さよならの朝に約束の花をかざろうのネタバレあらすじと感想！映画の結末が泣ける？

2018年2月24日に公開された、P.A.WORKS制作の長編アニメ映画「さよならの朝に約束の花をかざろう」。10代半ばで成長が止まり寿命は数百年にも及ぶというイオルフ族の少女マキアと、彼女に育てられることになった孤児の少年エリアルの物語です。

本作が初監督作品となった岡田麿里が監督と脚本を手がけ、キャラクター原案は「ファイナルファンタジータクティクス」のキャラクターデザイナー・吉田明彦、音楽は「めぞん一刻」や「らんま1/2」などで知られる川井憲次がそれぞれ担当しています。

アニメで流れる「さよならの朝に約束の花をかざろう」の主題歌は、女性シンガーソングライター、rionos（リオノス）の「ウィアートル」。作詞は、同じく女性シンガーソングライターのriya（リヤ）が、作曲・編曲はrionos自身が担当しています。

バックに広がる美しいピアノの響きとrionosのソフトなヴォーカルが、劇場で切ないストーリー展開に涙する観客の心を優しく包んでくれると評判になりました。

それでは早速、アニメ映画さよならの朝に約束の花をかざろうのあらすじをネタバレで紹介していきます。本作の主人公はイオルフ族の少女マキアです。このイオルフ族とは、10代半ばで成長が止まったかのように年を重ねてもいつまでも若々しく、平均寿命は数百歳ともいわれる種族です。彼らは辺境の地に住み、ヒビオルという人の歴史や思いを織り込んだ布を織って生計を立てていました。

マキアには同じくイオルフ族の少女レイリアと少年クリムという友人ができました。レイリアとクリムには家族がいましたが、マキアは天涯孤独の身です。一人寂しくて泣いているマキアに向かって、村の長老ラシーヌは次のように言いました。

長命のイオルフ族が人間を愛すると、最後は必ず一人ぼっちになってしまうと言う長老ラシーヌ。それは長命であるがゆえに課せられたイオルフ族の宿命でした。

ある日の事、この平和な村に突然の嵐がやってきます。メザーテ王国が襲撃してきたのです。メガーテの隊長イゾルは、レナトという巨大な龍を使ってイオルフの民を惨殺し、村を破壊し尽くしてしまいます。マキアの友人レイリアは拉致され、マキアの方は、赤目病に侵されさらに狂暴になったレナトに襲われます。必死になって逃げるマキアでしたが、レナトとともに村の外へ飛ばされてしまいました。

「さよならの朝に約束の花をかざろう」のネタバレあらすじを続けます。人っ子一人いない森に飛ばされたマキア。何日も森をさまよううちに恐怖と絶望から自殺を考えます。そんな時、どこからともなく聞こえてきた赤ん坊の泣き声。声の主はテントの中にいるようでした。マキアがテントに入ると、山賊の襲撃を受けて死亡した母親の腕に抱かれている赤ん坊がいました。

マキアがその赤ん坊を抱き上げると、テントの隅にいたバロウという男がマキアに話しかけました。「連れて行くのか？　おもちゃじゃないんだぞ」と。「おもちゃじゃありません。私のヒビオルです」と答えるマキア。それに対してバロウは「一人ぼっちが一人ぼっちと出会ったか」と呟くのでした。

エリアルにヤギの乳をのませるために忍び込んだ農場主ミドの計らいで、マキアとエリアルは牧場に住まわせてもらうことになります。それから数年後、マキアは誘拐されたレイリアがメザーテ王国の王子と結婚させられそうになっていることを知ります。マキアはすぐにレイリアを救出するためにメザーテ王国へと出発します。

そして、道中再会したクリムからレイリア奪還計画について聞いたマキアは、自身も計画に参加することを決意。計画は見事成功し、レイリアは自由の身になったかに思われました。しかし、ここで予期せぬことが発覚。レイリアは、王子との間に出来た赤ん坊を身ごもっていたのでした。レイリアは、マキアの制止を振り切り城へと戻っていきました。

いつまでも若々しく年を取らないイオルフ族のマキア。そんな素性を周囲に悟られないように、マキアは一か所に長居せず、転々と住居を変えながらエリアルを育てていきました。数年後、エリアルは大人の入口に差し掛かろうとしていました。繊細で傷つきやすい年頃のエリアルは、マキアが実の親ではないことに思い悩みます。苦しい胸の内を誰にも明かせず、アルコールに救いを求めた彼は酒浸りの生活を送るようになります。

そんな時、マキアが働いていた食堂でミドの息子ラングに再会します。ラングはすっかり大人へと成長し、軍で兵士として働いていました。エリアルは、ラングに今の自分の境遇についていろいろと相談してみました。そして、ラングの口添えでエリアルも軍隊に入隊することになったのです。

ここからはいよいよアニメ映画さよならの朝に約束の花をかざろうの結末のネタバレあらすじになります。エリアル入隊から数年が経過したある日の事、大国メザーテ王国に対し周辺諸国が同盟を結び戦争を起こしました。戦火の最中、マキアとクリムはメザーテ王子妃となった幼馴染のレイリアとの再会を果たします。

城の外に連れ出そうとするマキアたちに対し、娘をおいて出ることができないと拒否するレイリア。結局、城に残る道を選びます。失望したクリムはレイリアと心中を図りますが、メザーテの軍人イゾルに阻止され射殺されてしまいます。

さよならの朝に約束の花をかざろうの結末ネタバレ、続いては「戦争の終結」です。戦火の燃え広がるメザーテ城から逃げる途中、マキアは何者かのうめき声を耳にします。その声のする方に近づくと、そこには偶然にもエリアルの妻ディタの姿がありました。エリアルの子を身ごもっていたディダは、難産で苦しんでいたのです。懸命にディダの介抱をするマキア。その甲斐あってディダは無事赤ん坊を出産することができました。

熾烈な戦争も終結を迎えますが、戦地には負傷し横たわるエリアルの姿がありました。そこに現れたマキアは、エリアルに子供の誕生を知らせます。エリアルは、マキアに対して自分を苦労して育ててくれたことに感謝の言葉を伝えました。にっこり微笑むマキア。後ろ髪をひかれる思いを断ち切り、マキアは彼に別れを告げるとレナトに乗って飛び立っていきました。

さよならの朝に約束の花をかざろうの結末のあらすじネタバレも佳境を迎えます。マキアとエリアルの別れからさらに長い年月が過ぎ去りました。ある日のこと、突然マキアがエリアルたちの暮らす家に姿を現しました。人間であるエリアルは既にかなりの高齢になっていて、ほどなく天寿を全うしようとしていました。エリアルのそばには彼の娘、そして孫たちが控えています。

「ただいま、エリアル」と声を掛けるマキア。それに反応してエリアルも口を動かします。それは「おかえり」と言っているようでした。「いっぱい、一生懸命生きてきたんだね。エリアル」。マキアがそう言うとエリアルは静かに目を閉じました。

帰り道、お供をしてきたバロウが「もう終わったか？」と尋ねます。「終わりません。私が生きている限り。エリアルは生きています。」とマキアが答えると「長老が喜ぶだろうよ。哀しいだけの別ればかりではないと知って」とバロウ。「愛してよかったと思っています」と頷きながら答えるマキアの顔には、穏やかで満ち足りた表情がありました。

アニメ映画さよならの朝に約束の花をかざろうで節目節目に登場するバロウという男。次に、この謎のキャラクターについてネタバレ考察していきましょう。

イオルフと人間のハーフであることを明かしたバロウ。そして人間を愛すると一人ぼっちになってしまうとマキアを戒めた長老ラシーヌ。さらにマキアに向かってバロウが結末で語った「長老が喜ぶだろうよ。哀しいだけの別ればかりではないと知って」という言葉。

これらの事実から、バロウは長老ラシーヌと人間の間に生まれた息子なのではないか？と推測できるのです。かつて経験した人間の夫との別れを悲しむ母親ラシーヌを見てきたバロウが、マキアの別れ方を見て「長老が喜ぶだろうよ…」と語ったと考えられるからです。

アニメ映画さよならの朝に約束の花をかざろうの謎についての考察、続いては「赤目病」に関してです。巨大な龍に似た空飛ぶ生物、レナト。メザーテではレナトを軍用に使うため飼育していました。このレナトに感染する伝染病が赤目病です。

赤目病を発症したレナトは、全身から火を発して暴れまくった挙句に突然死を遂げます。まだ発症のメカニズムや治療法などは明らかになっていません。

アニメ映画さよならの朝に約束の花をかざろうにおける謎の考察、最後はマキアが何者かに連れ去られたシーンで経過した時間についてです。この映画を観た多くの方が疑問に思ったのではないでしょうか？

イオルフということもあり、マキアの外見に見て取れる変化はありません。ただ髪の毛が1ｍほど伸びていました。髪の伸びるスピードが仮に月1㎝だとすると、100カ月、すなわち8年ほどになりますが、作中での説明はありませんでした。

本記事の中でも再三にわたり登場してきた長老ラシーヌによる名言です。齢400歳という長老が経験した実体験をもとにイオルフの民に説いた教えとされています

この物語全体を貫くメインテーマともなっている言葉でもあり、マキアが愛するということを模索していく中で彼女の考え方の根底に流れる思想でもあったようです。

自ら命を絶とうとしたマキアを救った赤ん坊。その赤ん坊を抱き上げたとき、側にいたバロウが呟いた名セリフです。一人ぼっちが一人ぼっちに出会い、互いに救い救われたということでしょうか？

マキアがエリアルを抱き上げたときに思わず口をついて出た一言です。両親も兄弟もいないマキアにとって、赤ん坊に接するのは初めての体験だったのでしょう。その新鮮な驚きが素直に表現されている名セリフではないでしょうか？

• 氏名：石見舞菜香（いわみ・まなか）
• 出身地：埼玉県
• 生年月日：1998年4月30日
• 年齢：22歳（2021年3月現在）
• 職業：声優
• 事務所：プロ・フィット
• 主な出演作：多田くんは恋をしない（テレサ・ワーグナー）、フルーツバスケット（本田透）

• 氏名：入野自由（いりの・みゆ、本名同じ）
• 出身地：東京都
• 生年月日：1988年2月19日
• 年齢：33歳（2021年3月現在）
• 職業：声優、俳優、歌手
• 事務所：ジャンクション
• 主な出演作：（ゲーム）キングダムハーツシリーズ（ソラ）、（アニメ）ちはやふるシリーズ（筑波秋博）

• 氏名：茅野愛衣（かやの・あい）
• 出身地：東京都
• 生年月日：1987年9月13日
• 年齢：33歳（2021年3月現在）
• 職業：声優
• 事務所：大沢事務所
• 主な出演作：ガールズ&パンツァー（武部沙織）、ソードアート・オンライン アリシゼーション（アリス・シンセシス・サーティ）

• 出身地：東京都
• 生年月日：1985年9月3日
• 年齢：35歳（2021年3月現在）
• 職業：声優、ナレーター、歌手、YouTuber
• 事務所：ヴィムス
• 主な出演作：イナズマイレブン（一之瀬一哉ほか）、ポケットモンスターXY（シトロンほか）、ワンパンマン（音速のソニック）

• 出身地：東京都
• 生年月日：1985年6月2日
• 年齢：35歳（2021年3月現在）
• 職業：声優、ナレーター、女優
• 事務所：青二プロダクション
• 主な出演作：ルパン三世（峰不二子…2011年-2019年）、ゲゲゲの鬼太郎（第6作）（鬼太郎）

• 出身地：広島県尾道市
• 生年月日：1982年2月10日
• 年齢：39歳（2021年3月現在）
• 職業：声優
• 事務所：なし（フリー）
• 主な出演作：ちはやふる（綿谷新ほか）、進撃の巨人（ライナー・ブラウン）

ここまでアニメ映画さよならの朝に約束の花をかざろう特集をお届けしてきましたが、最後にさよならの朝に約束の花をかざろうに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介する感想・評価は、辛くてエンドロールが終わってからも10分間くらい泣いていたという方のツイートからです。こうした感想はとても多かったです。この方はそれまでに観た感動系映画とは比較にならないくらいのインパクトを受けたようでした。

さよならの朝に約束の花をかざろうに関する感想や評価、続いて紹介するのは、公開当時他の人の感想を見て劇場に観にいくのをためらってしまったという方の感想です。今にして思うと、劇場の大画面で見た方がより感動できたのでは？と少し後悔しているようでした。

さよならの朝に約束の花をかざろうに関する感想や評価、最後に紹介するのは、この作品を観るのには力がいるという方のツイートからです。劇場で見た後BDを購入したそうですが、まだ封を開いてすらいないとのこと。気軽に見ることができないほどの特別な作品ということでした。

ここまでアニメ映画さよならの朝に約束の花をかざろうの結末までのネタバレあらすじと感想をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？

数百年という長い寿命を持つイオルフ族の少女マキアと彼女に育てられることになった人間の少年との物語。最後に悲しい別れが待っていることを知っていた長老ラシーヌは、マキアに人間との交流を戒めます。マキアはその教えに背いたわけですが、別れの結末は単なる悲しみを超え、見る者に深い感動を与えるシーンになっていたと評価されています。

さよならの朝に約束の花をかざろうを一度観た方も、ここで紹介した考察や感想を踏まえた上でもう一度作品を鑑賞してみてはいかがでしょうか？作品を俯瞰して観ることで、新たな発見と感動を体験できるかも知れません。