ドラゴンボールのランチが消えた理由は？人気の二重人格キャラの最後は？

ドラゴンボールは1984年から1995年まで、週刊少年ジャンプにて連載されていたバトル漫画です。1986年から1997年にかけて、アニメシリーズの「ドラゴンボール」、「ドラゴンボールZ」、「ドラゴンボールGT」が放送されました。2009年にはドラゴンボールZのリメイクである「ドラゴンボール改」、2015年から2018年3月までは完全オリジナルストーリーの「ドラゴンボール超」が放送されています。

漫画が連載されていたのは20年以上前のことですが、未だ衰えを知らない人気作品です。ドラゴンボールは日本国内だけでなく、海外でも人気を集めています。2009年にはハリウッド版ドラゴンボールとして実写化され、話題になりました。このように、ドラゴンボールは世代や国境を越えて人気の作品です。

ドラゴンボールの作者である鳥山明さんは1978年に読み切り作品の「ワンダーアイランド」で漫画家デビューしました。読み切り作品の「ギャル刑事トマト」を掲載した際の評判が良かったため、週刊少年ジャンプでの連載が決定します。ドラゴンボール以外の連載作品は「Dr.スランプ」です。また、「ドラゴンクエスト」や「ブルードラゴン」などのゲーム作品のキャラクターデザインも手がけています。

ちなみに、この画像は原作者の自画像です。ロボットがガスマスクをつけている特徴的な自画像が作中にも登場しています。

鳥山明さんの代表作と言えば「Dr.スランプ」です。少女の姿をしたアンドロイドの則巻アラレを主人公とするギャグ漫画で、連載当時は人気作品でした。1981年から1986年にかけて「Dr.スランプ アラレちゃん」のタイトルで放送され、1997年から1999年にかけては「ドクタースランプ」のタイトルでリメイク作品が放送されています。

「Dr.スランプ」のアニメシリーズは女子中高生にも人気がありました。少年漫画作品にも関わらず、着せ替え人形が発売されたほどです。2017年にはアラレちゃんショップが期間限定でオープンしています。また、アラレちゃんデザインのスケジュール帳が毎年発売されており、現在でも人気の作品です。

ドラゴンボールの世界にはたくさんの個性豊かなキャラクターが存在していますが、この記事では初期のドラゴンボールに登場していたランチというキャラクターを紹介します。ランチはくしゃみをすると、性格や目つき、髪の色が入れ替わってしまう二重人格のキャラクターです。頭に大きな赤いリボンを結んでいるのが特徴です。

青髪でくりくりした丸い瞳をしているランチはおとなしい性格の持ち主です。くしゃみをすると、金髪で緑色のキツイ目つきをしているランチに入れ替わってしまいます。どちらのキャラにも共通しているは、頭の赤いリボンとナイスバディなスタイルです。ドラゴンボールの女性キャラとしても特殊な存在ではないでしょうか？

青髪で優しそうな表情をしているランチはおとなしい性格をしています。心のキレイな人にしか乗れない筋斗雲にも乗ることができる人物です。また、青髪のランチは天然キャラでもあり、毒があるとは知らずにフグを調理してしまうシーンがあります。亀仙人の眼の前で服を着替えようとするなど、かなり抜けているキャラです。

一人称は「わたし」で、丁寧な言葉遣いをしています。家事や料理を得意としており、子ども時代の孫悟空やクリリンを弟のように可愛がる優しい女性です。アニメ版のランチは自分は都会には合わないと思っています。穏やかな性格のため、田舎のようなのんびりとしたところを好むのでしょう。

青髪ランチはくしゃみをすると人格が入れ替わることを自覚しているようです。そのため、くしゃみをする直前に周囲の人間に避難を促す発言をしています。ですが金髪ランチでいるときの記憶は全くありません。人格が入れ替わっているときに自分が犯した犯罪を推理するなど、やはり天然キャラな点が目立ちます。

金髪に緑の瞳でキツイ目つきのランチは凶暴な性格の持ち主です。金髪ランチになってしまうと、所構わず銃を乱射し手がつけられません。孫悟空や亀仙人もその被害に遭っています。アニメ版では200万ゼニーの賞金首でした。過去に銀行強盗やハイジャックを数回起こしていたようです。

一人称は「オレ」で、乱暴な言葉遣いが特徴的です。「飛行機に乗るとハイジャックがしたくなる」などの物騒な発言を度々しています。青髪のランチとは違い、金髪ランチは都会が肌に合っていると感じているよです。初期には孫悟空やクリリンにまで銃を向けていましたが、徐々に打ち解けたのか、そのような描写はなくなっています。

金髪ランチの戦闘力はなかなかのもので、レッドリボン兵数人程度なら簡単に蹴散らしてしまう程です。アニメ版では鍛えられた成人男性や腕利きのボディーガードを素手で倒してしまうシーンもあります。ウミガメ曰く「レッドリボン軍より怖いかもしれない」とのこと。ですが幼少期の孫悟空に一撃で倒されてしまうこともあり、ドラゴンボールの世界では一般人にしてはそこそこ強い人という位置付けでしょう。

ドラゴンボールのランチの声を担当する声優は小山茉美さんで、声優歴40年を超える大ベテランです。小山茉美さんは1974年にアニメ「一休さん」で声優デビューしています。またテレビドラマや舞台などで女優としても活動されていました。最近では報道番組やドキュメンタリーのナレーションとして小山茉美さんの声を聞くことが多いです。

ランチの声優さんである小山茉美さんの代表作は「Dr.スランプ アラレちゃん」の主人公・則巻アラレです。ドラゴンボールの前に約5年に渡り放送されていました。他にも「キテレツ大百科」の初代コロ助や「魔法のプリンセス ミンキーモモ」のミンキーモモ、「あんみつ姫」のあんみつ姫、「名探偵コナン」のベルモットなどの声を演じてきました。

小山茉美さんの代表作を見ると少女やマスコットキャラクターの声を担当することが多かったようです。「名探偵コナン」のベルモットのような年齢不詳の謎の女性を演じているのは意外に感じる人もいるかもしれません。ですが小山茉美さんが演じてきたキャラクターはどれも魅力的です。

パトカーに追われている金髪ランチを孫悟空とクリリンが亀ハウスに連れてきたのが出会いのきっかけです。弟子にする条件として亀仙人に「ぴちぴちギャル」探しを命じられた孫悟空とクリリン。そこに現れたのが銀行強盗をして逃げるランチでした。孫悟空とクリリンに連れて行かれたことで警察から逃げられたランチはラッキーだったでしょう。

ですが、ランチを連れてきてしまった孫悟空とクリリン、そしてぴちぴちギャルに喜ぶ亀仙人にとっては不幸の始まりだったかもしれません。青髪ランチの時はおとなしいですが、金髪ランチは容赦なく銃をぶっ放します。もちろん孫悟空や亀仙人も暴れるランチの被害者です。ランチはそのまま亀ハウスで暮らすことになるので、孫悟空や亀仙人の悩みは尽きないでしょう。

天津飯はドラゴンボールに登場する亀仙人のライバルである鶴仙人の弟子です。兄弟弟子の餃子(チャオズ)と共に行動しています。容姿はスキンヘッドで3つの目を持っているのが特徴です。初登場は第22回天下一武闘会で、最強の殺し屋を目指していたため、その闘いぶりは非道を辞さないものでした。しかし亀仙人や孫悟空と触れ合うことで、最終的には鶴仙人を裏切ります。

天津飯の戦闘力はなかなかのもので、第22回天下一武闘会では決勝戦で孫悟空に勝利しています。生真面目な性格で、趣味は己を鍛え上げる鍛錬です。また餃子と2人でするバレーボールも好きなようで、排球拳というギャグ的要素満載の技を編み出すほどです。相方の餃子からは「天さん」と呼ばれています。また天津飯は、過去の人気投票で11位にランクインしています。

そんな男らしい天津飯にランチは一目惚れしてしまいます。しかも一目惚れしたのは意外にも金髪ランチの方なのです。第22回天下一武闘会後、天津飯に惚れた理由はワイルドさだとランチは語っています。赤面しながら「文通しようぜ」と天津飯に持ちかける、ランチらしからぬシーンも描かれていました。乱暴な金髪ランチも好きな男性の前では乙女になってしまうところが人気の秘訣なのかもしれません。

アニメ版のランチと天津飯は少しいい雰囲気になるなど、フラグが立てられていました。しかしこの2人がその後、どうなったのかについては最後まで語られていません。また青髪ランチも、天津飯に惚れていたのかは不明です。しかし青髪ランチが他の登場人物を「さん」付で呼ぶのに対して、天津飯のことは呼び捨てにしています。もしかしたら青髪ランチも天津飯に特別な感情を抱いていたのかもしれません。

初期の登場人物の中では人気が高く、ブルマに次いで第二のヒロインと呼べるランチ。人気でファンも多かった彼女は、いつしかドラゴンボールの物語から姿が消えてしまいます。なぜランチは消えてしまったのでしょうか？ここではランチが消えた理由として噂されている2つの仮説を紹介します。

ランチの二重人格というキャラクター設定が消えた理由の一つだとされています。現在のアニメや漫画では二重人格は珍しくはありません。しかしドラゴンボールが連載されていた当時、二重人格はあまり見られない設定でした。この設定のためにランチは消えたと言われています。

二重人格、医学的には「解離性障害」と言いますが、これは精神病の一種です。漫画作品のキャラクターでこの病気を取り扱ってしまったために、精神病患者の支援団体や医療機関からのクレームがあったという噂が存在しています。クレームがあったのに、二重人格のキャラクターを登場させ続けるわけにはいかなかったのでしょう。ランチはいつの間にかドラゴンボールかえら消えてしまいました。

もう一つのランチが消えた理由はサイヤ人の存在です。ランチはくしゃみをすると金髪になって凶暴化してしまいます。サイヤ人の代表とされる孫悟空やベジータも普段は黒髪ですが、金髪になると戦闘力が格段に上昇するのです。サイヤ人の特徴とランチの特異体質が被っているために、ランチは消えたのではないかという仮設も立てられています。

ランチが初めて登場した時には、サイヤ人という設定は出てきていません。ドラゴンボールZがスタートするにあたって、ランチの存在はサイヤ人との区別がつけにくかったのが理由であるとも言われています。しかしランチが消えた本当の理由については、原作者の鳥山明さんも公にしていません。そのため、ランチが最後まで登場せずに消えた理由は都市伝説としてファンの間で語られています。

孫悟空の実の兄であるサイヤ人のラディッツが地球を訪れる5年ほど前に、ランチは天津飯を追いかけてカメハウスから出て行ったとされています。これを最後にランチがドラゴンボール本編に登場することはありませんでした。また天津飯を理由に、カメハウスを去ったランチが天津飯と再会できたかについても、ドラゴンボール本編では最後まで語られていません。

原作者の鳥山明さんによると、ランチと天津飯の最後は「すれ違いで会えなかった」ようです。しかしその後、「天津飯が折れて、結局一緒に暮らしてるんじゃないか」とも発言しています。ランチと天津飯の最後もはっきりとは明らかになっていません。ですが、2人が最後には一緒になっていることを願うファンは多いのではないでしょうか？

それでは最後に人気の二重人格キャラであったランチの画像をいくつか紹介します。青髪でおとなしいランチの画像と、金髪で乱暴なランチの画像をお楽しみください。

青髪ランチは都会が苦手ということもあって、お花畑のような自然の中ではいきいきとした表情を見せています。

銃を手にする青髪ランチの画像です。青髪ランチに銃はあまり似合いません。金髪ランチが銃を乱射していた時に、くしゃみで入れ替わってしまったのでしょうか？

金髪ランチは青髪ランチに比べるとだいぶ正確がキツそうな印象をしています。服装もボーイッシュなものを好んでいるようですが、赤いリボンは健在です。金髪ランチも意外と可愛いものが好きなのでしょうか？

怒った表情の金髪ランチの画像です。銃をぶっ放す直前なのかもしれません。金髪ランチの時は笑っているよりも、画像のように怖い顔をしていることが多いようです。

いつの間にか消えてしまった人気キャラのランチについてご紹介しました。天然なランチと乱暴なランチの2人はドラゴンボールをさらに面白くする魅力的な存在でした。残念ながら途中で消えてしいましたが、最後まで登場していてほしかったと言うファンは多いようです。もう一度ランチに会いたいという人は、今一度ドラゴンボールを読み返してみてはいかがでしょうか？