【世界最高の暗殺者】セタンタはルーグに敗れて死亡した？再登場の可能性を考察

この記事で特集するセタンタとは、世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する（暗殺貴族）の序盤で主人公ルーグが初めて出会う強敵です。ルーグとの対戦で敗れ死亡したと言われているのですが本当なのでしょうか？

これから、セタンタのスキルや強さ、そしてルーグに敗れた経緯や死亡・再登場について考察していきますが、その前に世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生するの作品情報をお届けします。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する（以下「世界最高の暗殺者」とします）は、月夜涙によるファンタジー・ライトノベル作品です。日本最大のWeb小説投稿サイト「小説家になろう」にて、2018年7月から2021年10月まで投稿・掲載されました。2019年2月にはKADOKAWAの角川スニーカー文庫より単行本が出版され、2022年7月現在シリーズ累計の発行部数は100万部を突破する大ヒット作となっています。

また、メディアミックス展開としては、漫画化とテレビアニメ化が行われています。皇ハマオが作画を担当した漫画作品は、KADOKAWAのWeb漫画雑誌ヤングエースUPにて2019年1月31日より連載中です。また、テレビアニメについては、2021年10月6日より12月22日までAT-Xほかにて全12話が放送されました。

かつて世界一の暗殺者として名を轟かせた男も老いには勝てず引退を決意します。最後の仕事を終え日本へ帰国する途中、男は口封じのため組織により暗殺されてしまいます。しかし彼の人生はこれで終了にはなりませんでした。女神が現れると、あるミッションを条件に彼を異世界へと転生させます。こうして男は、人類に厄災をもたらす勇者の殺害を唯一の任務として、暗殺貴族・トウアハーデ家の長男ルーグとして復活を遂げました。

ここからは、この記事のメインテーマである世界最高の暗殺者（暗殺貴族）のセタンタの話題に入っていきます。最初はセタンタのプロフィールからになります。セタンタは、スオイゲル王国の戦士で、フルネームをセタンタ・マックネースといいます。名字のマックネースは彼が王家に連なる由緒ある一族出身であることを示しています。

ところが、セタンタは良家の出とは思えないワイルドな男性で、獰猛な性格とけんか早いことから「クランの猛犬」と呼ばれています。外見の特徴としては、赤い髪と筋骨隆々たる体躯があげられます。漫画版では左顔面の大きな傷と体を覆う刺青が描かれており、一段と凄みを感じさせます。

セタンタの戦士としての戦闘力ですが、防御力が極めて強く超人的と言ってよいでしょう。ルーグの戦車砲に匹敵する砲撃を受けても、ほんのかすり傷程度のダメージしか受けません。ルーグとの一戦で、セタンタは生まれて初めて「痛い」という感覚を知ったと言います。それまでの対戦相手が弱すぎて物足りなかったのでしょう。初めて互角にやり合える相手にめぐり合えたセタンタは、嬉々としてルーグと戦っていました。

また、セタンタは魔力についても「クランの猛犬」に相応しい力を秘めています。彼の魔力の放出量はルーグを凌いでおり、ルーグをして人間かどうか疑わしいと言わしめたほどです。さらに、ルーグが十数年間探してわずか数個しか見つけられなかった神器である魔槍ゲイ・ボルグを武器として所有しています。

セタンタには元ネタやモデルとなった人物がいます。その人物とは、ケルト神話に登場するクー・フーリン（クランの番犬または猛犬）です。父親は太陽神ルーで母親は人間（コンホヴォル王の妹）であることから半神の英雄とも言われています。

クー・フーリンの幼少期の名前はセタンタです。セタンタは鍛冶師クランの館に招かれた時、襲ってきた番犬を殺してしまいます。自慢の番犬が死亡して悲しむクランに、セタンタはその犬の子が成長し番犬として活躍できるまで自分がこの家を守ると申し出ます。そうしたことからクー・フーリン（クランの番犬）と呼ばれるようになりました。

クー・フーリンは、ゲイボルグという神槍を武器として使います。また精神が高ぶると筋肉が盛り上がり、左右の目の間にさらに7つの目を持つ怪物に変身します。こうした特徴がセタンタと似ていることから、セタンタのモデルはケルト神話に登場する半神クー・フーリンと考えられています。

世界最高の暗殺者（暗殺貴族）のセタンタの強さは、今や伝説になっています。スオイグル王国で勃発した国王と貴族の内乱をたった1人で鎮圧したからです。

ここでスオイグル王国について簡単に解説しておきましょう。スオイグル王国は、本作・世界最高の暗殺者のヒロインの1人・ディア・ヴィコーネのいる国で、主人公・ルーグの住むアルヴァン王国の隣国になります。

ある時、力をつけてきた貴族たちが国王を無能呼ばわりして下剋上の内乱を起こします。その結果、王族たちが敗北し、ディア・ヴィコーネの領地・財産は没収されます。ディア自身も貴族たちの戦利品として連れ去られそうになりますが、ルーグの父キアンの機転で最悪の事態は免れています。

かつてルーグと対戦し確かな手ごたえを感じていたセタンタは、ある時ルーグに決闘を申し込みます。正面からでは10秒もたないとセタンタの実力を評価していたルーグは、決闘では勝ち目がないと踏んで密かに暗殺という手段を選びます。ただし表向きは決闘であり、宙に投げられ着地したコインが決闘の開始を告げます。

ルーグはコインが着地する瞬間を狙っていました。コインが着地して0.1秒後、ルーグは衛星軌道上から鉄の塊を落とすという暗殺魔法グングニルを発動します。ルーグは見事この作戦を成功させ、セタンタに勝利します。グングニルの攻撃跡を見ると、そこは更地となり何も残っておらず、セタンタの消滅すなわち死亡を示していました。

世界最高の暗殺者（暗殺貴族）のセタンタは死亡してしまったのでしょうか？ここからは、作中での描写とは逆になりますが、セタンタが死亡ではなく生きてる可能性について考察していきます。

世界最高の暗殺者（暗殺貴族）の中で、セタンタが登場するのは第1巻のみです。ルーグのグングニルにより吹き飛ばされ、それ以降は再登場していないので、彼が生きてることはなく死亡してしまったと考えるのが自然でしょう。しかし、同時にセタンタの死亡を確定する証拠、例えばセタンタの遺体や魔槍ゲイ・ボルグが発見されていないのも事実です。

また、6巻において「セタンタ生きてる説」に思わぬ援軍が現れます。それは勇者エポナです。実は、セタンタはルーグとの決闘を前に勇者エポナのもとを訪ね、エポナのスキル「私に付き従う騎士たち」で何らかのスキルを得ていたことが明らかになっています。

その際、エポナとの間に絆が生まれ、エポナはセタンタが生きてることを確認できるようになったというのです。6巻の途中で、エポナはセタンタは（死亡せず）生きてると明言します。エポナはルーグに対し何の貸し借りもありませんし、嘘をついて攪乱する理由もないので彼の「セタンタは生きてる」という発言は信じてよいでしょう。

ルーグとの決闘後、セタンタと共に彼の神器の魔槍ゲイボルグもなくなっています。ルーグのグングニルによる爆風でセタンタが持ったまま吹き飛ばされたことも考えられます。もしそうなら、セタンタは重傷を負いながらも死亡せず、まだ生きており再登場する可能性が高くなってきます。この事実が世界最高の暗殺者の作中で明かされたことで、セタンタがまだ生きてるというフラグが立ったと解釈することができます。

セタンタとの死闘の後で、ルーグはディア・ヴィコーネ死亡の偽装をめぐり「人生で初めての暗殺失敗」と語っています。敵が見当たらなくなったので証人となる者もいなくなり、暗殺を装ったプランの実行は不可能になったと言うのです。

ところが、このセリフを別の角度から検証してみると、直前に仕掛けられたセタンタの暗殺失敗を指していると取ることもできます。ここでもセタンタが生きてるという可能性が浮上し、次項で考察するセタンタ再登場へとつながっていくのです。

世界最高の暗殺者のセタンタが生きてるなら、世界最高の暗殺者（暗殺貴族）でのセタンタ再登場はいつになるのでしょうか？セタンタの再登場を考える上でキーとなるのは、セタンタ生存の伏線となったエポナのコメントのタイミングです。

エポナが「セタンタ生きてる」というコメントを述べたのは世界最高の暗殺者の第6巻でのことになります。生きてるという伏線が現れてから再登場まで時間があきすぎると、伏線としての意味を失ってしまいます。以上のことからセタンタ再登場を考えると、セタンタの再登場は7巻から９巻あたりになるのではないかと推測されます。

ここからは、世界最高の暗殺者（暗殺貴族）のセタンタのスキルや強さについて考察していきます。まず、セタンタの強さについてですが、彼は魔力を秘めた神器の魔槍ゲイボルグを武器として使います。

セタンタがこの魔槍ゲイボルグを投げると、槍の先が割れ広がりながら音速を超えるスピードで飛んでいきます。そのスピードはルーグの銃撃の魔法をも凌駕します。そしてその威力は甚大で、大地を抉るほどのインパクトを与えます。また、はるか遠くに飛んで刺さった槍は、ブーメランのように投擲手のもとへと戻ってくるのです。

さらに、投擲した槍は周囲に目に見えない刃を発生させ、散弾銃のように敵に攻撃を加えます。魔槍ゲイボルグは、単体の敵ではなく複数の敵を相手にするときに真価を発揮する武器と言えるでしょう。

セタンタは、驚異的な能力であるS級スキル「ベルセルク」を持っています。このベルセルクというスキルは、怒りを原動力として強くなるスキルで、元々持っている魔力や身体能力を飛躍的に向上させます。

ベルセルクを発動すると、まず身体的な変化が現れます。頭には角が生え、元々筋骨隆々だった全身の筋肉がさらに膨れ上がり強化されます。特に防御能力は凄まじく、ルーグの砲撃を受けても鎧が壊れ軽い打撲を受けるくらいです。さらに特筆すべきは、その回復力の凄さです。ケガを負ってもすぐに治ってしまいます。ルーグの砲撃が大きなダメージを与えられなかったのは、この回復力で瞬時に治癒していた可能性も指摘されています。

セタンタのS級スキル「ベルセルク」は途轍もなく強力なスキルですが、必ずしも良いことばかりではありません。当然ながら弱点もあります。発動すると身体能力は飛躍的に向上するのは良いのですが、同時に理性をなくし怪物と化して暴走してしまうのです。そうした状態が長く続けば、自滅してしまうこともあり得るでしょう。

しかし、セタンタの場合にはベルセルクを発動しても暴走するシーンがありません。ルーグとの対決でも理性を維持して戦っており、暴走の兆しもありませんでした。これはどういうことなのでしょうか？セタンタには、暴走というベルセルクの弱点を打ち消す何らかのスキルがあると考えられるのです。

セタンタは、ルーグと対決する前に勇者エポナに面会しています。この時、エポナに頼んで「私に付き従う騎士たち」のスキルで何らかのスキルを分けてもらったとされています。その後のルーグとの戦いで、セタンタはベルセルクを発動しますが理性を失うことも暴走することもありませんでした。ルーグとの対戦時には、セタンタはベルセルクの弱点である暴走を抑止するスキルを手にしていたと考えられます。

かつてルーグは、「私に付き従う騎士たち」のスキルにより勇者エポナから5つのスキルをもらっていました。同じように考えると、セタンタもまたエポナから5つのスキルを受け取っている可能性が高いです。セタンタには未だ顕在化していないスキルが眠っていそうです。今後の世界最高の暗殺者での展開で、セタンタが再登場を果たし、こうしたスキルが真価を見せることに期待しましょう。

王族と貴族が争ったオイグル王国の内乱で、セタンタは目覚ましい働きをします。あいさつ代わりに魔槍ゲイ・ボルグをぶん投げ、城砦を一撃のもとに破壊してしまいまったのです。さすがの王族側にも戦慄が走ります。やがてセタンタには成す術なしと悟り、兵器を置き降伏を宣言します。

ルーグは様々な情報を分析し、セタンタが最も勇者の可能性が高いとの結論を得ます。正面からまともにぶつかれば10秒ももたないと、ルーグはセタンタの強さを評価していました。

ここで、アニメ世界最高の暗殺者（暗殺貴族）のセタンタのアニメ声優を紹介しておきましょう。アニメ世界最高の暗殺者でセタンタを演じたのは、賢プロダクション所属の声優で歌手としても活躍する谷山紀章（たにやま・きしょう）です。

谷山紀章は、1975年8月11日生まれの47歳（2023年2月現在）で、山口県宇部市出身です。地元の高校卒業後、声優を目指して上京し代々木アニメーション学院声優科に入学します。学院内で行われたオーディションで、賢プロダクションの声優・野村道子に才能を評価され同プロダクション所属となりました。

ここからは、谷山紀章の経歴を紹介します。まず、声優としての経歴ですが、1996年OVA「銀河英雄伝説」の帝国軍兵士役で声優デビューを飾っています。2002年の日韓共同制作アニメ「キックオフ2002」では主人公・高見沢健一を演じました。その後は、テレビアニメを中心に活動していきますが、2011年5月に谷山にとって初となる実写映画に出演します。SFアクション実写映画「縁-enishi-」で主役のハヤトを演じました。

続いて、谷山紀章の歌手としての活動を紹介します。まず、1999年に主演した「卒業Mワールド」の仲間と共にユニット「G.I.zoku」を結成し音楽活動をスタートさせます。2004年にはテレビアニメ「君が望む永遠」主人公のイメージソングを歌い注目されました。

翌2005年にシングル「Daydreamin'」をリリースし、歌手デビューを果たします。さらに、2010年5月3日にはミュージシャンの飯塚昌明と結成したユニット「GRANRODEO」のボーカルとして、日本における音楽の聖地・日本武道館のステージに立つことになります。これは男性声優としては初となる快挙でした。2012年の第6回声優アワードでは、ユニット「ST☆RISH」での活動が評価され歌唱賞を受賞しました。

次に、アニメ「世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する（暗殺貴族）」でセタンタを演じた声優・谷山紀章のテレビアニメにおける主な出演作品と演じたキャラを一覧で紹介します。

• とある魔術の禁書目録（ステイル・マグヌス）
• うたの☆プリンスさまっ♪（四ノ宮那月）
• 黒子のバスケ（氷室辰也）
• 進撃の巨人（ジャン・キルシュタイン）
• 天元突破グレンラガン（キタン）
• 幕末Rock（坂本龍馬）
• SHOW BY ROCK!!（クロウ）
• 文豪ストレイドッグス（中原中也）
• BASTARD!!―暗黒の破壊神―（ダーク・シュナイダー）
• トモダチゲーム（鬼瓦百太郎）

ここまで世界最高の暗殺者（暗殺貴族）のセタンタ特集をお届けしてきましたが、最後にセタンタに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介する感想・評価は、世界最高の暗殺者（暗殺貴族）の独自性を評価するツイートからです。ケルト神話に登場するクーフーリンと神器ゲイボルグを扱う作品は多数あるのですが、「セタンタ」が出てくる作品は少ないそうです。

続いて紹介する世界最高の暗殺者のセタンタに関する感想・評価は、原作ライトノベルと漫画作品の違いを論じるツイートからです。原作に比べて漫画作品では、セタンタが脳筋、つまり戦闘に特化した頭脳派の対極に位置するキャラクターになっていると言います。さらに言うと、セタンタは阿保のレベルだそうです。

最後に紹介するセタンタに関する感想・評価は、ルーグの暗殺魔法グングニルで消滅したセタンタの死亡に疑問を呈するツイートからです。アニメ１期の終わり方が腑に落ちないことから、必ず続編のアニメ2期が制作されると言います。さらに、アニメ1期の最後を見て、セタンタがかわいそうと付け加えていました。

ここまで、「世界最高の暗殺者のセタンタはルーグに敗れて死亡した？」と題して、セタンタの能力や強さを解説した上で、セタンタ生きてる説やセタンタ再登場の可能性について考察してきました。

セタンタは、スオイゲル王国の王家に連なる由緒ある一族出身の戦士です。良家の出とは思えないほどワイルドな男性で、獰猛な性格と好戦的なところから「クランの猛犬」との異名を持っています。そうしたセタンタは、最も勇者である可能性が高い人物と言われています。スオイグル王国の内乱では、たった1人で王族側を屈服させ降伏に導いています。

セタンタは、S級スキル「ベルセルク」を持ち神器のゲイボルグを使って攻撃します。その力は、ルーグをして正面からでは10秒もたないと言わしめたほど強力です。また、ルーグのベルセルクで跡形もなく消滅しますが、生きてる説が有力で死亡していないと言われています。再登場のタイミングについては、セタンタが生きてるというフラグが立った6巻からあまり時間をおかない7巻から9巻の間くらいと考えられます。