2022年07月29日公開
2022年07月29日更新
【スピナマラダ!】打ち切りの理由は?ゴールデンカムイとの関連性や新連載情報も
漫画ゴールデンカムイで知られる漫画家・野田サトルの連載漫画デビュー作「スピナマラダ!」。この記念すべき作品が突然連載打ち切りとなったことは、野田漫画ファンならずとも読者に大きな衝撃を与えたと言われています。この記事では、スピナマラダ!の打ち切り理由を中心に、本作とゴールデンカムイに共通するキャラ名・二瓶や野田サトルの新連載漫画のことなど気になる情報をまとめて解説していきます。
スピナマラダ!とは?
気高き北の大地で黄金を巡る生存競争サバイバル!新連載『ゴールデンカムイ』本日発売YJ38号より始動です!『スピナマラダ!』の実力派・野田サトル先生が取材に取材を重ねた厚みのある怒涛の展開!サバイバル知識!をぜひお楽しみ下さい! pic.twitter.com/ZmLS0UVWoa
— 週刊ヤングジャンプ編集部 (@young_jump) August 21, 2014
漫画ゴールデンカムイで知られる漫画家・野田サトルの連載デビュー作である「スピナマラダ!」。この記念すべきデビュー作が6巻で打ち切りとなったことをご存じでしょうか?この記事では、スピナマラダ!の打ち切り理由やゴールデンカムイとの関連を中心に解説していきますが、その前にまずは作品概要と簡単なあらすじを紹介します。
スピナマラダ!の漫画の概要
「スピナマラダ!」は、北海道の氷都・苫小牧を舞台にアイスホッケーに打ち込む青年たちを描いたスポーツ漫画です。作者は、漫画ゴールデンカムイで知られる野田サトルで、本作は彼の連載デビュー作となりました。
ゴールデンカムイ大団円の後に、ずっと自分が勝手に言い続けてきた夢が叶った。
— たかひ (@punpuko42) April 28, 2022
野田サトル先生が満を持して取り上げてくださるのだから、アイスホッケーを多くの方に知っていただく最後のチャンスと思って、競技に関わる皆々様(ファンも)と盛り上げていきたい。#スピナマラダ#スピナマラダ再創生 pic.twitter.com/tj9vZowDA1
スピナマラダ!は、講談社の週刊ヤングジャンプにて2011年33号より2012年49号まで連載され、ヤングジャンプ・コミックスより単行本全6巻が刊行されています。作中でアイスホッケー用語やルールについて詳しく解説されていることや、他の漫画作品のパロディが登場することが大きな特徴となっています。
スピナマラダ!のあらすじ
✨『#ゴールデンカムイ』新刊発売記念✨#野田サトル の『#スピナマラダ!』話読み解禁🎉
— ゼブラック(集英社公式・総合電子書店) (@zebrack_comic) March 19, 2020
20話まで無料チケットで読める‼
フィギュアスケーターの道を捨てたロウ。
超高校級アイスホッケープレイヤー
源間兄弟と宿命的出逢いを果たしー⁈
📱アプリで読む🔽https://t.co/qHSKVHEZyc#ゼブラック pic.twitter.com/3qccc3y0n4
主人公・白川朗は、フィギュアスケートに青春を捧げる東京在住の中学生。オリンピックを目指し日々練習に励んでいます。全日本フィギュアスケートジュニア選手権の前日、女手一つで育ててくれた母が交通事故で急死。孤児となった朗は、双子の妹・春名を連れて母方の親戚のいる北海道・苫小牧にやって来ます。そこで朗は超ド級の高校生アイスホッケー選手・源間兄弟と出会い、アイスホッケーの世界に引き込まれていくことになります。
スピナマラダ!の打ち切りの理由や新連載情報
スピナマラダ!が打ち切りになった経緯
スピナマラダ!の主人公・白川朗と同じく北海道出身の作者・野田サトル。北海道から上京することになったきっかけは、漫画家の久保ミツロウに「アシスタントにならないか」と声をかけてもらったことによると言います。その後、複数の漫画家のもとを転々としながらアシスタント業を続けます。そして、苦節10年ようやく手にしたチャンスが「スピナマラダ!」の連載だったのです。
北海道を舞台にした高校アイスホッケー漫画という独自の設定を武器に、「自分なら本物が描ける」と自信を持って臨んだ初の連載。しかし、期待ほどの結果は得られませんでした。遂に雑誌の編集長より連載終了を告げられ、志半ばにして打ち切りとなってしまいます。後に、野田は「スピナマラダ!」の打ち切りを振り返り、その理由について次のように語っています。
#スピナマラダ という15歳の有望なフィギュアスケーターがアイスホッケーを始める熱い漫画があるんじゃ…北海道の天然リンクで…ギャグも面白い…作者は #ゴールデンカムイ の野田先生…いつか来るユーリロスに是非 pic.twitter.com/ItDiL8nnsX
— Taka (@d1791sb) November 8, 2016
今思えばわかりにくいタイトルや話の運び方など、反省点はたくさんある。一度読者を引き込むことに失敗すれば、挽回(ばんかい)するのがどれだけ難しいかを痛感させられた。
つまり打ち切りになったり理由は、わかりにくいタイトルやストーリー展開に問題があり読者を引き込むことができなかったためということになります。この時、野田は悔しさをバネにしてリベンジを誓います。「次作は絶対にヒットさせて見返してやる」と。このように、失敗の冷静な分析とヒット作にかける強い気持ちが、「ゴールデンカムイ」成功の原動力になっていると言われています。
野田サトルの新連載は「スピナマラダ!」に決定?
初の連載漫画「スピナマラダ!」の打ち切りで辛酸をなめた野田サトル。その反省をもとに世に送り出した漫画「ゴールデンカムイ」の大成功は衆目の一致するところでしょう。
スピナマラダ連載嬉しすぎてこの1時間ずっと思い出し笑いしてる pic.twitter.com/s7wsINpApj
— たか (@manga_tkhs) April 27, 2022
その漫画「ゴールデンカムイ」は、2022年週刊ヤングジャンプ22・23合併号にて大好評のうちに最終回を迎えます。同じ号では、あわせて野田サトルに関する重大発表がアナウンスされました。それは、野田の次回連載が「スピナマラダ!」に決定したというのです。
1度は打ち切りに追い込まれた「スピナマラダ!」。捲土重来、満を持しての再スタートとなります。キャッチコピーとして『「スピナマラダ!」再創生』と銘打っていることからも、作者の強い意気込みが感じられるのではないでしょうか?どのように作品が生まれ変わったのか、旧作のスピナマラダ!と比較しながら読んでみるのも一興かもしれません。
スピナマラダ!の二瓶利光とゴールデンカムイの関係
二瓶利光とは?
スピナマラダ!での失敗の反省から再出発し、大成功を収めた野田サトルの代表作「ゴールデンカムイ」。このゴールデンカムイに登場する二瓶鉄造に名前や外見・そして性格までよく似たキャラがスピナマラダ!にいることをご存じでしょうか?そのキャラとは、名前を二瓶利光といい、ファンの間では2人の間のつながりについての憶測が飛び交っているようです。
ここで二瓶利光のプロフィールを紹介しておきましょう。二瓶利光は、高校ホッケー界の強豪・勇払高校アイスホッケー部で監督を務める48歳の男性です。高校時代にはキャプテンとして勇払高校アイスホッケー部を率い、全国制覇業を成し遂げています。当時の勇払アイスホッケー部は無名の存在であり、二瓶はアイスホッケーファンから「生きる伝説」と名付けられました。
二瓶利光監督の指導に耐え切れるの、多分イクノディクタスしかいない pic.twitter.com/N9dyzjwEzD
— 植木 (@namaueki) May 9, 2022
現在の二瓶利光は、眼光鋭くボサボサの髪に無精ひげを蓄えており、ホームレスと見間違われることもしばしばです。部員に対する指導は厳しく平手打ちは日常茶飯事で、練習中には合格点に達した者にしか水を飲ませないなど、現在では虐待と非難されかねない旧態依然の指導方法を旨としています。
一方で二瓶は練習・試合中を問わず、生徒の活躍を目にすると両手のひじを曲げた状態で疾走する「興奮走り」を披露します。このように二瓶利光は今どき珍しい熱血監督であり、部員に対する思い入れは人一倍強いと言われています。
二瓶利光とゴールデンカムイの二瓶鉄造の関係
それでは、スピナマラダ!の二瓶利光とゴールデンカムイの二瓶鉄造の間にはどのような関係があるのでしょうか?過去に行われたイベントや作者の発言などを見ていきましょう。
『スピナマラダ!』にはゴールデンカムイのニヘイゴハン・勃起!こと二瓶鉄造と同じ姿をした「二瓶利光」という超監督が出てくるのだけど、2人とも「勝負は1回で決めろ」という趣旨のセリフを言ってるのでやっぱり子孫なんだろか pic.twitter.com/4VoM88kucz
— 鋼。 (@RRKKsteel) December 10, 2015
まず、2015年9月18日集英社が主催するイベント「秋マン!!2015」にて、スピナマラダ!全6巻とゴールデンカムイ4巻の配信を記念して「ダブル二瓶祭」が開催されます。ここでは、スピナマラダ!の二瓶利光とゴールデンカムイの二瓶鉄造を指して、「熱き漢気迸る」と表現されていました。
また、作者・野田サトルがダブル二瓶について「2人の血縁関係はあると思います」と語り、2人の濃い関係性を認めています。このことから、利光は鉄造の子孫である可能性が高いと考えられています。今後「再創生」されるスピナマラダ!にて明らかにされていくのではないでしょうか?
スピナマラダ!に関する感想や評価
ここまでスピナマラダ!の打ち切りに関する情報をお届けしてきましたが、最後にスピナマラダ!に対する感想や評価をTwitterより紹介します。
スピナマラダ面白いぞ。
— クルニーア (@uruk_hai1) May 7, 2020
めっちゃマジメな場面でギャグ差しはさむし。 pic.twitter.com/6MMv9irBXO
最初に紹介する感想・評価は、スピナマラダ!の面白さについて語るツイートからです。どのようなところが面白いかと言うと、真面目な場面でギャグを挿入するところだそうです。作品のメインテーマではありませんが、ツボにはまる人も多いポイントかも知れません。
スピナマラダ!の打ち切りがあったから金カムが生まれて、金カムが大人気漫画になったことでスピナマラダ!をまた始めることが出来て……本当にすごい巡り合せだと思う……
— ニシキ (@GK2431) April 28, 2022
続いて紹介する感想・評価は、「スピナマラダ!」打ち切り後の稀有な展開について語るツイートからです。スピナマラダ!の打ち切りがあったからこそ、その屈辱をバネに大ヒット作「ゴールデンカムイ」が誕生し、ゴールデンカムイの成功により「スピナマラダ!」の再登板が決まります。負のスパイラルならぬ「正のスパイラル」と呼ぶべき偉業かも知れません。
金カム終わらないで欲しい、ずっと読んでいたい気持ちもあるんだけど、物語として終われることは幸せなので…。前作「スピナマラダ!」の打ち切りもそうだけど、作品そのものや作者に何かあって未完になってしまうこともあるなかで無事に終われるっていうのは読者にとってこれ以上ない幸福なんです…
— 南方 砂 (@minakata_isago) July 28, 2021
最後に紹介するのは、「スピナマラダ!」の衝撃的な打ち切りが、読者の側にも考え方の変化をもたらしたと呟くツイートからです。以前であれば、ゴールデンカムイの最終回に際して終わらないでほしいという気持ちに支配されたことでしょう。
ところが、「スピナマラダ!」の中途半端な形での打ち切りを経験した今では、理不尽でない終わり方ができるのを喜ぶべきと考えるに至ったようです。
スピナマラダ!の打ち切りまとめ
ここまで、「スピナマラダ!の打ち切りの理由は?」と題して、作者の反省の弁から打ち切り理由を考察し、さらに後の大ヒット漫画ゴールデンカムイとの関連性や新連載情報を紹介してきました。いかがでしたでしょうか?
スピナマラダですかね…
— こうすることによってこうです (@kXqP2ZFSBakjxH) July 14, 2022
打ち切られてから読み始めたにわかですが今度また新連載するらしいのでとても楽しみです! pic.twitter.com/6D7CN4Cg8Y
打ち切りになった理由は、わかりにくいタイトルやストーリー展開に問題があり読者を引き込むことができなかったためでした。作者・野田サトルはその失敗を大ヒット作「ゴールデンカムイ」に生かしていきます。
また、スピナマラダ!とゴールデンカムイに外見や性格がよく似たキャラ、二瓶利光と二瓶鉄造が登場することから両作品の関連性が浮上。2人は作者のコメントから血縁関係(利光は鉄造の子孫)にあるようです。さらにゴールデンカムイの最終回を掲載した週刊ヤングジャンプ誌上にて野田の次回作『「スピナマラダ!」再創生』が発表されました。新生「スピナマラダ!」の今後の展開に期待しましょう。