ちびまる子ちゃんのたまちゃんは実在する？本名やモデルとなった人を紹介

日曜日の夕方6時から放送されている「ちびまる子ちゃん」は、長期に渡り子供からお年寄りまで幅広い世代に愛されている国民的人気アニメです。ちびまる子ちゃんの主人公のまる子は、作者のさくらももこ先生の子どもの頃を描いており、思わずクスッと笑ってしまうようなギャグ要素のあるシーンや、時には親子愛や友情を描いた感動的なシーンもあります。

そんなほのぼのとした日常ストーリーのちびまる子ちゃんに癒されるという声が多く、長期に渡り不動の人気を誇っているのです。ちびまる子ちゃんに出てくるキャラクターは、主にさくらももこ先生の小学校時代のクラスメイトがモデルとなっていますが、実在する人物と実在しない人物がいます。その中でも実在する人物「たまちゃん」について本名やエピソード、作品のモデルになった人物について詳しく解説していきます。

ちびまる子ちゃんのたまちゃんは、こげ茶色のおさげ髪に眼鏡というまさに絵に描いたような真面目そうな見た目が特徴です。まる子とは同じクラスで席も隣同士で、困っているまる子をいつも助けてくれる心優しい女の子です。しかし、まる子が時折ズレた発言をしたときなどは若干引き気味で心の中で秘かにツッコミを入れるという一面も持っています。

たまちゃんのトレードマークの眼鏡ですが、ちびまる子ちゃんのアニメで「たまちゃん、メガネを嫌がる」というエピソードがあります。ある朝、登校中にたまちゃんを見かけたまる子はたまちゃんの元へ走っていきます。振り向いたたまちゃんは眼鏡をしておらず、「もう眼鏡はかけないことにしたんだ」と言います。まる子はどうして眼鏡をかけないのか聞きます。たまちゃんはため息をつき、「お父さんが…」と言いかけます。

そこへたまちゃんのお父さんが眼鏡を持って走ってきました。たまちゃんはお父さんを無視して学校に入ろうとします。お父さんの「眼鏡を持ってきてやったぞ」という言葉に対し「もう眼鏡はかけないって言ったでしょ！」と怒るたまちゃん。そのままお父さんを校門に残し、玄関へ向かいます。まる子は『どうしたんだろう、今日のたまちゃん…』と心配します。

授業中、先生にあてられたたまちゃんですが、眼鏡をかけていないため黒板の字が見えず、前に座っている丸尾くんと席を替わってもらいます。休み時間、まる子はたまちゃんに「ずっと眼鏡かけないの？」と聞きます。それに対したまちゃんは「もうかけたくないんだ」と言います。そこへ話を聞いていた丸尾くんが目が良くなる方法をたまちゃんに伝授すると言ってきます。

その方法とは「視力回復トレーニング」なるもので、たまちゃんは疑いつつも丸尾くんの指示通りに目をキョロキョロと動かします。丸尾くんは、これをやることによって視力が良くなるだけでなく、第三の目が生まれ、未来が見えるようになると言います。たまちゃんは『なんか胡散臭いな』と思いますが、まる子やハマジは丸尾くんの言葉を信じ、毎日視力回復トレーニングをやると張り切ります。

放課後、まる子とたまちゃんは公園のベンチで視力回復トレーニングを一緒にしますが、たまちゃんは「やっぱり奇跡の回復なんてありえないよね」と涙ぐみます。まる子はどうして眼鏡が嫌になったのかを聞きます。たまちゃんはその日の朝、お父さんと一緒に出かける時に近所のおばさんから「お父さんそっくりね」と言われたことがショックで眼鏡が嫌になったと言います。

まる子は「たまちゃんとお父さん、全然似てないよ！眼鏡はたまちゃんのチャームポイントだから」と言い、たまちゃんを元気づけます。まる子の飾らない言葉にたまちゃんは立ち直り、翌朝は眼鏡をかけて学校へ登校してきたのでした。普段は穏やかで優しいたまちゃんですが、お父さんに対しては少し反抗期な時期であるようです。

ちびまる子ちゃんのたまちゃんはまる子の親友であり、学校内ではいつも行動を共にし、放課後も一緒に遊んだりと非常に仲の良い2人です。2人の出会いは小学校1年生。帰り道が同じ方向ということで次第に仲良くなった2人は唯一無二の親友となるのです。

そんな2人ですが、喧嘩をしたこともあります。ちびまる子ちゃんのアニメで、「たまちゃん大好き」というエピソードがあるのですが、2人はタイムカプセルを作り、20年後のお互いへ向けて書いた手紙を入れ、翌日一緒に埋めに行く約束をします。翌日になり、約束の場所でたまちゃんを待つまる子ですが、なかなかたまちゃんが現われません。季節はもうじき冬ということもあり、冷たい風の中じっとたまちゃんを待ち続けるまる子。

3時間経っても日が暮れてもたまちゃんは来ません。2人でタイムカプセルを埋めるのを楽しみにしていたまる子はたまちゃんが来てくれないことに腹を立て、感情的になりタイムカプセルを原っぱへ投げ捨ててしまい、家に帰ります。翌日、「昨日は行けなくてごめんね。急にお母さんに留守番を頼まれちゃって。」とたまちゃんがまる子に謝ります。

それに対しまる子は「私、3時間も待っていたんだよ！留守番なんて家に鍵かけて来ればいいじゃない。タイムカプセルは捨てたよ！」と言い、たまちゃんを傷つけてしまいます。その日の下校時、たまちゃんは別の友達を誘いそそくさと帰ってしまいます。まる子も別の友達を誘い一緒に帰りますが、その子と話やノリが合わないことからたまちゃんの存在の大きさに気づきます。

家に帰った時、まる子はお母さんに鍋を見ていてくれと頼まれます。鍋を見つめながらハッとするまる子。昨日のたまちゃんの状況を思いやります。まる子は頼まれごとを終え、急いで家を出ます。一方たまちゃんも、ピアノのレッスンに歩いて向かっており、こんなに寒い中3時間も自分を待っていてくれたまる子のことを思います。

たまちゃんはピアノのレッスンの帰りに昨日のまる子との待ち合わせの場所を通ります。するとそこには、泥だらけになり懸命にタイムカプセルを探しているまる子の姿がありました。たまちゃんは「まるちゃん」と呼びかけ、まる子はたまちゃんに気づき泣きながら駆け寄り、2人は抱き合います。

2人は無事に仲直りをし、改めてタイムカプセルを一緒に埋めます。まる子が書いた手紙には「20年後のたまちゃんへ、たまちゃん大好き」と書かれていました。この物語はちびまる子ちゃんの作品の中でも特に友達の大切さを教えてくれるとても感動的な名作だと言われており、ちびまる子ちゃんファンの間でも人気の作品です。

ちびまる子ちゃんの主人公であるまる子の本名は「さくらももこ」ですが、親友のたまちゃんの本名は「穂波たまえ」です。「たまちゃん」と呼ばれることが多いので、本名だとあまりピンとこない人が多いかもしれませんが、よく聞いているとクラスの男子からは「穂波」と呼ばれています。ちなみに、ちびまる子ちゃんの物語に登場回数の多いたまちゃんのお父さんの本名は「穂波真太郎」です。

ちびまる子ちゃんのたまちゃんは穏やかでとても優しく、気配りのできる女の子です。あまり怒ることはありませんが、写真が趣味な父にしつこく写真を撮られ続けた時はさすがに怒ります。成績も優秀でクラスでトップになったこともあり、やることはきちんとやる真面目な性格も持ち合わせているため、クラスメイトからも頼りにされています。

ちびまる子ちゃんのたまちゃんは本が好きで、源氏物語や若草物語といった小学校3年生にしては難しめな本も読んでいるようです。そういうところからも優等生だということが感じられます。

たまちゃんはピアノを習っており、ちびまる子ちゃんのアニメでまる子にピアノを教えるエピソードがあります。習い事をしているクラスメイト達を羨ましく思ったまる子は、たまちゃんにピアノを教えてもらうことになります。たまちゃんの指導で簡単な曲を弾けるようになったまる子は難曲の「エリーゼのために」に挑戦しますが、難しくて一度諦めます。

後日、休み時間に音楽室で花輪くんがエリーゼのためにを弾いており、そこにいたクラスメイトの女子たちに「さくらさんも演奏してほしい」と頼まれますが、まだちゃんと弾けないまる子は困惑します。そしてハマジたちがまる子をバカにし、ムキになったまる子は「一週間でエリーゼのためにを弾けるようになる」と宣言します。

しかし、やはりエリーゼのためには難しく、まる子は弱音を吐き始めます。そんなまる子に対したまちゃんは、このままでは一週間で弾けるようになるのは無理だと考え、心を鬼にしてまる子を厳しく指導します。たまちゃんのスパルタ特訓のおかげで、まる子は何とかエリーゼのためにを弾くことができたのでした。

真面目な性格のたまちゃんですが、時折「アルプスの少女タミ―」となる空想をし、心の中でポエムを作るというメルヘンチックでお茶目な一面もあるのです。写真好きの父にうんざりしたり、まる子のトンチンカンな発言に振り回されている気疲れからか、現実逃避をし空想の世界へ旅立つのではないかと言われています。ちびまる子ちゃんのアニメで思わず笑ってしまうシーンの一つです。

ちびまる子ちゃんに出てくるキャラクターにはモデルがいるということは前述していますが、たまちゃんはちゃんと実在しています。アニメに登場する他のキャラクターでもモデルが実在する人物は、まる子の家族、ハマジ、ブー太郎、山田、とし子ちゃん、ケンタ、かよちゃん、とくちゃんです。モデルとなった人物たちはほとんど本名でちびまる子ちゃんの作品に登場しています。

実在するたまちゃんのモデルの人物の本名も穂波さんといい、トレードマークである眼鏡をかけ始めたのは高校に入ってからだと言われています。

たまちゃんのモデルとなった穂波さんはさくらももこ先生の同級生であり、優しくしっかり者で成績も良く、クラスの人気者で皆を引っ張っていくリーダー的存在だったと言われています。ちびまる子ちゃんに出てくるたまちゃんはどちらかというと大人しく控えめな印象なので、ちびまる子ちゃんの作品のモデルになった穂波さんとは多少異なるようです。

ちびまる子ちゃんに登場するたまちゃんは誰にでも優しく面倒見も良く、まる子に限らず困っている人を見かけると手を貸してあげるシーンが何度か見受けられます。実在するたまちゃんも面倒見が良く、クラスメイトから頼りにされる存在だったようです。

ちびまる子ちゃんの中でのたまちゃんの家庭はそこまで裕福に描かれていませんが、たまちゃんのモデルとなった穂波さんは、実はちびまる子ちゃんに登場するお金持ちのお坊ちゃま花輪くんに匹敵する、もしくはそれ以上のお金持ちでかなり裕福な家庭で育ったお嬢様だということがわかりました。

このことは、さくらももこ先生のエッセイである「もものかんづめ」の「金持ちの友人」という話に実際にあったエピソードとして描かれています。穂波さんは不動産屋の娘で、かなりの豪邸に住んでいたようです。さくらももこ先生の友人はお金持ちが多いらしく、ちびまる子ちゃんに登場するクラスメイトの花輪くんのモデルとなった人物もその中の1人だと言われています。

さくらももこ先生の小学5年生～高校卒業までを描いた漫画作品「ひとりずもう」では、実在するたまちゃんとのエピソードが描かれているのですが、どうやら2人は中学は別々だったようで、ももこが高校生になってからたまちゃんが登場します。2人は物理部に入部し、共に青春を過ごします。

ある夏の日、ももこは親友であるたまちゃんと将来の夢を語り合います。たまちゃんは高校を卒業したら、アメリカへ留学する決意をしていました。その時ももこは漫画家になりたいという自身の夢を初めてたまちゃんに話します。お互い夢に向かってこの時からすでに別々の道へ歩き出していたのです。

高校を卒業したももこはバイトをしながら漫画の作品を投稿する生活を過ごしており、やがてたまちゃんがアメリカへ旅立つ日が近づいてきていました。2人は手をつないだまま別れを惜しみ、たまちゃんはアメリカへと旅立ちます。その後、ももこは「りぼん」でのデビューが決まり、たまちゃんに手紙を書きます。「私の漫画にいつかたまちゃんのことを描きたいと思います。たまちゃんが私と仲良く楽しく過ごした日々のことを」と。

その作品が国民的人気アニメとなった「ちびまる子ちゃん」です。さくらももこ先生の想いが「ちびまる子ちゃん」という作品となって実現し、毎週日曜日の夕方6時にテレビを見ている人々を笑顔にさせているのです。

ちびまる子ちゃんのたまちゃんのモデルとなった穂波さんは今現在、どんな生活をしているのかをまとめました。

たまちゃんは留学した後、日本には帰ってこず留学先のアメリカで出会った人と結婚し、現在はそのままアメリカに住んでいるようです。そして2人の子どもを授かり、立派なお母さんになっているようです。

実在するたまちゃんの本名や性格、実はお金持ちのお嬢様で成績も優秀な才女だったことが明らかになりました。ちびまる子ちゃんに登場するたまちゃんとは少々ギャップがありますが、どちらも素敵な女性であることに間違いはありません。