【平成狸合戦ぽんぽこ】死出の旅の意味は?宝船に乗ったシーンと伝えたいことを考察

「平成狸合戦ぽんぽこ」は1994年に公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメ映画です。原作・脚本・監督を高畑勲が務めており現在まで語り継がれる名作だと言われています。「平成狸合戦ぽんぽこ」の中で最も謎だと評されているのが死出の旅です。死出の旅とは集団自決だったのでしょうか?ここでは「平成狸合戦ぽんぽこ」の死出の旅の意味について特集します。宝船に乗ったシーンや高畑勲が伝えたかったことなどを考察・紹介していきます。

【平成狸合戦ぽんぽこ】死出の旅の意味は?宝船に乗ったシーンと伝えたいことを考察のイメージ

目次

  1. 平成狸合戦ぽんぽことは?
  2. 平成狸合戦ぽんぽこの死出の旅や宝船の意味
  3. 平成狸合戦ぽんぽこの死出の旅の謎を考察
  4. 平成狸合戦ぽんぽこが伝えたいことやメッセージ
  5. 平成狸合戦ぽんぽこの死出の旅に関する感想や評価
  6. 平成狸合戦ぽんぽこの死出の旅まとめ

平成狸合戦ぽんぽことは?

「平成狸合戦ぽんぽこ」とは1994年に公開された高畑勲原作・脚本・監督の長編アニメ映画です。狸たちが人間に抵抗する姿をコメディタッチに描いたストーリーで人気があると言われています。「平成狸合戦ぽんぽこ」はクライマックスの死出の旅が大いなる謎だと評されています。ここでは集団自殺とも言われた「平成狸合戦ぽんぽこ」の死出の旅を取り上げます。死出の旅の意味や宝船のシーンなどを考察・紹介します。ご覧ください。

平成狸合戦ぽんぽこの概要

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ここでは「平成狸合戦ぽんぽこ」の概要を紹介していきます。「平成狸合戦ぽんぽこ」は1994年7月16日に全国公開された長編アニメ映画です。制作はスタジオジブリでプロデューサーは鈴木敏夫です。原作・脚本・監督をアニメ界の重鎮と言われた高畑勲が担当しました。音楽は紅龍が担当し、主題歌は上々颱風の「いつでも誰かが」が使用されました。「平成狸合戦ぽんぽこ」の配給収入は26億3000万円で1994年の邦画トップです。

「平成狸合戦ぽんぽこ」は職業声優を起用しないスタジオジブリの作風が明確になった時期の作品だと言われており職業声優の起用割合が少ないです。ナレーターを三代目古今亭志ん朝が担当し、野々村真・石田ゆり子・五代目柳家小さん・泉谷しげるなどがメインキャラクターを演じています。「平成狸合戦ぽんぽこ」はBD/DVD化されており容易に鑑賞可能です。日本テレビ系列でも度々放映されていて直近では2019年に放映されました。

平成狸合戦ぽんぽこのあらすじ

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ここでは「平成狸合戦ぽんぽこ」のあらすじを紹介します。時は昭和40年代のこと、多摩丘陵には多数の狸たちが平和に暮らしていました。しかし、多摩ニュータウンの開発計画で山や森林破壊が進んでいました。人間の脅威に対して狸たちは総会を開いて開発阻止を決議したのです。そこで狸たちの伝統的な能力である化学の復興が決まりました。また、力のある佐渡と四国の化け狸の力を借りることも決まり俄かに勢いづきました。

人間たちの多摩ニュータウン開発は着実に進んでいました。総会の翌年には古狸の火の玉おろくが若手狸たちに化学を伝授しました。若手狸たちは化学を駆使して開発業者を事故に追い込んだり地蔵や稲荷神社の狐に化けるなど人間の信仰心に訴えるなどの抵抗を試みました。更にはお化けに化けて人間を驚かすなどしましたが、人間の開発の手が緩むことはなく2年目を迎えました。遂に若手狸の玉三郎と文太が四国と佐渡に派遣されました。

平成狸合戦ぽんぽこ - スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

平成狸合戦ぽんぽこの死出の旅や宝船の意味

どうして? イメージ画像

高畑勲が原作・脚本・監督を務めた大ヒット長編アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」は謎の多い作品だと言われています。特に大きな謎だと評されているのが死出の旅です。狸たちが死出の旅で宝船に乗るシーンが話題になったと言われています。死出の旅は集団自決を意味していることは事実なのでしょうか?ここでは「平成狸合戦ぽんぽこ」の死出の旅や宝船のシーン、集団自決説について考察・紹介します。それではご覧ください。

考察①死出の旅の意味は集団自決?

ここではスタジオジブリ制作の大ヒット長編アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」に登場する死出の旅の意味について考察・紹介していきます。多摩丘陵に住む狸たちは人間の多摩ニュータウン開発に対して懸命な抵抗を試みました。しかし、どうやっても人間には敵わないことを思い知らされることになります。更にはこのまま抵抗を続けていたら全滅する可能性が極めて高かったので狸たちは自分たちの進む道を選択する必要に迫られました。

狸たちの選択肢は①人間に化けて人間社会で暮らす②別な山奥に移住して細々と暮らすというものでした。しかしながら、この選択肢を選べない並みの狸たちもいたのです。そんな彼らが選んだのが死出の旅だったのです。死出の旅とは呼んで字の如く集団自決を意味しています。二つの選択肢を選べない並みの狸たちは人間に殺されるよりも集団自決を選択することで狸としての誇りを持ったまま死んでいくという悲しい決意をするのでした。

考察②宝船に乗ったシーンの意味

ここでは人気長編アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」に登場する集団自決を意味する死出の旅を考察・紹介します。次に紹介するのは狸たちが集団自決する際に何故宝船に乗ったシーンが用いられたのか、その意味についてです。並みの狸たちが死出の旅で集団自決する際に乗った宝船は禿げ狸の金玉を大きく広げたものでした。並みの狸たちは集団自決をするために死出の旅に出ましたが、それは決して悲観的なものではありませんでした。

「平成狸合戦ぽんぽこ」の並みの狸たちは宝船に乗ることで集団自決という悲しい選択を受け入れるためにあえて明るく振る舞ったり現実逃避をしたのだと言われています。現実逃避に必要だったアイテムが宝船だと推察されているのです。宝船には「悪夢を流す」という意味合いが起源にあると言われています。並みの狸たちは自分たちが置かれている状況を悪夢と位置付けてそれらを綺麗さっぱり流してほしかったのだと言われています。

平成狸合戦ぽんぽこの死出の旅の謎を考察

考察 イメージ画像

1994年に公開されたスタジオジブリ制作で高畑勲原作・脚本・監督の長編アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」はクライマックスの一つである死出の旅のシーンが集団自決を意味していたことで多くのファンに衝撃を与えたと言われています。そして、狸たちが宝船に乗って死出の旅に出たシーンは大いなる謎だとも評されています。ここでは「平成狸合戦ぽんぽこ」の死出の旅の謎を考察・紹介します。それでは考察結果をご覧ください。

考察①宝船に乗って死出の旅に出ることを選んだ理由

ここではスタジオジブリ制作の人気長編アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」の大きな謎だと評されている宝船に乗って死出の旅に出たシーンの意味・理由について考察・紹介していきます。死出の旅が人間社会でも別の土地でも暮らせない並みの狸たちに残された最後の選択肢だったことは先述しました。最初は不本意な選択肢だったのではないかと推察されていますが、彼らは最終的に集団自決をポジティブに受け入れたことが窺えます。

並みの狸たちは死出の旅という集団自決を選択したことで極楽浄土へ行くことを目的にしていたと推察されています。それが人間社会でも他の土地でも暮らせない狸たちに残された唯一の方法だったのです。極楽浄土へ行くことはとてもおめでたいことだと言われています。おめでたい場ではおめでたいものが必要不可欠です。それが宝船です。宝船に乗った狸たちが一様に笑顔を浮かべて明るく振る舞ったシーンは印象的だと評されています。

考察②禿げ狸は新興宗教の教祖?

ここでは1994年に公開された長編アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」に登場する禿げ狸について考察・紹介していきます。禿げ狸は香川県高松市の屋島に生息している太三朗狸のことです。年齢は999歳で狸たちの中でも最高齢です。屋島の戦いにおける那須与一の活躍を見てたと言われています。禿げ狸役を演じたのは三代目桂米朝です。映画の公開から2年後に人間国宝に認定された上方落語の雄が声優を務めたことで反響を呼びました。

「平成狸合戦ぽんぽこ」における屋島の禿げ狸は妖怪大作戦が失敗に終わったことで認知症のような状態になってしまいました。すると並みの狸たちを集めて踊念仏の教祖になったのです。そして、そのまま信者になった狸たちとともに死出の旅へ出たのでした。このシーンがファンの間で新興宗教を思わせるという感想を持たれたと言われています。一方で新興宗教に限らず宗教による集団自決は歴史上多く見られるという意見もあります。

考察③権太の死の真相

ここでは大ヒットスタジオジブリ作品「平成狸合戦ぽんぽこ」に登場する権太の死の真相について考察・紹介します。権太の本名は鷹ヶ森の権太です。多摩丘陵に住む狸たちの中でも強硬派のリーダーで、多摩ニュータウン開発に携わる人間たちを皆殺しにするべきだという過激な思想の持ち主です。権太役を演じたのはミュージシャン・俳優として現在も活躍中の泉谷しげるです。泉谷しげるの演技が権太に生命力を与えたと評されています。

「平成狸合戦ぽんぽこ」の権太は機動隊との戦闘シーンにおいて工事現場でトラックに轢かれて死亡しました。その前に機動隊に殺されたようなシーンがあったので多くのファンが困惑したと言われていますが、機動隊戦での権太は狸寝入りをしていたことが判明しています。その後妖怪つるべ落としに変身したのも生きていたからできたことです。トラックに轢かれた時は自殺だと推察したファンが多いと言われていますが真相は不明です。

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平成狸合戦ぽんぽこが伝えたいことやメッセージ

スタジオジブリ制作の長編アニメ映画には原作者や監督の思想が大きく反映されている作品が多いと言われています。「平成狸合戦ぽんぽこ」も例外ではなく、原作・脚本・監督を担当した高畑勲の思想が色濃く反映されていると評されています。高畑勲は「平成狸合戦ぽんぽこ」で何を伝えたかったのでしょうか?ここでは「平成狸合戦ぽんぽこ」が伝えたかったメッセージについて考察・紹介します。それでは考察結果をご覧ください。

メッセージ①自然破壊をしていくことへの警鐘

ここでは「平成狸合戦ぽんぽこ」に込められたメッセージについて考察・紹介します。真っ先に挙げられるのが人間が自然を破壊することへの警鐘だと言われています。時代設定を昭和40年代にしたことで行動経済成長を遂げる日本の人間社会の裏で動植物が犠牲になっていることを訴えたかったのだと推察されています。実際に日本は昭和40年代中盤になると各地で公害が発生していて、自然の復讐・しっぺ返しを浴びたのでした。

メッセージ②反戦

ここではスタジオジブリ制作の大人気長編アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」が伝えたかったメッセージについて考察・紹介します。次に挙げられるのは反戦についてです。原作・脚本・監督を務めた高畑勲は1935年生まれです。所謂戦争を体験した世代であり、9歳の時に住んでいた岡山市で空襲に遭っています。家族とはぐれて業火の中を逃げ延びて冷たい黒い雨に打たれた経験を持つ高畑勲は「火垂るの墓」でも反戦を訴えています。

「平成狸合戦ぽんぽこ」では「狸=日本人」そして「人間=アメリカ人」という図式が隠されていると言われています。強者である人間の侵略行為で住む場所を失っていく狸たちが終戦後の日本とアメリカの関係に酷似しているというものです。太平洋戦争で敗れアメリカの占領下に置かれた日本人は様々な制約を受けましたが、二度とそのようなことがあってはならないと反戦を強く訴える高畑勲のメッセージが窺えると言われるのです。

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平成狸合戦ぽんぽこの死出の旅に関する感想や評価

ここでは1994年に公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」の死出の旅に関する感想や評価を紹介していきます。Twitterでのつぶやきをいくつか取り上げていきます。「平成狸合戦ぽんぽこ」の死出の旅はインターネット上でどのような感想や評価を受けているのでしょうか?それではご覧ください。

「平成狸合戦ぽんぽこ」の大ファンだと思われる方のツイートです。「平成狸合戦ぽんぽこ」をご覧になり、化学が使える優秀な狸以外は死出の旅に出ざるを得ないというストーリー展開が容赦ないという感想をつぶやかれています。

同じく「平成狸合戦ぽんぽこ」の大ファンだと思われる方のツイートです。子供の頃に並みの狸たちが死出の旅に出た時は良い所に行くのだと思っていたけど、大人になってあれが集団自決だと知った時の衝撃は今でも思い出されるとつぶやかれています。

同じく「平成狸合戦ぽんぽこ」の大ファンだと思われる方のツイートです。2018年に高畑勲が亡くなった時の追悼番組を「平成狸合戦ぽんぽこ」にしてほしかったことと死出の旅がその状況に合っていたという思いをつぶやかれています。

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平成狸合戦ぽんぽこの死出の旅まとめ

まとめ イメージ画像

ここでは高畑勲が原作・脚本・監督を務めた大ヒット長編アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」の死出の旅について特集してきました。「平成狸合戦ぽんぽこ」はコメディ色が強いにも拘わらずヘヴィな内容だと評されています。死出の旅に注目して「平成狸合戦ぽんぽこ」をご覧ください。

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