【炎炎ノ消防隊】ドッペルゲンガーの正体とは?人体発火現象との関係を考察

大久保篤による漫画作品「炎炎ノ消防隊」。サイエンス・ファンタジー作品である本作には、次々に謎が現れてきます。そうした謎を解き明かす上でキーワードとなるのが、今回取り上げる「ドッペルゲンガー」という言葉です。これからアドラや鬼の焔ビト、そしてアイリスとの関係を考察することで、炎炎ノ消防隊におけるドッペルゲンガーの正体に迫っていきます。大変興味深い内容となっていますので、この機会にぜひご覧ください!

【炎炎ノ消防隊】ドッペルゲンガーの正体とは?人体発火現象との関係を考察のイメージ

目次

  1. 炎炎ノ消防隊のドッペルゲンガーとは?
  2. 炎炎ノ消防隊のドッペルゲンガーの正体・人体発火現象との関係を考察
  3. 炎炎ノ消防隊8人目のアドラバーストを持つ柱の正体を考察
  4. 炎炎ノ消防隊の柱一覧
  5. 炎炎ノ消防隊のドッペルゲンガーに関する感想や評価
  6. 炎炎ノ消防隊のドッペルゲンガーまとめ

炎炎ノ消防隊のドッペルゲンガーとは?

炎炎ノ消防隊の作品情報

大久保篤による漫画作品「炎炎ノ消防隊」(えんえんのしょうぼうたい)。この記事で特集するドッペルゲンガーの話題に入る前に、本作の作品情報を紹介します。作品概要、そして簡単なあらすじへと続きます。

炎炎ノ消防隊の概要

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漫画家・大久保篤の週刊少年漫画雑誌デビュー作品となる「炎炎ノ消防隊」。炎の怪物・焔ビトの脅威と戦う特殊消防隊の活躍を描くサイエンス・ファンタジー作品となっています。

週刊少年マガジン2015年43号に掲載され、2021年3月現在も連載中の人気作品です。単行本は27巻まで刊行され、累計発行部数1400万部を超えるヒット作品となっています。

炎炎ノ消防隊のあらすじ

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炎炎ノ消防隊の舞台となるのは、太陽暦198年の架空の国、東京皇国。世界中で人体が突然発火するという現象「焔ビト」が発生し、人々は日々その脅威にさらされていました。政府は特殊消防隊を組織し、国民を炎の脅威から守るとともに焔ビト現象の解明と対策に乗り出しました。

12年前に起きた火災により母と幼い弟を失ったシンラ少年(森羅日下部)、本作の主人公です。足から炎を出すことのできる第三世代の能力者でもあります。それゆえ母と弟が犠牲になった火災の犯人としてあらぬ嫌疑をかけられ迫害を受けて育ちます。しかし、火災現場で自分たち以外の第三者がいたことを知っていたシンラは、特殊消防隊に入隊し真犯人追跡を始めるのでした。

ドッペルゲンガーの意味 

ここからは、本記事のメインテーマである炎炎ノ消防隊・ドッペルゲンガーの話題に入っていきます。様々な謎に包まれた炎炎ノ消防隊ですが、その謎を解き明かす上でキーワードとなるのが「ドッペルゲンガー」という言葉です。

ドイツ語であるドッペルゲンガーの意味は、自分自身と瓜二つの姿をした分身のこと。そして、その言葉を用いた「ドッペルゲンガー現象」には、自分で自分の分身を見る「自己像幻視」と同じ人物が別の場所で同時に目撃される現象の二つがあります。前者の方は脳の障害や精神障害によって引き起こされた幻覚と言われておりますが、後者は原因はわかっておらず超常現象のひとつとして扱われているのが現状です。

炎炎ノ消防隊では、このドッペルゲンガー現象がストーリー展開に大きな影響を与えてきますから、しっかり押さえておきましょう。

ドッペルゲンガーの言葉が登場したのは何話?

まず、炎炎ノ消防隊でドッペルゲンガーという言葉が初めて登場したのは何話のことだったのでしょうか?

炎炎ノ消防隊に「ドッペルゲンガー」という言葉が初登場したのは、第168話「合わせ鏡」でのこと。話は2年前の浅草大災害に遡ります。第7特殊消防隊の中隊長・紺炉はこの時現れた焔ビトの鬼を返り討ちにしますが、その時紺炉が見た鬼は彼曰く「俺と鏡写し」だったと言います。

その様子を見ていた第5特殊消防隊の大隊長プリンセス火華は、ドッペルゲンガーという現象に興味を抱きさっそく調べ始めます。これにより、アドラや焔ビトといった炎炎ノ消防隊の謎の解明が前進していくことになるのです。

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炎炎ノ消防隊のドッペルゲンガーの正体・人体発火現象との関係を考察

考察①鬼の焔ビトがドッペルゲンガーだと結論付けた特殊消防隊

鬼の焔ビトと対峙した紺炉が、まるで自分と鏡写しだったと語ったことに注目した特殊消防隊。彼らは鬼の焔ビトがドッペルゲンガーであると結論付けました。

そして、一人一人にドッペルゲンガーと呼ばれる分身が異世界アドラに存在するのでは?という仮説を導き出しました。

考察②アドラとドッペルゲンガーの関係

それでは、アドラとドッペルゲンガーとはどのような関係にあるのでしょうか?アドラバーストの使い手の一人、七柱目シスター炭隷は、聖ラフルス修道院シスター長という立場を利用してその答えの糸口となる、ある実験をしていました。

彼女は、修道院に引き取った孤児たちの食事に蟲を混ぜて食べさせていたのです。それにより孤児たちを蟲を埋め込まれても焰ビトにならない適応者に仕立て上げ、アドラに存在しているドッペルゲンガーをこの世に呼び込もうとしていました。その結果、プリンセス火華とアイリス以外の子供たちは、みな鬼の焔ビトとなってしまいました。

考察③伝導者一派はドッペルゲンガーの正体を知っている?

このシスター炭隷が所属しているのが伝導者一派と呼ばれる組織です。白装束に身を包む謎の集団で、炭隷を使い密かにアドラとドッペルゲンガーの関係解明を試みます。そして、伝導者一派はついにドッペルゲンガーの正体にたどり着いたようなのです。

考察④人体発火現象の仕組み

シスター炭隷が行った実験結果をもとに、プリンセス火華は人体発火現象のメカニズムについてある仮説を立てました。それは、異界アドラにおける自分と瓜二つの存在、ドッペルゲンガーからの干渉と同化が人体発火現象の正体であるということでした。

さらに火華は、人体発火現象の理論を大災害発生のメカニズムにも適用します。個々のドッペルゲンガーではなく、アドラ全体がこちら側の世界に干渉することで起きる大規模な発火現象が大災害の正体だと考えたのです。

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炎炎ノ消防隊8人目のアドラバーストを持つ柱の正体を考察

考察①8人目のアドラバーストはアイリス?

前述のように聖ラフルス修道院シスター長という地位を利用し、ドッペルゲンガーの実験を繰り返していたシスター炭隷。この時彼女は、自身に次ぐ柱、すなわち8人目のアドラバーストを作り出していました。

後にシスター炭隷は、この八柱目の正体が「一柱目のドッペルゲンガー」であることを明かしています。そのことから八柱目の正体はアイリスではないかという説が浮上してきました。

考察②1柱目とアイリスはそっくり?

その説は、次の事実からも説明できます。主人公シンラは、ことあるごとに一柱目の天照に遭遇していました。そして、その度に天照がシスター・アイリスと瓜二つであることに驚きを禁じえませんでした。ただ、そのことは、シスター炭隷の言うように8人目のアドラバーストの正体が一柱目のドッペルゲンガーであるなら合点がいくのです。

考察③まるで私が紛い物のような感覚

柱の存在によりアドラをより身近に感じるようになった世界で、当のアイリスも自分の存在に確信を持てない、不安な気持ちに苛(さいな)まれていたようです。「まるで私が紛い物のような感覚…」と、彼女は複雑な胸の内を明かしていました。

考察④アイリスは第三世代の能力にも目覚める

自分の存在に確信を持てないアイリスでしたが、半面、自身の体から発した炎を攻撃に使うことのできる、第三世代の能力にも目覚めていたようなのです。シスター炭隷の実験台になったときにその兆候が表れていたのですが、アドラがより近い存在になったことで一気に顕在化したのでしょう。

また、アイリスが第三世代の能力を持っていたことは195話「事態急転」でも示されていました。屠り人(ホフリビト)ドラゴンの攻撃を防御した加護を思わせる強力な能力。

一見その攻撃はマキのようでしたが、直前にはラートムポーズをとるアイリスの姿が描かれていました。さらに、ハウメアが第8を始末しろと命じていたことも、アイリスが八柱目であることを暗示していると言えるでしょう。

考察⑤シンラとアイリスの関係はどうなる?

一柱目のドッペルゲンガーとされるアイリス。218話「影の形」では、シンラもまたドッペルゲンガーになっていた時期のあることが明かされます。シンラとアイリスは、ともにドッペルゲンガーでありながら自分をしっかりと持っており、決して焔ビト化や鬼の焔ビトになることのないというところが共通しています。

今後は、アイリスの持つ希望の力をシンラが活用して大災害からこの世を救うヒーローとなる、といった相互に相手を高め合うポジティブな関係になっていくのではないでしょうか?

炎炎ノ消防隊の柱一覧

柱一覧①天照(アマテラス)

250年前に灰焔騎士団遊撃隊のヨナが異界より連れてきた少女天照。アドラバーストを使いヨナが造った久遠式火力発電所「天照」を稼働し、東京皇国の全エネルギーを一人で賄っています。

アドラリンクによりシンラの精神を乗っ取り暴走させたり、新たにアドラバーストになる人物を当ててみせたりと未知数の能力を持つ謎の人物です。

柱一覧②ハウメア

熱エネルギーを電気信号に変換し他者を操る能力を有する第三世代能力者です。シンラの弟、象日下部を拉致するときには、彼の母親をリモート操作しました。さらにショウを洗脳し、兄シンラのところへ戻らないようにしていました。

その他、預言者として伝導者の教えを伝えたり、アドラバーストに覚醒する人物の拉致を指示するなど白装束を統括する立場にいる人物です。

柱一覧③象日下部

主人公・森羅日下部(シンラ)の弟で、灰焔騎士団の団長・象日下部(ショウクサカベ)。第三能力者で、宇宙の熱膨張を利用して時間を操作し、相手の動きを止めることができます。

12年前の火災でハウメアにより拉致され、その後第三柱となるべく育てられます。その後紆余曲折を経て兄シンラの愛情を知り、守り人アローとともに伝導者一派を去ることになりました。

柱一覧④森羅日下部

本作の主人公シンラこと森羅日下部。第8特殊消防隊に所属する第三世代能力者です。伝導者一派からは、弟ショウに次ぐ四柱目と呼ばれています。

幼いころからヒーローに憧れて育ったシンラは、正義感から悪事に目をつぶることができません。弟ショウを伝導者一派から取り戻し、焔ビトとなった母親を人間に戻すために奮闘していきます。

柱一覧⑤因果春日谷

16歳の女子高校生、因果春日谷(いんか・かすがたに)。火災に遭遇した際、炎に高揚感を覚え第三世代の能力に覚醒しました。彼女の能力は、発火や爆発を事前に予知すること。

さらに、伝導者との戦いの最中に「START」と「GOAL」と書かれた線が見えるようになり、この線をたどることでその場所を発火・爆発させることが可能となりました。

柱一覧⑥ナタク孫

11歳の少年ナタク孫。能力開発研究所で行われた、蟲を使ったレッカ(烈火星宮)の実験によって第三世代の能力に覚醒しました。

放射性物質を帯びた炎を射出する能力を持つナタク。この能力の破壊力は凄まじく、爆撃を受けた場所には直径500㎞のクレーターが残るほどでした。

柱一覧⑦シスター炭隷

本記事でも再三にわたり登場しているシスター炭隷(すみれ)。聖ラフルス修道院のシスター長を務める老女です。

彼女は寒さで体がブルブル震える生理反応「シバリング」をアドラバーストで増幅させ、超振動を起こして相手と戦います。過去には伝導者一派の行動を阻止するため、大地震を引き起こしたり海底から柱を出現させたりしていました。

炎炎ノ消防隊のドッペルゲンガーに関する感想や評価

ここまで、炎炎ノ消防隊のドッペルゲンガー特集をお届けしてきましたが、最後にドッペルゲンガーに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介する炎炎ノ消防隊・ドッペルゲンガーに関する感想や評価は、炎炎ノ消防隊第一話から最終話まで完読したという方のツイートからです。

おそらく大学生なのでしょう。ドッペルゲンガーの設定を見て、学校の心理学の講義で習ったことを思い出したと言います。超常現象にも分類されることのあるドッペルゲンガーですが、その心理学的・科学的な事実を大切にしている本作らしい読者の感想・評価と言えるのではないでしょうか?

炎炎ノ消防隊・ドッペルゲンガーに関する感想や評価、続いて紹介するのは炎炎ノ消防隊22巻を読み返したという方のツイートからです。

ハウメアの「柱以外全員殺せ」という命令を見逃さず、アイリスが柱であるということを知っているのでは?と仮説を立てています。なかなか鋭い見方と言えるのではないでしょうか?

炎炎ノ消防隊・ドッペルゲンガーに関する感想や評価、最後に紹介するのはコミックスを読み始めようやく最新刊にとたどり着いたという方のツイートからです。

最後の最後になって新たな謎が加わり、炎炎ノ消防隊は読者を飽きさせないと言います。ロングセラーならではの計算されつくしたストーリーの展開と言えるのかも知れません。

炎炎ノ消防隊のドッペルゲンガーまとめ

ここまで、炎炎ノ消防隊・ドッペルゲンガーの正体とは?と題して、ドッペルゲンガーという言葉の意味から本作での人体発火現象との関係まで解説してきました。いかがでしたでしょうか?

まとめのイメージ

ドッペルゲンガーとは、ドイツ語で自分自身とそっくりな姿をした分身のことを意味します。本作では、自分と同じ人物が別の場所で同時に目撃される「ドッペルゲンガー現象」が扱われていました。そして、ドッペルゲンガーと人体発火現象との関係ですが、ドッペルゲンガーが発火を引き起こすことが判明。すなわち、異界アドラに存在するドッペルゲンガーからの干渉と同化が人体発火現象の正体だったのです。

今回は炎炎ノ消防隊で最初に現れる謎・ドッペルゲンガーにスポットを当て考察してきたわけですが、炎炎ノ消防隊にはこの他にも様々な謎が含まれていると言われています。そうした謎に注意し読み進めることが、この作品を楽しむ上での醍醐味の一つと言えるのかも知れません。

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