キングダムの三大天とはだれ？龐煖・李牧など趙国の最強武将を紹介

キングダムに趙の三大天と呼ばれる物があります。しかし趙の三大天とは一体何なのでしょう。趙の三大天とは趙の最強の将軍・三人を指す名称です。しかし史記(しき)や戦国策(せんごくさく)等の春秋戦国時代(しゅんじゅうせんごくじだい)を描いた資料には登場しません。そのためこの三大天の呼称はキングダム独自の呼称となっていますが、いったい誰の事を指しているのでしょうか。今回は三大天の将軍三人を見ていきましょう。

趙の三大天の一人目は李牧(りぼく)です。キングダムではイケメンとして描かれていますがただのイケメンではありません。李牧は趙の国で最強の将軍と言われる程の実力者です。でも李牧の事をあまり知らない人も多多いと思います。そこでここでは李牧とは一体どれほど優れた将軍で本当に三大天に相応しい実力を持っているのか。李牧が三大天に相応しい三つの理由を紹介しましょう。

李牧が三大天にふさわしい所は知略溢れる戦略家な所です。李牧は秦の六大将軍と呼ばれ、各国に恐れられた王騎(おうき)を策略にはめて討ち取っています。また李牧は趙に攻め込んできた異民族へ策を用いて全滅に近い損害を与えています。この結果、異民族は李牧が恐ろしくなって攻めて来なくなります。李牧が戦略家としてすごい武将で三大天に相応しい所をご紹介しました。

李牧は知略溢れる戦略家としての一面をご紹介しましたが、彼のすごい所はそれだけじゃありません。李牧は政治においても優れています。李牧は秦と敵対している最中、秦との同盟を一時的にですが、結ぶことに成功しています。また李牧は各国を動かす程の人脈とリーダーシップを持っている所です。李牧のこの二つの長所は趙の国で彼を超える優秀な人材は他に登場していないので、三大天に相応しい人物と言えます。

李牧の三大天に相応しい所その3は武力に優れている事です。李牧はイケメンで頭脳派と見られがちですが、意外と鍛えています。李牧が武力に優れているシーンとしてキングダムの主人公・信との一騎打ちがあります。李牧は信の一撃を軽くあしらっています。この事から李牧が武力面でも優れ、三大天に相応しい長所と言えるでしょう。

ではここで李牧が三大天に相応しい優れた所をまとめてみましょう。李牧の優れた所その１は卓越した戦術家です。また二つ目は外交における政治力と各国を動かすことが出来るリーダーシップ力です。そして三つ目は優れた武力を持っている点です。李牧はこの三つの優れた長所を持っているからこそ三大天に選ばれたと思われます。

趙の三大天の二人目は武神と言われ、現在キングダムで最強の武力を持っている龐煖(ほうけん)です。龐煖とは一体どんな人物なのでしょうか。龐煖は武を極める求道者として修行をしていました。しかし李牧に誘われて戦場へ復帰します。この復帰戦で龐煖は秦の最強と言われていた将軍・王騎(おうき)を一騎打ちで討ち取っています。

さらに龐煖は秦の将軍・麃公(ひょうこう)や元六大将軍の摎(きょう)を討ち取っています。他にも龐煖は燕へ攻撃を仕掛けた時、劇辛(げきしん)将軍を一騎打ちで討ち取っています。将軍をこれだけ討ち取っているのは趙の国で龐煖だけで、武力において彼を超える将軍は趙にいません。この実績から龐煖は趙で三大天へ就任したと言えるでしょう。

趙の三大天の李牧と龐煖をご紹介しましたが、趙の三大天の最後の一人は誰なのでしょう。キングダムでは趙の三大天の三人目はまだ登場していません。そのため三大天と言っても実質二人しかキングダムでは登場していないのが現状です。ですがキングダムは史実に則って描かれているため、ある程度の予想を立てることができます。ここからは最後の三大天の一人を史実から考えてみましょう。

キングダムは史実をベースに描かれています。そのため史実から趙の三大天の最後の一人を予想することができると思われます。では趙の三大天の最後の一人はいったい誰なのでしょうか。それは史実で李牧とタッグを組んだことのある司馬尚(しばしょう)です。司馬尚はキングダムでは顔さえ出ていないキャラクターですが、一体司馬尚とはどのような将軍なのでしょうか。

司馬尚は趙へ攻め込んできた秦の最強将軍・王翦と戦った事のある人物です。司馬尚は史実で王翦が趙へせめて来た時、李牧とタッグを組んで防衛戦を行います。王翦は司馬尚と李牧のタッグと戦えば甚大な被害がでると予想し、正面から戦うことをしませんでした。では王翦はどのようにして二人と戦ったのでしょうか。

王翦は司馬尚と李牧が戦場から居なくなるよう、趙王へ謀略を仕掛けます。趙王は王翦の謀略にまんまと引っかかり、二人の将軍を更迭して新たな将軍を戦場へ配置します。王翦は司馬尚と李牧の代わりに登場した将軍二人を蹴散らして、この戦いに勝利を飾ります。司馬尚はこのように史実で王翦をビビらせた実力を持つ将軍で、キングダムでは趙へ攻撃を仕掛けてきたオルド将軍を打ち破る功績を残しています。

司馬尚は上記のようにキングダムでは趙へ攻めてきた燕のオルド将軍を打ち負かしています。また史実では司馬尚が秦の最強と言われた将軍・王翦をビビらせるほどの実力を持っています。キングダムは春秋戦国時代の資料に準拠して物語を進めているので、司馬尚が史実で活躍した実績を考慮し、彼こそが趙の三大天の一人として今後登場する可能性は多いにあると考えられます。

趙の三大天はキングダム独自の呼称で、この三大天に当てはまるのが李牧・龐煖・司馬尚です。しかし趙の国は過去にも三大天と呼ばれる三人の優れた将軍がいました。趙の旧三大天は廉頗(れんぱ)・趙奢(ちょうしゃ)・蘭相如(りんそうじょ)の三人の将軍です。彼ら三人も趙国内で最強と呼ばれ、国外でも彼らの名声は轟いており、優れた将軍でした。では新三大天を紹介しながら旧三大天に当てはめると誰に相当するのかご紹介しましょう。

蘭相如は外交と趙の政治において優れた人物でした。彼の外交力を示す「完璧(かんぺき)」の逸話は今でも有名で現在でもこの言葉を使っている人は多いでしょう。また蘭相如と廉頗の友情は「刎頚(ふんけい)の交わり」の故事として残り、歴史の教科書で目にしたことがあると思います。他にも数々の逸話を残し、キングダムでは三大天の一人です。蘭相如の役割は新三大天に当てはめると政治力に優れた李牧になると思われます。

趙奢は蘭相如と同じく趙の三大天としてキングダムに名前だけですが登場しています。秦軍はキングダムより少し前の時代に鄴(ぎょう)の手前、閼与(あつよ)まで攻め込まれた時がありました。この時の趙王は趙奢を将軍に任命します。趙奢は将軍に任命されると閼与で秦の軍勢を打ち破って勝利を飾ります。趙奢はこの活躍により、趙の三大天に任命されたのです。趙奢の立ち位置は新三大天に当てはめると司馬尚になると思われます。

キングダムにも登場している廉頗も三大天の一人です。暑苦しいほどの熱血漢で、部下を大事にする武将です。そんな彼はキングダムよりも前の時代から活躍し、秦の六大将軍・王騎や白起(はくき)と幾度も激しい戦闘を繰り広げ、多くの武勲を挙げている事から趙の三大天に選ばれています。廉頗は武に優れた将軍で新三大天に当てはめるならば武に優れた龐煖が当てはまると考えられます。

蘭相如・趙奢・廉頗の旧三大天は自らの得意とする場面で活躍し歴史に名を残し、キングダムでも登場しています。彼ら旧三大天の顔ぶれと彼らの得意とする所を比較して考えることで、新しい三大天の顔ぶれと役割が朧げながら分かるのではないのでしょうか。

キングダムでは未だに趙の三大天が全員登場した場面がありません。しかし現在連載中のキングダムの趙は秦国の軍勢に攻められて国の存亡をかけた戦いが繰り広げられています。この趙と秦の戦いの展開次第では旧三大天の立ち位置に当てはまる三人の新三大天が全員揃うことでしょう。そして新三大天vs秦の最強の将軍王翦や桓騎達と激戦が繰り広げられると考えられ、読者にとっては見応えのある場面が登場することになるでしょう。