富江のネタバレあらすじ・結末と登場キャラは?伊藤潤二の傑作ホラー漫画

「富江」の原作漫画のあらすじをネタバレを交えて紹介します。「富江」とは、ホラー漫画界の巨匠である伊藤潤二の作品です。正体不明の美女である富江を中心にして繰り広げられるおぞましいドラマは、多くの読者に強烈なインパクトを与えました。この記事では、富江の原作漫画のあらすじを結末までネタバレ紹介していくのを中心にしながら、富江というキャラクターの分析、富江の面白い魅力などを取り上げます。

富江のネタバレあらすじ・結末と登場キャラは?伊藤潤二の傑作ホラー漫画のイメージ

目次

  1. 富江は伊藤潤二の傑作ホラー漫画
  2. 富江の漫画あらすじと登場人物をネタバレ
  3. 富江の結末をネタバレ
  4. 富江の謎をネタバレ考察
  5. 富江の面白い魅力
  6. 富江に関する感想や評価
  7. 富江のネタバレまとめ

富江は伊藤潤二の傑作ホラー漫画

「富江」とは、伊藤潤二原作のホラー漫画です。初めての富江が発表されてから35年以上が経過しましたが、今でも新規の読者を取り込んで怖がらせている作品として、高い人気と評価を得ました。この記事では、富江の原作漫画のあらすじを結末までネタバレ紹介します。また、富江の正体や目的、富江の面白い魅力や名言などを取り上げていくことで、ロングヒットを続けているホラー漫画について浮き彫りにしていきます。

富江の概要

富江の原作漫画の第1作目は、1987年に月刊ハロウィン誌上で発表されました。その後、掲載誌がネムキに替わっています。2023年4月現在、コミックスは「伊藤潤二傑作集(ASAHI COMICS)」や「伊藤潤二コレクション(朝日コミックス)」などが刊行しており、電子書籍で読むこともできました。ホラー漫画の傑作として認知されているとのことで、今もなお多くの新規ファンを獲得して、恐怖を提供し続けているのです。

富江の原作漫画は、メディミックスが行われていることでも知られています。特に有名なメディアミックスは、実写映画版でした。1997年の第1作目以降、2011年まで計8作が公開されています。劇場版のタイトルは、下記しました。また、1999年にテレビドラマ版、2018年にテレビアニメ版が放映されるなど多様なメディミックスが展開されます。どの映像版も、現在Amazon prime videoなどの動画配信サービスで視聴可能です。

  • 富江(1997年公開):中村麻実、菅野美穂主演
  • 富江 replay(2000年公開):山口紗弥加、宝生舞主演
  • 富江 re-birth(2001年公開):酒井美紀、妻夫木聡主演
  • 富江 最終章-禁断の果実-(2002年公開):安藤希、宮﨑あおい主演
  • 富江 BEGINNING(2005年公開):松本莉緒、今宿麻美主演
  • 富江 REVENGE(2005年公開):しらたひさこ、伴杏里主演
  • 富江vs富江(2007年公開):あびる優、松岡恵望子主演
  • 富江 アンリミテッド(2011年公開):荒井萌、仲村みう主演

富江の原作者

富江の原作者は、伊藤潤二です。伊藤潤二は、1963年7月31日に、岐阜県で生まれました。地元の高校と専門学校を卒業後に、歯科技工士として働いた職歴の持ち主です。幼い頃からホラー漫画を好んで読んでいたとのことで、特に楳図かずおの大ファンであることを公言していました。自身で漫画を描くことも多かった伊藤潤二は、愛読書ハロウィンの中で楳図かずお賞が創設されたことを知り、漫画家を目指すことになります。

伊藤潤二は、1986年に行われた第1回楳図かずお賞にて、「富江」を描いて応募し佳作入選しました。翌年に漫画家デビューを果たしています。伊藤潤二の作風は、繊細な描線で描かれるグロテスクな絵柄と、読む者を圧倒するほどのホラーなドラマが持ち味で高評価されました。ホラー漫画の中に、笑いの要素が取り入れられているのも大きな特徴で、尊敬する楳図かずおの影響を受けているとのことです。

伊藤潤二の富江以外の代表作には、「うずまき」、「ギョ うごめく不気味」、「死びとの恋わずらい」、「地獄星レミナ」などがあります。映像化されている作品も多く、ホラー漫画の巨匠として高い評価を獲得しました。

TVアニメ伊藤潤二「コレクション」

富江の漫画あらすじと登場人物をネタバレ

あらすじ イメージ画像

伊藤潤二原作のホラー漫画富江は、「あらすじを読んだだけでも怖い」や「結末までネタバレしても再読に耐える」などの感想や評価を持たれているとのことです。また、「絵が怖いので、あらすじを見て読むかどうか判断する」という意見も見られました。富江とは、どのようなホラー作品なのでしょうか?この章では、富江の原作漫画の4エピソードのあらすじを、ネタバレを交えながら各々のエピソードの結末まで紹介していきます。

あらすじネタバレ①富江

富江の原作漫画第1作目のあらすじは、次の通りです。川上富江という女子高生が、バラバラ死体となって発見されました。幼馴染の松原礼子は、悲しみに打ちひしがれて、「夢なら覚めてほしい」と願っています。すると、礼子の目の前に富江が現れました。にわかには信じ難い状況に困惑する礼子をよそに、別の場所では死んだはずの富江と遭遇した、彼女たちの担任教師高木が、精神を病んだ状態で発見されたのです。

実は富江と高木は、不倫関係にありました。その結果、富江は妊娠したとのことで、奥さんと別れるように高木を脅していたのです。クラスの課外授業でいなり山を訪れた際に、二人は悶着を起こして、そのやり取りを見ていた富江に想いを寄せる生徒の山本が誤って彼女を突き落としました。富江は、クラスメイトに嫌われていたことから、高木を首謀者に富江の事故をなかったことにしようと、隠蔽されることになったのです。

その結果、富江はバラバラにされて、礼子が心臓を処分しました。しかし、富江が生き返ったことを恐れた礼子は、山本とともに自首しようとしますが、他のクラスメイトたちに殺されそうになります。そこに富江が現れたことで、礼子は逃げのび、山本は精神を病みました。三日後、海が近くにある街へ引っ越した礼子は、富江の心臓が入った包みを見つけます。包みを開くと、心臓から顔と腕の生えた富江がいたという結末でした。

あらすじネタバレ②富江 PART2 森田病院編

富江のPART2である「森田病院編」のあらすじは、次の通りです。入院していた高木は、ある日病院を抜け出しました。一方、森田病院に腎臓の病で入院している三尾雪子は、ドナーを待っている状況です。彼女は、クラスメイトの北山正に想いを寄せていますが、最近の彼の態度はよそよそしいものでした。しかも、雪子は病室から外を眺めている時に、正が知らない女性を連れて歩いているのを目撃し、言いようのないショックを受けます。

その二日後、雪子の病室に正と歩いていた女性がやって来ます。水谷麗子と名乗ったその女性は、雪子に正と別れるように詰め寄りました。その時に、「正が雪子と別れたがっている」や「迷惑だから早く雪子に死んでほしいと正が言っていた」などと言ったことで、雪子は急速に体調を悪化させていきます。正は、嘘ばかりついて、高級品をねだる麗子を疎ましく感じ始めていましたが、彼女の怪しい魅力に抗えないでいました。

正は、麗子が2年前に起きたバラバラ殺人事件の被害者に酷似していると、気づきました。そのうちに、彼女を独占したいと思うようになり、ついには殺害したのです。麗子の遺体は森田病院へ運ばれ、彼女の腎臓が雪子のドナーに選ばれました。雪子は手術後に一度は回復したものの、空腹と激しい腹痛に見舞われます。原因は、移植した腎臓でした。取り出された腎臓には、頭部と手足が生えており、それが富江と名乗るという結末です。

あらすじネタバレ③富江・地下室

富江の第3作目である「富江・地下室」の結末までのあらすじは、次の通りです。森田病院では、奇妙な噂が囁かれていました。噂の中身とは、ある手術で、患者の体内から頭部と手足のある腎臓を摘出したというものです。森田病院に入院している佐藤は、事の真偽を確かめたくなりました。彼が看護師の後をつけると、いわくありげな地下室へと辿り着きます。部屋の中には大きな水槽があり、水の中には腎臓が浮かんでいました。

水槽の中の腎臓は、徐々に人間の形へと再生しており、「雪子」という言葉が聞こえました。佐藤は、この病院に同名の入院患者がいることを思い出し、彼女の病室を訪れます。そこでは、森田院長と医師の田村が頭を抱えていました。「雪子が富江に身体を乗っ取られてしまう」という危惧を覚えた二人は、摘出した腎臓を放射線で焼き殺すことができないかの実験を行います。ところが、腎臓はさらに成長し、言葉を話すまでになりました。

腎臓は、富江の姿になり、田村を誘惑するようになります。そして、完全な人間体になると雪子の病室へ行き、「正が自分を殺したのはお前の差し金か?」と脅しました。駆けつけた田村は、腎臓が成長した富江に心を奪われ、彼女を連れて帰りました。その後、雪子の姿も富江になっていきます。富江の異常性に気づいた田村は、彼女を殺しますが、高木の放火による救援などもあり、豪華の中を富江が脱出するという結末でした。

あらすじネタバレ④富江・写真

富江の第4作目「富江・写真」のネタバレあらすじは、次の通りです。女子高生の泉沢月子は、写真部員であり、アルバイトとして男子生徒の写真を撮り、彼らに想いを寄せる女子生徒に売りつけていました。自身も他の女生徒に頼まれたというていで、山崎の写真を撮っては収集していたのです。しかし、ある日風紀委員の川上富江に見つかってしまい、写真を全て没収されました。また、山崎から富江の写真を撮るように頼まれます。

月子は言われるままに富江を撮影しますが、写真部顧問の谷に見つかりなぜか停学にさせられました。月子がフィルムを現像すると、そこには美しい富江の顔から醜悪な顔が生えている恐ろしい写真が出来上がります。月子は富江に復讐するために、校内に写真をばらまきますが、富江の怒りを買い、取り巻きの男たちに「月子を殺せ」と命令しました。山崎に頼ろうとする月子でしたが、彼もまた富江の仲間になっていたのです。

月子は、山崎の裏切りに落ち込み、自室に引きこもるようになりました。そこへ、友人と偽って富江がやって来たのです。月子に「自分は濡れ衣を着せられている」と説明する富江ですが、月子は彼女を信じません。すると、富江の顔に醜悪な顔が現れました。帯同していた取り巻きの男たちのミスで、首がなくなった富江は、最終的に胴体から富江の頭部が生えてきて、何事もなかったかのように去って行き、物語は結末を迎えました。

富江の登場人物

富江の原作漫画の登場人物で、最初のエピソードから結末まで一貫して出ているのは、富江です。第1回目のエピソードにて、川上富江というフルネームであることが判明しました。また、エピソードをまたいで登場しているキャラクターには、富江の担任教師から下僕のような存在になる高木、身体を乗っ取られてしまう三尾雪子、森田病院の院長などがいます。

富江の結末をネタバレ

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富江の原作漫画は、読者に多大なる衝撃を与えたホラー作品です。また、ファンの間では、「富江は完結したのか?」や「富江の結末はどうなったのか?」という意見も見受けられました。この章では、富江の原作漫画の結末と完結について、ネタバレを交えて取り上げていきます。

富江の結末はどうなった?

富江の原作漫画は、連作でありながらストーリーそのものは一話完結の形式が取られています。よって、エピソードごとに結末が違っていました。2023年4月時点での最終作とされる「富江・老醜」では、「富江・通り魔」に登場したアヤカと保子が、洋館で暮らしており、援助していた謎の男(リョウ)と保子が、富江の血液を注射されたアヤカをコンクリート詰めにして、数十年後に様子を窺うというシュールな結末を見ることができます。

富江は完結している?

富江の原作漫画は、先述の通り「富江・老醜」で完結しています。また、実写映画版も2011年の「富江 アンリミテッド」を最後に制作・公開されていません。富江は、一話完結の作品であることから、復活する可能性があると推察するファンも多いです。ちなみに、2018年に発売されたアニメDVD「伊藤潤二コレクション」の上中下巻には、伊藤潤二による描き下ろし漫画「富江・乗っ取り」が付録になりました。

富江の謎をネタバレ考察

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伊藤潤二原作の傑作ホラー漫画富江は、タイトルの通り富江という女性を中心に展開されています。富江には多くの謎があるとされており、ファンを恐怖とともに戸惑わせました。富江とは、果たして何者なのでしょうか?この章では、富江の謎について、ネタバレを交えながら考察していきます。

考察①富江の正体

富江の正体については、原作漫画、実写映画版、テレビアニメ版など全ての作品において、明らかにされていません。何度死んでも生き返るという再生能力が描かれていることから、人間ではないことが確実視されています。また、実体化しているので、幽霊などの類ではない可能性も高いです。熱心なファンの間では、「富江の正体は、モンスターなどの新しい生物ではないか」という考察や議論も活発に行われていました。

考察②富江は死なない?

富江の大きな特徴の一つに、死なないということがあります。ストーリーの中で、何度も殺害された富江ですが、その度に復活して戻ってきては、相手を恐怖のどん底へと突き落としていました。肉片が少しでも残っていれば復活できるほどの、異常な再生能力を有しています。また、どのような過酷な状況でも死なず、5本の指から5人の富江を生むこともできました。しかし、肉片が残らないほどの炎で焼き尽くすと、復活は不可能です。

考察③写真に本当の富江が映る理由

富江は、第3回目のエピソード内で、写真に撮られることを極端に嫌っていました。その理由とは、写真には自分の本当の姿が写ってしまうからです。写真の富江は、美しい顔の他に醜悪な顔が写っていました。このことを他人に悟られたくないので、自分を映した泉沢月子を殺そうとしました。なぜ、写真に富江の本当の姿が写ったのかについては、明らかにされておらず、ファンの間での考察事項の一つとされています。

考察④男たちが富江を殺したくなる理由

富江は、その絶世の美女とも形容できる美貌と、嘘も平気でつける妖艶さで、男性を手玉に取ることができます。ところが、富江に夢中になった男性は、一様に彼女を殺害しようとしました。このような男性の衝動の理由についても、原作者の伊藤潤二は明らかにしていません。ファンの考察では、「富江は自分が殺されることで分裂して増えていくので、繁殖行動ではないか」という意見も挙げられており、有力な説の一つとなりました。

考察⑤富江の目的

富江の目的についても、謎が多いとされています。彼女が何のために存在しているのか、その理由が不明だからでした。この辺りも熱心なファンの考察材料になっているとのことで、「美しい自分を世の中に残すこと」が目的ではないかと推察する人も多いとのことです。また、富江は愛されようとする気持ちや、承認欲求の強いキャラクターであることも示唆されており、先に挙げた考察の理由として挙げられていました。

考察⑥分裂した富江同士が殺し合う理由

富江には、分裂したり、自分の血や臓器に相手に与えることで相手が富江のようになっていくという能力を有しています。しかし、分裂した富江たちは、仲が良くありません。お互いの嫌い合う気持ちが高じると、殺し愛にまで発展してしまうのでした。このことの理由は、「自分一人が生き残れば良い」という富江が持っているエゴの表れである可能性が高いとのことです。ちなみに、富江は老醜に対して激しい嫌悪を抱いていました。

富江の面白い魅力

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1987年に連載が開始され富江 の原作者は、2023年の現在に至ってもなお、「ホラー作品の金字塔」と位置付けられているとのことです。また、多彩なメディアミックスが行われ、特に実写映画版は「リング」や「呪怨」と並ぶ、邦画ホラー作品の傑作と評されました。この章では、富江の原作漫画の面白い魅力について、紹介していきます。また、富江の名言についても併せて取り上げます。

面白い魅力①美少女の主人公

富江は、絶世の美女として描かれています。同作品は、グロテスク描写の多数あるホラー漫画として名高いですが、ホラーが苦手な人でも「富江の美しさに魅了される」という感想を持つ人も多く見られました。富江は、第1回目は美少女女子高生の佇まいでしたが、回が進むにつれて妖艶な魅力を醸し出すようになります。伊藤潤二が尊敬する楳図かずおの「おろち」の主人公キャラおろちとの共通点を見出すファンもいるとのことです。

面白い魅力②名言が多い

つまらない!!あんたたち死になさい!!

富江は、名言や名シーンの多い作品として高評価されています。特に、話数が進んでいき、高飛車な態度を取る富江に名言が多存在しました。上の画像は、富江が自分に従う男性たちに芸をやらせた際、その内容がつまらなかったことから言い放ったシーンです。芸がつまらないだけで、「死になさい」と言ってのける富江のドSぶりに魅せられたファンも多く見られました。

富江に関する感想や評価

この章では、富江の原作漫画に関するTwitterでのつぶやきを、いくつか取り上げていきます。富江の原作漫画は、インターネット上でどのような感想や評価を受けているのでしょうか?

こちらは、ホラー漫画が好きと思われる方のツイートです。富江の原作漫画を読んで、怖いというよりも気味悪く気持ち悪い作品だという感想をつぶやいていました。また、実写映画版は観たことがないとのことです。

こちらは、漫画ファンだと思われる方のツイートです。職場の同僚から富江の原作漫画を借りて読んだところ、怖いのと気持ち悪いのとで側に置くことができなくなり、旦那様の部屋に置いてしまったとつぶやいています。

こちらは、ホラー漫画の大ファンだと思われる方のツイートです。伊藤潤二の漫画が好きとのことで、富江のようにわけのわからない怖さの中に、幾ばくかの笑いの要素が入っているさじ加減がとても良いという感想を持っています。

Thumb伊藤潤二のうずまきのあらすじと魅力は?トラウマレベルのグロ怖いホラー漫画? | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

富江のネタバレまとめ

まとめ イメージ画像

この記事では、富江の原作漫画のあらすじを中心に特集してきました。日本ホラー漫画の中でも、富江は屈指の傑作とされています。ホラー漫画が好きな方も、苦手だという方も、是非一度富江を読んで、その魅力に触れてください。

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