【神様になった日】原作小説や漫画はある?アニメの全話あらすじや声優キャストも紹介

アニメ「神様になった日」は、麻枝准先生の原点回帰として制作されたオリジナルアニメで、30日後に世界が終わることを告げる謎の少女と主人公の出会いを描いた作品です。本文では、麻枝准先生原作のアニメ「神様になった日」の全話あらすじネタバレや、原作小説や漫画情報、アニメ声優キャスト一覧、「神様になった日」における謎のネタバレ考察、作品に関する感想などを紹介していきます。

【神様になった日】原作小説や漫画はある?アニメの全話あらすじや声優キャストも紹介のイメージ

目次

  1. 神様になった日とは?
  2. 神様になった日に原作小説や漫画はある?2期の可能性は?
  3. 神様になった日のあらすじネタバレ
  4. 神様になった日のアニメ声優キャスト一覧
  5. 神様になった日の謎をネタバレ解説
  6. 神様になった日の主題歌の意味をネタバレ考察
  7. 神様になった日に関する感想や評価
  8. 神様になった日の原作まとめ

神様になった日とは?

アニメ「神様になった日」の紹介・イメージ画像

麻枝准先生原作のオリジナルアニメ「神様になった日」は、30日後に世界が終ることを告げる謎の少女・ひなと、大学受験を控える成神陽太との出会いと、様々な人々との交流を描いたファンタジー作品です。以下では、アニメ「神様になった日」のあらすじネタバレや、アニメ声優キャスト一覧、「神様になった日」のネタバレ考察、作品に関する感想などを、あらすじネタバレ紹介します。

神様になった日の概要

アニメ「神様になった日」は、麻枝准原作・脚本、P.A.WORKS制作によるオリジナルアニメで、2020年10月~12月にかけて放送されました。原作者・麻枝准先生は、アニメ「「Angel Beats!」「Charlotte」の原作・脚本でも知られ、「神様になった日」は、麻枝准原作のオリジナルアニメ・3作目にあたります。

神様になった日は何クール?放送時間は?

「神様になった日」のクールや放送時間の紹介・イメージ画像

アニメ「神様になった日」は、2020年10月~12月の土曜日・深夜24時の枠で放送され、TOKYO MXやBS11をはじめとする放送局にて放送されました。

神様になった日に原作小説や漫画はある?2期の可能性は?

「神様になった日」の原作小説や漫画の紹介・イメージ画像

以下では、麻枝准先生原作のオリジナルアニメ第3弾「神様になった日」の原作小説や漫画情報、アニメ2期の可能性について紹介します。

神様になった日に原作小説や漫画はある?

アニメ「神様になった日」は、原作・脚本を手掛けた麻枝准先生のオリジナルアニメなので、原作小説は2021年9月現在まで発表されていません。一方、アニメを原作とする漫画版「神様になった日」は、ウェブコミックサイト「ComicWalker」の「電撃G's magazine」にて、麻枝准原作・脚本、Na-Gaキャラクター原案、ZEN作画にて連載が開始され、単行本は2021年5月時点で、第1巻が刊行されています。

神様になった日の2期はある?

「神様になった日」のアニメ2期の調査・イメージ画像

アニメ2期の制作が期待される「神様になった日」ですが、ヒロイン・ひなの「30日後にこの世界は終わる」とのセリフから、2期続編はないと推測されます。また、麻枝准先生の過去のアニメ作品「Angel Beats!」「Charlotte」は、1作品とも1クール・全13話で完結しているため、アニメ「神様になった日」も、1クール放送で完結する可能性が高いでしょう。

神様になった日のあらすじネタバレ

「神様になった日」のあらすじネタバレ・イメージ画像

以下では、ギャグ要素を交えた日常パートや、陽太とひなの感動の再会に多くのファンが涙した、アニメ「神様になった日」のあらすじネタバレを紹介します。

1話あらすじネタバレ

大学受験を控える高校3年生・成神陽太は、友達の国宝阿修羅と公園でバスケをしており、そこへ修道服の少女が近づいてきます。受験勉強の息抜きと説明する陽太に対して、少女は「30日後にこの世界が終わる」と謎めいた言葉を発します。謎の少女の名はひなといい、自分は「全知全能の神オーディン」だと名乗ると、その日は陽太と行動を共にします。

ひなは、図書館へ行く途中で雨が降ることや、バスが渋滞にはまること、ラーメン屋で競馬の予想を見事的中させるなど、普通の子供とは思えない言動を繰り出します。その後、ひなは陽太の家に居候することとなり、陽太は、ひなの不思議な力を目の当たりにします。

2話あらすじネタバレ

ひなを家に泊めることについて、陽太は両親の反対を予測していたものの、肝心の両親は、前もってひなが来ることを予測していたような言動をみせ、ひなを遠い親戚の子供として泊まらせることにします。陽太が、幼馴染の伊座並杏子に想いを寄せていることを知ったひなは、2人を恋人同士にするべく次の作戦を計画し、陽太の妹・空の自主映画撮影を利用して、陽太に告白させようと考えます。

そして、ひな作曲のピアノ曲を杏子の家で披露するも、演奏はぎこちなく、途中から杏子が代わって曲を弾きあげました。その後、映画の脚本の書き方を教えてもらうべく、先輩の家に向かった空が夕食の時間になっても帰ってこず、両親が心配する中、ボロボロになった状態で返ってきます。空の変貌ぶりは、ひなが予言した通りであり、世界が消えるまで残り24日に迫ります。

3話あらすじネタバレ

空の映画研OGの先輩・神宮寺ひかりは、母親と共にラーメン店を経営していたものの、営業不振により借金の取り立てに遭っており、空の怪我は、先輩と共に借金の取り立てから逃げる際に転んで出来た怪我と判明します。空の様子をみかねたひなは、神宮寺ひかりの母親のラーメン屋の再建のために、陽太をラーメン屋・経営改善請負人に仕立てていきます。

その頃、ひなの指導により、神宮寺の母親のラーメン屋は、繁盛を見せる一方、1人の少年が日本に帰国します。その少年は鈴木央人といい、とある事情から行動制限がかけられており、ある人物を探していました。そして、ひなが予言した世界の終わりまで、残り17日となります。

4話あらすじネタバレ

興梠博士に関する調査をする鈴木央人は、興梠博士の論文の共同執筆者である浅間博士とコンタクトを取ります。その頃、陽太は、憧れの美人弁護士・天願賀子が出演するニュース番組に釘づけになり、ひなはネット麻雀に夢中になり、天願賀子主催の麻雀大会・リベルタス杯のネット予選に出場、陽太の名前で優勝を果たします。

麻雀本戦に駒を進めた陽太は、麻雀初心者であり、ルールも全く分からないまま会場へ向かいます。憧れの美人弁護士と対面した陽太は緊張を隠しきれず、インタビューの回答もあやふやなまま対局に挑みます。ラテン語で「自由」を意味するリベルタス杯では、型にとらわれない自由な対局が繰り広げられ、ひなの思惑通りに駒を進めた陽太が優勝し、世界の終わりまで残り13日に迫ります。

5話あらすじネタバレ

陽太の片思いの相手・伊座並杏子は、幼い時に母親を亡くし、現在は父親と2人暮らしでした。もうすぐ、母親の命日から杏子は父親へ一緒に墓参りに行くことを誘うも、今年も仕事を理由に断られてしまいます。父親との関係が上手くいっていない杏子は、父親を避けるように図書館で過ごすことが多く、その事を陽太に打ち明けていました。

また、父親は翻訳家なので仕事中も家にいる時間が多く、妻を亡くしてからはほとんど外出することがありませんでした。陽太とひなは、杏子の誕生日プレゼント選びを口実に街へ連れ出し、杏子の母親が残したビデオメッセージの存在を知ります。父親は、杏子には見せていないと話すものの、杏子父娘の関係修復を望むひなは、ある方法を使って、杏子たちにビデオメッセージを再生させることに成功します。

杏子の母親が残したビデオメッセージは、杏子が誕生日を迎えるたびに贈られていたもので、自分が死んだ後、残された家族のその後を見通していた杏子の母親は、2人が前を向いて歩けるようにと魔法がかけてありました。その後、杏子と父親は、母親のお墓参りに行くことができ、陽太は杏子への告白に失敗し、世界の終わりまでの残り11日となりました。

6話あらすじネタバレ

近所で夏祭りが開催されることになり、ひなはイベントに参加したいと陽太に懇願し、阿修羅や杏子、天眼賀子を誘います。屋台巡りを楽しむ中、歩き疲れたひなは、冷凍庫で休憩中に閉じ込められ、どこかへ運びこまれてしまいます。一方、ひなの異変を察した陽太たちは、冷凍庫を運ぶトラックを見つけ出し、ひなを救出し、世界が消えるまで残り9日となりました。

7話あらすじネタバレ

空の映画脚本の完成を受け、杏子や阿修羅などお馴染みのメンバーが集められ、主人公にひな、その幼馴染役に陽太が選ばれ、撮影は賑やかに進行していきます。一方、鈴木央人は、ある施設の潜入捜査に乗り出し、紆余曲折の末、興梠博士とひなの写真を入手し、世界の終わりまで残り6日に迫ります。

8話あらすじネタバレ

空の映画撮影が順調に進み、夏休みの終わりが見えてきた頃、陽太は、ひなが突然、家から消えて居なくなってしまうことを恐れるようになっていました。また、ひなを快く受け入れた両親は、ひなは親戚の子ではなく、実は恩師の孫、ひなの両親は母親は死去し、父親は再婚して別の女性と家庭を築いていること、博士が亡くなったため、陽太の家に来たことを話します。

陽太は、ひなが家に来た経緯を考えると同時に、ひなを事を詳しく知るべく、彼女の父親の元へ向かうことを決意します。そして、ひなの力で住所を特定した陽太は、ひなの父親と対面を果たし、ひなが先天性のロゴス症候群を患っていること、それらを苦に母親が自ら命を断ったこと、父親もひなを拒絶したことを知ります。

両親の身勝手な行動に怒りを顕わにする陽太をよそに、ひなの父親の家へ、鈴木央人と尾熊雷太が訪ねてきます。そして、世界が消えるまで残り4日となりました。

9話あらすじネタバレ

興梠博士に独自に調べていた鈴木央人は、博士の目的を突き止めることが出来たものの、研究結果までは辿りつけずにいました。一方、陽太の行動を不審に思った央人は、研究の結果、ひなに予知能力が備わっていることを突き止め、CEOの本社へ向かいます。そんな中、央人は、ひなの脳に量子コンピューターを埋め込むことで、ロゴス症候群で欠如した部分を補っていることに気が付きます。

その頃、ひなは、陽太たちに語った世界の終わりについて、それはひな自身に起きることだと説明します。また、CEOでは、ひなから量子コンピューターを除去する議決がなされ、サングラスの集団がひなを迎えに来ました。杏子たちが迎えの集団を足止めする中、陽太はひなを連れて逃亡します。陽太とひなはお互いの好意を告白するも、力及ばず2人は引き離されてしまいます。

10話あらすじネタバレ

ひなとの別れから数日がたち、陽太たちは2学期を迎えました。受験勉強に追われる中、陽太の学校に鈴木央人が転校してきて、陽太たちとひなの思い出の場所を巡り歩きます。しかし、冬に入り、受験を終えた4ヶ月たっても、陽太たちに変化が見えず、ある目的のために陽太たちの元を訪れた央人は、苛立ちを隠せずにいました。その時、陽太はひなとの記憶を思い出し、央人の力を借りてひなに逢いに向かいます。

央人と尾熊に連れられ、YAMADA SANATORIUMに辿り着いた陽太は、量子コンピューターを取り除かれたひなと再会を果たし、彼女を連れて帰ろうとします。しかし、男性恐怖症に陥ったひなは、陽太を怖がるようになり、陽太は頭を悩ませます。

11話あらすじネタバレ

タイムリミットが2週間に迫る中、陽太との記憶を失っていたひなとのコミュニケーションがうまくいかず、陽太は焦りを覚えます。そんな中、かつてひなと交流のあった人々から連絡を受けた陽太は、ひなが好きだったゲームをはじめ、彼女がみんなとの楽しい日々を思い出すように、試行錯誤を始めます。また、ひなも次第に陽太へ心を開いてきた矢先、ひなの面倒を見る司波は、陽太の嘘の報告書に目を付けます。

12話あらすじネタバレ

身分や経歴が嘘だと発覚した陽太は、すぐさま施設の退所を命じられ、ひなも海外の施設に移されることが決まりました。しかし、陽太の必死の頼みで半日だけ一緒に過ごすことが許可されました。みんなの似顔絵を描きながら、かすかに記憶をとりもどしつつあったひなでしたが、とうとう時間が来てしまい、ひなは司波に連れ去られてしまいます。

その時、似顔絵に陽太がいないことにきがついたひなは、司波から飛び降り、自力で歩きながら陽太の元へ駆け寄ります。実は、ひなの心には、別れる前に感じた陽太への「好き」という感情が残っており、その後、ひなは陽太に連れられ、みんなの元へ帰ることができました。ひなは車椅子生活をはじめ、陽太は大学を受け直すことを決め、研究者になってひなを助けることを目指します。

神様になった日のアニメ声優キャスト一覧

神様になった日のアニメ声優キャスト・イメージ画像

以下では、「神様になった日」のアニメ声優キャスト一覧のプロフィール・主な出演作品を紹介します。

ひな役/佐倉綾音

ひなのアニメ声優・佐倉綾音さんは、1994年生まれ、東京都出身の声優で、劇団東俳での活動や、声優養成所を経て、2010年に声優活動を開始しました。声優・佐倉綾音さんの主な出演作品は、アニメ「夢喰いメリー」メリー・ナイトメア役、「進撃の巨人」ガビ・ブラウン役、「マギアレコード 魔法少女まどか・マギカ外伝」深月フェリシア役、「ブラッククローバー」ネロ役等です。

成神陽太役/花江夏樹

成神陽太のアニメ声優・花江夏樹さんは、1991年生まれ、神奈川県出身の声優で、2011年から声優活動を行っています。声優・花江夏樹さんの主な出演作品は、アニメ「東京喰種」金木研役、「斉木楠雄のΨ難」鳥束零太役、「ブラッククローバー」リル・ボワモルティエ役、「あんさんぶるスターズ!」巴日和役、「鬼滅の刃」竈門炭治郎役等です。

伊座並杏子役/石川由依

伊座並杏子のアニメ声優・石川由依さんは、1989年生まれ、兵庫県出身の声優・女優で、子役活動を経て2002年から声優活動を行っています。声優・石川由依さんの主な出演作品は、アニメ「進撃の巨人」ミカサ・アッカーマン役、「アイカツ!シリーズ」新条ひなき役、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」ヴァイオレット・エヴァーガーデン役、「トロピカル〜ジュ!プリキュア」一之瀬みのり( キュアパパイア)役等です。

国宝阿修羅役/木村良平

国宝阿修羅のアニメ声優・木村良平さんは、1984年生まれ、東京都出身の声優・俳優で、子役活動を経て1996年から声優活動を行っています。声優・木村良平さんの主な出演作品は、アニメ「東のエデン」滝沢朗役、「機動戦士ガンダム サンダーボルト」ダリル・ローレンツ役、「黒子のバスケ」黄瀬涼太役、「刀剣乱舞-花丸-」和泉守兼定役等です。

成神空役/桑原由気

成神空のアニメ声優・桑原由気さんは、1991年生まれ、長崎県出身の声優で、2010年から声優活動を行っています。声優・桑原由気さんの主な出演作品は、アニメ「小林さんちのメイドラゴン」トール役、「アイカツフレンズ!」白百合かぐや役、「ありふれた職業で世界最強」ユエ役、「アズールレーン」時雨役、「神達に拾われた男」エリアリア・ジャミール役などです。

神様になった日の謎をネタバレ解説

「神様になった日」の謎のネタバレ考察・イメージ画像

以下では、複雑なストーリー展開が注目された、アニメ「神様になった日」の謎を、あらすじネタバレを交えながら解説します。

ネタバレ解説①ループものだった?

アニメ「神様になった日」の原作者・麻枝准先生が手掛けた作品には、ループ要素を取り入れた作品が多く見られ、「神様になった日」も、ひなが過去を懐かしむようなセリフから始まります。ひなの意味深なセリフは、予言通り世界が終わった後の世界からひなが発したことか、または新しいループの始まりと考えられます。

「神様になった日」がループ世界であることは、ひなの予言の的中率の高さが伏線ではとも考察できます。しかし、予言の中には、外れてしまったものもあり、陽太の杏子への告白失敗につながってしまいましたが、もしかしたら、陽太の告白失敗までの過程も、ひなの想定の範囲内だったとも解釈できます。

そして、第1話のラストは、陽太がひなを自宅に連れてきて、彼の両親が快くひなを迎え入れたことから、ループ世界説が濃厚となりました。しかし、ひなの正体がすこしづつ明るみになったことや、陽太の両親がひなの事情を知っていたこと等から、ループ世界の否定説も強まっています。

ネタバレ解説②2話で印象的な思い出と映画・お母さん

アニメ第2話にて、ひなは「思い出」という言葉に強いこだわりをみせ、自分には思い出がないから、陽太たちとの思い出作りに励んでいたと見られ、空の自主制作映画への意欲的に参加していました。映画とは、「日常の追体験」とも言われ、スクリーンに映し出された自分を見て、その場所にいた時には気付くことが出来なった機微を見いだすことができます。

ひなにとって、映画撮影は、陽太たちと過ごした日常を「思い出」として残す手段であり、撮影にも意欲的だったでしょう。一方、第2話では、陽太の回想シーンから、伊座並杏子の母親の事が言及されました。杏子の母親は、彼女が幼い時に亡くなったことが判明していますが、PV第2弾・後半の映像にて、杏子が電話越しに「待って、お母さん」と謎めいた発言をしており、本編との矛盾が指摘されます。

ネタバレ解説③「ラプラスの魔」の存在

ラプラスの魔の説明・イメージ画像

「ラプラスの魔」とは、古典物理学で提唱された理論で、原子の位置と運動量を同時に知ることで、未来を予見することができる超越的能力・知性を意味します。この理論は、20世紀以前の物理学では、究極の決定論とされましたが、新たな研究分野・量子力学の台頭により、ラプラスの魔の原理は物理的に不可能とされ、現代では過去の概念として扱われています。

「神さまになった日」で予言を的中させているひなの能力も、ラプラスの魔によるものと仮定した場合、ひなは、興梠博士が生み出したラプラスの魔的存在とも言えるでしょう。また、ひなは、物質の物理的な情報から全てが見通せる、つまり、現在と過去は自分の自由意思が介在しない場所で決めらており、ひな自身もそれらを理解していると考察できます。

一方、劇中では、ひなが予言を外すシーンもあり、そこには陽太の存在があります。陽太は、ラプラスの魔で提唱されている決定論や運命論を打破する、不確定要素と捉えることができます。絶対的な決定論であるひなと、自由意思である陽太の存在は、本来であれば共存しえない概念が一緒になったいびつな状態を意味し、30日後に世界が消える未来を改変できる可能性を示唆しているでしょう。

ネタバレ解説④4話の「麻雀」は伏線だった?

アニメ4話の「麻雀」は、通常のルールを無視したハチャメチャな回とも言われる一方、この回には、ひなの絶対的な決定論を覆す陽太の力を示す伏線が隠されていると考えられます。独自のルールで行われた陽太の麻雀の「役」にあった「途中まで通貫(本来は一気通貫)」の伏線は、第5話にて、杏子の父親が亡き母親のビデオメッセージを途中しか見ていないで回収されます。

また、陽太が出した「891」の役は、その役の意味から「神さまになった日」の世界観がループものであることを示しているでしょう。そして、従来のルールに囚われない陽太の麻雀回は、本来ならば知りあうことのない主人公と登場人物たちのつながりを意味しているとも考えられます。少し強引であるが、「二色同順」や「喰い七対子」の役も、ひなを救う陽太・阿修羅を予感していたでしょう。

「不純全」は、本来の世界線にひなが混入したことを意味し、「無限立直」は、あと1つという行為を何度も繰り返すことを意味し、この世界は終わりの直前を何度も繰り返している、つまりループ世界であることを示す伏線と考えられます。

ネタバレ解説⑤8話の辻褄合わせ

第8話は物語が大きく動き出した重要な回であり、ひなの知られざる正体や、再婚し新たな家庭を築いている父親が登場しました。ひなの父親は「結局は辻褄があっていく」との意味深なセリフを発しており、これらは、世界のカタチを変えようとしても、最後には辻褄合わせが起きて、元に戻ってしまうと解釈できます。

そして、世界のカタチを歪める存在こそひなであり、本来ならば、ロゴス症候群で命を落とすはずだったところを興梠博士に救われたことで、ひながラプラスの魔のような存在になってしまったと考察できます。ひなの存在は、世界において不確定要素であり、彼女を世界から消すための辻褄合わせが、世界の終わりの引き金になると考えられます。

超越的な存在となったひながこの世界に留まることは、今ある世界を一度終わらせ、新しい形へ変革する必要性が生じます。鈴木央人たちがひなを行方を追う理由は、彼女の存在そのものをなくすことで、世界の終わりを人為的に阻止する狙いがあったでしょう。また、劇中歌「Karma」の歌詞から、ひな自身も、世界の終わりを阻止するため、自らを犠牲にする覚悟が読み取れます。

一方、劇中歌の歌詞には、陽太の心情と思われる箇所も見られ、陽太は、ロゴス症候群で意思疎通もできなくなったひなを受け入れ、一緒に生きていくことを望むと解釈できます。それは、ひなの実父や興梠博士が進まなかった道を、陽太が進むことを暗示しているでしょう。

ネタバレ解説⑥3話は重要だった?

「神様になった日」の原作者・麻枝准先生は、アニメの放送時にTwitterを更新していましたが、第3話時のツイートでは、「最後まで観てもらえれば意味は伝わる」と意味深な言葉を発しています。アニメ・3話は、空の先輩のラーメン屋をひなと陽太が立て直すという回でしたが、最後までアニメを見た後、再び視聴すると、ひなの復活譚を彷彿させます。

劇中では、ラーメン屋立て直しの手始めに、無添加からうま味調味料への転換が指示され、屋号も「昇天」から「堕天使」に変更されました。その後、メディア戦略を駆使することで、昇天改め堕天使は人気店となります。一方で、堕天使の人気は一時的なものであり、かつ従来の屋号とこだわりを捨てたことで、昇天時代の常連客を失う可能性も高く、元通りの状態に戻ることはできません。

3話に隠された意味を考察・イメージ画像

このラーメン回を、ひなと興梠博士との関係に当てはめると、興梠博士はひなに対して、正攻法ではない方法で奇跡の回復を実現しました。しかし、ひなの奇跡には代償がつきまとい、それが彼女の脳内に埋め込まれた量子コンピューターを狙う人々で、ひなの回復も一時的なものになる可能性もあります。そして、量子コンピューターを奪われたひなは、元通りにはならず消えてしまう運命が待っています。

また、ラーメン屋の屋号「昇天」は死を意味し、改名後の「堕天使」は、天界で罪を犯し、追放された天使を意味します。対比する2つの単語は、昇天=世界のルールを守る、堕天使=世界のルールを破るに当てはめることができ、ラーメン屋の屋号の変更には、ひなは、天に昇る運命だったにもかかわらず、興梠博士の手で覆され、この世に繋ぎ留められたことを示唆しているでしょう。

ネタバレ解説⑦麻枝准が目指す原点回帰

アニメ公式サイトでも紹介されていたように、「神様になった日」は、原作者・麻枝准先生の原点回帰を目指した作品と言われ、自身を姿をひなに重ねて作品を作り上げたと考えられています。麻枝准先生は、突発性拡張型心筋症や精神的な病を患っていることから、精力的に仕事に取り組めない事を明かしており、「神様になった日」は、麻枝准先生が置かれた境遇や状況を投影させた作品とも捉えられるでしょう。

「神様になった日」の制作・イメージ画像

一時は、ヒット作を次々と生み出し、黄金時代を築き上げた麻枝准先生でしたが、いつしかブームは去り、病を発症し、創作活動も満足にできない状態は、劇中のひなと重なるでしょう。同時に、ひなが陽太達に支えられながら、映画撮影に取り組む光景は、麻枝准先生も周囲の人々に支えられながら、創作活動を続けていることを表現したと捉えられます。

そして、「神様になった日」のテーマである原点回帰とは、麻枝准先生の創作家としての「原点回帰」を意味するでしょう。

神様になった日の主題歌の意味をネタバレ考察

「神様になった日」のアニメ主題歌・イメージ画像

「神様になった日」のOP・ED主題歌及び挿入歌は、麻枝准作詞・作曲、MANYO編曲、やなぎなぎのボーカルで、主題歌にもアニメにまつわる意味が込められています。以下では、「神様になった日」のアニメ主題歌の意味をネタバレ考察しました。

ネタバレ考察①OPの映像と歌詞の意味

OP主題歌「君という神話」の冒頭「君と同じ世界を見る 君と同じ時を刻む」では、ひなと陽太が別々の道の上を歩くシーンから、同じ道の上を歩くシーンに切替わります。この場面からは、2人は本来出会うことが無かったものの、運命のいたずらが2人を引き合わせたことを意味しているでしょう。そして、サビに入る直前の歌詞「眩しさに目覚めた朝は 君の足跡を追いかけた」では、ひなを探し求める陽太たちを表現しています。

このシーンでは、OP冒頭に呼応するように、陽太のバイクが橋を架けており、彼らと道を隔てた場所にひなが立っており、ひなと陽太の運命は交わることがないこと考察できます。また、OP主題歌名や主人公サイドの名前には、神話またはそれらをモチーフにした名前が付けられていること等から、劇中のひなの奪還劇は神話をモチーフした展開とも考えられます。

ネタバレ考察②EDの映像と歌詞の意味

ED主題歌「Goodbye Seven Seas」の「Seven Seas」とは、ラドヤード・キップリングの詩「The Seven Seas」をモチーフとし「全世界」を意味し、ED主題歌の日本語タイトルは「さよなら世界」と解釈できます。「はじめからやり直せたら…」や「ハローグッドバイ」の歌詞からは、この世界はデータによって生み出された世界で、プログラムされるたびに同じ世界を繰り返す、ループ世界を意味しているとも考えられます。

ひなのモチーフとなった金魚・イメージ画像

また、歌詞の最後に登場する「少年から旅立つ」という表現は、「少年期からの脱却」と解釈することができ、ループ世界から脱却と少年から大人への成長を意味しているでしょう。そして、EDのアニメ映像では、電脳空間を旅する電子データの金魚が移し出されました。金魚はひなのモチーフであり、旅を続ける金魚はある世界へ入り込み、陽太の部屋に到達します。

歌詞に着目すると、少年から旅立つの直前は、「水と希望だけを詰めて」と書かれ、歌詞の意味はいつかひなを迎える日のためと解釈できます。EDのラストは、水を入れた金魚鉢が映し出され、陽太がひなを迎え入れることを表しているでしょう。

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神様になった日に関する感想や評価

神様になった日に関する感想や評価・イメージ画像

以下では、アニメ「神様になった日」に関する感想や評価を、作品のあらすじネタバレを交えながら紹介します。

感想1:「神様になった日」がおもしろい

世界が消えるというショッキングなプロローグから始まった「神様になった日」は、観る人によってストーリーが難しいと感じる一方、予測不能な展開が面白いとの感想や評価も見られます。特に、物語が大きく進行した第8話以降は、ひなの知られざる正体やその後、ひなの救出に奔走する陽太の奮闘などが描かれ、陽太との記憶を失ったひなの復活や、みんなとの再会は感動のラストと評されています。

感想2:感動の作品だった

「神様になった日」は、ストーリーの難しさから評価が分かれやすいアニメとも言われる一方、ファンからは涙を誘う感動のアニメとして高い支持を得ています。アニメファンの中には、これまで観てきた中で、一番感動した作品として、「神様になった日」を上げる投稿も見られ、陽太のことを思い出し、おぼつかない足取りで陽太に駆け寄るひなの姿は、アニメの名シーンに数えられるでしょう。

感想3:予想外の展開に驚き

アニメ「神様になった日」の視聴者の中には、日常系アニメだと思ってみたら、想像していたものと違っていた、予想外の展開に驚いたとの感想も寄せており、ファンの期待を良い意味で裏切る展開も、「神様になった日」の人気に拍車をかけています。予測不能な展開と、涙を流さずにはいられない感動の結末が話題を呼んだ「神様になった日」は、アニメファンなら一度は見て欲しいおすすめアニメでしょう。

神様になった日の原作まとめ

神様になった日の原作まとめ・イメージ画像

麻枝准先生のオリジナルアニメ「神様になった日」の原作のあらすじネタバレ、アニメ声優キャスト一覧、「神様になった日」の謎のネタバレ考察などを、あらすじネタバレを交えながら紹介しました。麻枝准先生の原点回帰となったアニメ「神様になった日」は、観る人の予想を良い意味で裏切る展開や、涙を誘う感動の結末が見どころのおすすめ作品です。

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