【ヴァニタスの手記】ルスヴン卿の正体や目的は？過去・黒幕説やノエとの関係を考察

『ヴァニタスの手記』単行本3巻11話で初登場したルスヴン卿は、ドクター・モローを支援したり、ノエに呪いをかけて操っていたりと怪しい行動を取っている謎のキャラクターです。

ネット上ではルスヴン卿の正体や黒幕説に注目されており、吸血鬼あるいは人間を増減させる、吸血鬼界の最高権力者になろうとしているなどさまざまな目的について考察されています。そこで、ここからはルスヴン卿の正体や目的、過去などを考察。それではまず、『ヴァニタスの手記』の作品情報からご覧ください。

『ヴァニタスの手記』とは、漫画家・イラストレーターの望月淳によるダークファンタジー作品です。2016年から『月刊ガンガンJOKER(スクウェア・エニックス)』にて連載され、2021年7月からはテレビアニメの第1クールが全12話で放送されました。また、2021年6月時点で単行本(既刊9巻)の累計発行部数は550万部を突破しています。

ここでは『ヴァニタスの手記』のあらすじを簡単に紹介します。舞台は蒸気機関による技術が発達した19世紀のフランスです。そこには吸血鬼(ヴァンピール)が存在しており、主人公ノエもその一人でした。ある日、ノエは吸血鬼に呪いを振り撒く魔導書「ヴァニタスの書」を探しにパリへと向かっていましたが、その途中でもう一人の主人公ヴァニタスと出会います。さらにヴァニタスはノエが探していたヴァニタスの書を持っており…

『ヴァニタスの手記』に登場するルスヴン卿は、右目に眼帯をしているのが特徴的なルカの叔父です。元老院の一人でもあり、かつて勃発した人間と吸血鬼の戦争を終わらせた平和の立役者でした。

ルスヴン卿が初登場したのは、単行本3巻11話です。11話は異界にて仮面舞踏会が開催されており、その仮面舞踏会に参加することとなったノエがドミニクから「今夜の仮面舞踏会にはルスヴン卿もいらっしゃる」と聞かされた後にルスヴン卿が遅れて登場しています。登場後のルスヴン卿はヴァニタスを攻撃するベロニカに対して「みっともなく力を使うものではない」と窘めており、高貴な雰囲気を醸し出していました。

『ヴァニタスの手記』単行本3巻11話にて初登場したルスヴン卿。吸血鬼界の英雄として有名なルスヴン卿ですが、実は黒幕としてノエやヴァニタスの敵になる可能性が高いキャラクターです。そこで、ここからは『ヴァニタスの手記』のルスヴン卿の正体や黒幕説について3つの要素を元に考察していきます。

始めにルスヴン卿の正体や黒幕説について、人間と吸血鬼の戦争を止めた過去を元に考察します。先にお伝えした通り、ルスヴン卿は人間と吸血鬼の戦争を終結に導いた立役者であるため、吸血鬼界ではその功績から英雄視されています。また、英雄視されていることに加えて女王陛下の次に権力があるため、誰もがルスヴン卿のことを知っている有名人でもありました。

現在、ルスヴン卿は呪い持ちについて研究しており、初登場した仮面舞踏会ではヴァニタスとノエを保護した後に呪い持ちについて意見を交換しようとしていました。しかし、読者にはその呪いがルスヴン卿の能力に関係していたことが原因で彼の正体が怪しまれているようです。ルスヴン卿には氷と黒い炎を操る能力があるのですが、中でも最も恐ろしい能力として「相手に暗示をかける呪い」というものがあります。

では最後にルスヴン卿の正体は黒幕なのか？その可能性について見ていきます。まずルスヴン卿の正体は黒幕である可能性が高いです。また、ヴァニタスやノエの敵になる可能性も高く、その理由としてはノエに自分の能力を使って暗示のようなものをかけて誓いを立てさせたというものがあります。

そして、その誓いの内容は「どんな命であろうともそれに従う」です。誓いの内容と描写から判断すると、ルスヴン卿は殺す予定だったノエを気が変わったという理由で手駒にしているようです。ルスヴンが何を目的にしているのかは不明ですが、やはり彼の正体が黒幕であり、ヴァニタスやノエと敵対する可能性は高いと言えるでしょう。

単行本4巻ではルスヴン卿がドクター・モローの研究を支援している様子が描かれています。ドクター・モローとは学会と狩人から追放された生物学者です。狂気に満ちた研究が原因で追放されており、かつてヴァニタスを実験体にして吸血鬼を生み出す研究をしていました。結局ヴァニタスは蒼月の吸血鬼に救出されて現在に至りますが、そんな因縁もあることからモローを支援しているルスヴン卿とも敵同士として対立する可能性は非常に高いです。

単行本4巻17話では、ルスヴン卿が間接的にルカを殺害しようとしていたことが明らかになっています。ヴァニタスは教会の狩人が吸血鬼を攫っていると思われる手掛かりを掴んでいるのですが、それによって教会とドクター・モローが絡んでいる可能性が浮上していました。そこで、ヴァニタスは研究室まで潜り込んでモローと接触しますが、ヴァニタスがモローから情報を得ようとしたところで仮面の男に阻止されてしまいます。

その時、ノエが仮面の男がシャルタンのパレードの中にいたことを思い出したため、ドクター・モローとネーニア、シャルタン、そして仮面の男が繋がっていることが明らかになりました。そして後日、仮面の男とルスヴン卿が接触しています。

仮面の男がルスヴン卿に対して「あの吸血鬼の男が邪魔しなければルカの暗殺もモローの件も上手くいっていたはず」と言い、それに対してルスヴン卿が「吸血鬼の男は自分が手を打つ」と言います。ノエはこのような経緯でルスヴン卿から呪いを受けることになっており、仮面舞踏会にてルカが仮面の男から襲撃を受けた事件と吸血鬼連続行方不明事件は、ルスヴン卿が仮面の男を裏で操って起きた事件だということが分かります。

ルスヴン卿は吸血鬼クロエ・ダブシェと出会っていました。クロエは4歳の時に突然吸血鬼として目覚めたため、クロエの家族であるダプシェは世界式の研究をすることによって吸血鬼の謎を解き明かし、クロエを人間に戻そうとしています。

こうして代々受け継がれる形で研究がおこなわれることとなりましたが、時が経つにつれてクロエを元に戻すのではなく「世界式の謎を解く」という目的に変わっていきました。そんなある日、世界式の研究に興味を持ったルスヴン卿がクロエの元を訪れます。ルスヴンは世界式の書き換えに興味を持っており、世界式を書き換えることによって人間と吸血鬼の戦争を止めようとしていたのです。

ルスヴン卿が時折見せる黒幕的な要素の一つとなっている過去には、右目が治らず隻眼になったシーンがあります。直接的にルスヴン卿を隻眼にしたのは、人間と吸血鬼の対談を台無しにしたルスヴン卿の教え子です。人間と吸血鬼の対談は共存の第一歩となるはずだったのですが、ルスヴン卿の教え子が和平に賛同していた吸血鬼を殺害、そしてルスヴン卿は死ななかったものの襲撃によって右目に深手を負ってしまいます。

これまでルスヴン卿の正体と過去を考察してきましたが、現段階では彼の目的が何なのか分かっていません。ルスヴン卿が支援しているドクター・モローの研究は人間を吸血鬼にすることを研究課題にしていますが、逆に吸血鬼にすることが可能であれば吸血鬼を人間にすることも可能だと考えられるため、一概に人間を吸血鬼にすることを目的にしているとは言えません。

またノエに呪いをかけたのは数多くの吸血鬼を助けているヴァニタスを殺すことを目的にしているため、吸血鬼を救わせず滅ぼそうとしていることも考えられます。

ルスヴン卿の呪いにかけられたノエは本作のもう一人の主人公です。戦いのセンスを持っており、感情を正直に行動する性格をしています。作中ではヴァニタスの書を使って吸血鬼を助けるヴァニタスと行動を共にしていました。そんなノエは先にお伝えした通り、ルスヴン卿から暗示状態にされた上で「いかなる命であろうともそれに従う」という誓いを立てさせられています。

ルスヴン卿の呪いにかけられたジャンヌは本作のヒロインです。ルカの騎士であり、「業火魔女」という異名を持った吸血鬼でもあります。ジャンヌとヴァニタスは相思相愛の関係となっており、ジャンヌは彼からキスをされたことがきっかけで意識するようになりました。

そんなジャンヌはルスヴン卿から暗示状態にされた上で「ジェヴォーダンの事件を終結させる」という誓いを立てさせられています。そして、ヴァニタスはジャンヌが呪いをかけられた状態の異常に気付いて問い詰めていますが、呪いについて言葉に出せない状態になっていました。

アニメ『ヴァニタスの手記』でルスヴン卿役を演じたアニメ声優は、宮崎県出身の俳優・鷲尾昇(わしおのぼる)です。鷲尾昇は1977年2月8日生まれの俳優で、現在は芸能事務所「トルチュ」に所属しています。俳優として活動する際は主にテレビドラマ、舞台のジャンルを担当。男性4人組演劇ユニット「*pnish*」のメンバーとして活動し、また吉田直史と共にボーカルユニット「N.(エヌドット)」としてライブ活動もおこなっています。

• 2013年5月16日：刑事110キロ 第4話(吉野准一 役)
• 2015年7月14日：松本清張ミステリー時代劇 第8話(岡っ引き 役)
• 2015年10月28日：相棒 season14 第3話「死に神」(志茂田光一 役)

こちらでは『ヴァニタスの手記』に登場するルスヴン卿の黒幕説と目的に関する感想があがっています。この方はどうやらルスヴン卿が黒幕のような雰囲気を醸し出していると感じているようです。また、ルスヴン卿の目的がジャンヌと関係しているのかと疑問視されているので、ジャンヌとルスヴン卿の目的や関係性に着目してみると良いかもしれません。

こちらでは『ヴァニタスの手記』に登場するルスヴン卿の目的に関する感想があがっています。この方はルスヴン卿の目的について考察しているようです。ルスヴン卿がモローの研究に協力していることから、ルスヴン卿の目的が全人類のヴァンピール化と予測されているので、モローとルスヴン卿の関係性に着目してみると良いかもしれません。

こちらでは『ヴァニタスの手記』に登場するルスヴン卿の過去に関する感想があがっています。感想ではルスヴン卿の過去や細かい描写を彼の視点で見てみたいと言われているのですが、他の感想でもルスヴン卿の過去を考慮した上でノエに対する態度や行動が考察されていました。ルスヴン卿の過去や性格から考察すると目的も明らかになってくるのかもしれません。

『ヴァニタスの手記』に登場するルスヴン卿の正体について、目的や過去・黒幕説、ノエとの関係を考察してきましたがいかがでしたか？ルスヴン卿は吸血鬼界の女王陛下に仕える元老院の1人にして人間と吸血鬼の戦争を終結へと導いた英雄でした。

立派な経歴を持っていますが、ノエとジャンヌに呪いをかけてヴァニタスを殺害しようとしていることやドクター・モローを支援していることを考慮するとヴァニタスたちと敵対する黒幕である可能性が高いです。では、ルスヴン卿は何を目的にしているのか？残念ながら現段階ではルスヴン卿が何を目的に活動しているのか分かっていません。人間を吸血鬼にすることを課題にしているドクター・モローの研究は人間と吸血鬼、その両方に害があります。

もしかすると、女王に次ぐ権力を持ったルカの命を狙ったことや世界式の改竄装置の核を入手したことを考慮すると吸血鬼界で権力者になろうと企んでいることも考えられます。ルスヴン卿は今もなお謎に包まれているキャラクターなので今後も正体や目的に注目しておきましょう。