【ワンダーエッグ・プライオリティ】最終回（12話）をネタバレ！意味不明な結末？

野島伸司脚本の話題作「ワンダーエッグ・プライオリティ」は、エッグ世界を舞台に、ワンダーキラーとの戦いに挑む4人の少女の活躍を描いた、ファンタジー作品です。以下では、難解過ぎる結末から意味不明との感想が見られた、アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」から、最終回のあらすじネタバレ解説、特別編のあらすじ解説、アニメ声優、作品に関する感想や評価を、あらすじを交えながらネタバレ解説しました。

アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」は、2021年1月～3月にかけて放送されたファンタジー作品で、本編・全12話と特別編・1話で構成されています。「ワンダーエッグ・プライオリティ」の原案・脚本を担当した野島伸司先生は、ドラマ「101回目のプロポーズ」等で知られる人気脚本家で、本作品は、野島先生にとって初めてのアニメ作品となりました。

不登校児の主人公・大戸アイは、謎の声に導かれてエッグを手に入れます。翌日、アイは別世界へ引き込まれ、エッグの中にいた少女と出会います。エッグの世界には、それぞれ悩みを抱えた少女・青沼ねいる・川井リカ・沢木桃恵も到達し、仲良くなった4人は、それぞれの願いを叶えるべくエッグを割り、ワンダーキラーとの戦いに身を投じていきます。

人気ドラマの脚本を手掛けてきた野島伸司先生の新たな挑戦となった、アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」は、独創的な世界観や難解過ぎるあらすじから、一部では内容が理解できない、あらすじが意味不明との感想が見られます。以下では、意味不明な結末との感想も見られた、「ワンダーエッグ・プライオリティ」の最終回（12話）のあらすじをネタバレ解説します。

フリルが生み出したハイフンとドットとの戦いで、とてつもない恐怖を経験した桃恵とリカは、壮絶な戦いによる精神的なダメージも重なり、2人の関係が悪化しています。復讐心に憑りつかれたリカは、万年の仇を突くべく、怒りを顕わにするも、彼女の様子を知った裏アカによって裏アカへの出入りを禁じられます。

一方、桃恵の方は、戦いでのトラウマから自暴自棄になってしまい、リカとは対照的にエッグ世界で戦いことを宣言し、戦士としての使命を放棄、最初の友達になってくれたアイに対しても、つらく当たってしまいます。

アイがエッグを割ると、中からはアイそっくりの少女が登場します。彼女はパラレルワールドのアイで、親友・小糸と出会うことなく、いじめを苦に自ら命を断つ運命を辿っていました。パラレルワールドのアイは、かつて小糸と出会う前のアイそのものであり、両者はもう1人の自分と分かり合います。そして、パラレルワールドのアイは、キララからアイを庇った際に片目を負傷し、灰となって消えていきました。

もう1人のアイに起きた衝撃的な出来事に、アイは涙を流さずにはいられず、怪物化した沢木は、彼女へ大人の愛の汚さ、子供の愛の美しさを説き、彼女を死へいざないます。しかし、アイは、桃恵やリナのように絶望的な状態には追い込まれておらず、戦士として戦う決意を固めます。

アイのシーンでは、不慮の死を遂げた親友・小糸にまつわる描写も登場しています。小糸とパラレルワールドのアイを含めた友達の話をするアイの涙や、幻の小糸がアイに死を迫ってくるも、アイは小糸の手を放したこと、小糸に関する話で、ねいるから「嘘の友達でも」と言われた点から、小糸のアイに対する想いが見えてきます。

小糸が自ら命を絶った原因は、いじめっ子だったアイと仲良くなったことで、いじめのターゲットが自分に回り、それをアイは救おうとしなかった、小糸は沢木に好意を寄せるも、肝心の沢木はアイの母親が好きだったことが推測されます。また、沢木は、相手女性の娘であるアイのことも大切に想っており、自身の芸術家としての成功を賭けた絵のモデルにも小糸ではなく、アイを選んでいます。

このような状況から小糸がアイに対して憎悪を持っていた可能性は、少なからずあったと考えられます。しかし、アイは、例え小糸との友情が嘘だったとしても、小糸の負の感情も受け入れた上で、自分をいじめから救ってくれたことに感謝する、寛容さを芽生えさせました。

また、劇中では、パラレルワールドのアイが、アイとその母親・多恵と重ねるシーンがあり、これらは、アイが多恵に似せられていることや、アイの中で多恵の存在が大きいことを意味しているでしょう。そして、多恵と沢木の交際に対してアイが反抗的な態度を取っていたのも、リカと似たような感情、つまり母親ではなく大人の女性として見た時に感じた、大人の汚い一面に対する嫌悪とも考えられます。

一方、パラレルワールドのアイとも対話を重ねたアイは、多恵の母親としての愛情の深さに気付き、次は母親としてではなく、大人の女性として応援していくことを決めます。この瞬間は、これまで大人の汚い面を許す行為につながり、大人へ一歩近づいたことで、アイと多恵が重なって見えたのでしょう。

登場初期からラスボス候補として注目されてきた沢木でしたが、ワンエグ・最終回にて、ワンダーキラー化し、本当の意味でラスボスとなりました。異様な姿で登場した怪物沢木は、アイからは沢木と認められていないため、怪物沢木は、アイの中の疑念から生まれた存在と呼べるでしょう。

怪物沢木の目的は、アイが嫌う大人の汚さを見せつけることで、アイの多恵や大人に対する不信感を増長させることで、アイを死に向かわせます。

一連の騒動は、人間だったアカと裏アカによって生み出された高性能AI・フリルが原因で、アカは彼女の暴走によって妻子を失っています。そのため、アカはエッグ世界に入り込んだアイ達を利用して、娘・ひまりを蘇らせることを計画します。アカの計画は、進行具合によってはアイ達の犠牲も厭わないものであり、裏アカがリカをエッグ世界に入れなかったのは、犠牲者を発生させないためと考察できます。

甘い言葉でアイを誘導していく怪物沢木を振り切ったアイは、世界を割ることでパラレルワールドのアイ、もう1人の自分の元へ駆けつけます。アイが世界を割る行為は、自身の心の中に潜む葛藤や苦悩が作り上げた殻を破り、新しい自分に生まれ変わることを意味しているでしょう。

最終回のあらすじネタバレ解説で紹介したように、「ワンダーエッグ・プライオリティ」は、最終回まで未回収となった伏線があり、最終回後に放送された特別編で、本編で謎とされてきた伏線の回収が行われました。以下では、「ワンダーエッグ・プライオリティ」の特別編をあらすじネタバレ解説します。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」の本編最大の謎に数えられるアイの親友・小糸は、学校の校舎から転落死し、当初はいじめを苦にした自殺と推測されてきました。しかし、蓋を開けてみると、小糸の転落は彼女の意思ではなく、沢木を屋上へ呼び出した時に偶然起きてしまった事故でした。

また、小糸はアイの学校に転校してくる前も、別の男性教師と問題を起こしていたことも判明します。おそらく小糸は、男性教師との間で何かしらのトラブルを起こし、前の学校で孤立し、いじめを受けていた可能性も考えられます。そして、転校先でいじめられていたアイを庇ったのも、自分と同じ境遇であったことや、小糸自身の孤立へのトラウマ、自分を好いてくれるアイに対する想いがあったでしょう。

しかし、転校先でも沢木に恋心を寄せてしまったことで、アイとの関係に溝が生じます。沢木は、小糸ではなく、アイの母親・多恵と恋仲だったこと、また、沢木の絵のモデルには、自分ではなく、アイが起用されました。アイも無意識ではあったものの、沢木への恋心をめばえてさせており、親友の沢木への想いを察した小糸は、アイと沢木との板挟み状態に陥ります。

小糸は、アイは沢木を巡る恋敵と認識し、絵のモデルに選ばれた時は少し冷淡な態度を見せつつも、彼女との関係を断ち切るような行為には及んでいません。一方、教室で沢木の前で取り乱したシーンは、沢木に振られたことで精神的に追い詰められたとも推測され、後の転落事件につながったのでしょう。

アイ達の懸命な努力により、小糸達は蘇ることができましたが、彼女たちには、アイ達との記憶が消去されており、一緒に映った写真からも消えていました。この現象は、アカやパラレルワールドからもう1人のアイ達のセリフから、蘇ったと思われていた小糸達の正体も、パラレルワールドから連れてこられた、小糸達の同一人物の可能性が高いでしょう。

つまり、アイ達の目の前にいる小糸達は、アイ達と出会わない世界線から来た人物と考えられ、写真から姿が消された理由も、同じ世界に同一人物が複数存在することはできないためと解釈できます。小糸達の存在は「一度死んだ人間は蘇らない」過酷な現実を、アイ達に突きつけたでしょう。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」の主要舞台であるエッグ世界とは、故人の魂が集まる場所であり、エッグとは、エッグ世界にて対象者の魂をワンダーキラーから救出し、パラレルワールドから同一人物を連れて来るシステムと考えられます。また、フリルは、エッグ世界の支配者とも呼べる存在で、タナトス（死の誘惑）で少女たちを誘惑し、ワンダーキラーに襲わせることで、エッグ世界に留めさせようとしたのでしょう。

フリルの目的は、自害した少女たちを「友達」としてエッグ世界に縛り付けることであり、もし、少女たちの蘇生に成功した場合には、等価交換として助けた者がフリルの友達になる、つまり、命を奪われる運命が待っています。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」特別編では、14歳の社長・ねいるの正体も明かされ、高IQ集団・プラティによる人工授精によって誕生した人間と判明し、生みの親は植物状態になった寿でした。複雑な生い立ちや、あいるの存在がねいるを周囲からの孤立に追い込み、彼女の不安定さにつながったのでしょう。

あいるを蘇生させるべく、ねいるはゲームを次々とクリアし、フリル達と対峙し、その後フリルとの戦いに敗れ、自ら命を断ったと推測されます。一方、ねいるとフリルは、人工的に作られた人間という共通点だけでなく、ある目的のために生みだされた道具とも解釈できます。ねいるの場合は、寿の実験の一環としてあいるの代用、フリルは、アカ・裏アカの退屈しのぎで作られました。

また、ねいるはあいるが蘇生すれば、自分の居場所がなくなることが示唆され、フリルにとっては、アカや裏アカがあずさ・ひまりを愛することで、自分の存在意義を失うことになります。しかし、ねいるは外の世界に出ることでアイ達と友達になり、フリルはエッグ世界に少女を友達として縛り付けたように、2人の行動は異なります。

ワンダーエッグ・プライオリティの「プライオリティ」とは、優先順位を意味し、この作品のテーマは、「自分にとって一番のプライオリティ（優先順位）は何か」を考えさせるものでしょう。もし、プライオリティの対象に変化が生じてしまった場合、自身のプライオリティの変化を受け入れることができるのか、自分の殻を破って新しい世界に飛び込むことを意味しているでしょう。

変化を受け入れることは、時には痛みを生じるものの、より良い人生を送るためには避けて通れないことでしょう。一方、自身の変化を拒否し、プライオリティに固執することは、自らの不幸を招く原因にもなり、暴走したフリルが、その例にあげられます。しかし、アイ達は、一度死んだ人間が生き返らないという現実を突きつけられながらも、変化を受け入れ、自分たちのプライオリティを守り続けました。

以下では、アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」のアニメ2期の可能性や、劇中の未回収伏線について、あらすじネタバレ解説を交えながら紹介します。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」は、本編・全12話と特別編をもってシリーズの最終回を迎えましたが、一部では、まだ意味不明な点があり、モヤモヤが残ったとの感想も見られ、アニメ2期が制作される可能性も示唆されています。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」の謎であった小糸の自害の真相やねいるの妹など、本編で未回収だった伏線の多くは、特別編で回収されました。一方で、桃恵が沢木の姪に設定された理由など、伏線未回収と思われる設定など、伏線の回収後も新たな謎が浮上し、ストーリーが難解すぎる、意味不明という評価につながってしまったのでしょう。

以下では、「ワンダーエッグ・プライオリティ」のアニメ声優一覧を、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」の主人公で、6月15日生まれの14歳の少女です。自身の特徴であるオッドアイをコンプレックスを持つ不登校児であったが、後に登校を再開しています。感情豊かで明るい性格と内気な一面を兼ね備えており、自ら命を絶った親友・小糸の死の真相や彼女を生き返らせるために、エッグの世界で戦うことを決意します。

大戸アイのアニメ声優・相川奏多さんは、2004年生まれ、兵庫県出身の声優です。所属事務所のオーディションを合格を経て、2021年にアニメ「IDOLY PRIDE」のメインキャラ・成宮すず役で、声優デビューを果たしました。また、今回あらすじネタバレを紹介した「ワンダーエッグ・プライオリティ」大戸アイ役は、相川さんの初主演作となりました。

14歳にして大企業の社長を務める少女で、褐色の肌と三つ編みにしたロングヘアが特徴です。性格は合理主義で、口数や人と積極的に関わることが少ないものの、エッグの世界では、自身の怪我を顧みずにワンダーキラーとの戦いに繰り出します。過去に、妹が自ら命を断ち、自らも妹によって重傷を負わされた過去を持ち、古傷をうずきを鎮めるべく、エッグに立ち向かいます。

青沼ねいるのアニメ声優・楠木ともりさんは、1999年生まれ、東京都出身の声優・シンガーソングライターで、2017年から声優活動をおこなっています。2018年には、アニメ「メルヘン・メドヘン」鍵村葉月役にて、アニメ初主演を果たしました。声優・楠木ともりさんの主な出演作品は、アニメ「ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」優木せつ菜役、「遊戯王SEVENS」霧島ロミン役、「マブラヴ オルタネイティヴ」鑑純夏役等です。

ジュニアアイドルの出身で、金髪にピンクのメッシュを入れた髪色が特徴の14歳の少女です。初対面の人にも物怖じせず、おしゃべりでお調子者な性格である一方、ある出来事から自傷癖を発症しています。過去に、自身の熱狂的なファンを死なせてしまったことがあり、亡くなったファンの女の子のためにエッグの世界で戦うことを決意します。

川井リカのアニメ声優・斉藤朱夏さんは、1996年生まれ、埼玉県出身の声優・歌手で、「しゅかしゅー」の愛称で人気を博しています。2015年に、「ラブライブ!サンシャイン!!」のオーディションに合格、渡辺曜役で声優デビューを果たします。同時に、ラブライブシリーズの声優ユニット・Aqoursとして歌手デビューも果たし、2018年の「NHK紅白歌合戦」にも出場しました。

ボーイッシュな見た目と左目下のほくろが特徴の少女です。性格は、真面目で落ち着いた雰囲気を漂わせるも、少々天然な一面もあり、男の子と間違えられることが多いからか、一人称は「僕」で男子のような振舞いをしていますが、内心では苦痛を感じています。ある少女から同性愛的な関係を迫られ、拒絶してしまった過去があり、その時の自分の反応が正しかったのか、人知れず悩んでいます。

沢木桃恵のアニメ声優・矢野妃菜喜さんは、1997年生まれ、兵庫県出身の声優・歌手・女優で、2008年から芸能活動を行っています。アイドルグループ・私立恵比寿中学のメンバーとしての活動を経て、2017年に声優活動を開始しました。声優・矢野妃菜喜さんの主な出演作品は、アニメ「ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」高咲侑役、「ウマ娘 プリティーダービー」キタサンブラック役等です。

アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」は、独創過ぎる世界観から、ネタバレ解説を読んでも内容が理解できない、ストーリーが意味不明と評される一方で、他にはないファンタジー世界が良いとの前向きな感想も寄せられています。以下では、アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」に関する感想や評価を、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

一部では、内容な意味不明など厳しい意見も見られる「ワンダーエッグ・プライオリティ」でしたが、何度も観返すたびに、独創的な世界観にハマった、アニメが面白いと思えたなど、肯定的な意見も多く見られます。「ワンダーエッグ・プライオリティ」は、繰り返し視聴することで、新たな魅力や面白さを発見したり、考察を楽しむなど、奥深いストーリー構成が見どころでしょう。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」が面白いとの感想を寄せるファンの中にも、ストーリーが意味不明だったとの意見もみられます。しかし、未回収の伏線の多さや、少し意味不明な結末も、「ワンダーエッグ・プライオリティ」ならではの作風と捉えられ、ミステリアスな世界観や謎多き展開が面白いなど、肯定的な感想も寄せられています。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」と言えば、アイを始めとする主要キャラの奮闘や、人知れず抱える悩みや葛藤と共に、アイ達と敵対するフリルにも注目が集まっています。「ワンダーエッグ・プライオリティ」　に興味を持った方の中には、フリルのキャラデザの可愛さに惹かれて、アニメを視聴したいとの感想も見え、ストーリーはもちろん、魅力あるキャラクターの登場も作品の注目度を高めています。

アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」の最終回のあらすじネタバレ解説、特別編のあらすじネタバレ解説、アニメ声優や作品に関する感想や評価を、ネタバレ解説しました。謎を残した結末から、最終回が意味不明とも言われる「ワンダーエッグ・プライオリティ」でしたが、アニメファンの中には、ストーリーは意味不明だったが、他にはないファンタジー作品として面白いなど、肯定的な感想も多く見られます。