【鬼滅の刃】水の呼吸弐ノ型・水車を考察！使い手やアニメでの登場シーンは？

吾峠呼世晴による漫画作品「鬼滅の刃」。本記事のメインテーマ・水の呼吸の話題に入る前に、まずは作品情報を紹介していきます。初めに作品概要、そして簡単なあらすじへと続きます。

週刊少年ジャンプ2016年11号より連載中の漫画「鬼滅の刃」。主人公・炭治郎が無惨な死を遂げた家族の仇を取るため、そして鬼に姿を変えられた妹・禰豆子を人間に戻すため鬼との闘いに挑んでいきます。

単行本の累計発行部数は、2021年2月時点で1億5000万部を突破しています。また、2019年にはテレビアニメが制作され、同年4月から9月にかけてTOKYO MXなどで放送されました。2020年10月にはアニメの続編となる劇場版鬼滅の刃「無限列車編」が公開され、興行収入は日本歴代1位となる324億円を上げています。

物語の発端となる事件が起きたのは、今から100年ほど前の大正時代のこと。山あいの村に住む主人公の少年・炭治郎は、いつものように仕事を終えると家に帰ってきました。すると彼を出迎えたのは、惨殺され変わり果てた姿となった母や幼い弟・妹たちでした。ただひとり殺害を免れた妹・禰豆子は、鬼に姿を変えられていました。鬼の仕業だと知った炭治郎は、母たちの仇討ちと禰豆子を人間に戻すことを一人心に誓うのでした。

水の呼吸とは、鬼殺隊が鬼と闘うために作り出した「全集中の呼吸」の流派の一つで炎の呼吸と並び古い歴史を有しています。また、全集中の呼吸は、精神を集中させたくさんの酸素を血液中に取り込むことで鬼と互角に渡り合えるぐらい身体能力を向上させる呼吸法のこと。初心者でも比較的習得しやすいため、全集中の呼吸の中で最も多くの鬼殺隊士に普及している流派です。

剣士が水の呼吸を使うには、ある心構えが必要とされています。まず肩の力を抜き、水の流れをイメージして構えた剣を振り下ろします。青色の日輪刀を用い、「水面のように静かな心」を持つことが美しい剣技を生み出す上で重要なのだそうです。

また、「名は体を表す」ということわざがありますが、水の呼吸はどんな形にも変容する水のように千変万化な歩法が特徴で、様々な相手に適用できる受けの型となっています。鬼を苦しませずに成仏させる干天の慈雨のような技があるのは、諸流派の中で水の呼吸だけでした。

水の呼吸弐ノ型・水車（みずぐるま）は、水車のように縦方向に体を回転させながら斬撃を加える技です。縦方向に広い範囲を攻撃できるため、体の大きな鬼に対して有効とされています。また回転により遠心力が働くことで攻撃力をより強力にしているとも言われています。

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次に水の呼吸弐ノ型 水車の使い手ですが、作中で描かれている使い手は2人。水柱の冨岡義勇と主人公の炭治郎です。その他にも使い手と想定される剣士もいますので、以下に紹介していきます。

鬼殺隊・隊士で「水柱」の称号を持つ最上級剣士・冨岡義勇。10代にして水の呼吸を極めた富岡は、水の呼吸弐ノ型・水車の使い手でした。

主人公・炭治郎との関係では、鬼と化した妹・禰豆子に襲われそうになった炭治郎を助けたのがこの富岡でした。また、剣の腕を磨きたいと願う炭治郎に自らの師匠・鱗滝左近次を紹介しています。富岡との出会いが炭治郎のその後の人生を一変させたと言っても過言ではないでしょう。

続いて紹介する水の呼吸弐ノ型・水車の使い手は、主人公・竈門炭治郎です。外見上の特徴は、両耳には花札のような耳飾りと額の左側にある大きな赤い痣。また、赤い髪や赤の混じった瞳を持っていたことから「赫灼（かくしゃく）の子」と呼ばれ炭焼きを生業とする竈門家では尊ばれていたようです。

酸素濃度の低い狭霧山での過酷な修行の成果として、炭治郎は全集中の呼吸を体得します。その後、冨岡義勇の紹介で元水柱の鱗滝左近次に師事した炭治郎は、水の呼吸を習得、水車の使い手ともなりました。

その他の水の呼吸弐ノ型・水車の使い手としては、元水柱の鱗滝左近次が挙げられます。いつも被っている天狗の仮面が特徴の鱗滝は、鬼殺隊隊員の育成を務める「育手（そだて）」の一人で、富岡や炭治郎の師匠に当たる人物です。

炭治郎らの兄弟子である錆兎（さびと）や真菰（まこも）、鬼殺隊隊士で炭治郎の先輩・村田、そして最終選別に合格した鬼殺隊女性隊士の神崎アオイも水車を使うことができると考えられます。

鬼滅の刃で水の呼吸弐ノ型・水車が初登場するのは、アニメ第4話「最終選別」（原作漫画では第1巻第6話「山ほどの手が」）です。最終選別で巨大な鬼・手鬼に襲われた仲間を救出するため、炭治郎が技をかけました。

次に水車が登場したのは、アニメ18話「偽物の絆」でのこと（原作漫画では5巻35話「散り散り」）。一度目の使用では、蜘蛛鬼の腕が硬過ぎて刀で斬ることができませんでした。2度目の使用は、父・蜘蛛鬼に飛ばされた炭治郎が着地するときに使っています。

炭治郎らが使う水の呼吸弐ノ型・水車には、応用バージョンが存在します。「水の呼吸 弐ノ型・改横水車」という技で、水車が縦軌道に回転するのに対し、改横水車は横軌道に体を回転させて斬撃します。

おそらく炭治郎が編み出した技なのでしょう。鬼滅の刃作中で描かれているこの技の使い手は炭治郎のみです。元祖水車の使い手であれば使用可能と思われます。

水の呼吸 弐ノ型・改 横水車が登場するのは、アニメ第9話「手毬鬼と矢印鬼」でのこと（原作漫画では第3巻第17話の「矢印鬼」）。鬼舞辻󠄀無惨と敵対する珠世の屋敷で炭治郎が使いました。襲ってきた鬼・矢琶羽の首をこの技で一刀両断にしてしまいました。

続いて第5巻35話「散り散り」でも登場します（アニメは18話「偽物の絆」）。炭治郎が那田蜘蛛山の鬼一家の父・蜘蛛鬼の動きを制するために使用しています。この時は横軌道で回転しながら蜘蛛鬼の行く手を塞ぐように大木を切り落としました。

ここまで鬼滅の刃に登場する水の呼吸・水車特集をお届けしてきましたが、最後に水の呼吸・水車に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、操山古墳群を訪れた方のツイートからです。美しい切断面を持つ岩を見て、鬼滅の刃の炭治郎の剣戟を思い浮かべたようです。切断面を見て「弐ノ型水車かな？」と型まで特定してしまうのですから、かなりの鬼滅の刃フリークな方ではないでしょうか？

次に紹介するのも旅先で見た風景ショットに付けたツイートからです。大分のナイアガラと称されることもある原尻の滝。古民家の横で回転する水車を見ながら、心の中で「水の呼吸弐の型水車」と呟いたそうです。鬼滅の刃における水の呼吸・水車のインパクトの大きさがわかるツイートでした。

最後に紹介する水車に関する感想・評価は、炭治郎の放つ水車を見て感無量になった方のツイートからです。おそらく鬼の矢琶羽の首を刎ねたシーンを指しているのでしょうか？炭治郎の成長を目の当たりにして、親心を感じてしまったようでした。

ここまで、鬼滅の刃に登場する水の呼吸弐ノ型・水車を考察し、使い手やアニメでの登場シーン、そして応用技である横水車の情報などを紹介してきました。いかがでしたでしょうか？

鬼と闘うための技である「全集中の呼吸」の流派の一つ水の呼吸。中でも弐ノ型水車は、縦方向に体を回転させながら斬撃を加えるインパクトの強い技となっています。その使い手は、主人公・炭治郎を初めとして水柱の冨岡義勇、彼らの師匠である鱗滝左近次や炭治郎の兄弟子・錆兎や真菰なども名を連ねていました。また、その応用技である横軌道に体を回転させる「横水車」は、水車の使い手であれば使用可能と考えられています。

このように、水車を一つとっても様々な蘊蓄を語ることができ、それが鬼滅の刃の奥深い面白さや人気を支えているのかも知れません。皆さんも他の技にまつわる物語を訪ねてみてはいかがでしょうか？