地を混乱に陥れようとします。詳しくは後述しますが、麻薬取引部門長のヒルマや階層守護者統括のアルベドからは無能の烙印を押され馬鹿にされることになります。

ここからは、オーバーロードのフィリップの無能エピソードの数々を解説していきます。フィリップは、オーバーロード作中でも最悪の無能と評されています。前述のとおり、ヒルマは究極の無能呼ばわりされ、またアルベドからも知性に欠ける糞とまで酷評されています。フィリップが無能と呼ばれる最大の理由は、彼の考えや行動にあると言えます。彼が立案した作戦は極めて杜撰であり、その根拠については意味不明で理解不能です。

単なる幸運から次期当主になったフィリップですが、彼は自分を特別な存在だと思い込んでいるのです。やがて彼の自信過剰な性格が暴走を始めます。フィリップは以前より溜め込んでいたアイデアを展開し、下級貴族からの脱却を目指します。ところが、そのアイデアの多くは実現不可能な出来損ないであり、「こうなったらいいな」という夢想の域を出ることはありませんでした。

フィリップは考えた作戦の中でも最もばかげたものの1つとして、アルベドとの結婚を企んでいました。アルベドは魔導国の王であるアインズの右腕として、君主を補佐する宰相に相当する重要な役割を担っています。それにもかかわらず、フィリップは彼女と結婚することを本気で考えていました。

下級貴族のフィリップが、他国の宰相クラスにあたるアルベドと結婚するなどまったくありえない話であり、可能性は限りなくゼロに等しいでしょう。しかしながら、フィリップは自分にアルベドと結婚するチャンスがあると確信しており、根拠のない自信からアルベドが自分に惹かれているに違いないと勘違いしていたのです。

ここからは、オーバーロードの無能者の筆頭を飾るフィリップの最後の末路をネタバレで解説します。フィリップの愚かな行動には、ナザリックの知恵者であるアルベド、デミウルゴス、ラナーですら予想外すぎて驚かされました。そのため、彼らが持つ策略を凌駕する何か高度な力がフィリップの背後に働いているのではないかと疑ったほどです。ある意味、フィリップは天才と言えるのかもしれません。

領地内の食糧生産量の低下など、フィリップは当主としての統治に失敗し、領民からは不評を買っていました。そんな彼は、同じ新興派閥のヴィアネ・デルヴィとイーグ・ロキルレンに誘惑され、まんまと手玉に取られてしまいます。彼らが狙っていたのは、カッツェ平原の大虐殺によって疲弊した王国と、ヤルダバオト騒動の影響で衰弱した聖王国を支援するため、王都に蓄えられていた魔導国の食糧でした。

要は、フィリップは同じ新興勢力のデルヴィとロキルレンに唆され、魔導国が聖王国に送る食糧を運ぶ荷馬車を襲撃することで魔導国を食糧不足に追い込み、農作物の値上げを狙ったのです。しかし、デルヴィたちは襲撃が成功するとは考えていませんでした。計画に失敗したフィリップを見せしめにして処刑し、自分たちが彼に代わるリーダーになろうと企んでいたのです。フィリップはそのために利用された駒にしか過ぎません。

ところが、フィリップの仕組んだ襲撃計画が奇跡的に成功したためデルヴィたちの陰謀は破綻し、さらにはアインズたちも予想外の事態に直面して方針を変更せざるを得なくなりました。これは一大事件となり、フィリップは国を混乱に陥れ、ある意味で最後に国の破壊活動を遂行したことになります。

思いがけない幸運に恵まれたフィリップは、最後殺され死亡という末路を迎えてしまうのでしょうか？彼は父親から領地を引き継ぎますが統治に失敗し、領民から蔑まれることになりました。そうした中、フィリップは、魔導国が聖王国に食料を支援していることを知ります。前述のように食料を輸送する荷馬車を襲撃することで人為的に食糧難を引き起こし、国内の農作物の値上げを狙いました。

さらに、フィリップは自分が敵国に対して一矢報いた英雄として讃えられ、国内での地位を高めることも狙っていました。そして、奇跡的に彼の襲撃作戦は成功しますが、この作戦には致命的な欠陥がありました。少し考えれば誰にもわかることですが、フィリップの行動は魔導国からは歓迎されるものではありません。魔導国では、従来の裏からの支配から武力行使による制圧へと方針を転換することになります。

アインズたちは、フィリップの襲撃をきっかけに王国に宣戦布告し、王国は壊滅的な被害を受けます。この出来事は、アルベドやデミウルゴス、ラナーなどナザリック最高の知恵者たちでも予想外の出来事であり、彼らはフィリップがどのようにしてこの事態を引き起こしたのかについて深く考え込むことになりました。前述のように、フィリップには驚くべき策略があるのではないかと疑問を抱いたくらいです。

フィリップは自分が引き起こした王国崩壊の責任を感じ、自室に引きこもって酒に溺れる日々を送っていました。しかし、原作小説「オーバーロード」の14巻でフィリップは、最後にはアルベドによって領民と共に殺されて死亡という末路をたどってしまいます。フィリップは最後まで自分は悪くないと叫び続け、哀れな姿で死亡という末路を迎え生涯を閉じることになりました。

フィリップ特集の最後に、アニメ「オーバーロード」のフィリップ役の声優を紹介します。アニメ「オーバーロード」でフィリップの声を演じたのは、1986年9月17日生まれで海道帯広市出身の男性声優・松岡禎丞（まつおか・よしつぐ）です。現在はアイムエンタープライズに所属し、声優として活動しています。以下に彼の経歴を簡単に記しておきます。

15歳の頃、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を観て声優を意識するようになったという松岡禎丞は、高校卒業後声優をめざして上京します。まず代々木アニメーション学院へ入学し声優の勉強をスタートさせますが、あわせて日本ナレーション演技研究所にも入所します。その後、オーディションを受けてアイムエンタープライズ所属となり、2009年テレビアニメ「東のエデン」のAKX20000役で声優デビューを飾りました。

その後はテレビアニメを中心に声優としての活動を展開し、2011年にテレビアニメ「神様のメモ帳」の主人公・藤島鳴海役で初主演を果たします。この年には、第6回声優アワードで新人男優賞を受賞しています。翌2012年には、テレビアニメ「ソードアート・オンライン」のキリト役でお茶の間に広く知られるようになります。2016年3月には、第10回声優アワードで主演男優賞に輝きました。

次に、アニメ「オーバーロード」でフィリップを演じた声優・松岡禎丞の主な出演作品や演じたキャラを一覧で紹介します。

• ソードアート・オンライン（キリト / 桐ヶ谷和人）
• ノーゲーム・ノーライフ（空）
• ブルーロック（雷市陣吾）
• 鬼滅の刃（嘴平伊之助）
• ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか（ベル・クラネル）
• 東京リベンジャーズ（三ツ谷隆）
• ダイヤのA（金丸信二ほか）
• 弱虫ペダル（青八木一）
• モブサイコ100（花沢輝気ほか）
• リコリス・リコイル（真島）
•  

ここまでアニメ「オーバーロード」のフィリップ特集をお届けしてきましたが、最後にフィリップに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、アニメ4期でフィリップの悲惨な末路を意味する死亡フラグを見たという方のツイートからです。フィリップの死亡という末路を含めて、この国はもうだめだと結論付けていました。

続いて紹介するのは、オーバーロードファンからも無能呼ばわりされるフィリップに同情的なツイートからです。彼が十分な教育を受けていないことを考えると軽々に笑えないそうです。

最後に紹介するのは、オーバーロードのフィリップが何を考えているのかわからないというか父のツイートからです。この記事でも取り上げた食糧運搬の荷馬車襲撃作戦を指しているようです。

ここまで「オーバーロードのフィリップは究極の無能！」と題して、フィリップの無能エピソードの紹介やアルベドとの関係、そしてそれがもたらした死亡という末路についてネタバレ解説してきました。


 

下級貴族の三男として生を受けたフィリップは、兄2人の予期せぬ死により跡継ぎの権利を得ます。しかし、自分は特別だと思い込んで領地で愚策を講じた上、魔導国の王であるアインズの右腕として活躍する、身分の違いすぎるアルベドと結婚しようとして身を滅ぼします。

その後、新興派閥のヴィアネ・デルヴィとイーグ・ロキルレンにそそのかされ、魔導国の食糧運搬荷馬車を襲撃するという愚行を冒してしまいます。最後はアルベドの怒りを買って領民ともども殺され、死亡という最悪の末路を迎えました。