【親なるもの断崖】武子の壮絶な人生をネタバレ!大林や女将など他キャラとの関係は?

漫画「親なるもの断崖」は、昭和初期~終戦後の日本を舞台に、青森の貧しい家に生まれ、北海道室蘭の遊郭に身売りされた少女たちの壮絶な人生を描いた作品で、戦後70年を迎えた2015年に電子書籍化・再刊行が実施され話題を呼びました。本文では、「親なるもの断崖」のもう1人の主人公・武子の壮絶な人生や、ヒロイン・お梅、身売り先である女将、武子の後継人・大林との関係等をネタバレ紹介します。

【親なるもの断崖】武子の壮絶な人生をネタバレ!大林や女将など他キャラとの関係は?のイメージ

目次

  1. 親なるもの断崖の武子とは?
  2. 親なるもの断崖の武子の壮絶な人生~生い立ちや船乗りとの関係
  3. 親なるもの断崖の武子の壮絶な人生~大林や女将などとの関係~
  4. 親なるもの断崖の武子に関する感想や評価
  5. 親なるもの断崖の武子のまとめ

親なるもの断崖の武子とは?

「親なるもの断崖の武子」の紹介・イメージ画像

漫画「親なるもの断崖」は、青森から北海道室蘭の遊郭に売られた少女たちの壮絶な半生を描いた作品で、昭和初期~終戦後を生き抜いた2人の主人公の波乱の人生が、大きな反響を呼びました。以下では、漫画「親なるもの断崖」から、幕西一番の芸妓から遊郭の女将に上り詰めたもう1人の主人公・武子の壮絶な人生をネタバレ紹介します。

親なるもの断崖の作品情報

曽根富美子先生の漫画「親なるもの断崖」は、1998年~1991年にかけて秋田書店の「ボニーダイブ」にて連載されていた作品で、昭和初期~終戦後の日本を舞台に、北海道室蘭の遊郭に売られた少女・お梅と武子の波乱の半生を描いた物語です。漫画「親なるもの断崖」は二部構成となっており、昭和2年~9年までを第1部、昭和9年~終戦後を第2部と区分しています。

親なるもの断崖の概要

漫画「親なるもの断崖」は、1991年に初版単行本が出版、戦後70年の節目の年にあたる2015年に電子書籍化され、同年7月10日に新装版の紙媒体が刊行されました。

親なるもの断崖のあらすじ

昭和2年4月、青森の貧しい農家の娘4人が、北海道室蘭の幕西遊郭へ売られ、「富士楼」の女将・お滝と面会します。娘4人のうち、松恵とお梅姉妹は女郎へ、器量の劣る道子は下働き、年齢より大人びいた印象の武子は半玉になります。遊郭に着いたその夜に客を取らされた16歳の松恵の死を受け、お梅・武子は、時代の波に翻弄されながら、自らの運命を切り開いていきます。

武子のプロフィール

漫画「親なるもの断崖」の主要人物で、昭和2年4月時点で13歳、3兄妹の一人娘、年齢より大人びいた容姿から高値で身売りされました。小学校を卒業した経歴から聡明かつ気丈な性格から、身売り先の遊郭の女将に見込まれ芸妓見習い・半玉となります。芸妓になるための厳しい稽古や、先輩芸妓からのいじめに耐えながらも、幕西一の人気芸妓まで上り詰め、戦後の遊郭廃業までたくましく生き抜きました。

親なるもの断崖の武子の壮絶な人生~生い立ちや船乗りとの関係

親なるもの断崖の武子の壮絶な人生のネタバレ・イメージ画像

漫画「親なるもの断崖」のもう1人の主人公・武子の壮絶な人生から、身売りされることを前提に育てられた生い立ちや、武子の一度だけの恋となった船乗りとの関係をネタバレ紹介します。

ネタバレ①売られることを前提に育てられた娘だった

青森県の貧しい農家の一人娘として生まれた武子は、売られることを前提に育てられ、武子もその事実を受け入れ、昭和2年に北海道室蘭市にある幕西遊郭・富士楼に売られます。遊郭には、家が貧しいゆえに身売りに出された娘がひしめき、その中には小学校も六に通わせてもらえなかった少女もおり、女郎となったお梅の姉・松恵は、遊郭について間もなく客を取らされることになりました。

怯えるお梅・道子をよそに、覚悟を決めてこの世界に踏み込んだ武子は、持ち前の気丈さを発揮して女将へ挨拶をし、13歳とは思えない色気や将来の芸妓としての出世を見込まれます。

ネタバレ②芸妓への厳しい道のり

芸妓としての稽古を積む武子・イメージ画像

女将に将来を期待された武子は芸妓へ、姉の非業の死を目の当たりにしたお梅は女郎の道へ進み、器量の劣る美智子は下働きとなります。遊郭でもっとも華やかな存在である芸妓は、その道を究めるための道のりは並み大抵ではなく、師匠からの厳しい稽古に加え、先輩芸妓からの嫌がらせも絶えませんでした。

しかし、武子はここで負けてしまっては女郎と変わらない境遇に落ちると自分を奮い立たせ、是が非でも「一本」になることを固く誓います。

ネタバレ③船乗りとの出会い

武子と船乗りとの出会い

昭和4年2月、遊郭に売られ2年がたった武子は、日々稽古にいそしむ一方、青森出身の船乗りと恋にに落ちます。やがて2人は駆け落ちし、武子は船乗りと心中しようとするも、追っ手に捕まってしまい、相手の男にも逃げられてしまいます。

ネタバレ④先輩からも嫉妬される存在に

女将から将来を見込まれた武子は、先輩芸妓からも嫉妬される存在となっており、京言葉を叩き込まれた武子は、京都の落ち潰れた公家の娘・九条として芸妓見習いの半玉となります。

ネタバレ⑤武子のお腹には船乗りとの子供がいた

武子と船乗りとの間に生まれた子供・イメージ画像

遊郭に売られた時から、武子の将来に期待を寄せていた富士楼の女将は、武子を自らの分身として育てます。一方、武子のお腹には、駆け落ちした船乗りとの子供が宿っており、その事実は女将も見抜いていました。そして、「一本」としてのお披露目を1ヶ月後に控えた頃、武子は女将の立ち合いのもと出産します。

しかし、女将は、武子の出産を許しておらず、船乗りとの間に生まれた子供は、生後まもなく女将の手で息の根を止められました。

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親なるもの断崖の武子の壮絶な人生~大林や女将などとの関係~

親なるもの断崖の武子の壮絶な人生のネタバレ・イメージ画像

師匠からの厳しい稽古や、先輩芸妓からの嫌がらせ、我が子を目の前で殺される悲劇に見舞われながらも、苦しさを糧に這い上がった武子は、やがて幕西一番の芸妓へと成長し、自身を育ててくれた女将への復讐に乗り出します。以下では、漫画「親なるもの断崖」から、後継人・大林や女将との関係などをネタバレ紹介します。

ネタバレ①武子の後継人になる大林

子供の出産と死を乗り越えた武子は、幕西一の人気芸妓に成長し、後継人には民生会の実力者である大林盛康が名乗りを上げます。大物で知られる大林を後ろ盾に持つ武子は、芸妓として更なる高みを目指します。

ネタバレ②お梅の思想犯との駆け落ち

お梅と思想犯の駆け落ち・イメージ画像

幕西一の人気女郎へと成長したお梅は、思想犯として追われる中島聡一と駆け落ちし、武子もお梅の窮地を救うべく、後継人の大林に相談を入れるも、思想犯を匿うことは難しいと言われてしまいます。その後、中島は特高に捕まり、お梅も遊郭に連れ戻された中、武子はお梅から受け取った手紙から、女郎の厳しい現実を知ることになります。

ネタバレ③商談がうまくいく芸妓としての評判

幕西一番の芸妓と評される武子は、商談がうまくいく芸妓としても知られるようになり、大林も商談の際にはは、武子の機転を頼りにしていました。例え商談の難しい相手でも、武子が口を挟めばうまくまとまり、武子の評判は北海道中に知れ渡ります。

ネタバレ④女将から葛西を乗っ取る計画

武子(九条)の葛西乗っ取り計画・イメージ画像

大物の旦那を後ろ盾に持つ武子は、傍から見れば芸妓として成功したと見られる一方、武子自身は現状に満足せず、更なる野心を芽生えさせていました。そして、大林の協力のもと、武子は女将から葛西を乗っ取ることを目論みます。

ネタバレ⑤お梅の縁談

お梅の身請け金・イメージ画像

女郎は、身体的・肉体的にきつい仕事で、そこから抜け出すには、年期明けまで必死に働いて借金を返すか、お金持ちの旦那に見初められ身請されるしかありませんでした。そんな中、お梅を身請したいという旦那が遊郭に現れるも、お梅はそれらを渋っていました。そこで、話を聞いた武子の説得により、お梅は日本製鉄社員・大河内茂世に身請され、遊郭から解放されました。

ネタバレ⑥女将が育てた芸者を全て盗む

武子による葛西の乗っ取りと成功・イメージ画像

お梅の身請を見届けた武子は、自分を分身のように育ててきた女将へ復讐するべく、大林と共謀して葛西の乗っ取りを決行します。そして、昭和9年8月29日、海軍連合艦隊の室蘭港への入港を受け、街中がお祭り騒ぎとなる中、武子は、女将が育てた芸者を全て盗むと大林が用意した場所へ引き込み、葛西の乗っ取りに成功します。

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親なるもの断崖の武子に関する感想や評価

親なるもの断崖の武子に関する感想や評価・イメージ画像

「親なるもの断崖」のもう1人の主人公・武子の人生も、ヒロインのお梅と同様に壮絶なものでしたが、どんなにつらくても決してくじけない武子の強さは、遊郭を生き抜いた女性のかっこよさを感じさせるでしょう。以下では、漫画「親なるもの断崖」の武子に関する感想や評価を紹介します。

感想1:「親なるもの断崖」の武子がかっこいい

昭和初期の遊郭を舞台にした漫画「親なるもの断崖」は、遊郭に売られた少女・女性たちの過酷な半生をありのままに描いた作品として評価される一方、主人公の1人で、芸妓から女将へとのぼりつめた武子の姿がかっこいいとの感想が多く見られます。心を鬼にして自らの人生を切り開き、終戦後にはかつて復讐を果たした女将の看病にあたるなど、「親なるもの断崖」での武子の人間味あふれる姿が、多くの注目を集めています。

感想2:武子と女将のエピソードに救われた

遊郭の壮絶な生活を知ることが出来る漫画「親なるもの断崖」では、身売りされた少女・女性たちの過酷な生活が怖いと評される一方、物語終盤に描かれた武子と女将のエピソードは、救いのある結末だったと言われ、「親なるもの断崖」の名シーンとしても注目されています。武子にとって女将は憎き存在でしたが、最後は女将の身元を引き取り看病する姿からは、2人の目に見えない絆を感じさせるでしょう。

感想3:「親なるもの断崖」を通じて遊郭に対する認識が変わった

遊郭と言えば、江戸時代の吉原や、近年では「鬼滅の刃」の戦いの舞台となった影響から、着飾った女性がひしめく煌びやかな世界など、明るいイメージが浸透しています。しかし、実際の遊郭は、創作物で描かれた華やかさとは無縁の世界とされ、遊郭に売られた少女の目線で描かれた漫画「親なるもの断崖」を通じて、遊郭に対する認識が変わったとの声が寄せられています。

親なるもの断崖の武子のまとめ

親なるもの断崖の武子のまとめ・イメージ画像

漫画「親なるもの断崖」の武子の壮絶な人生から、身売りされた13歳から、女将から遊郭を乗っ取るまでの半生をネタバレ紹介しました。身売りされることを前提に育てられた武子は、遊郭に売られた少女の中では珍しい存在であり、どんなに辛くても決してくじけることなく、自分の道を切り開いた武子の半生は、漫画「親なるもの断崖」の主人公にふさわしいものでしょう。

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