2021年03月19日公開
2021年03月19日更新
【モノノ怪】「のっぺらぼう」のあらすじと感想!狐面の男の正体を考察
アニメ「モノノ怪」の「のっぺらぼう」は、他人の欲望のために、自分のオモテ=本心を失った女性が、薬売りとの出会いを通じて本当の自分を取り戻し、心の牢から解放されるまでの出来事を描いたストーリーです。本文では、和製ホラーアニメ「モノノ怪」の「のっぺらぼう」のあらすじ解説や、のっぺらぼうの意味、狐面の男の正体の考察、登場人物などをあらすじネタバレを交えながら解説します。
目次
モノノ怪とは?
アニメ「モノノ怪」は、和風をベースにした華やかな世界観と、人間の心の闇を映し出した怪談調のストーリーが特徴の和風ホラーアニメです。以下では、アニメ「モノノ怪」から、藩士の家に嫁いだ女性と妖怪の物語「のっぺらぼう」のあらすじ解説や、のっぺらぼうの意味のネタバレ考察、狐面の男の正体や意味の解説、「のっぺらぼう」のアニメ回の概要などを、あらすじ解説を交えながら紹介します。
モノノ怪の概要
「モノノ怪」は、フジテレビ系列の深夜アニメ「ノイタミナ」枠で放送されたアニメ作品で、2007年7月~9月にかけて全12話が放送されました。アニメ「モノノ怪」は、2006年に同枠で放送された「怪〜ayakashi〜」のエピソード・化猫の続編にあたり、主人公である謎の薬売りと、モノノ怪に憑りつかれた人々との関わりを、オムニバス形式で描いた作品です。
モノノ怪のあらすじ
モノノ怪を斬ることができる退魔の剣を携える薬売りの男は、妖異が訪れる場所を探しながら、諸国を巡っていました。モノノ怪とは、人の因果と縁によって成し、人の情念や怨念にあやかしが憑りつくことで、モノノ怪が生み出されます。薬売りの男の旅の目的は、生み出されたモノノ怪の形・真・理を明らかにして、退魔の剣でモノノ怪を斬ることであり、モノノ怪に憑りつかれた人びとを救うべく、旅を続けます。
モノノ怪ののっぺらぼう前編あらすじ・意味をネタバレ考察
アニメ「モノノ怪」ののっぺらぼうは、他人の欲望のために、自分のオモテ=本心を失った女性が、薬売りとの出会いを通じて、本当の自分を取り戻し、心の牢から解放されるまでの葛藤を描いたエピソードです。以下では、「モノノ怪」の「のっぺらぼう」の前編あらすじ解説と意味を、ネタバレ考察を交えながら解説します。
ネタバレ考察①お蝶に問う薬売り
奉行所では、日置藩藩士佐々木和正一家惨殺事件の犯人である和正の妻・お蝶に、市中引き回しと磔獄門が言い渡されました。しかし、放心状態のお蝶は、取り乱すことなく立ち尽くし、白い肌には血しぶきが付いたままでした。その後、牢獄に収監されたお蝶は、面会に訪れた薬売りと面会し、自身の罪を打ち明けました。一方、薬売りは、佐々木和正一家惨殺事件は、お蝶の1人の仕業ではないと言い放ちます。
ネタバレ考察②狐面の男
薬売りが指摘するもう1人とは、狐面で素顔を隠した男であり、彼は、お蝶にたまった毒を吐き出して欲しかったと、彼女に凶器を渡し、犯行を促していました。その後、薬売りの制止をきかず、狐面の男はお蝶を牢の外に連れ出し、ある場所へ戻ろうとします。しかし、お蝶は帰りたくない、このまま死んだ方が楽だと拒むお蝶に対して、狐面の男は、彼女に優しい言葉で説得にあたり、自分の女房になってくれないかと懇願します。
そして、お蝶の承諾を受けた狐面の男は喜び、場面は2人の祝言に移ります。その光景は、お蝶自身が作り上げた虚構の世界での出来事でしたが、それでもお蝶は、いままで感じたことのない幸せに心を満たしていました。
ネタバレ考察③お蝶の母上様
幾重にも重ねられた虚構を破り、顕わとなった真は、2人の祝言に現れたお蝶の母上様でした。御家の再興を果たすべく、娘を武家の奥方にすることを願う母上様にとって、お蝶は自分の願いを叶える道具であり、幼い時から厳しい稽古事を課してきました。一方、幼いお蝶は、本当は遊んでいたいのに、母上様の期待に応えるべく、「私は、母上様が大好きでした」と繰り返すことで、何かを打ち消すことで、自分を納得させていました。
しかし、厳しい稽古事にいそしむお蝶の心は、やがて霊となって浮遊し、琴の稽古に取り組むお蝶を尻目に、お蝶の霊は楽しげに毬をついていました。母親の執念はやがて娘への愛情と正当化され、お蝶も母上様が大好きでいるために、本心を殺して努力を惜しみませんでした。それらは、母の願望を叶える道具という現実から目を背けるためであり、母親が大好きであることが、お蝶の生きる意味となりました。
ネタバレ考察④自分自身を閉じ込めていたお蝶
厳しい英才教育を受けて育ったお蝶は、母親の念願が叶って、日置藩士・佐々木和正に嫁ぎました。しかし、嫁ぎ先では、武家の奥方とはかけ離れた冷遇を受け、飯炊き女として勝手場に追いやられたお蝶は、孤独と惨めな日々を送り始めます。勝手場の隣部屋からは、亭主の怒号や、姑、義弟夫婦の嘲笑や嫁いびりの声が聞こえてくるも、彼らの姿はみえませんでした。
お蝶にとって勝手場は、母親が望む娘で居続けるための牢であり、そこから逃げ出すこともできないと思い込むことで作られた、お蝶の心の牢でした。また、意識がぼんやりする中、狐面の男に誘われるまま何度も殺害してきた相手は、佐々木家の人間ではなく、お蝶自身でした。犯行に及ぶ際に感じていた快感は、実は自分で自分を殺すことで得ていたものでした。
そして、お蝶に凶器を持たせて、逃避行させたモノノ怪の正体こそ「のっぺらぼう」であり、彼女の自身の顔でもありました。のっぺらぼうとは、他人の欲望のために、自分のオモテをなくしたモノノ怪とされ、抑圧と忍耐の末、自分を見失ったお蝶の悲しく・歪んだ心の有様が、のっぺらぼうを生み出し、お蝶を牢から救うべく、何度も目の前に現れました。
狐面の男として現れたのっぺらぼうは、お蝶に凶器を渡して犯行に及び、彼女を牢から連れ出すも、それらは、お蝶の虚構の世界の出来事でしかなく、殺害された人物も、佐々木家という牢に繋がれた弱いお蝶自身でした。のっぺらぼうは、お蝶を苦しみから解放させることで存在でき、自身を保つためにはお蝶を苦しみの場所・牢へつなぎとめる必要がありました。
ネタバレ考察⑤彼女が言い渡された真の罪状
お蝶が繋がれた牢とは、つらい稽古にいそしんだ部屋や、嫁ぎ先で追いやられた勝手場であり、それらはお蝶が作り出した心の牢でした。お蝶は「自分殺しの罪」という真の罪状を言い渡され、薬売りがモノノ怪を斬り、食器が割れる音で、お蝶は我に返ります。その場所は、いつもの勝手場でしたが、格子の窓から外を眺めるお蝶の表情は、晴れやかなものとなっていました。
そして、お蝶が勝手場から姿を消した後、壁に描かれた鶯も、梅の木から飛び立っていき、隣部屋では相変わらずお蝶を急き立てる声や、嘲笑が絶え間なく聞こえ、その様子を薬売りは静かに眺めていました。一方、薬売りが放った「しかし、誰も、いない…」は、お蝶が出て行ったという意味ではなく、最初からこの屋敷には誰もいなかったとも捉えられます。
意味深なセリフから、薬売りがいたその屋敷は、抑圧の声が鳴り響く、お蝶の心の内に存在していた心の牢であり、それらは、人間ならば誰もが抱える苦しみ・悲しみの場所と捉えることができます。のっぺらぼうとは、他人の欲望のために、自分のオモテ=本心をなくした存在であり、自分の望みを見つけることが、心の牢から解き放たれる手段となるでしょう。
モノノ怪ののっぺらぼう後編のあらすじ・意味をネタバレ考察
母親の期待に応えるべく、自分を押し殺してきたお蝶の姿や、お蝶母子の関係は、現実世界でも起こりうる光景であり、お蝶の姿を自分と重ねたり、彼女に感情移入したファンも多いでしょう。以下では、アニメ「モノノ怪」のエピソードの中でもっとも高く評価された、「のっぺらぼう」の後編あらすじ解説や意味を、ネタバレ考察を交えながら解説します。
ネタバレ考察①他者としての自己
牢に繋がれたお蝶を連れ出すべく現れた狐面の男は、のっぺらぼうが操っていた傀儡にすぎず、惨めな自分を救いたいお蝶のもう1つの人格だと考察できます。それらは、母上様に囚われている主人格を助けるために存在するために、自立した別人格とも捉えられるでしょう。また、人間は顔は1つかないものの、内面では複数の人格を持つことができ、お蝶の内なる他者とも呼べるでしょう。
狐面の男は、お蝶の心の一面であり、仮面で素顔を隠すこと、つまり、お蝶が本心を殺し続けることで、彼は自立することができます。そして、お蝶の心の内に生まれたもう1つの人格は、主人格を助けると同時に、主人格を死に至らしめるという矛盾を起こしていました。
ネタバレ考察②自傷行為とは?
人間は、誰もが心の内に複数の仮面を持っており、時には自分を生かすために、自分を殺してしまう分人も潜んでいます。これらは、認めたくない自分の分人を消すために、他の分人が自分を殺す行為とも捉えられ、お蝶に当てはめると、本当はここから逃げ出したいのに、「母上様が大好きでした。」と思うことで、惨めな自分の分人を殺していました。
お蝶の行動は、いわゆる自傷行為にも見える一方、それらは、自己そのものを殺す行為ではなく、自己を否定することで、新たな自己像を獲得したいという願望の表れとも考えられます。よって自分を殺す行為は、今の自分への絶望ではなく、生きたいというひたむきな想いから自分を更新する途上で起きた、不幸な結果ともいえるでしょう。
ネタバレ考察③モノノ怪の恋
お蝶の半生は、母上様の願いを叶えるべく、自分を殺し続けなければならないものでしたが、心の底では惨めな自由になりたいという願望や、自分らしさを認める気持ちもあったでしょう。しかし、そのような心は、お蝶の心の牢の中では表に出せず、内なる他者である狐面の男として出していたと考えられます。そして、逃避の世界での狐面の男との出会いは、もう1人の自分を受け入れるための手段と捉えられるでしょう。
狐面の男もお蝶の内面に潜む分人であり、人生に絶望するお蝶に対して、求婚を申し出ました。その面は涙を浮かべる敦盛に変わり、自分を殺し続け、自らを罪人と称するお蝶を受け入れます。その様子は、母上様のために本心を押し殺してきた自分を、内なる他者であったもう1人の自分が労わり、自分を愛することで苦しみから解放することを表現しているでしょう。
のっぺらぼうは、自分の気持ちに嘘をつくお蝶であり、自分を欺くことでしか存在することが出来ませんでした。しかし、その内面では、自分を解放させたいという欲求も潜んでおり、それらが狐面の男として表面化したものであり、自分で自分を救いたい、幸せになって欲しいという想いは、まさに「恋」と呼べるでしょう。
そして、これまでは母上様の期待に応えるべく、我慢を強いられてきた半生を振り返ったお蝶は、ついに自分の本心を取り戻し、本当の自由を得ることができました。「私、ばっかみたい…」と自分と評するお蝶は、自分を縛りつけていた呪いを自らの手で解き、自分をひたむきに想い、大切にしようとしたもう1人の自分=狐面の男も、自分の一部として受け入れ、新たな人生を歩み始めます。
ネタバレ考察④クリムトの「成就」のオマージュ
「モノノ怪」ののっぺらぼうの幕引きで登場した障子の絵は、クリムトの絵画「成就」のオマージュだと推測されます。「成就」とは、虚構の世界でお蝶と狐面の男が祝言を上げた時に交わした誓いを意味し、2人で1人となったお蝶は、心の牢から脱出することが出来ました。それは、屏風に描かれた梅の木から飛び立つ鶯のようでした。
また、モノノ怪ののっぺらぼうの回は、冒頭から結末までの一連の出来事は、薬売りのキセルの煙によって見せられた幻影だったとも考察でき、お蝶を心の牢から解き放つための手段の1つとも言えるでしょう。
モノノ怪ののっぺらぼうの狐面の男の正体は?登場人物を解説
あらすじ解説で紹介したように、主人公・お蝶に憑りついたモノノ怪・のっぺらぼうは、お蝶を救うために生まれたものの、彼女を苦しみに閉じ込めなければ保つことができない、人間の心の弱さを意味しているでしょう。以下では、アニメ「モノノ怪」の「のっぺらぼう」の狐面の男の正体や、登場人物の解説を、作中のあらすじネタバレを交えながら解説します。
登場人物①お蝶
「のっぺらぼう」の主人公で、母の願いを叶えるべく、幼少期から厳しい花嫁修業にいそしみ、日置藩藩士・佐々木和正に嫁ぎました。娘を武家の奥方として嫁がせたい母親の期待に応えるべく、本心を押し殺す半生をおくり、モノノ怪を生みだしました。ラストシーンでは、自分の本当の気持ちを受け入れ、佐々木家を出て行ったことが示唆されました。
登場人物②仮面の男
お蝶の目の前に現れる謎の存在であり、当初は、モノノ怪と思われたものの、後に、モノノ怪化したお蝶の心の一部と判明します。仮面の男の本体はお面の方とされ、狐以外にもあらゆるお面になることができます。仮面の男の正体は、自分を大切に想うもう1人のお蝶であり、自分の一部として受け入れたことで、仮面の男は姿を消しました。
登場人物③お蝶の実母
お蝶の実母は、夫を失ったことで、家の力が衰えたことを憂い、娘を武家の奥方として嫁がせることで、御家の再興を図ろう試みます。表では、お蝶のためを思って厳しい稽古事をさせるも、本心では、娘は自分の願望を叶えるための道具とみなしていないとも見え、実母のお蝶への愛情は、歪んだものだったと推測できます。
登場人物④お蝶の亭主
お蝶の亭主こと佐々木和正は、日置藩藩士・佐々木家の当主です。お蝶のことは、妻として見ておらず、飯炊女としてぞんざいに扱っています。
登場人物⑤姑
お蝶の嫁ぎ先である姑も、息子・佐々木和正と同様、嫁であるお蝶に良い感情をもっておらず、彼女を勝手場に追いやるなど、使用人のように扱っています。
登場人物⑥義弟と弟嫁
亭主の弟夫婦で、お蝶にとって義弟・弟嫁にあたる2人も、兄や母と同様、お蝶をバカにしたような言動を取っており、「のっぺらぼう」の冒頭にて、お蝶に惨殺されています。
登場人物⑦奉行
「のっぺらぼう」の冒頭に登場し、佐々木和正一家惨殺事件の犯人であるお蝶をさばいた奉行です。しかし、佐々木家の惨殺事件は、お蝶の虚構の世界での出来事であり、実際に佐々木家の人々は死んでおらず、お蝶をさばいた奉行も存在しないことが明らかとなりました。
モノノ怪ののっぺらぼうのアニメ
アニメ「モノノ怪」は、複数のエピソードをオムニバス形式で展開させたストーリーが特徴で、物語に隠された意味や、モノノ怪に憑りつかれた主人公の結末など、最後まで目が離せません。以下では、「モノノ怪」の「のっぺらぼう」のアニメ登場回と、のっぺらぼうのアニメ声優を紹介します。
のっぺらぼうはアニメ何話から何話?
「モノノ怪」ののっぺらぼうのアニメは、全12話の6話~7話に該当し、前編・後編に分けて制作・放送されました。また、「モノノ怪」のアニメは、のっぺらぼうの他に、座敷童子(1~2話)、海坊主(3~5話)、鵺(8~9話)、化猫(10~12話)のエピソードもあります。
のっぺらぼうの登場人物の声優
のっぺらぼうの登場人物の声優は、お蝶役を桑島法子さん、仮面の男役を緑川光さんが担当しました。また、お蝶の実母役は真山亜子さん、姑役は上村典子さん、義弟夫妻は岡本寛志さん・佐々木亜紀さん、奉行役は福原耕平さんが担いました。一方、お蝶の亭主・佐々木和正役の竹本英史さんは、退魔の剣も担当しており、「モノノ怪」の全話において、退魔の剣と何かしらの役で、1人2役を演じています。
モノノ怪ののっぺらぼうに関する感想や評価
あらすじネタバレで紹介したように、「モノノ怪」の「のっぺらぼう」は、何度も見返したくなる奥深いストーリーが支持されています。以下では、アニメ2期の制作が望まれている「モノノ怪」の「のっぺらぼう」に関する感想や評価を紹介します。
感想1:のっぺらぼうの回に共感
モノノ怪は全体的にしんどいけどのっぺらぼうのリアルにわかる感じクソしんどい
— 大路迷子と1000000000000000000人の小人 (@slasher_maze) March 11, 2021
あらすじ解説で紹介したように、「のっぺらぼう」の回は、母親の歪んだ愛情を受け、自我を失った女性が、本当の自分を取り戻すまでの物語であり、リアリティあふれるストーリーが多くの共感を呼びました。自分の願望を子供に託すお蝶の母親の姿は、現実世界でも起こりうる光景であり、親から過剰な期待を受けて育った子供の成長後の姿は、お蝶というキャラクターで表現したでしょう。
感想2:のっぺらぼうの回が好き
モノノ怪はのっぺらぼうが好きです
— 脊髄よるの (@_yoruno0116) March 13, 2021
いや、全部好きです
アニメ「モノノ怪」は、和風をベースにした世界観と、怪談特有の怖さをミックスした新感覚のホラー作品であり、ファンの中には「のっぺらぼう」の回が一番好きとの声も多く見られます。単純に恐いだけでなく、人間の心の闇を色濃く描いたストーリーと、自己を解放させたお蝶の姿は、作品に清々しさを与え、後味の良い結末ラストも称賛されています。
感想3:お蝶の最後のセリフが最高
モノノ怪【のっぺらぼう】の「ばっかみたい」は最高
— ガロウ好き (@pcste5fje) September 22, 2020
薬売りによって、のっぺらぼうから解放されたお蝶の表情は、これまでにない爽やかなものとなり、お蝶が最後に放ったセリフは、「モノノ怪」の名言に数えられるでしょう。「ばっかみたい」には、これまで母親の言いなりになっていた自分への失望ではなく、自分の正直な気持ちを表に出すことで手に入れた自由や、お蝶の新しい人生への幕開けを示唆しているでしょう。
感想4:全ての人に見てほしい作品
モノノ怪、人によってはしんどいし人によっては合わない絵柄だと思うけど本当は全人類に見て欲しいよ
— うみうし (@umiushidon) March 15, 2021
和製ホラーに分類されるアニメ「モノノ怪」は、従来のホラー作品と比べて、グロテスクな描写こそないものの、怪談特有の怖さや、和風ならではの華やかさから、苦手と思う方も少なからずいるでしょう。しかし、アニメ「モノノ怪」は、今回あらすじ解説を紹介したのっぺらぼうをはじめ、奥深いエピソードが高く評価され、1人でも多く方に作品を見てほしいとの声も見られ、その人気は衰えることはありません。
感想5:漫画版「のっぺらぼう」も良い
連載中の「モノノ怪」のっぺらぼう編、ついに最終回…顔を持たないモノノ怪のっぺらぼうが、ついに形を表します。モノノ怪は何故、お蝶さんに取り付いたのか…我ながらグッときました。蜷川さんお疲れ様でした!単行本楽しみ♪ #コミックゼノン #モノノ怪 pic.twitter.com/sfYEB2v4wQ
— ishikawamanabu (@ishkawamannbuu) September 26, 2017
深夜アニメとして放送された「モノノ怪」は、漫画雑誌「コミックゼノン」にて漫画版が連載されており、漫画ならではの味わい深さや、アニメ版では聞き流していたお蝶・薬売りの意味深なセリフの考察を楽しむ読者も現れました。のっぺらぼうがお蝶に憑りついた経緯や、自身の呪縛を解放させたお蝶の姿など、漫画版「モノノ怪」の「のっぺらぼう」もおすすめです。
モノノ怪ののっぺらぼうまとめ
アニメ「モノノ怪」の「のっぺらぼう」のあらすじ解説と、のっぺらぼう意味のネタバレ考察、狐面の男の正体やそれが意味するもの、登場人物やアニメ回の概要などを紹介しました。のっぺらぼうは、母親のいびつな愛情を受け止めようとするお蝶の歪んだ心から生み出されたもう1人の自分であり、自分を苦しみから解放できるのも、また、自分自身であることを、お蝶を通じて訴えているでしょう。